石油ファンヒーターとは?
石油ファンヒーターは、灯油を燃焼させた熱をファンの力で送風して部屋を暖められる暖房器具のことです。パワフルな温風で部屋を素早く暖めるのが特徴で、灯油代は別途かかるものの、ほかの暖房器具と比べると電気代を安く抑えられます。
コスパがいいアイテムなのでウィンターシーズンの必需品ともいえるでしょう。
石油ファンヒーターのメリットとデメリット
購入を検討する前に、メリットとデメリットをおさえておきましょう。
▼メリット
暖房能力が抜群に高く、部屋の隅々まで即座に暖めるのが石油ファンヒーターの大きな魅力です。
エアコンと比較した場合では、運転中に水分が発生するため乾燥しにくい、手ごろな価格の製品が多い、移動して使えるといった点もメリットですね。
▼デメリット
燃料に灯油を利用する石油ファンヒーターのデメリットとしては、まず給油の手間がかかるということ。商品によってはタンクを満タンにするとかなりの重量になることがあり、子どもやお年寄りには給油が難しい場合もあります。
燃料を燃やして熱を出す構造上、換気がどうしても必要になります。1時間に1~2回は窓を開けるようにしましょう。
わずかながら独特の臭いを感じることがあります。ただ、各メーカーともに消臭機能の強化や改善にはかなり力を入れており、臭いが気にならない製品も登場しています。
石油ファンヒーターの選び方
それでは、石油ファンヒーターの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記。
【1】点火までのスピード
【2】適応畳数
【3】消臭機能の有無
【4】省エネ性能
上記のポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】点火までのスピードをチェック
点火までのスピードは、各メーカーによって違いがあります。30秒程度で点火するものから、2分程度かかるものまでさまざま。
また早く点火するが省エネ性が低いタイプや、省エネ性は高いが点火が遅いタイプなどもあります。冬の朝など一刻も早く暖まりたい場合は、点火スピードで選ぶのがいいでしょう。
一方で長時間使用を前提としているのであれば、点火スピードが遅くても省エネ性能が高いものを選んだほうがいいですね。
【2】適応畳数をチェック
灯油を燃焼して部屋を暖める石油ファンヒーターの場合、電気ストーブと違って部屋全体を暖める能力が非常に高いです。
もちろん、必要な部屋の畳数より大きい出力のものを選べば暖まりが早くなりますが、あまりにも温度が上がりすぎて暑く感じてしまうことも。
さまざまな部屋で使うのであれば余裕を持ったほうがいいですが、使う部屋が決まっているのであれば、その部屋の大きさに合わせたものを選びましょう。
【3】消臭機能の有無をチェック
点火時と消火時に臭いが気になるという人は多いかもしれません。そんな場合には消臭機能に注目しましょう。点火、消臭時にガードを閉めて臭い漏れを防ぐタイプや、臭いそのものを抑えるタイプなどさまざまあります。
【4】省エネ性能をチェック
石油ファンヒーターは、電気ストーブより電気代だけ見ると格段に安く、省エネ性能に優れています。ですが、付けたり消したりを繰り返すと灯油も電気も消費量が多くなり、無駄なコストがかかってしまいます。そのような使い方をするなら、コンパクトな製品を常時使うという手もあります。
長時間使うなら、室温センサーや人感センサーがついており、運転を自動で制御する製品が有効です。いちいち自分で調整しなくて済みますので、省エネ運転で長時間快適に過ごすことができます。
主要メーカーをチェック!
ここでは、ダイニチ、コロナ、トヨトミという石油ファンヒーターの3大メーカーの特徴をご紹介していきます。それぞれの強みが異なるので、用途に合うメーカーを選ぶようにしてくださいね。
▼Dainichi(ダイニチ):燃焼効率が高く、短時間で点火!
ダイニチの石油ファンヒーターはブンゼン式という方式を採用。これは投入された灯油を電気式のヒーターで発火する温度まで暖めてノズルから噴出させて燃焼するため、燃焼効率が高くなっているのが特徴です。紹介する3つのメーカーで、一番立ち上がりが早く、安定した大火力を誇っています。
デメリットとしては、使用中は電気ヒーターが常時通電を行なっているので電気代がほかメーカーより高くなりがち。
▼CORONA(コロナ):電気代を安く抑えたい人に!
コロナはヒートバックシステムという方式を採用しています。こちらはブンゼン式から電気ヒーターを取り払ったような構造になっています。灯油を霧状にして噴射するので、電気をそれほど消費せずとも着火を行えるので、リーズナブルに利用できますよ。
しかし、噴霧する灯油は常温のため、どうしても点火までには時間を要します。最近発売されているモデルは比較的早くなっていますが、最低1分はかかってしまいます。点火までのスピードは重要視せず、ランニングコストを抑えたい人にぴったりのメーカーです。
▼TOYOTOMI (トヨトミ):前シーズンで余った灯油も使用OK!
トヨトミは、蒸発皿の上に灯油を注ぐことで、自然気化した灯油を燃焼させるポット方式を採用。消費電力が5W/6W(50Hz/60Hz)とほぼかからないレベルまで抑えています。
また、通常では使用できない前シーズンに残ってしまった灯油もしっかりと燃焼しきることができるのも大きな魅力。ノズル内に灯油を残しにくい仕組みなので、灯油の臭いを軽減しているのも嬉しいポイント。
ただ、点火までに時間がかかってしまうのがデメリット。長いものだと3分以上要するので、点火時間にこだわるなら、しっかりチェックしたうえで購入するようにしましょう。
おすすめ商品の比較一覧表
石油ファンヒーターおすすめ|7~10畳
まずは7~10畳に対応した石油ファンヒーターを紹介していきます。なお対応畳数は、木造の適応サイズで分けています。
ブランドのスタンダードモデル!
スイッチを押して、35秒でスピード着火する商品です。寒い冬の朝に嬉しい仕様ですね。それに消臭技術も優れており、消化時には未燃焼ガスをしっかり燃やしきり、気化ガスが漏れないようにする特許を取得しています。
室温の変化に合わせて、燃焼量を自動的にコントロールするエコ機能を搭載しているのも利用しやすい点。リーズナブルに快適に過ごせるはずです!
エコ機能付きの軽量・コンパクトモデル
軽量&コンパクトな石油ファンヒーターです。室温変化にあわせて燃焼量を自動でコントロールできるecoおまかせモード・エコ機能が備わっています。
着火スピードがわずか35秒なので、寒い部屋をすぐに暖められます。便利機能も満載で、パワフル秒速消臭システム、対震自動消火装置、異物混入防止ルーバなどを兼備。
ハイパワーでアウトドアに最適!
ポータブル電源対応の石油ファンヒーターです。収納や持ち運びに適した本製品は、コンパクトでありながらもハイパワーな点が自慢!
高いパワーに反して通常点火消費電力が166Wと抑えられています。アウトドアテイストなデザインのこの石油ファンヒーターで冬を温かく楽しみましょう!

7秒という異次元の高速点火を誇る
通常点火は55秒ほどかかりますが、秒速点火だと7秒もの早さを誇る優れもの。高齢者でも使いやすい機能が満載で、大型大文字パックライト液晶、ダブルタイマー機能などはその典型です。
臭いの心配も一切なく、クリーン消臭機能が備わっています。また、環境に優しく石油を使いすぎないようにする機能も搭載していますので、使っていて気持ちのいい製品でしょう。
嬉しい防災機能付き
コロナがリリースするファンヒーターのコンパクトモデルで、軽量なので持ち運びしやすいですよ。また、耐震自動停止機能が備わっているので、もしもの災害時でも安心。
また、チャイルドロック機能が付いているので、子どものいたずらで危険を感じることもないでしょう。「よごれま栓タンク」を採用しているので給油時に手が汚れることもありません。
ボタン一つで操作可能! エコモードで灯油代節約
大型操作パネル搭載で、操作がしやすいモデルです。運転モード保持機能が付いているので、コンセントを抜いても前回の設定を記憶。コンセントを入れるたびにわざわざ設定をし直す必要がありません。
延長やエコ運転機能、タイマーなど便利な機能がボタン一つで設定できるのも嬉しいポイントです。部屋の温度ムラを抑えるゆらぎ運転で、最大火力を最大60%削減するエコモードを搭載し、電気代や灯油代が気になる人でも安心して使えるでしょう。
奥行約30cmで、狭い場所でも大活躍!
コンパクトサイズなので、子供部屋や脱衣所などの狭い場所に置いても邪魔にならない石油ファンヒーターです。エアコンとの併用で効率的に部屋を暖められます。
重さは7.9kgと比較的軽量で、女性でも持ち上げやすいです。さらに、灯油切れまでの時間が表示されるので、灯油がなくなる目安もわかって安心です。

大きな液晶が見やすい上位モデル
従来の温度センサーに加えて、湿度センサーも搭載。これにより、著しく湿度が低い場合は最適な室温に自動で調整してくれます。自動運転の精度だけでなく、消化時の臭いを最大限抑えており、快適さが増しています。
また、お知らせ音の音量を切り替えることができるため、聴力が弱っている人やご年配も安心して使用できるのも大きなメリット。リモコンが付き、手元で操作ができるのも非常に便利です。使い勝手のよい高機能なモデルをお探しの人におすすめです。
人感センサー搭載のモデル
トヨトミによる、消臭システムを備えた石油ファンヒーターです。ノズル内の灯油を残しにくい構造により消火時のニオイの発生率が抑制されている本製品。
約5分間人がいないと自動で弱燃焼に、約25分間人がいないと自動的に消火する人感センサーで無駄な暖房・消し忘れを防止してくれる大変エコな商品です。
石油ファンヒーターおすすめ|10~20畳
無駄な灯油の浪費を抑えてくれる
「ecoおまかせモードプラス」という機能が付随しており、室温の変化に応じて自動で温度をコントロールします。環境にも、お財布にも嬉しい製品ですね。
また、驚くべきはその対応畳数。コンパクトな作りながら、木造は12畳、コンクリートは17畳までで、いろんな部屋で使えるはずです。9Lのタンク容量で灯油交換の手間がかからないのもポイント。
9Lのタンク容量で、給油の手間が減る!
一度に9Lもタンクに入れられるため、頻繁に給油する必要がないお手軽なモデルです。それに給油時はワンタッチでキャップを開け閉めできるので、手が汚れずに作業することができますよ。
着火スピードは、最速35秒なのですぐに部屋を暖かくすることができます。ほかにも、消臭機能やエコモード、大画面表示など快適に使えるポイントが盛りだくさん!
最新の消臭システムにより消火時の嫌な臭いをカット
オレンジ色の大型液晶パネルを採用しているので、暗がりや少し遠い場所からでも、液晶がしっかりと確認できます。また大きなボタンを採用しているので、細かい文字が見えにくい人でも操作しやすいモデルです。
消火時には、「秒速消臭システムプレミアム」により未燃焼ガスを燃やしきることで、消火時のガスの臭いを25%削減。嫌な臭いが部屋に残りにくく、快適に過ごせます。着火までのスピードが35秒と、寒い朝もすぐに部屋を暖められます。
9Lタンクを備えたエコな石油ファンヒーター
家庭用石油ファンヒーターの中でもトップクラスの大きさの9Lタンクを備えた石油ファンヒーターです。給油回数が少なくて済む便利なこの商品は、点火も早くて音も静か。
消臭機能も付いているので、嫌な臭いも少なくて快適に暖まることができます。室温変化に合わせて燃焼量を自動コントロールする機能も!
電気&石油ファンヒーターの利点を兼備!
電気セラミックヒーターと石油ファンヒーターがひとつになったハイブリットモデルです。それぞれのメリットを掛け合わせているので、不満なく使えることでしょう。
スイッチを押すと最速3秒で温風が出たり、人感センサーやエコモードを搭載していたり、さまざまな機能を兼ね備えています。そして灯油が切れたとしても、セラミックヒーターに自動で切り替わるので寒い思いをすることもありませんよ!
陽だまりの暖かさを実現するアンティークモデル
遠赤外線と微温風で体を暖めるアンティーク調の石油ファンヒーター。日だまりのようなぬくもりで、心地よく冬を越せそうです。
構造がシンプルで壊れにくく、持ち越し灯油も使える丈夫さもあります!
シンプルデザインの消臭機能付き!
2つのDCモーターを搭載したことで業界トップクラスの低消費電力を実現。灯油タンク容量が7.2Lと大きいため、頻繁に灯油を継ぎ足さなくてよい点が嬉しいポイントです。
点火も早くて低燃費、灯油も長持ちする優れものだといえるでしょう。
石油ファンヒーターおすすめ|20畳以上
最大35畳までのハイパワー対応
コンクリート造りであれば、最大35畳まで対応可能なハイパワーモデル。それもそのはず、家庭用ファンヒーターながら10kWという業務用のパワーを兼ね備えているのです。
そんなハイパワーなら、消すときに臭いが残るのでは? と思う人もいるでしょう。しかし、秒速消臭システムプレミアムという機能を搭載し、気化ガスをピシャリと止め、しっかり燃料を燃やしきるので臭いを限りなく抑えられます。
【ランキング】通販サイトの最新人気! 石油ファンヒーターの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場での石油ファンヒーターの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
【関連記事】そのほかの暖房器具の記事はこちら
最後に|エキスパートのアドバイス
サーキュレーターとの併用でさらに効率よく
石油ファンヒーターは温風を部屋に循環させて部屋を暖めます。高出力のものはそのままでも十分暖まりますが、サーキュレーターを併用することにより、部屋の暖まりを効率よくすることが可能です。
暖かい空気は天井付近に留まるため、その空気を循環させることで部屋全体の暖まりが早くなります。
つまり、サーキュレーターを床付近に設置の場合は真上へ、天井付近に設置の場合は床へ向かって空気を放出すると効率的。暖まりがよくなり、省エネにもつながりますよ。
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