スツールの選び方 インテリアコーディネーターが解説
インテリアコーディネーターの吉田みさこさんに、スツールを選ぶときのポイントを教えてもらいました。使う場所に合ったスツール選びの参考にしてみてください。
主な用途を考える
スツールは、さまざまな使い方ができる便利なインテリアアイテムです。座ることをメインと考えているか、踏み台として使いたいのかにより選ぶべきポイントが変わってきます。
座るのがメインならクッション性などを重視
ぼん家具『スツール オットマン』
座ることをメインに考えるなら何よりも快適性を重視したいものです。快適性を決めるのは、座面の大きさとクッション性です。ゆったり座れる座面の広さか、体に合わせた座面の形状になっているか、クッション付きのものならばクッションの厚みなどをチェックしましょう。
踏み台としてなら、安定性や耐荷重を重視
IKEA『BEKVAM ステップスツール』
スツールを踏み台としても使うことが考えているなら、まず何よりも安定性や耐荷重を重視しましょう。そして座面ができるだけ平らなもの、滑りにくいものを選ぶと安心して使うことができます。子供も使うことがあるなら階段式になっているステップスツールも便利です。
使う場所にあわせて高さを選ぶ
モールドウレタン製のクッション付きで、59cmから80cm程度まで高さ調節可能。座面を傾けて好きな角度で座れる画期的な機能をもつスツールです。
インテリアコーディネーター
背もたれやアームのないスツールは、オフィスチェアやソファと違って長時間座るのに適した家具ではありません。しかし、主として使う場所に合わせた高さを考慮しないと、活用範囲が狭まります。
スツールの高さには座面の高さが40cm程度までのロースツール、60cm前後のダイニングスツール、カウンターテーブルなどで使われる70~80cmのハイスツールといった種類があります。例えば、キッチンで調理中に腰かけたり踏み台代わりに使ったりするのであれば、ロースツールが適度な高さと言えるでしょう。
汎用性が高く便利なスツールですが、置く場所に合わせた高さ選びをすることが大切です。
使い方にあわせて座面の大きさを選ぶ
座面が曲線に仕上げられている座りやすいハンドメイドのスツール。ナチュラルな雰囲気は観葉植物を置いても申し分なくマッチします。
インテリアコーディネーター
スツールの座面も極小からかなりワイドなものまで、さまざまです。座面が平らなものであれば、ものを置く棚としてもじゅうぶんに使えます。
花瓶に生けた花を置いたり観葉植物の台として使ったり、外国の家ではよく見かける光景です。腰かけるスツールとしてだけでなく、ものを乗せる台として使いたいのであれば、座面の大きさも選ぶときの要素として加えておきましょう。
キャスター付きなど機能性をチェック
便利な座れる収納ボックスとも言えるスツール。急な来客のときにはとくに重宝しますね。
インテリアコーディネーター
ひとつのスツールがさらに便利に使えるように、機能が追加された商品もあります。踏み台にすることが多いのであれば、安定性があり安全に使えるステップツールが役立ちます。
一方、踏み台には向きませんが、部屋が広く、移動させて使うのであれば、キャスター付きが便利です。さらに子どもがいて細々としたものが散らかりやすい家庭ならば、収納型が重宝する場合もあるでしょう。
せっかく新しくスツールを購入するのであれば、生活が快適になる機能付きを選択の候補に入れてみるのも良さそうです。
必要な時だけ使うなら収納できるスツールが便利
鉄製の脚は丈夫さが何よりもうれしいところ。そのうえ使わないときに畳んでおける便利さでポイントが高いですね。
インテリアコーディネーター
訪問客があったときなど、臨時で使うためのスツールの場合には収納スペースをとらないタイプが便利です。
折りたたみ型のスツールには脚部がスチール製のものが多く、平たくたたんで収納できるため場所をとりません。座面には丸型や角形があります。スタック型は屋外のカフェなどでよく見かけるタイプで、上に積み重ねて収納します。折りたたみ型よりは場所をとりますが安定性があります。
ここもチェック! スツールを選ぶときのポイント
スツールにはさまざまな形状があるため、使用したい場所や使い方によって選び方のポイントが異なります。どんな点を考慮して選べばよいのか、さらに掘り下げてご紹介します。
掃除のしやすさ
スツールは布や革、プラスチック、木製など材質もいろいろなものがあります。日常的に使うスツールだからこそ掃除のしやすさも重視してみるのはいかがでしょうか。用途に応じてスツールの材質を考慮しておきましょう。
布製は汚れにくい場所で
天板を布で覆ったタイプのスツールは柔らかくて座り心地がよいものです。また、夏の強い日差しに照らされて座面が極端に暑かったり、寒い日に座って冷たい思いをしたりする可能性も低いです。
一方、表面が取り外せないタイプの場合は、汚れると丸洗いできません。キッチンなど汚れやすい場所よりは、リビングや寝室などゆったりくつろげる場所で利用したいですね。
木製や皮製、ラタン製ならお掃除OK
スツールのなかでも木や皮、ラタンなど表面がなめらかなものであれば、水拭きなどで掃除が可能です。取り扱いには注意が必要となることが多いものの、ほこりを落として洗剤でさっと拭き上げればいつでも清潔に保てます。
ハウスダストなどのアレルギーが気になる方や、洗面所やキッチンなどの水のそば、玄関など、汚れやほこりが気になる場所で使う場合には、このような素材のスツールが使いやすいでしょう。
ヘビーユースにはプラスチック、樹脂製、金属製
長谷川工業『Prill STEP STOOL プリル ステップスツール』
食べこぼしや汚れに強く、そのまま丸洗いもできてしまうのが、プラスチックや樹脂製、金属性のスツールです。
リビングに置いていて子どもが食事の際に使う、工作や手芸の際に使うなど、必ず汚れる場所で使う場合には、掃除のしやすさの優先順位を高くしてスツールを選んでおくと安心です。
ほかの家具とのバランス
店頭などで選んで気に入ったスツールを自宅に置いてみると、なんとなく部屋の雰囲気と合わないような気がする。と不満に感じる場合があります。
家の中にはすでに家具があるので、スツールを使う場所の天井や壁紙、床の色をはじめ周囲の家具と調和しやすいスツールを選びましょう。
注目の組み合わせ:シンプルモダン
ニトリ『スツール アルナス』
白や黒、ガラスなど透明なものを基調としたシンプルモダンのお部屋ではレザー製、プラスチック製、金属製のスツールがハイセンスなインテリアを演出。
とくに黒をベースにインテリアグリーンなどを飾った男前インテリアのお部屋では、無機質な金属製のスツールが似合います。
注目の組み合わせ:ナチュラルモダン
ベージュや茶色など柔らかな色合いを基調としたナチュラルモダンのお部屋では、木製、布製、ラタン製などのスツールがマッチします。
茶色のなかでも薄い色合いであれば、無垢のスツールなど同系色で組み合わせるとすてきです。一方、濃い茶色が多めのお部屋であれば、アジア風にまとめてラタンのスツールを選ぶのも味わい深いです。
目的に合わせた重さを選ぼう
ものを乗せていたのにちょっとした衝撃で倒れてしまった。頻繁に動かして使いたいのに、重くてなんだか持ち運びにくいということでは使い勝手がよくありません。スツールは明確に重さが記載されていない場合が多いですが、素材や形状から重めか軽めかを判断して選びましょう。
設置して使うスツールは重みがあるデザインで
アイリスオーヤマ『折りたたみ収納スツール』
安定感が必要な踏み台として、リビング、寝室での利用が中心であれば、重厚感のあるスツールを取り入れましょう。収納付きを選んで中に本など重めのものを収納しておくと重心が安定します。
子どもが使う場合は軽めのものを
『ウルムスツール リプロダクト』
頻繁に移動をしたい場合には、プラスチック、ラタン製など小型で軽量な軽いスツールを選ぶと使いやすいですね。平面的な移動で住む場合にはキャスター付きのものを選ぶ方法もあります。
専門家のおすすめスツール5選 インテリアコーディネーターと編集部が選ぶ
ここまでに紹介したスツールの選び方をふまえて、インテリアコーディネーターの吉田みさこさんと編集部で選んだおすすめの商品をご紹介します!

IKEA『BEKVAM ステップスツール』










出典:Amazon
座面までの高さ | 50cm |
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座面サイズ | 縦39×横45cm |
機能性・特徴 | - |
収納機能の有無 | - |
材質 | 無垢 |
重量 | 3.06 kg |

アイリスオーヤマ『折りたたみ収納スツール』






出典:楽天市場
座面までの高さ | 40cm |
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座面サイズ | 縦38×横38cm |
機能性・特徴 | 折りたたみ式 |
収納機能の有無 | 収納約39.3L |
材質 | ポリエステル |
重量 | 3.5kg |

SHANGRI・LA『原木ウッドスツール』


















出典:Amazon
座面までの高さ | 42cm |
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座面サイズ | 縦29×横40cm |
機能性・特徴 | - |
収納機能の有無 | 無 |
材質 | 楡材 |
重量 | 4.18kg |

ルームアンドホーム『スツール 丸ラウンド』










出典:Amazon
座面までの高さ | 48cm |
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座面サイズ | 直径30cm |
機能性・特徴 | 折りたたみ |
収納機能の有無 | 無 |
材質 | ポリウレタン、スチール |
重量 | 2kg |

サンワダイレクト『ハイスツール』


















出典:Amazon
座面までの高さ | 59~80cm |
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座面サイズ | 直径38cm |
機能性・特徴 | 耐荷重100kg、上下昇降機能 |
収納機能の有無 | 無 |
材質 | モールドウレタン |
重量 | 11.2kg |
デザイン性の高いこだわりのスツール10選 好みの商品を見つけたい!
『ウルムスツール リプロダクト』


















出典:Amazon
座面までの高さ | 44cm |
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座面サイズ | ‐ |
機能性・特徴 | リプロダクト品、ムダのないデザイン、多機能 |
収納機能の有無 | なし |
材質 | 天然木(桐) |
重量 | 1.8kg |
『スタッキングスツール 4脚セット』












出典:Amazon
座面までの高さ | 41.5cm |
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座面サイズ | ‐ |
機能性・特徴 | 曲木加工、4脚セット |
収納機能の有無 | なし |
材質 | オーク突板 |
重量 | ‐ |
Norn(ノルン)『収納付きスツール』


















出典:Amazon
座面までの高さ | 42cm |
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座面サイズ | 約35×35cm |
機能性・特徴 | 縦格子デザイン |
収納機能の有無 | あり |
材質 | パイン材(2色タイプは、パイン材とバスウッド材) |
重量 | 9kg |
ニトリ『スツール アルナス』






出典:楽天市場
座面までの高さ | 48cm |
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座面サイズ | ‐ |
機能性・特徴 | 豊富なカラーランナップ |
収納機能の有無 | なし |
材質 | アルダー |
重量 | 4.6kg |
カルテル『ストーン リプロダクトスツール』






出典:楽天市場
座面までの高さ | 46cm |
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座面サイズ | 直径30cm |
機能性・特徴 | リプロダクト品 |
収納機能の有無 | 無 |
材質 | ポリカーボネート |
重量 | 3kg |
山善(YAMAZEN)『ペール缶スツール』














出典:Amazon
座面までの高さ | 39cm |
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座面サイズ | 直径31cm |
機能性・特徴 | 耐荷重90kg |
収納機能の有無 | 有 |
材質 | スチール、合板、ウレタンフォーム |
重量 | 2kg |
Susabi『ペーパースツール』










出典:Amazon
座面までの高さ | 35cm |
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座面サイズ | 直径30cm |
機能性・特徴 | 耐荷重300kg、折りたたみ式 |
収納機能の有無 | 無 |
材質 | 紙、合皮 |
重量 | 1.7kg |
ぼん家具『スツール オットマン』


















出典:Amazon
座面までの高さ | 36.5cm |
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座面サイズ | 縦42×横64cm |
機能性・特徴 | 耐荷重100㎏ |
収納機能の有無 | 無 |
材質 | ポリプロピレンポリエステル生地、天然木ラッカー塗装 |
重量 | 6kg |
長谷川工業『Prill STEP STOOL プリル ステップスツール』










出典:Amazon
座面までの高さ | 25cm |
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座面サイズ | 縦25×横38.4cm |
機能性・特徴 | 150kg |
収納機能の有無 | 無 |
材質 | 樹脂製 |
重量 | 1.6kg |
精専企業『キャスター付ガス圧スツール』








出典:Amazon
座面までの高さ | 44~59.5cm |
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座面サイズ | ‐ |
機能性・特徴 | 耐荷重80kg、昇降機能、キャスター付き |
収納機能の有無 | 無 |
材質 | スチール、ABS樹脂、クロームメッキ |
重量 | 3.2kg |
「スツール」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする スツールの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのスツールの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
アイデアひとつで用途が広がるスツール選び インテリアコーディネーターからのアドバイス
インテリアコーディネーター
余分なパーツのないスツールは、アイデアひとつでさまざまに用途を広げられる可能性がありますが、購入の際に最初に考えるのは「生活のなかのどこで必要になるのか」ということです。
もっとも利用するのは誰なのか、どの場所に置くのかによって、高さや大きさ、素材などについての条件が決まってきます。スツールがひとつ増えただけで、生活が飛躍的に便利になることもあります。たかがスツールと侮らず、多彩な種類のなかから役立つ一品を選んでいきましょう。
使う場所と使い方に注意して自分に合ったスツールを選ぼう 編集部より
インテリアコーディネーター吉田みさこさんの取材をもとに、スツールの選び方とおすすめ商品をご紹介しました。スツールはデザイン性の高いものから収納を兼ねているものまでさまざまです。選び方のポイントも、デザインだけでなく座面までの高さや天板のサイズ、機能性、収納機能の有無など、使う人しだいで優先順位も異なるでしょう。吉田みさこさんのアドバイスのように使いたい場所をイメージして、目的にあったスツールを選んでみてくださいね。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(制作協力:鈴木郁恵、掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2021/01/18 コンテンツ修正のため記事を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 名原広雄)
大手住宅設備メーカー在籍時にインテリアコーディネーター資格を取得し、ショールームコーディネーターを経験。 ハウスメーカーに転職後、注文住宅の内装を100案件以上経験。2012年よりウェブを中心に内装インテリアやリフォーム、建築、不動産などウェブ記事のライティングを多数手がける。