そもそもLANケーブルとは? PCやゲーム機の有線インターネット接続に必要!
LANケーブルとは、Local Area Network=ローカルエリアネットワークを構築するために使用されるケーブルです。通信機器と接続したいデバイスのPCやゲーム機と接続するときに使い、相互にデータ通信ができるようにします。
速度の速い光回線を契約していても、ONU(光回線終端装置)とルーターの間のLANケーブルによってはネットが遅くなってしまうことも。ネットを快適に使うならプロバイダやルーターだけでなく、LANケーブル選びも重要なポイントです。
LANケーブルの選び方を紹介!
LANケーブルを選ぶときのポイントをご紹介します。どのLANケーブルにするか検討中の方はぜひ参考にしてみてくださいね。
購入時のカテゴリーの見分け方も解説 LANケーブルの通信速度はカテゴリーでチェック
LANケーブルにはカテゴリーがあり、カテゴリーの数字が大きいほど周波数と通信速度の性能が上がります。現在の最新のカテゴリーは8ですが、パッケージには「CAT7」と表記されているケースが多いです。
数字が大きいほど価格も高くはなりますが、インターネットを利用する際の通信速度は非常に重要です。オンラインゲームをストレスなくプレイしたいなら7、快適な通信を求めるなら6以上を選びましょう。
最新は【カテゴリー8(CAT8)】 デメリットもあり
カテゴリー8(CAT8)は、通信速度40Gbps・周波数2000MHzの最新規格になります。ノイズが少なく、高速通信が可能です。
業務用として使用されていることが主流で、家庭用としてはややスペックが高すぎるために、性能を十分に発揮できないことがあるので、注意が必要です。
速度重視なら【カテゴリー7(CAT7・CAT7A)】以上
最大の通信速度・周波数のカテゴリー7のLANケーブルは、現状のLANケーブルでノイズが気になる、1秒を争うオンラインゲームで、遅延をなくしたい、といった方におすすめします。
また、負荷がかかる業務用サーバーとの接続や基幹配線として使用すると安心です。
コスパ重視なら値段が安い【カテゴリー6(CAT6・CAT6A)】光回線にも!
CAT7ほどの速度重視ではなく、初期費用を抑えてネットサーフィンや映画、動画を楽しみたい人におすすめ。日常的に使う程度なら十分に満足できるスペックです。
CAT6シリーズでもCAT6Aを使用することで、CAT6の2倍の500MHzあるため、データをより速く転送することができます。
コネクターの耐久性で選ぶ ツメが折れやすいので注意
LANケーブルのコネクターは、ちょうど電話線のモジュラージャックを大きくしたような形状です。このコネクターには丈夫なツメがありますが、細いパーツのため、比較的折れやすくできています。
このツメが折れてしまうとケーブルが固定されず、ちょっと足を引っ掛けたり、地震などでマシンが動いた拍子に抜けてしまうことがあります。
据え置きパソコンの場合はめったに抜き差ししませんが、モバイルPCや一緒に持ち歩くケーブルの場合、抜き差しが多くなればなるほど、折れる機会も増えていきます。
最近は素材を工夫して折れにくい「折れないコネクター」を標榜する製品が登場しているので、ケーブルを抜き差しする機会が多い人は、こうしたケーブルを選ぶといいでしょう。
プラグカバーが付いていれば、ツメが折れにくくなるのと同時に色でケーブルを見分けやすくなるので便利です。
ストレートとクロスの2種類があるので注意 通常はストレートを選べばOK
LANケーブルには、両端のコネクターで同じピン同士を接続した「ストレートケーブル」と、交差しているピン同士を接続した「クロスケーブル」の2種類あります。クロスケーブルは両端のコネクターで結線の順番が違っているため、判別できます。
クロスケーブルはハブを介さず、2台のコンピュータを直結するためにできたケーブルですが、最近はLANボード自体がハブに繋いでいるか、2台を直接繋いでいるかを自動判別し、信号を通すピンを変更してくれるため、一般的なストレートケーブルでも2台を直結できるケースが増えています。
このため、あえてクロスケーブルを選ぶ意味はほとんどありません。通常はストレートケーブルを買いましょう。
芯線の太さ・種類もチェック
芯線自体も、細い線を束ねて作った「より線」と、太い線を使った「単線」があります。それぞれの特徴を抑えて購入しましょう。
細い線を束ねた柔らかい「より線」
より線は、ケーブルが柔らかくて取り回ししやすい特徴があり、5m以下の長さのLANケーブルは、近い距離の通信機器を接続する時に使用することをおすすめします。
この、「より」の強さが強いほどケーブルは固く取り回ししにくくなりますが、ノイズには強くなるため、できれば「より線」の強いケーブルを選びましょう。
太い線でノイズに強い「単線」
「単線」のほうがノイズに強く、特にケーブルが長くなったときにエラーが起きにくいという特徴があります。
ギガビットイーサ以上の高速なネットワークを使う場合や、15m以上の距離をケーブルで繋ぐなら、単線のケーブルを選びましょう。なお、8本の芯線は2本ずつペアでより線(ツイストペア)になっています。
スタンダードや極細などの形状を確認 形状別のメリットをおさえておこう
LANケーブルの形状にはスタンダードな直径5.6mmの標準タイプ、平べったいフラットタイプ、標準よりも細いスリムタイプなどがあります。
ルーターからPCなどの短い区間には【標準タイプ】
基本的に、主回線からルーターなどまでの間は標準タイプでつなぎ、スリムタイプやフラットタイプを使う場合は、ルーターやハブからパソコンまでの短い区間に使うのがおすすめです。
標準タイプは直径5.6mmのケーブルを使いますが、かなり太く曲げにくいため、家具やドアの隙間などを通そうとすると苦労します。無線LANルーターの付属品としてついてくることも多いです。
平たい薄型【フラットタイプ】
フラットタイプは厚さが1.4mm程度なのでドアの下に通したり、巻き取ったりすることができます。
たいへん取り回ししやすいのですが、ネットワークケーブルの規格としては非正規なもので、ノイズや引っ張りには弱くなります。
標準よりも細い【スリムタイプ】
スリムタイプは最近では極細と書いてあるタイプも登場しており、直径3mm程度と非常に細いため、使い勝手がいいでしょう。
フラットタイプと同様でたいへん取り回ししやすいのですが、ネットワークケーブルの規格としては非正規なもので、ノイズや引っ張りには弱くなります。
充分な長さがあるかは重要 個人用なら1~3m程度
LANケーブルは短いものなら0.5mほどからあり、業務用の長いものなら300mという非常に長いタイプまであります。個人で利用するなら1~3m程度を選ぶケースが多いですが、使用する場所に適した長さのものを選びましょう。
また、余裕を持って長いものを購入してもいいですが、長さが余ると一部巻き取っておかないと邪魔になるため注意しましょう。
使用用途に対応したコネクターかどうか ノートPC用かデスクトップPC用かなどもポイント
コネクター部分はLANケーブルによって違いがあり、奥行きの短いショートコネクター、幅が狭いスリムコネクターなどがあります。ツメも折れにくいタイプや保護カバー付きのもの、サビに強い加工が施されたものなど、さまざまです。
ノートPCに使うのかデスクトップPCに使うのかなど、使う場所や用途によって適したコネクターは異なりますので、選ぶ際にはチェックしましょう。
コネクターがあれば、ノイズの影響を受けないサイズに自作可能 ITライターからのアドバイス
ITライター
ケーブルは長くなるほどノイズの影響も受けやすくなるため、できるだけピッタリの長さにしたいものですが、ちょうどいい長さのケーブルが売っていないこともしばしばです。こんなときに便利なのが、ケーブルの自作です。
LANケーブルはケーブルだけが100m程度、リールに巻いたものが販売されており、これを自分で切って、コネクターを取り付けてケーブルを自作できます。
ケーブルのカバーを剥く工具やコネクターをかしめる工具などが必要になりますが、ケーブルを10本程度作れば元が取れるので、たくさんケーブルが必要な時は自作という選択肢も考慮しておきましょう。
【標準タイプ】LANケーブルおすすめ7選 幅広く役立つ!
ここまでご紹介したLANケーブルの選び方のポイントをふまえて、標準タイプのLANケーブルを紹介します。はじめてのLANケーブル選びから買い替えまで、幅広く役立つ商品ばかりなので、ぜひ参考にしてください。

ツメの折れないケーブル 10m以上は単線で安定!
ツメを180度曲げても折れない「ツメの折れないコネクター」を採用したケーブルです。
カラーはブラックとブルー、グリーン、ピンク、ホワイトの5種類から選べます(商品名BSLS6NUBK2のBKの部分が、それぞれBL、GR、PK、WHに変わります)。
0.5mから50mまで11段階とバリエーションが豊富で、10m以上は芯線が単線になっているため、安定した通信が可能です。
最大のウリであるコネクターは、ツメが折れにくいだけでなく、標準タイプより約40%薄型で取り扱いやすくなっています。なお、カテゴリー7、6A、5eも選択できます。(商品名BSLS6NUBK2の6の部分が、それぞれのカテゴリーに変わります)


【フラット・スリムタイプ】LANケーブルおすすめ7選 狭いドアの下でも!
ここではフラットタイプ、スリムタイプのLANケーブルをご紹介します。フラットタイプやスリムタイプは狭いドアの下にも通せたり巻き取れたりと、使い勝手がいいですよ。

【クロス・その他タイプ】LANケーブルおすすめ6選 様々な形状でも適応
ここではクロスタイプや、これまでに紹介したLANケーブルとは異なる形状の商品をご紹介します。LANケーブルも商品によってさまざまな特徴がありますので、ぜひ参考にしてください。

「LANケーブル」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする LANケーブルの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのLANケーブルの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
LANケーブル使用時の注意点
LANケーブルを使用する上での注意点として、以下の4つに対する対処法紹介します。
・差し込み口に刺さらない
・接続できない
・認識しない
LANケーブルを差し込みたいデバイスと端子が接続できない、または端子が付属されていないことがあります。その場合は、変換器やUSBポートに差し込める有線LANアダプターを使うことで使用することが可能になります。
・長さが足りない
長さが足りない時は延長ケーブルを使いましょう。ただ延長できる長さにも限界があるため、配置を考えることもポイントです。
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通信速度と規格に注意してLANケーブルを選ぼう
通信速度と規格などの性能面などからLANケーブルの選び方とおすすめ商品を紹介しました。使用目的によっては、そこまでハイスペックの規格の商品は必要ないかもしれません。こちらの記事で紹介した内容をもとに、ぴったりなLANケーブルを選んでみてください。
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※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。
大学在学中よりパソコン総合誌、Windowsプログラミング誌、Mac専門誌の記者/編集者として活動し、その後輸入自動車やカーナビ等のマニュアル翻訳/制作などを経て、フリーランスとして現在に至る。 キャリアは25年目に突入。専門はアップル製品だが、WindowsもAndroidも周辺機器もソフトも等しく愛する何でも屋。