ノートとデスクトップ、小学生にはどっちがいいの?

【 デスクトップパソコンの場合 】
デスクトップタイプは、一般的に同じ性能のノートパソコンと比較したときに、コスト面ですぐれています。
また、画面サイズもノートパソコンに比べて比較的大きなものが多いため、子どもがパソコンで学習するのを親がサポートする場合にも、目が届きやすく適していると言えるでしょう。パーツの交換や増設などの拡張性が高いことも、ノートパソコンよりもすぐれている点です。
しかし、机の上などの設置場所から動かさずに使用することを前提に作られていますので、学校でのプログラミングの授業で使ったり、屋外で使用したりすることはできません。
【 ノートパソコンの場合 】
ノートパソコンは持ち運ぶことを前提に作られていて、使用場所に制限がかからないのが最大のメリットです。
家の中でも好きな場所で手軽に使うことができますから、子ども部屋とリビングを行き来して使用するのにも適しているでしょう。使用しないときには、机の引きだしなどにしまっておけるというのもうれしいポイントです。最近では、ノートパソコンであっても性能が高く、コストパフォーマンスにすぐれたものがたくさん販売されています。
小学生が使うという点で考えると、スペック性はあまり求めるケースは少ないので、ノートパソコンで十分です。しかし、プログラミングを学ばせたい、自分でPCのカスタマイズまでできるようになってほしい、という場合はデスクトップの方を選ぶといいでしょう。本記事では、小学生が調べものをする、リモートで学校の授業を受ける、といったことを想定し、ノートパソコンの選び方を解説していきます。
価格の相場を確認
小学生向けのパソコンは、5万円以下のものから10万円以上のものまで価格帯の幅が広めです。
予算に合ったモデルを選びやすいのはメリットですが、価格の安さだけを優先してしまうと、使いたい機能が搭載されていなかったり、動作が遅くて使いにくかったりすることもあります。優先順位を誤らず、快適に使える1台を探すようにしましょう。
(※)ポイント:最初の1台は、安価なもので十分!将来的に買い換えよう!
教育・受験指導専門家
小学生にパソコンを買い与えたものの、飽きてしまって使わなくなってしまうこともあるかもしれません。また、中学生や高校生になったとき、さらにスペックの高いパソコンが必要になる可能性もあります。
小学生に最初の1台としてパソコンを買い与えるのであれば、安価なものを選んでおくのが無難です。使っているうちに、物足りなくなって、知識にふさわしいパソコンや必要なスペックがわかってくるはずです。
小学生が使いやすいパソコンの選び方
教育指導専門家の西村 創さんへの取材のもと、小学生向けのパソコンを選ぶときのポイントを解説します。実際にお子さんが使うことを想像して、どんなことに気をつけてパソコンを選べばいいのかチェックしてみましょう。
【1】迷ったときにはWindowsを選ぼう
OSで迷ったときは、Windowsが搭載されているパソコンを選びましょう。Windowsに対応しているソフトやプログラムは多いので、いろいろな用途に使えます。
また、「Windows 搭載モデルはMacよりも価格が安め」というメリットもあります。ただし、学校でMac指定のプログラムを利用する場合はMacを選択してください。
【2】子どもの指に合わせ、小さいキーボードを選ぼう
教育・受験指導専門家
多くのパソコンのキーボードは、大人がタイピングすることを前提に設計されています。小学生が使うには、少々大きすぎるものが多いです。正しいタイピングを学ぶという意味でも、手の大きさにあったキーボードを使うことが重要です。
小学生が使うのであれば、一般的なパソコンよりもひと回りキーボードが小さいものを選ぶと良いでしょう。
【3】使い方に合わせてスペックを決めよう
メモリ容量や記録媒体は使い方に合わせて選びましょう。
用途に応じたメモリ容量
通常の学習やタイピングの練習に使う場合でも、4GB以上のメモリ容量はほしいところです。イラストの作成や動画の編集も楽しみたいという場合は8GB以上のものを選ぶといいでしょう。
一般的にメモリの数値が大きいほど動作も快適になるため、興味のあることが多いなら、メモリ容量の大きなパソコンを選ぶようにしてください。
コストも意識した記録媒体
記録媒体にはおもに「HDD(ハードディスクドライブ)」と「SSD(ソリッドステートドライブ)」の2種類があります。「HDD」は安いモデルに多く搭載されているスタンダードなタイプなので、価格重視という方はHDD搭載モデルを選ぶといいでしょう。
「SSD」を搭載したモデルの価格は高めですが、軽量で衝撃に強く、起動時間が短いという特徴があります。
持ち運びやすさ重視の本体サイズ
小学生向けのパソコンは、持ち運びがしやすい軽くてコンパクトなものを選びましょう。持ち運びやすいパソコンなら、部屋からリビングに移動して勉強したいときや、外出先に持っていきたいときなどにも便利です。
ただし、画面が小さくなりすぎると見にくくなってしまうので、重さとサイズのバランスも重視してください。
クリエイティブを刺激するタッチパネルやペン入力
小学生向けのパソコンのなかには、タッチパネルを搭載しているものもあります。
タッチパネルはキーボードやマウスの操作に慣れていなくても「直感的に操作できる」というメリットがあるので、パソコンがはじめてという小学生でも使いやすいでしょう。
ペン入力に対応しているモデルを選べば、イラストの描画もかんたんです。
【4】目の成長を阻害しない液晶を選ぼう
パソコンの液晶ディスプレイには、光沢タイプと非光沢タイプの2種類があります。液晶パネル表面に配置された偏光フィルターの表面処理が「グレア(glare:ぎらぎらする光)」であれば光沢タイプ、「ノングレア(non-glare)」であれば非光沢タイプの液晶となります。
【 光沢タイプ 】
光沢液晶は鮮やかな色合いが表現でき、とくに黒が引き締まって見えるため映像やゲームを楽しむのに適しています。
しかし、外光を反射しやすいため光が映りこみ目に負担がかかるというデメリットもあります。表面がツルツルとしているので傷がつきやすく、掃除の際にも注意が必要です。
【 非光沢タイプ 】
非光沢液晶は外光の映りこみが少なく、長時間画面を見ていても目が疲れにくいというメリットがあります。画面にツヤがなく表面に傷がつきにくいのも特徴で、お手入れにそれほど気を使わなくても大丈夫です。
しかし、光沢タイプに比べて発色の鮮やかさやコントラストの高さも劣り、画面がやや白っぽく見える場合があります。そのため、写真や動画を扱う場合には少し物足りなく感じるかもしれません。白っぽさの軽減やコントラストの改善を図った非光沢液晶も開発されています。
子どもの目への影響を考えると、ディスプレイは非光沢タイプのものを選んであげるのがよいでしょう。
【5】衝撃に強く、落としても壊れにくいものを選ぼう
教育・受験指導専門家
パソコンは精密機器であり、落としたり乱暴に扱ったりするとディスプレイが割れたり、故障したりしてしまいます。小学生がパソコンを使うとなると、精密機器として丁寧に扱うのは難しいものがあります。不注意でパソコンを床に落として壊してしまうこともあるかもしれません。
小学生が使うパソコンは、できるだけ衝撃に強く、壊れにくいものが良いでしょう。
【6】サポートが充実度しているものを選ぼう
パソコンを購入したが使い方がよくわからないというケースは少なくありません。そのようなときに、サポート体制が整っているメーカーのものを選んでおけば、機能や使い方に関する質問をすることが可能です。
サポートの内容はメーカーによって異なるほか、有償になるサポートもあるので、パソコンを購入するまえに確認しておきましょう。
小学生向けのパソコンおすすめ11選 教育指導専門家と編集部が選ぶ!
上記で紹介した小学生が使いやすいパソコンの選び方のポイントを踏まえて、教育指導専門家の西村 創さんと編集部が選んだおすすめ商品を紹介します。お子さんに安心して持たせられるようなパソコンを選んでみてくださいね。

富士通『FMV LIFEBOOK LH55/C2』

出典:楽天市場
ディスプレイ | 14インチ |
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プロセッサー | Intel Celeron 3865U |
メモリ | 4GB(DDR4) |
ストレージ | 128GB(SSD) |
オペレーティングシステム | Windows 10 Home |

HP『HP stream 11』
















出典:Amazon
ディスプレイ | 11.6インチ |
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プロセッサー | Intel Celeron N2840 |
メモリ | 2GB(DDR3L) |
ストレージ | 32GB(eMMC) |
オペレーティングシステム | Windows 8.1 |

Dell『Inspiron 15 3000シリーズ)』

出典:Yahoo!ショッピング
ディスプレイ | 15.6インチ |
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プロセッサー | Core i3 1005G1 |
メモリ | 4GB(DDR4) |
ストレージ | 1TB(HDD) |
オペレーティングシステム | Windows 10 Home |

マイクロソフト『Surface Pro 6』














出典:Amazon
ディスプレイ | 12.3インチ |
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プロセッサー | Intel Core i5 |
メモリ | 8GB |
ストレージ | 128GB(SSD) |
オペレーティングシステム | Windows 10 Home |
ASUS『ViVoBook X207NA』














出典:Amazon
ディスプレイ | 11.6インチ |
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プロセッサー | Intel Celeron N3350 |
メモリ | 4G |
ストレージ | 32GB(eMMC) |
オペレーティングシステム | Windows 10 S |
Dell『XPS 13』














出典:Amazon
ディスプレイ | 13.3インチ |
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プロセッサー | Intel Core i5 |
メモリ | 8GB(LPDDR3) |
ストレージ | 256GB(SSD) |
オペレーティングシステム | Windows10 Home |
グローバル商事 『GLM Z8350 (GLM-8350-JP)』








出典:Amazon
ディスプレイ | 14.1インチ |
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プロセッサー | INTEL x5-Z8350 |
メモリ | 4GB |
ストレージ | SSD 64GB |
オペレーティングシステム | Windows 10 Pro |
Microsoft(マイクロソフト)『Surface Pro 7』








出典:Amazon
ディスプレイ | 12.30インチ |
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プロセッサー | Intel Core-i3 |
メモリ | 4GB |
ストレージ | SSD 128 GB |
オペレーティングシステム | Window 10 Home |
マイクロソフト 『Surface Laptop 3 (VGY-00018)』












出典:Amazon
ディスプレイ | 13.5インチ |
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プロセッサー | Intel Core i5 |
メモリ | 8GB |
ストレージ | SSD 128GB |
オペレーティングシステム | Windows 10 Home |
Dell 『Inspiron 14 (5490 20Q31S)』














出典:Amazon
ディスプレイ | 14インチ |
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プロセッサー | Intel Core i5 |
メモリ | 8GB |
ストレージ | SSD 256GB |
オペレーティングシステム | Windows 10 Home |
ASUS(エイスース) 『E203MA ASUS (E203MA)』

出典:Amazon
ディスプレイ | 11.6インチ |
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プロセッサー | Intel Celeron N4000 |
メモリ | 4GB |
ストレージ | eMMC 64GB |
オペレーティングシステム | Windows 10 Home |
おすすめ商品の比較一覧表
【最後に】教育指導専門家のアドバイス
教育・受験指導専門家
プログラミングができる環境も考慮に!
2020年の小学生のプログラミング教育必修化に向けて、学校や塾で「BYOD」が加速しています。「BYOD」とは「Bring Your Own Device」の頭文字をつなげたことばです。学校や塾に「自分の端末を持ってきて」使用するということです。
今回、小学生が使いやすいパソコンの選び方と商品を紹介しました。今後に向けて、お子さまにふさわしいパソコンを選んでいただけたらと思います。
まとめ
子どものうちからパソコンを使うことは、将来的にとても有益なことです。しかし、パソコンの多くは大人向けに設計されています。小学生が初めて使うパソコンには、長時間使ったとしても疲れにくいものを選んであげましょう。手の大きさにあったキーボードや、非光沢タイプの液晶ディスプレイのものを選んであげることが大切です。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2020/12/03 コンテンツ追加のため、記事を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 加藤佑一)
早稲田アカデミー、駿台、河合塾Wings等で指導歴25年、指導生徒3,000人以上。 大学入学と同時に栄光ゼミナールや明光義塾で講師のアルバイトを始める。 新卒入社の早稲田アカデミーでは入社初年度に生徒授業満足度全講師中1位を取り、社長から表彰される。 駿台ではシンガポール校講師を経て、社歴80年初の20代校長として香港校校長を務め、過去最高の合格実績を出す。 河合塾Wingsでは入社後11年間、生徒の授業満足度全講師中1位、講師研修や保護者セミナーなども運営。 また、編集プロダクション運営、All Aboutの教育・受験ガイド、教育・受験情報webメディアのコンテンツ執筆・編集、全国の中学校・高校でのセミナー講演、書籍執筆などに携わる。 書籍出版8冊(KADOKAWA、PHP研究所他)は全て重版更新中、累計10万部突破。 テレビ・新聞・雑誌などのメディア出演、掲載多数。