ドラムトレーニングパッドの選び方 初心者におすすめする
ピアノ講師・元大手楽器メーカー店員の山野辺祥子さんにお話をうかがい、ドラムトレーニングパッドの選び方のポイントを教えていただきました。素材やサイズをよくチェックすることが大切です。ぜひドラムトレーニングパッド選びの参考にしてください。
パットの素材で選ぶ ラバー、ウレタン、メッシュなどの特徴を知る
ドラムトレーニングパッドはラバー、ウレタン、メッシュなどさまざまな素材で作られています。
ラバー製は最初の1枚に選びやすい
ラバー製のドラムトレーニングパッドは、ゴムが衝撃を吸収するため、消音性能にすぐれています。もちろん消音といっても叩いた音は聞こえますが、本物のドラムよりはかなり音を抑えられます。また、スティックがリバウンドする感覚も確かめられるので、プレイのバランスをみながら練習が可能。
価格が押さえられているものも多く、最初の1枚として選ぶのに向いています。
ウレタン製はリバウンド性と静かさが両立
ウレタン製のドラムトレーニングパッドは、防振性にすぐれたウレタンなどをベースに使っており、防振性と消音性が高いのが特徴です。
打音確認のしやすさはラバー製のドラムトレーニングパッドに劣りますが、叩いた際の跳ね返り感を確かめながら練習ができます。価格を抑えたモデルが多く、部活の練習用などに使われることもあります。
メッシュ製は静かに練習したい場合に便利
メッシュ製のドラムトレーニングパッドは、消音性能にすぐれています。リアルな打感はありませんが、ほかの素材よりも打音が小さく、練習音が出せない場合に向いています。
メッシュ製のドラムトレーニングパッドのなかには、本物のスネアと同じようにチューニングキーで打面の張り具合を調節できるものもあります。ただし、実際のドラムヘッドと同じく使っているうちに伸びてしまうため、定期的な交換が必要です。
リアルな打感を追求するならコーテッド素材
ドラムのリアルな打感や再現性を追求したいという方はコーテッド素材がおすすめ。アコースティックドラムのヘッドと、同じもので作られたタイプのパッドです。
そのリアルな打感はほかの素材と比べて群を抜いていますが、スティックの打撃音も大きいため、静かに練習したいという方にはあまりおすすめできません。
実際の演奏感を想定し打面の広さで選ぶ
ドラムトレーニングパッドは6~14インチまでのものが主流です。打面が大きいほうが叩きやすく、スネアは14インチのものが多いため、実際の演奏感を味わう場合は大きいものが役立ちます。
一方、正しい姿勢で正確なスティックコントロールを練習する場合には、小さいパッドが便利。小さいタイプには、足に固定して使うものもあります。
スタンドの有無で叩き方が大きく変わる
ドラムトレーニングパッドは、パッドのみのものとスタンドつきのものがあります。同じパッドでも、スタンドの有無が選べるのが一般的です。
スタンドありの場合は、椅子に座った状態で実際の演奏状態のシミュレーションが可能。一方、パッドのみの場合はテーブルに置いて叩きます。どこでも練習したいという場合には、持ち運ぶ際の重さや荷物の量を考慮して、パッドのみが便利です。
リムありならミスショットがわかりやすい
ストロークやタイミング、ロールなどはドラムトレーニングパッドでも練習できますが、正しい叩き方が身についていないと、いざ生ドラムを叩いた場合に、スティックがリムに当たるミスショットをおこす可能性があります。
リムありのものなら、ミスショットがわかりやすいでしょう。また、リムがついているドラムトレーニングパッドでなければ、スティックでリムをたたくリムショットの練習ができません。
ほしい打感、練習場所に合わせてパッドを選ぼう ドラム練習のすすめ
ピアノ講師・元大手楽器メーカー勤務
トレーニングパッドがひとつあると、ドラムの練習は格段に進歩します。スティックでドラムを叩く感触、弾ませる感覚など多くの練習を積めるため、できれば本物に近い跳ね返りが感じられるパッドを選ぶのがおすすめ。
ただ、合わせて気にしたいのは、騒音のことです。たとえば集合住宅で練習するならば、スタンドに防振グッズが付属できたり、パッドを足置きできたりするタイプが便利。床への振動にも配慮できます。
ドラムトレーニングパッドのおすすめ10選 リアル・静粛性を追求したものやコンパクトなものまで
ここまでご紹介したドラムトレーニングパッドの選び方を踏まえて実際の商品を見てみましょう。
ピアノ講師・元大手楽器メーカー勤務
YAMAHA『TS12S』は、ドラムスクールのグループレッスンでも使われるタイプ。12インチの面が生ドラムに近いスティックさばきを可能にします。
Pearl『TPX-10N』は、マッフルヘッドという静音のためにメッシュを張ったパッドで、打音が低いうえヘッドの張り感も調整できます。
面がコンパクトなYAMAHA『TS01S』は、打音の高さが中程度。確かな跳ね返りはリズムパターンの練習にも役立ちます。

YAMAHA『TS12S』






出典:Amazon
素材 | ラバー |
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サイズ | 12インチ |
スタンド | あり |
リム | あり |

パール楽器製造『トレーニングパッド(10インチ スタンド付)(TPX-10N)』






出典:Amazon
素材 | マッフルヘッド(メッシュ) |
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サイズ | 10インチ |
スタンド | あり |
リム | あり |

YAMAHA『TS01S』






出典:Amazon
素材 | ラバー |
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サイズ | 8インチ |
スタンド | あり |
リム | なし |
パール楽器製造『SDN-14N』


出典:Amazon
素材 | - |
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サイズ | 14インチ |
スタンド | あり |
リム | あり |
パール楽器製造『トレーニングドラム(SD-20)』

出典:Amazon
素材 | ハードラバー |
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サイズ | 約7インチ |
スタンド | あり |
リム | なし |
パール楽器製造『トレーニング・パッド(表ソフト・スタンド付)(TP-6N)』








出典:Amazon
素材 | ソフトラバー |
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サイズ | 6インチ |
スタンド | あり |
リム | なし |
パール楽器製造『プラクティスパッド TRIPAD(SD-7)』

出典:Amazon
素材 | - |
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サイズ | 7インチ |
スタンド | なし |
リム | なし |
EVANS『ealFeel練習パッド(RF12D)』

出典:Amazon
素材 | ラバーパッド(ダークグレー・ファブリック仕上げ) |
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サイズ | 12インチ |
スタンド | なし |
リム | なし |
星野楽器 TAMA『Practice Pads TSP6』






出典:Amazon
素材 | 特殊ウレタン |
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サイズ | 6インチ |
スタンド | なし |
リム | なし |
ProLogix 12インチシリーズ『12インチ Blue Lightning Pad』

出典:Yahoo!ショッピング
素材 | ウレタン |
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サイズ | 12インチ |
スタンド | なし |
リム | なし |
「ドラムトレーニングパッド」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ドラムトレーニングパッドの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのドラムトレーニングパッドの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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まとめ ドラムの練習をもっと楽しもう
ドラムトレーニングパッドは、コンパクトな形状と静かにドラムスティックを使って練習ができる点が魅力です。単に形がドラムに似ているだけでなく、叩いたときにスティックが跳ね返るリバウンド感を含めた練習ができるのが、ドラムトレーニングパッドを使うメリット。
ドラムトレーニングパッドは素材やサイズ、スタンド・リムの有無など選ぶポイントがいくつかあります。今回の記事を参考に、自分の好みにあったドラムトレーニングパッドを選んでください。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(制作協力:鈴木郁恵、掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2021/01/05 コンテンツ修正のため記事を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 大熊武士)
武蔵野音楽大学出身。卒業後某大手楽器メーカーの法人部に入社。 音楽教室の運営や講師指導のサポート、店舗接客、楽器セッティングなどを担当するイベントクルーとして全国を飛び回る。また、出版部に在勤中は楽譜校正、楽譜情報誌編集の経験も。 現在はピアノ講師のかたわらフリーランスライター、校正者として活動中。プライベートでは3児の母。