電源タップの選び方 過度のタコ足配線を防ぐ
電源タップは、OAタップとも呼ばれ、コンセントの差込口の数を増やしたり、壁のコンセントから離れた場所でも電源をとったりできるようにする電気機器です。
ごちゃごちゃしがちなテーブル周りやゲーミングPC周りをきれいに整えてくれるので、一石二鳥の代物。
タイプも機能もさまざまなので、用途に合ったものを選んで快適に使いたいものですね。電源タップを選ぶ際のポイントについて説明していきます。
機能や形状の違いなど、電源タップにはさまざまなタイプがあります。壁掛けができたり、トリプルタップだったり、それぞれの特徴を理解して、用途にあった電源タップを選びましょう。

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機能や形状の違いなど、電源タップにはさまざまなタイプがあります。それぞれの特徴を理解して、用途にあった電源タップを選びましょう。
電源タップのタイプから選ぶ
電源タップを選ぶときはまず、電源を必要としている場所がどこなのかによって、「直付けタイプ」と「延長コードタイプ」の2種類から選ぶことになります。それぞれについて詳しく見ていきましょう。
直付けタイプ
直付けタイプはコードがないタイプの電源タップです。壁コンセントに取り付けて、コンセント口数の増加を目的として使われます。
テレビまわりは電気機器が複数置かれることが多いため、コンセントの数が不足しがちですよね。そんなときにこのタイプの電源タップを使えば、コンセント数を増やして電源が必要な機器に使えて便利です。
このタイプのメリットはコードがなくコンパクトなため邪魔になりにくく、収納が楽なこと。コードに足をかけて転んでしまう危険もないので、壁コンセントの近くで機器を使う場合であれば、直付けタイプにしたほうがすっきり収まります。
価格も安いものが多く、100均などでも購入できるグッズです。ただ、延長コードタイプと比べると差し込み口が少ないので用途に合わせて選ぶことが大切になります。
延長コードタイプ
延長コードタイプは、壁コンセントから離れた場所で電源を必要としているときに活躍してくれる電源タップです。コードの長さは商品によって違いがあるので、あらかじめ必要な長さがどれくらいか確認しておくことが大切です。
延長コードの長さは、多少余裕を持たせて長いものを選ぶのがおすすめ。1m必要なら1.5m、2mいるなら2.5mくらいのものを買うといいでしょう。長すぎるのはあまりおすすめできません。
束ねたまま使うと発火の危険もあるので、必要な長さを確認して商品を選ぶようにしたほうがいいですね。
コードを束ねればコンパクトになり、持ち運びも簡単です。デスク周りにコンセントが足りない場合なんかは活躍してくれます。
電源タップの機能性に着目
差込口の個数や配置など、機能性にも注目! 使い勝手のいいものを選びましょう。
差込口の口数と3極タイプ対応の有無
電源タップ選びでは、いくつコンセントの差込口があるかは重要なポイントです。差込口が多ければたくさん使えて便利そうですが、無駄にサイズが大きくなったり、使わない差込口にほこりがたまったりしてしまう場合も。変える前に増やす数を決めて、多すぎない程度のものを選ぶようにするほうがおすすめです。
オーディオ機器など3極タイプのプラグを使う機器がある場合は、3極の差込口が必要数あるかもチェックしましょう。
差込口の間隔と可動式かどうか
ACアダプターを差して使う場合、ほかの差込口をふさいでしまうことも。電源タップによっては、ひとつひとつの差込口の間隔が広めにとられているタイプや、差込口が可動式のものもあります。こうした機能をそなえているものなら、電源タップの口数をフル活用できるので便利です。
USBポートを搭載しているか
スマホやタブレットなど、USBの充電に使えるUSBポートを搭載したタイプも便利です。モバイル機器を複数使っている場合、それぞれに充電用ACアダプターがあって、電源まわりがごちゃごちゃしてしまうこともあります。
USBポート搭載の電源タップを使用すれば、電源タップと機器をUSBケーブルで直接つないで充電できます。USBハブなんかでも使えるのは嬉しいポイントです。
ACアダプターを使わない分すっきり収まります。急速充電に対応したタイプもあるのでチェックしてみましょう。
ひとつずつにスイッチがあれば省エネにも!
電源タップのプラグを抜かなくてもオフにできる、スイッチ機能つきはかんたんに節電できて便利です。一括スイッチのタイプもありますが、差込口ごとにスイッチがついたタイプがおすすめ。
差込口すべての電源を一括でコントロールするタイプだと、ひとつでも電源を切れない機器があるとすべての機器のスイッチをオフにできないのがもったいないところ。ひとつずつスイッチがあれば、それぞれの電源を個別に操作できるのでさらに省エネになります。
電気の節約にもなるので、重要なポイントと言えるでしょう。使わない部分にはコンセントカバーをしておくとなお安心です。
電源タップの安全性も要チェック
電源タップは見た目や使い勝手だけでなく、安全性も重要です。危険を防止する機能がついたタイプもあるので、使用場所や用途によっては安全性を重視した商品を選びましょう。
日本にあるほとんどの電源タップがそうですが、国産のものの方が海外製のものより安心ですね。
抜け留め防止機能
「抜け留め防止機能」は、ひねるようにして差し込むなど、プラグがかんたんに抜けないようにロックする機能のこと。重く抜けやすいACアダプターや、急に電源が抜けると困るパソコン周辺機器のプラグにはあるとうれしい機能です。
見た目や使い方はシンプルですが、この機能があるかどうかで使用感は大きく変わります。
雷ガード機能
雷が落ちると、瞬間的にひじょうに高い電圧がかかって、使用していた電気機器を壊してしまうこともあります。これを雷サージといいますが、雷が直撃しなくても影響が出る場合や、電線などを通して侵入してくることがあります。
そんな雷による被害から機器を保護するための機能が「雷ガード機能」です。データの消滅や破損などが起こりうるPCや高価な家電には雷ガード機能がついた電源タップを使用すると安心です。
雷ガード機能は1回で使えなくなってしまうので、有効状態か判別できるLEDランプがついた商品が便利です。
トラッキング防止機能
トラッキングとは、コンセントに溜まったホコリが原因で発火してしまう現象のこと。卓上ではなく、家具やTVボードの後ろにあるプラグだとめったに抜き差ししないため、気がついたらホコリまみれなんていうことも珍しくありません。電気機器を使用していない場合や、電源を切った状態でも発火するおそれがあります。
「トラッキング防止機能」がついた製品なら、プラグの根元に取りつけられた絶縁キャップが溜まったホコリに通電して発火することを防いでくれます。定期的に掃除をすることが難しい場所で使うなら、「トラッキング防止機能」がついたタイプの使用も検討しましょう。
タワー型電源タップもホコリが溜まりにくく、スペースも節約できるのでおすすめです。
防水機能
キッチンまわりや洗面台、水槽など水まわりで使用するなら「防水機能」があるタイプを選びましょう。水ハネによる漏電やショートを防いで安全性を高めてくれます。
電源タップの便利機能から選ぶ
延長コード式の電源タップの場合、床に置かれたタップの本体部分がじゃまに感じることも多いもの。床置きしないで済む便利な機能を備えたタイプもありますよ。
マグネットつき
スチール製のデスクなど、磁石がつくものの近くで使用するなら「マグネットつき」が便利です。デスクの脇にペタッとくっつければ、床のスペースを圧迫することもなく、ごちゃごちゃしがちな配線も端に寄せやすくなりすっきり片づきます。
タワー式
デスクまわりでたくさんの電気機器を使うなら、「タワー式」が便利です。タワー型で自立するタイプなので、デスクの上に置いても場所を取りません。デザイン性の高い商品も多く販売されています。
USBポートを複数搭載したものもあるので、デスクでモバイル機器をたくさん充電したいひとにもおすすめです。
まずは用途を考えるのがポイント IT・家電ライターのアドバイス
IT・家電ライター
さまざまなタイプが用意されている電源タップですが、まずテレビやデスクトップPC周辺で使う場合には、雷ガードやトラッキング防止機能を備えたタイプが安心です。
そのほか、差込口が個々に回転して、かさばる充電器やアダプターを難なく差し込めるものや、USBポートを備えたタイプなどもあります。どこで、どういう風に使うのか、まずは用途を考えてから選びましょう。
電源タップのおすすめ12選 タイプ別に紹介
電源タップの選び方をふまえて、おすすめの商品をタイプ別にご紹介します。
【直付けタイプ】電源タップ IT・家電ライターと編集部が厳選
家電ライターの河原塚 英信さんと編集部が選んだおすすめの商品を紹介していきます。直付けタイプのなかでも高機能で評判の良いものをラインナップしました!
IT・家電ライター
『700-TAP027M』は、壁コンセントに差し込むだけで、まるで壁コンセントを木目調に変えたように見せられます。厚さが約2.2cmと薄型なので、かさばらず、過度に目立たないのもうれしいですね。

SANWA SUPPLY(サンワサプライ)『電源タップ(700-TAP027M)』


















出典:Amazon
サイズ | 幅6.45×奥行4.5×高さ12.8cm |
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差込口 | AC:3個口 |
個別スイッチ | なし |
安全機能 | シャッター |
YAZAWA(ヤザワ)『雷サージ付省エネタップ2個口(Y02FUSK210)』

出典:Amazon
サイズ | 幅4.2×奥行3.3×高さ5.4cm |
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差込口 | AC:2個口 |
個別スイッチ | なし |
安全機能 | シャッター、絶縁カバー、雷ガード |
オーム電機『独立回転タップ 雷サージ付き 壁コンセント用(HS-A1251W)』






出典:Amazon
サイズ | 幅7.3x奥行4.2×高さ12.3cm |
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差込口 | AC:6個口 |
個別スイッチ | なし |
安全機能 | ブレーカー、雷サージ、トラッキング・感電防止プラグ |
【USBポート搭載】電源タップ IT・家電ライターと編集部が厳選
便利なUSBポート搭載タイプのおすすめ商品を紹介します。
IT・家電ライター
『TAP-SLIM5U-3』電源タップの3面を使って、かさばるACアダプターなどでも5個口すべてを使えるように、差込口が配列されています。
加えてUSBポートをふたつ備えているので、PCデスクで使うのにはぴったりです!

SANWA SUPPLY(サンワサプライ)『スリムタップUSB充電機能付き(TAP-SLIM5U-3)』






出典:楽天市場
サイズ | 幅24×奥行3.1×高さ2.4cm |
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差込口 | AC:5個口、USB:2個口 |
個別スイッチ | なし |
安全機能 | 絶縁キャップ付きプラグ |
TESSAN(テッサン)『USB充電器付きトラベルプラグアダプター(TS-CUBE02-JP)』


















出典:Amazon
サイズ | 幅7.85×奥行4.5×高さ4.5cm |
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差込口 | AC:3個口、USB:2個口 |
個別スイッチ | なし |
安全機能 | - |
YAZAWA(ヤザワ)『差込みフリータップ2ロング(H6LS110151UBK)』

出典:Amazon
サイズ | 幅2.9×奥行2.8×高さ23.4cm |
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差込口 | AC:8~9個口、USB:1個口 |
個別スイッチ | なし |
安全機能 | シャッター |
【タワー式】電源タップ 編集部が厳選
自立するタワー式はデスクに置くのにぴったり! デザイン性もいいアイテムをラインナップしました。
メーカーによって特徴が分かれているので、用途に合わせて選びましょう。マルチで活躍してくれるものだと、移動させたりできるので使い勝手を意識したいですね。
BEVA(べバ)『タワー電源タップ』














出典:Amazon
サイズ | - |
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差込口 | AC:12個口、USB:3個口 |
個別スイッチ | なし |
安全機能 | シャッター、雷サージ、ブレーカーリセットボタン |
POWERJC(パワージェーシー)『縦型コンセント タワー式(TDC3U9001-3B)』
















出典:Amazon
サイズ | 幅14.4×奥行14.4×高さ21.5cm |
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差込口 | AC:12個口、USB:9個口 |
個別スイッチ | なし |
安全機能 | トラッキング、過負荷保護 |
Dulcii『電源タップ 3層縦コンセント』
















出典:Amazon
サイズ | - |
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差込口 | AC:10個口、USB:4個口 |
個別スイッチ | なし |
安全機能 | 過負荷保護 |
【延長コードタイプ】電源タップ IT・家電ライターと編集部が厳選
延長コードタイプのなかから、使い勝手のよさが魅力の商品をラインナップしました!
IT・家電ライター
『T-HX7-2420WH』はノートPCのACアダプターやデジカメの充電器など、ひとつ差し込むと複数の差込口が使えなくなる、という問題を解消してくれます。
それぞれの差込口が回転するため、4個口すべてを有効活用できるんです。コンパクトなL字プラグを採用しているため、壁コンセントにスッキリと差し込めますよ。

ELECOM(エレコム)『デザイン回転タップ hexa(T-HX7-2420WH)』














出典:Amazon
サイズ | 幅3.6×奥行14.7×高さ3.2cm |
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差込口 | AC:4個口 |
個別スイッチ | なし |
安全機能 | 絶縁キャップ付きプラグ |
Panasonic(パナソニック)『ザ・タップZ(WHS2524GP)』

出典:Amazon
サイズ | 幅9×奥行5×高さ33cm |
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差込口 | AC:4個口 |
個別スイッチ | あり |
安全機能 | トラッキング |
SANWA SUPPLY(サンワサプライ)『雷ガードタップ(TAP-SP2110-3BR)』


























出典:Amazon
サイズ | 幅28.8×奥行4.7×高さ3.5cm |
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差込口 | AC:10個口 |
個別スイッチ | なし |
安全機能 | 雷ガード、ブレーカー |
「電源タップ」のおすすめ商品の比較一覧表
エキスパートのおすすめランキング 電源タップTOP5はこれ!
ご紹介した商品の中から、IT・家電ライターの河原塚 英信さんがおすすめする商品ランキングを発表します。電源タップ選びの参考にしてみてください。
5位から1位の順に紹介します!
5位 SANWA SUPPLY(サンワサプライ)『雷ガードタップ(TAP-SP2110-3BR)』
4位 SANWA SUPPLY(サンワサプライ)『電源タップ(700-TAP027M)』
3位 Panasonic(パナソニック)『ザ・タップZ(WHS2524GP)』
2位 SANWA SUPPLY(サンワサプライ)『スリムタップUSB充電機能付き(TAP-SLIM5U-3)』
1位 ELECOM(エレコム)『デザイン回転タップ hexa(T-HX7-2420WH)』
IT・家電ライターの河原塚 英信さんがおすすめする商品ランキング1位から5位をご紹介しました。電源タップを選ぶ際の検討材料にしてください。
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 電源タップの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの電源タップの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
そのほかの電源まわりの便利アイテムはこちら 【関連記事】
電源タップの選び方をおさらい
1、直付けタイプと延長コードタイプ、どちらにするか決める
2、差込口の数やUSBポートの有無など、機能性に注目
3、安全に使える機能をそなえているかチェック
4、マグネット式やタワー式など置き場所に困らない便利な機能をもったタイプにも注目
電源タップを選ぶとき、必要な場所で必要な数の電源を確保できるものというだけで決める人もいるかもしれません。しかし、電源タップには使い勝手のよさや安全につながる機能をそなえたものなど種類はさまざま。
デザイン性の高いおしゃれなアイテムも多数あります。この記事で紹介した選び方のポイントやおすすめ商品を参考に、納得のいく電源タップを選んでみてください。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2020/12/21 本文修正のため、記事を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 西原みなみ)
デジタル系トレンド情報誌の編集者を経て、フリーランスの編集ライターへ。 テレビやデジタルカメラ、スマートフォン、ドローンなどのデジタル製品を中心に執筆。 生活家電専門サイト『家電 Watch』の、編集記者でもある。