ジャンプスターターとは
ジャンプスターターは、車のバッテリーが上がってしまった時、エンジンを掛けるための携帯用バッテリーです。
通常、車のバッテリーが上がったときは、バッテリーケーブルを使用し、別の車からの電源供給が必要となります。しかし、ジャンプスターターの場合、周りの人の車を必要とせず、一人で簡単にエンジンを掛けることができるのです。すべて個人で完結するので、非常時のことを考えると一台は車に常備しておきたいアイテムです。
ジャンプスターターの使い方
【1】ジャンプスターターに電源がチャージされていることを確認し、プラグを差し込みます。
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【2】ジャンプスターターには、先端にクリップがついた、赤いケーブル・黒いケーブルが1本ずつ(計2本)あります。赤いケーブルクリップはプラス、黒いケーブルクリップはマイナスなので、それぞれ自動車バッテリーのプラス側端子に赤、マイナス側端子に黒を接続しましょう。
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【3】ランプの色で接続状態がわかるものが多いので正しく接続されているか確認してください。問題なければジャンプスタートを実行します。
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【4】エンジンが始動することを確認し、先に黒いクリップをはずし、その後赤いクリップをはずせば作業終了です。
商品ごとに若干の違いはあれど、基本的な使い方は一緒です。一人の際に使用できるので使い方も本当に簡単。非常時のことを考え、ぜひ用意しておきましょう。
ジャンプスターターの選び方
それでは、基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の5つ。
【1】最大電流
【2】電池の種類と容量
【3】保護機能
【4】汎用性の高さ
【5】アフターフォローの充実度
上記の5つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】最大電流をチェック
電流の強さを示すA(アンペア)はいちどに使う電気の容量を示しています。ジャンプスターターはエンジン始動時に、瞬間的に大きな電流を必要とするためこの数値が重要です。バッテリーの瞬発力を示す数値となります。
必要な電流量は、軽自動車や普通車であれば300A、大型車やディーゼル車で500A、スポーツカーで700A以上が目安となります。自分の車に必要な電流量がカバーされているか事前に確認しましょう。
ポイント:車両の規格に合うものを選ぼう
ジャンプスターターにはキャパシティがあります。
とくに大排気量のクルマや高級車などは多くの電装品を装備しているケースが多く、それだけバッテリーの容量も大きなものが使われていますが、一般的な軽自動車および乗用車であれば、12Vのものを選べば間違いないでしょう。
しかし、一部の乗用車や、トラックおよびバスは24Vバッテリーを使っていることが多いため12V用では力不足です。ジャンプスターターを選ぶさいには車格にあったものを選んでください。
また、日本車のみ推奨という製品もあるので、輸入車オーナーは注意が必要です。
【2】電池の種類と容量をチェック
ジャンプスターターにはリチウムイオン電池をはじめ、鉛電池やリチウムマンガン電池、リチウムポリマー電池など、さまざま種類が使われています。
普及しているのはリチウムイオン電池ですが、排気量の大きなクルマには不向きであることや、発熱および膨張、過充電による爆発の可能性もあるので、安価だからと選ぶのは注意が必要です。
また、電気容量(mAh)の数値=ジャンプスターターの性能であるため、この数値が高いほどパワーがあり、高負荷・長時間の使用に耐えることができます。
【3】保護機能をチェック
ジャンプスターターは使い方を誤ると事故につながるだけでなく、怪我をする可能性もあります。
そのため、接続方法を間違えたときや、低電圧・高電圧を感知したときにバッテリーやジャンプスターターを保護する機能が備わっている場合があります。性能以上に重視しておきたいポイントです。
また、端子がむき出しだと水分や埃などが付着してショートすることもあります。防水および防じん機能の有無もチェックしておきたいところです。
【4】汎用性の高さもチェック
ジャンプスターターの魅力のひとつにコンパクトかつ軽量であることがあげられます。
クルマのエンジンをかけるだけでなく、アウトドアシーンでの外部電源や、スマホやゲーム機などを充電する「モバイルバッテリー」として使うことができれば用途はさらに広がります。
緊急時や災害時など、いざというときにコンパクトかつ大容量のバッテリーがあると持ち運びができるので重宝します。
USBポートはもちろん、USB Type-C、MicroUSBポートを装備しているかも要チェックポイントです。
【5】アフターフォローの充実度をチェック
よほどの状況でないかぎり、ジャンプスターターはひんぱんに使用するものではありません。
それだけに、いざというときに使えないのでは困りものです。日ごろの点検はもちろんですが、保証期間の有無や、期間中に故障したときの返品交換など、アフターフォローの充実度も重要なチェックポイントのひとつです。
これは購入後になりますが、取扱説明書が緊急時でも読みやすく、ていねいでわかりやすい内容であることも製品のよし悪しを決めるポイントといえそうです。
ジャンプスターターおすすめ13選
ジャンプスターターの選び方のポイントをふまえて、ジャンプスターターのおすすめ商品をご紹介します。はじめてジャンプスターターの購入を検討している人や買い替えを考えている人も、ぜひ参考にしてみてください。

9つの保護機能と、安心の日立製ジャンプスターター
ジャンプスターターの容量は16,000mAh。12V・4L以下のガソリン車、3L以下のディーゼル車に対応しています。
リチウムイオン電池のなかでも長寿命かつ安全性が高いとされているリン酸鉄を採用。逆接続・過放電・過電流など、9つの保護機能を搭載しており、さらに、防水・防雨対策も万全です。
高輝度LEDライトは点灯・点滅・SOS信号の3モードに切り替えが可能。緊急時や災害時にも直流機器のサブ電源として活躍してくれそうです。
実勢価格は2019年8月時点で25,000円前後と決して安価ではありませんが、コンパクトで多機能、安心して長く使えるジャンプスターターとしておすすめです。

ドライバッテリーの採用により、ほぼ自己放電なし!
SAYTHING製のジャンプスターター上位モデルは、JAF全国ロードサービスでも使用されている本格派。その流れを汲んだモデルが『PB-1200GX』です。
12V・3L以下のガソリン車に適合。さらにドライバッテリー採用により、自己放電がほとんどありません。
そのため、半年の1回程度の充電でも使用可能な長寿命を実現。12Vシガレットプラグソケットが付属しているので、キャンプやBBQなど、アウトドアシーンでも活躍してくれそうです。

12V/24V兼用。排気量13Lまで対応
ジャンプスターターの容量は40,000mAh。12V/24V兼用モデル。排気量13L以下のガソリン車およびディーゼル車に対応しています。
バッテリー本体が弱っているときでも、強制的に12Vまたは24Vに設定することで使用できる「強制始動機能」を装備。
強力なLEDライトを装備しており、夜間や暗い場所でも作業でも安心です。もちろん、スマホやタブレットなどのデジタルデバイスの充電にも対応しており、非常用電源としても使えます。
軽い、薄い、小さい、がそろったジャンプスターター
わずか210gの軽さと薄さが特徴的なジャンプスターターです。スマートフォンとほとんど変わらないサイズ感で、携帯性にすぐれています。
車内での充電とUSB機器から充電ができるケーブルを使えば、モバイルバッテリーとしても使えて便利。毎日の充電にも万が一のバッテリー上がりにも対処できる頼れる1台です。
スーパーキャパシタ内蔵のジャンプスターター
充電も電池も必要ない、スーパーキャパシタを内蔵したジャンプスターターです。長期間保管でき、メンテナンスも必要ありません。CE、FCC、RoHS認定。さまざまな温度条件に耐えることができます。
また、10万回以上も使用でき、20年ほどの寿命があるので長く愛用できるのもうれしいですね。
ルフト(LUFT)『ジャンプスターター 13600mAh』
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ジャンプスターターの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのジャンプスターターの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ジャンプスターターに関するQ&A
バッテリーの寿命・交換時期は?

使い方にもよりますが、一般的に2年から3年が寿命の目安です。気温の低い、または高い環境下や大出力のオーディオ機器を搭載した車両は、バッテリーの寿命が短くなる傾向にあります。また、交換時期は次の通りです。
・エンジンの始動性(セルの回転)の調子がおかしい。
・ヘッドライトが暗い。エンジンの回転数で明るさが変わる。
・パワーウインドウの動きが悪い。
・慢性的に充電不足に陥る。
・バッテリーターミナルに白い粉が吹いている(腐食が見られる)。
・充電してもバッテリーが充電されにくい。
・バッテリー液がすぐに減る。
バッテリーのメンテナンス方法は?

基本的には、メンテナンスは不要ですが、週に1度は50~60km/h程度のスピードで30分程度の走行をするとよいでしょう。そうすることで、充電が可能です。
家庭用の充電器を使用する際は、バッテリーの仕組み上100%まで充電することはできません。90%を超えたら充電完了と考えてください。急速充電する場合もバッテリーの寿命を縮める原因となりますので、多様は控えましょう。時間に余裕があるなら、業者に点検と充電を依頼するのが最善の方法です。
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最後に|エキスパートのアドバイス
ジャンプスターターを選ぶときの注意点
バッテリー上がりは突然起こることも少なくありません。そんなときに頼りになるのがジャンプスターターです。ロードサービスを呼んだり、他車とブースターケーブルをつないだりする必要もないので大変便利です。
一方で、弱っているバッテリーに対して高負荷をかけることになるだけでなく、保管場所や使い方を誤ると、バッテリーが熱膨張を起こしたり、発火したりするおそれがあります。
多少高価でも「安心をお金で買う」ことを重視してください。予算に余裕があるのでしたら、品質が安定している日本製の製品をおすすめします。
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輸入車の取扱説明書の制作を経て、2006年にベストモータリング/ホットバージョン公式サイトのリニューアルを担当し、Webメディアの面白さに目覚める。 その後、大手飲食店ポータルサイトでコンテンツ企画を経験し、2013年にフリーランスとして独立。現在はトヨタ GAZOO愛車紹介の監修・取材・記事制作、ベストカー誌の取材等で年間100人を超えるオーナーインタビューを行う。 また、輸入車専門の自動車メディア・カレントライフの編集長を務める。現在の愛車は、2016年式フォルクスワーゲン ゴルフ トゥーランと1970年式の古いドイツ車。妻と、平成最後の年に産まれた息子、動物病院から譲り受けた保護猫と平和に(?)暮らす日々。