はじめに:問題集は、親御様が選んではいけません
教材や問題集選びは高校生だと自分で選ぶことが多いと思いますが、中学生くらいの年頃の場合、ご両親が選んで購入するケースも少なくありません。これは理科に限ったことではありません。
ここで注意が必要なのですが、受験の教材・問題集は親御様が買ってはいけません。その理由は、お子様に本当に相性がいい問題集を選べないからです。いくら親子とはいえ、知識や感覚のズレはあります。そのため、お子様が心から「やりたい」と思える問題集を渡せる確率が低いのです。受験用の教材や問題集は、必ず、受験をする本人の方が選んでください。
本記事を読んでいただいている、これから受験を控える中学生のあなたへ。
ぜひ、本記事で自分にピッタリの教材を選び、そして一緒に受験という山を乗り越えましょう!
本記事を読んでいただいている、これから受験を控える中学生の親御様へ。
本記事を読んだ後、すぐに購入するのではなく、ぜひお子様と一緒に教材・問題集を選んでください。そして一緒に受験に立ち向かっていきましょう!
まずは自分の苦手分野を把握する!

Photo by João Silas on Unsplash
京都大学卒/スタディサプリ中学理科全学年担当
中学理科は大きく分けて4つの分野(物理・化学・生物・地学)に分かれています。学習範囲も広くなるので、4分野のなかでたとえば「物理だけが苦手」→「理科が嫌い」のような現象が起きやすい教科でもあります。そこで、日々「単元別問題集」をしっかりと解きこなしたうえで「総合問題集」「総合テスト」を解くことで常に今の段階で苦手な単元はどこであるかをしっかりと把握しておく必要があります。
そのためにも、問題集選びはしっかりと行わなければなりません。僕の経験上4分野の中では物理・化学の計算問題の分野を苦手とする生徒さんが多いかと思います。(あくまで個人差はありますが…)
たとえば、教科書ワーク(文理)やハイクラステスト理科(受験研究社)などの問題集を単元別問題集、総合テスト問題集として活用するのもよいかと思います。
高校受験向け・理科の問題集の選び方 京大卒・スタディサプリ理科講師に聞いた!
スタディサプリ中学理科全学年担当の佐川大三さんに、高校受験向け・理科の問題集を選ぶときのポイントを5つ教えてもらいました。
ポイント1:「要点のまとめ」がしっかりとあるもの!
京都大学卒/スタディサプリ中学理科全学年担当
基礎力をつけるには、問題を解く前の準備段階として、その単元の「要点のまとめ」をしっかりと頭に入れなくてはなりません。そのためにも、とくに生物・地学の暗記単元に関しては、要点のまとめが充実しているものをおすすめします。
教科書ほど文章量が多くない、表などできっちりと要点がコンパクトにまとめられているものが理想です。頭のなかで整理しやすいものを選ぶようにしましょう。
ポイント2:苦手な単元の類似問題がたくさんあるもの!
京都大学卒/スタディサプリ中学理科全学年担当
物理・化学・生物・地学の4分野のなかで、苦手とする単元は個々によって異なります。
本屋さんで単元別の問題集を選ぶときは、自分が苦手としている単元を事前にしっかりと把握したうえで選ぶことが大切です。その苦手な単元の問題が、よりたくさん出題されている問題集がおすすめ。
たとえば生物の「植物の分類」の単元が苦手であるならば、より多くの植物名やその分類についての問題があるものを選びましょう。
ポイント3:難易度別に問題集を選ぶ!
京都大学卒/スタディサプリ中学理科全学年担当
理科が得意な方は、より理科を得意になりたいという気持ちになりますよね。どのようなときでも得点源になる科目にするために、得意科目の問題集は難易度の高いものを選ぶようにしましょう。
逆に理科は苦手科目でまず基礎力をつけたい方には、基本問題の例題から練習の流れで進めていく問題集がおすすめ。
また「レベル1~レベル3」のような、難易度がステップアップしていくタイプの問題集もよいかと思います。
ポイント4:総合テスト・まとめのテストがついているもの!
京都大学卒/スタディサプリ中学理科全学年担当
単元ごとの学習が進むと、自分がどの程度理解し、覚えられているのかを確認することが大切になってきます。その場合、いくつかの単元のまとめた、テストのようなものがある問題集がおすすめです。
数単元学習していくと、以前に学習したことの一部が抜けてしまうことも。そういった箇所の穴埋めにもなるので、定期的にまとめのテストを解いていくことは大切です。
ポイント5:志望校の傾向に沿った問題集を選ぶ!
京都大学卒/スタディサプリ中学理科全学年担当
高校入試問題は、学校によって出題傾向が大きく変わってきます。入試までに必ず自分の志望校の理科入試問題を、しっかりと解いて出題傾向をつかみましょう。(公立高校であっても、都道府県によって出題傾向は異なります)
過去問と同じ問題は、めったに出題されることはないので、その傾向・難易度に沿った問題があるものがおすすめです。
(※)理科の問題集を選ぶにあたっての注意点!
京都大学卒/スタディサプリ中学理科全学年担当
理科の問題集を選ぶにあたって、気をつけないといけないことが2点あります。
まずひとつ目は、現段階の自分のレベルを知っておくこと。自分の理解できていることよりも、はるかにハイレベルな問題集を選んでしまうと、解けない問題が多すぎるために、理科がきらいな教科となってしまうからです。
そしてもうひとつは、問題集をたくさん買いすぎないことです。まずは自分に合った問題集を一冊選び、完璧に使いこなす(その問題集のなかで出題されている問題、もしくはその類似問題は絶対に正解する状態にする)ように心がけてみてください。一冊が不完全な状態で、ほかの問題集に手を出すことは好ましくありません。
以上2点に気をつけ、自分に合った問題集を選んでみましょう。
高校受験向け・理科の問題集おすすめ7選 京大卒・スタディサプリ理科講師厳選!
ここまで紹介した、高校受験向け・理科の問題集の選び方のポイントをふまえて、スタディサプリ中学理科全学年担当の佐川大三さんに選んでもらったおすすめ商品をご紹介します。

旺文社『高校入試の基礎づくり 理科 改訂版』

出典:Amazon
出版年 | 2015年 |
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ページ数 | 本冊:96ページ、別冊:16ページ |
判型 | B5判 |
学習レベル | 基礎/標準 |

数研出版『高校入試 パターン別攻略 理科』

出典:Amazon
出版年 | 2017年 |
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ページ数 | 本冊:64ページ、別冊:28ページ |
判型 | B5判 |
学習レベル | 定期テスト対策/高校入試対策 |

文英堂『最高水準問題集 高校入試 理科』

出典:Amazon
出版年 | 2013年 |
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ページ数 | 本冊:160ページ、別冊:64ページ |
判型 | B5判 |
学習レベル | 国立・難関私立高校入試対策 |

旺文社『国立高校・難関私立高校入試対策 上級問題集 理科 追補版』

出典:Amazon
出版年 | 2018年 |
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ページ数 | 本冊:144ページ、別冊:96ページ |
判型 | B5判 |
学習レベル | 応用 |

学研教育出版『10日間完成 中1・2の総復習 理科』

出典:Amazon
出版年 | 2011年 |
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ページ数 | 本冊:64ページ |
判型 | B5判 |
学習レベル | 基礎/標準 |

文理『教科書ワーク』

出典:Amazon
出版年 | 2016年 |
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ページ数 | 本冊:192ページ |
判型 | B5判 |
学習レベル | 定期テスト対策/公立高校入試対策 |

受験研究社『ハイクラステスト理科』

出典:Amazon
出版年 | 2015年 |
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ページ数 | 本冊:128ページ |
判型 | B5判 |
学習レベル | 標準/応用/難関 |
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 理科問題集の売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでの理科問題集の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
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※2021/01/19 リンク修正のため、記事を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 加藤佑一)
現在関西で中学受験理科・高校受験理科・大学受験数学・物理・化学の講師をしており、これまでに、多数の難関校合格者を出している。 生徒たちの苦手意識の克服に日々全力を費やしており、「嫌い」→「苦手」→「手をつけたくない」分野・単元を「できる」→「好きになる」→「さらにレベルアップ問題に取り組む」に変えることを目標としている。 京都大学卒業後、約15年間理系科目の指導に専念している。スタディサプリの中学理科全学年担当、監修書籍には「カゲロウデイズで中学理科が面白いほどわかる本」などがある。