金魚すくいの金魚にフィルターは必要? アクアリウム専門家が解説
水辺の動植物専門ショップ「sensuous」代表
よく、金魚すくいでとった金魚はすぐ死んでしまうという声を聞きます。実際には金魚すくいの金魚も、お店で販売している金魚も、養殖しているところに大差はありません。
いくつか考えられる理由として、初めは元気な金魚でも、スレやストレスなどで弱る場合や、簡単にすくわれる金魚は動きが遅かったり、弱かったりします。
そんな金魚のためにもフィルターを付けて、より良い環境で飼育してあげることが大切になります。また、最近ではスレ傷からくる病気やストレスを軽減する調整剤もあります。これらの器具などを上手に使って飼育してみましょう。
金魚用フィルターの選び方
水辺の動植物専門ショップ「sensuous」代表の早坂 誠さんに、金魚用のフィルターを選ぶときのポイントを3つ教えていただきました。専門家のアドバイスを商品選びに生かしてみてください。
はじめての方はかんたんに手入れのできるものがよい
水辺の動植物専門ショップ「sensuous」代表
金魚の飼育に欠かせないフィルター、「ブクブク」と呼ぶこともあります。お祭りの金魚すくいや、学校・近所の方からわけてもらうなど、急遽金魚を飼うことになったという方はまず、かんたんな構造のものを選ぶとよいでしょう。
いろいろな部品がついているものは、いくつかの機能があってもパーツがたくさんあって組み立てが難しかったり、なかに入れるろ過材が複数あって作用がわかりにくかったりと、困惑してしまう場合も多いです。はじめはセットで販売しているものや「かんたんスタート」などと書かれたものを選んで、まずは実際に使ってみることが大事です。
静音性はどうか
水辺の動植物専門ショップ「sensuous」代表
ポンプの振動音や泡のはじけるブクブクという音が少ないほうがいいという方は、モーターが水のなかに入っているものや、泡の発生が少ないものを選ぶとよいでしょう。
空気の泡が見えていないと金魚に必要な酸素が足りないのではと心配される方も多いです。しかし実際に水中に空気の泡が見えない場合でも適正サイズのフィルターで水が循環してしていれば、心配することはありません。
水槽の大きさに合わせてサイズを選ぶ
水辺の動植物専門ショップ「sensuous」代表
水槽の大きさに対して誤ったサイズのフィルターを選んでしまうと、ろ過がじゅうぶんに機能せず水の汚れが取りきれないままになってしまうこともあります。フィルターは水槽のサイズや水量に合わせてサイズ展開されているものが多いので、しっかりと適応サイズのものを選んでセットしましょう。
流れが苦手な金魚には水流の強弱を変えられるつまみのついたろ過機もあります。さらにろ過が足りるか心配という方はろ過機に記載されているサイズ、たとえば60~90cmまでの水槽に適合となっているフィルターを60cmの水槽で使用するとよいでしょう。
金魚用フィルターのおすすめ8選 アクアリウム専門家が厳選
うえで紹介した選び方のポイントをふまえ、水辺の動植物専門ショップ「sensuous」代表の早坂 誠さんに選んでもらったおすすめ商品8選をご紹介します。金魚の状態を確かめ、それに合った商品を見つけてください。

手を汚さないでフィルター交換ができる
ろ材交換の際に水に手を入れなくてもよいので、水槽に手を入れることを避けたい方におすすめのフィルターです。また、モーター部分が水中に入るため振動音がせず、とても静かです。夜間など静かなときにモーターや空気のボコボコという音が気になるという方にもおすすめ。
こちらの商品は、電源を入れるだけで水をくみ上げてろ過を開始するので、とてもかんたんにスタートできます。交換フィルターのバイオバックもシンプルなスポンジに見えますが、なかに入っている吸着素材がなかなかのすぐれものです。こまかいゴミを取るだけではなく、吸着効果も期待できます。

ランニングコストがほとんどかからない
砂利の下に敷いて使うフィルターです。砂利をろ過材として使うため、ほかのフィルターのように交換ろ材というものがありません。長期的に見るととても経済的なフィルターですので、フィルターへかける費用を抑えたい方におすすめ。
砂利全面がろ材になるだけあって、濁りの解消が早いです。砂利をのせる前に、ウールマットなどを敷いてから使えばこまかい目の砂利を使っても目詰まりしにくくなります。
フィルターを動かすには別途、空気を送るエアポンプが必要なので注意してください。ろ過能力としては簡易的なフィルターのなかでもバツグンの力となります。定期的に砂利の汚れを取り除くことは必要ですが、慣れるととてもかんたんにできます。






「金魚用フィルター」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 金魚フィルターの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの金魚フィルターの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
金魚は水をとても汚すと思って! アクアリウム専門店代表からのアドバイス
水辺の動植物専門ショップ「sensuous」代表
お祭りの金魚やお店で買う金魚など、最初は3~5cmくらいのかわいいサイズですが、1年もすると数倍の大きさにまで成長することもあります。あまりサイズの変わらないメダカや熱帯魚と違って、金魚は成長のためにとにかくよく食べて水を汚します。
適切な成長は健康に育っている目安です。最初だから小さいフィルターでも大丈夫かなと思っていると、半年後には今使っているフィルターがムダになることも。金魚の排泄は思ってるよりもかなり多いものだと心に留めてフィルターを選ぶとよいでしょう。
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東京渋谷の水草・観賞魚販売を中心とした店舗「sensuous」代表。 水草職人として、観賞魚業界を牽引するパイオニア的存在の一人。 独立後の2001年より水草を用いた作品を専門誌やインテリア誌に数多く発表しており、朝の連続テレビ小説「あまちゃん」に登場した海女カフェ水槽を始め多くのテレビ番組セットや企画展、各イベントなどでアクアリウム作品を手掛けている。 2016年6~7月にはEテレ「アクアリウムとテラリウム」の講師での出演、 2017年・18年では水草と観賞魚の企画展「グリーンアクアリウム展」でのディレクションを担当する。 都内専門学校(アクアリスト専攻)講師。観賞魚飼育管理士アドバンス・愛玩動物飼養管理士2級・ビオトープ計画管理士2級・ビオトープ施工管理士2級。著書「水草水槽のススメ」