エプソンのプリンターにはどんな特徴が? 写真印刷に特化したモデルが多い
エプソンのプリンターは写真印刷に特化したモデルが多く、家庭向けの「Colorio」や、より高画質な写真印刷ができる「Proselection」などのシリーズが展開されています。
コピーとスキャナー機能を備えた複合機モデル、ランニングコストを削減できるエコタンク搭載モデル、はがき印刷向けのコンパクトモデルなど、ラインナップが豊富。使い方に合わせて選べます。
キヤノンやブラザーとの違いとは? 高画質を求めるならエプソン
キャノンやブラザーのプリンターとエプソンのプリンターの違いは、搭載されているインクの種類になります。これにより、鮮やかで高画質な写真印刷が可能に。なかには、染料・顔料の2種類のブラックインクとグレーインクを加えた、6色インク搭載モデルもあります。
もちろん、4色や5色のインクを搭載したモデルもあるので、プリンターを手軽に使いたい方にも、より高画質を求める方にもぴったりな1台が見つかるはずです。
エプソンのプリンターを選ぶポイント 鮮やかで高画質な写真印刷が可能
家電製品・家電流通ライターの近藤克己さんに、エプソンのプリンターを選ぶときのポイントを教えてもらいました。プリンターにはそれぞれ特徴があり、たとえばインク方式は、タンクにインクを追加していくエコタンク方式と従来のカートリッジ方式の2つがあります。どんな視点で選べばいいかわからない人は、ぜひ参考にしてみてください。
インクの種類に注目
顔料と染料の2種類のブラックインクにカラーを加えた5色のタンク式は、インクボトルがお求めやすく、印刷コストを抑えられます。カレンダー印刷や封筒印刷など便利な機能もありながら本体価格もリーズナブルで、ランニングコストを抑えたい人向けの商品です。
プリンターで使用されるインクの種類には、「染料」と「顔料」の2種類があります。写真を鮮やかな色合いで印刷したい場合には染料インク、文字や線をくっきりと印刷したい場合には顔料インクが適しています。モデルによって「染料5色+顔料1色」「染料4色」などとインク構成が異なるので、選ぶ際にしっかりチェックしておきましょう。
また、インクの補充方式にも、「カートリッジ方式」と「エコタンク方式」があります。エコタンク方式はインクボトルから直接インクを補充するタイプで、ランニングコストを抑えられるのが魅力です。
家電製品・家電流通ライター
純正インクが高価というユーザーの不満を解消したのがエコタンク搭載モデルです。通常のカートリッジ式の印刷コストがA4カラー文章1枚あたり約12円に対して、エコタンクは約2.7円と1/4以下。
インクボトルによる注ぎ足し式で、増量ボトルを使えばA4カラー文書が約3,700ページも印刷できるので、頻繁にカートリッジを取り換える手間がありません。
増量インクボトルは1色あたり2,000円、使い切りの標準ボトルは600円と低価格(ともに5色必要)。
学校のレポートや論文を印刷する、レジャー計画などでウェブページをよく印刷する、仕事でも使うなど、1年を通じて大量に印刷するのなら、エコタンク搭載モデルがおすすめです。
写真のプリントには6色インクがベスト
家電製品・家電流通ライター
エコタンク搭載モデルのインクはブラック/シアン/マセンダ/イエローの4色ですが、カラリオはライトシアンとライトマゼンダを加えた色再現性の高い6色染料インクにより、階調表現がなめらかで鮮やかな写真プリントが実現します。
逆光写真や色かぶり、露光ミスを自動補正する機能も搭載、面倒なパソコン操作をすることなく失敗写真を救済できるのも魅力。
家族写真を印刷したい、フォトコンテストに出すほどじゃないけど趣味として写真を楽しみたいという人はカラリオを選びましょう。
発色の良い6色染料のインクで、写真がとてもきれいに印刷できます。専用のエプソンプリンターアプリ「Epson iPrint」によりワイヤレス接続してスマホやタブレットに保存した写真を簡単にプリント可能。また、自動両面印刷機能ではがき、名刺、カタログなどの両面印刷や冊子印刷も便利におこなえます。
対応している用紙サイズの確認を
エプソンの家庭向けプリンターは、A4サイズ~写真向けのL判までの印刷に対応したモデルがメインです。そのほかに、ポスター印刷もできるA3対応モデルや、年賀状作成に便利なA5対応モデルなどがあり、用途に合わせて選べます。
設置スペースを取りがちなA3対応プリンターをコンパクトに設計したモデルもあるので、ぜひチェックしてみてくださいね。
家電製品・家電流通ライター
仕事や学校のレポートでエクセルシートの印刷が多い場合は、A3対応モデルを選びましょう。スキャナー台はA4サイズですが、A3サイズをコピーする場合でも、片ページずつスキャンすれば組み合わせてA3用紙1枚に印刷することもできます。
また、本格的な写真印刷をしたい人向けには高画質モデル「Colorio V-editionシリーズ」がありますが、家で見たり飾ったりするだけ、いつもはL判サイズ、時々A4 、たまにはA3サイズという人ならA3サイズ対応の6色インクモデルでじゅうぶんです。
無線LANやスマホに対応しているかをチェック
無線LAN対応のプリンターなら、パソコンとケーブル接続をせずに印刷ができます。ケーブルがないぶんプリンターのまわりがスッキリするうえに、好きな場所に自由に設置できるのがメリットです。
また、スマートフォン対応モデルなら、アプリをダウンロードするだけで手軽に印刷がおこなえます。
家電製品・家電流通ライター
スマートフォンをカメラ代わりにしたり、パソコンの代わりにタブレットで仕事する人も多いでしょう。プリンターとスマホ/タブレットとの接続は簡単で、アプリを使って写真やドキュメントの印刷も簡単にできます。
スマホで撮った写真を自分のスマホのなかに入れておくだけではもったいない。軽いスナップ写真でも印刷して壁に飾れば、おしゃれなインテリアになりますよ。
メモリーカードやUSBメモリ対応なら使い勝手よし
SDカードやUSBメモリに対応しているプリンターなら、プリンター本体にSDカードやUSBメモリを直接差し込むだけでかんたんに印刷ができます。パソコンなしでダイレクトに印刷できるので、作業時間の短縮にもなるでしょう。
デジカメの写真やUSBメモリのデータを印刷する機会が多い方は、忘れずにチェックしておきたいポイントです。
スキャナー機能があると便利!
SDカードやUSBメモリに対応しているプリンターなら、プリンター本体にSDカードやUSBメモリを直接差し込むだけでかんたんに印刷ができます。パソコンなしでダイレクトに印刷できるので、作業時間の短縮にもなるでしょう。
デジカメの写真やUSBメモリのデータを印刷する機会が多い方は、忘れずにチェックしておきたいポイントです。
家電製品・家電流通ライター
家族がいるなら、スキャナー・コピー機能がある複合機は必須です。学校のPTA関連や町内会関連でコピーを使ったり、子どもが宿題で参考図書をコピーする、受験のために問題集をコピー、各種の手続き用に書類をコピーと、コピー機能を多用することになります。
商品購入時のキャッシュバックキャンペーンへの応募のために保証書やレシートをスキャンするなんて使い方も。
価格よりも機能や使い勝手で選ぼう! 家電製品・家電流通ライターからのアドバイス
家電製品・家電流通ライター
エプソンのインクジェット複合機には、1万円を切る低価格帯モデル「EW-052A」も用意しています。価格は安い分、給紙が背面からのみだったり、Wi-FiルーターなしにパソコンやスマホとつながるWi-Fiダイレクト機能がなかったり、用紙を節約できる両面印刷機能や液晶パネルがないといった、使い勝手に影響する機能を削ぎ落としています。印刷コストも高くなります。
使用頻度があまり高くなく、文書印刷に特化した使い方であればこれでじゅうぶんですが、家族がいて、長く使うことを考えると、いずれ使い勝手に不満がでてくるかもしれません。目先のコストに惑わされず、長期視点を持って自分にあったモデルを選びましょう。
エプソンのプリンターおすすめ10選 お手頃価格、定番の1台、大量印刷対応など
ここまで紹介したエプソンのプリンターの選び方のポイントをふまえて、家電製品・家電流通ライターの近藤克己さんに選んでもらったおすすめ商品を紹介します。
サイズが小型なものからA3紙にも対応する大型のものまで紹介しているので、自分にぴったり合う商品を購入するための参考にしてみてください。

EPSON(エプソン)『EW-M752T』














出典:Amazon
サイズ/重量 | 390×339×166mm/約6.3kg |
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インクタイプ/色数 | 染料4色、顔料1色/5色 |
印刷コスト | A4モノクロ1.2円、カラー2.7円(税別) |
印刷スピード | A4モノクロ12ipm、カラー9ipm |
給紙方法 | フロントトレイ、背面手差し |
スマホ対応/無線LAN | 〇 |
液晶画面 | 4.3型ワイドタッチパネル |
エコタンクが買いやすい価格で登場
「メーカー純正インクが高い」というユーザーの不満に応える形で登場したエコタンクモデルでしたが、本体自体が6万円弱と高価格帯だったために、購入に二の足を踏むユーザーが多数存在しました。そこで登場したのがEW-M752T。本体価格を4万円弱(税別)に抑えるとともに、インクも使い切りパック(3,000円、税別)と注ぎ足しパック(1万円、同)の2種類を用意し、買い求めやすくなりました。
使い切りパックは5色インクの1回分で、A4カラー文書約1,000ページの印刷が可能、1枚あたりのコストは2.9円。注ぎ足しパック(増量サイズ)はA4カラー文書約3,700枚分、1枚あたりのコストは2.7円。インク5色のうち、にじみが少なく文書印刷に適した黒色顔料インクが1個、残り4個は黒・青・赤・黄の染料インクとなります。前面1段給紙カセット、自動両面プリント機能搭載。写真も文書もきれいに印刷できますが、主に文書を頻繁に印刷する人に向いている1台です。

EPSON(エプソン)『EP-882A』














出典:Amazon
サイズ/重量 | 349×340×142mm/約6.8kg |
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インクタイプ/色数 | 染料/6色 |
印刷コスト | L判写真20.6円(税抜) |
印刷スピード | L判写真13秒 |
給紙方法 | フロントトレイ2段、背面手差し |
スマホ対応/無線LAN | 〇 |
液晶画面 | 4.3型ワイドタッチパネル |
安心の1台、迷ったらコレを買っておけ
エプソンの家庭用インクジェット複合機といったら800シリーズ。A4カラー文書1枚あたりの印刷コストは約12円、L判写真は約20.6円と、エコタンクモデルに比べると高くつきますが、発色性のよい6色染料インクにより、スマホ写真も美しいプリントが楽しめます。
逆光補正もできる補正モードや普通紙印刷に「色鮮やかモード」を搭載するなど、PCを使わずに写真・画像をよりきれいに補正できる機能を搭載しており、文書よりも写真・画像の印刷が多い人に最適です。また、無線LAN接続したPC・スマホから印刷指定しただけで電源が入り、自動で排紙トレイをオープン。いちいちプリンターのそばまで行って準備する必要がないので、離れた部屋から印刷指示するときに便利です。自動両面プリント機能搭載。

EPSON(エプソン)『EP-M552T』


















出典:Amazon
サイズ/重量 | 390×324×166mm/約4.5kg |
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インクタイプ/色数 | 染料/4色 |
印刷コスト | A4モノクロ1.2円、カラー2.7円(税抜) |
印刷スピード | A4 6ipm |
給紙方法 | 背面トレイ |
スマホ対応/無線LAN | 〇 |
液晶画面 | 1.44型 |
文書印刷のみなのでエコタンクをもっと安く!
エコタンクモデルをさらにシンプル化して価格を抑えたのがEP-M552Tです。前面給紙を省いて給紙は背面のみ、インクは4色染料、両面印刷機能なし、1.44型非タッチ液晶モニターと、機能はある程度割り切っています。
スキャナー・コピー機能は搭載していますが、フラッドベッド式ではなくフィーダー式なので厚みのあるものはスマホカメラ撮影での対応となります。しかし、エコタンク対応なので増量サイズインクタンク使用時のA4カラー文書1枚あたりの印刷コストは約2.7円と、上位モデルのEW-M752Tと同等です。写真も文書もきれいに印刷しつつ、できるだけコストをおさえたい人向きのモデルです。

EPSON(エプソン)『EW-M770T』










出典:Amazon
サイズ/重量 | 425×359×161mm/約8kg |
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インクタイプ/色数 | 染料4色、顔料1色/5色 |
印刷コスト | A4モノクロ0.5円、カラー1.3円(税抜) |
印刷スピード | A4モノクロ13ipm、カラー10ipm |
給紙方法 | フロントトレイ2段、背面手差し |
スマホ対応/無線LAN | 〇 |
液晶画面 | 2.7型 |

EPSON(エプソン)『EP-982A3』














出典:Amazon
サイズ/重量 | 479×356×148mm/約8.5kg |
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インクタイプ/色数 | 染料/6色 |
印刷コスト | L判写真20.6円(税別) |
印刷スピード | L判写真13秒 |
給紙方法 | フロントトレイ2段、背面手差し |
スマホ対応/無線LAN | 〇 |
液晶画面 | 4.3型ワイドタッチパネル |
EPSON(エプソン) 『PX-049A』












出典:Amazon
サイズ/重量 | 39 x 30 x 14.5 cm/約3.9 Kg |
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インクタイプ/色数 | 4色 |
印刷コスト | A4カラー文書インクコスト約13.8円 |
印刷スピード | L判印刷スピード約74秒 |
給紙方法 | 背面給紙 |
スマホ対応/無線LAN | 有 |
液晶画面 | - |
EPSON(エプソン)『EW-M630TW』












出典:Amazon
サイズ/重量 | 375×503×187mm/約5.8kg |
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インクタイプ/色数 | 4色(顔料ブラック、染料カラー3色) |
印刷コスト | 大容量A4モノクロ文書で約0.4円(税別)※、A4カラー文書が約0.9円(税別) |
印刷スピード | A4連続印刷カラー8ipm、モノクロ15ipm |
給紙方法 | 前面給紙 |
スマホ対応/無線LAN | 有 |
液晶画面 | 2.4型 |
EPSON(エプソン)『EW-052A』












出典:Amazon
サイズ/重量 | 390×504×279mm/約4.0kg |
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インクタイプ/色数 | 4色(ブラックは顔料・カラー3色は染料、独立) |
印刷コスト | L判写真25.7円 |
印刷スピード | L判写真74秒 |
給紙方法 | 背面給紙 |
スマホ対応/無線LAN | 有 |
液晶画面 | - |
EPSON(エプソン)『EW-452A』














出典:Amazon
サイズ/重量 | 46 x 40 x 25 cm/5 Kg |
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インクタイプ/色数 | 4色 |
印刷コスト | L判写真25.7円 |
印刷スピード | L判写真/70秒 |
給紙方法 | 背面給紙 |
スマホ対応/無線LAN | 有 |
液晶画面 | 1.44 |
EPSON(エプソン)『EW-M5610FT』














出典:Amazon
サイズ/重量 | 498×358×245mm/約10.2kg |
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インクタイプ/色数 | 4色 |
印刷コスト | カラー約0.9円(A4) |
印刷スピード | モノクロ 17ipm(A4) カラー 9ipm(A4) |
給紙方法 | 前面背面どちらも可 |
スマホ対応/無線LAN | 有 |
液晶画面 | - |
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※2020/12/11 コンテンツ修正のため、記事を更新しました(マイナビおすすめナビ編集部 平野慎也)
家電業界専門誌の編集長を経て独立、家電製品専門のフリーペーパー「カデンプラス」を発行しながら、フリーランスのライターとしても活動中。日々、家電製品と格闘している。 家電量販店業界にも精通し、家電流通のウラのウラまで知り尽くしている。趣味はフォークギーター、アニメ、登山、ゴルフ。