エコタイヤを選ぶポイント
自動車ライター&エディターである高橋 満さんに、エコタイヤを選ぶポイントを教えていただきました。
エコタイヤかどうか等級基準のラベリングをよく確認して購入する
クルマはエンジンが生み出した力でタイヤを回して前に進みます。数万点あるクルマの部品のなかで唯一路面と接しているタイヤには、つねに路面との摩擦力(転がり抵抗)がかかっていて、アクセルから足を離すと摩擦力などにより、ブレーキを踏まなくてもクルマのスピードはだんだんと落ちていきます。
この抵抗を小さくすることでスピードの落ち方を少なくし、アクセルを踏む時間を減らして燃費をよくしてくれるのがエコタイヤ(低燃費タイヤ)です。
タイヤの転がり抵抗係数(RRC)はAAA、AA、A、B、Cの5等級に分けられていて、AAA、AA、Aと表示されるものがエコタイヤになります。
コーナーリングで滑ることがないよう、ウェットグリップ性能にも注目!
燃費以外にも安定した走り、乗り心地、走行中の騒音など、安全で快適な走りのためにタイヤはさまざまな役割を果たしています。そのなかでも安全に走るために重要となるのがウェットグリップ性能です。
ウェットグリップ性能はa、b、c、dの4等級に分けられています。どれだけ転がり抵抗が少ないタイヤでもウェットグリップ性能がa~dの範囲にないとエコタイヤにはなりません。
基本的にはa~dという記号が表示されているタイヤはじゅうぶんなウェットグリップ性能がありますが、個人的には転がり抵抗の等級がひとつ落ちてもウェットグリップ性能が高いタイヤを買ったほうが安心感は高まると考えています。
ミニバン用、SUV用など愛車の特性にあったタイヤを選ぼう!
ほとんどの人はご存じだと思いますが、タイヤは乗っているクルマに適合したサイズを選ぶのが大原則。サイズは「165/60R15」という風に表示されます。最初の「165」はタイヤの幅(mm)、「60」は断面の高さをへん平率(%)で表したもの、「15」はリム径(タイヤの内径/インチ)になります。クルマに合うタイヤサイズは取扱説明書、または現在履いているタイヤで確認してください。
そして現在はミニバン、セダン、コンパクトと、ボディタイプごとの特性に合わせたタイヤも多く発売されています。
価格と愛車の燃費が適応するものを
エコタイヤは一般的なタイヤと比べると価格帯もやや高めの設定になっております。エコタイヤを使用すると、燃費が1〜5%向上すると言われています。
一方で、エコタイヤの性能と車の相性が良いかもチェックする必要があります。高価なエコタイヤに変えると燃費が必ず向上するとは限りません。自分が欲しいタイヤを購入しましょう。
エコタイヤおすすめ6選 静かな走りができるタイヤ・なめらかな走りができるタイヤなど
ご紹介した選び方のポイントをふまえ、自動車ライター&エディターである高橋 満さんと編集部が選んだおすすめのエコタイヤをご紹介します。
静かな走りができるタイヤや、接地感に優れ、なめらかな走りができるタイヤなどいろいろなタイプがあります。性能比較をきちんとして愛車にあったタイヤ交換をしましょう。

大勢で出かける機会の多い人に!
背を高くすることで室内空間を広げたハイトワゴンと呼ばれる軽自動車やコンパクトカーは、背が高いために横風の影響を受けやすく、また荷物などをたくさん積んで出かける機会も多いので、実はミニバン専用タイヤとの相性がいいのです。
『エナセーブ RV505』はLクラスミニバンから軽自動車まで、幅広い車種に対応できるサイズ展開をしているのが特徴。しかもタイヤ幅215以上と205以下でパターンを変えることで、サイズが大きくなっても本来の性能を発揮できるようにしています。
『エナセーブ RV505』は、多人数乗車や風が強いときでも路面をしっかりとらえる左右非対称パターンを採用。大人数でキャンプをしたりする機会が多い人にはとくにおすすめです。

高いウェット性能を求める人に!
ウェット性能が高いエコタイヤがほしいなら、この『BluEarth-GT AE51』がおすすめです。軽自動車用を含む全サイズでウェットグリップ性能の最高グレード「a」を実現しているので、雨の日の運転は苦手という人も安心です。
また、高速走行時の安定性や急な車線変更をするさいのふらつきも低減。長距離移動をする機会が多い人も安心して使えるタイヤです。

静かで上質な乗り味が好きな人に!
路面接地面の両端(ショルダー部)のパターンを最適化することでノイズと振動を抑制。街中から高速道路まで圧倒的な静粛性を実現したのがこのエコタイヤ。
タイヤのたわみを均一化させるラウンドプロファイルという構造を採用したことで、コーナリング時の接地圧分布を適正化。ハンドルを切ったときのふらつき感を低減しています。価格はやや高めですが、それに見合う上質な乗り心地や走りのよさを味わえますよ。

コストと性能のバランスを考える人に!
高い転がり抵抗系数を実現したミシュランのスタンダードモデル。接地面圧の均一化にこだわったことで、低燃費はもちろん、走る、曲がる、止まるというタイヤの基本性能をバランスよく両立させているのが特徴です。
また、ウェットグリップ性能の高さによる雨の日の走りのよさも高評価。安心感のあるタイヤがほしいけど価格にもこだわりたいという人におすすめです。
年間走行距離が多めの人に!
転がり抵抗をおさえた低燃費タイヤの定番。タイヤが地面と接地する圧力を均等にし、ショルダー部の剛性を高めたことで、偏摩耗いづらく、長く安定した走りを実現してくれます。
ecopiaシリーズは、軽・コンパクト用、セダン・クーペ専用、電気自動車専用タイヤも用意されています
低燃費性とウェット性能を両立したミニバン専用
YOKOHAMAタイヤの、ミニバン・SUV専用のエコタイヤ。RV-02シリーズ専用のコンパウンドを採用。低燃費性能とウェットグリップ性能を両立しているところが魅力です。
静かな走りができるので、お子さんを乗せても眠りの妨げになりません。家族との休日ドライブにもおすすめです。
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする エコタイヤの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのエコタイヤの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
エコタイヤに関するQ&A よくある質問
エコタイヤとは?

省燃費タイヤ、低燃費タイヤとも言われる車の燃費をよくするタイヤのことです。CO2をはじめとする有害物質の排出をおさえるタイプとは異なります。
エコタイヤでどれくらい燃費が良くなる?

近年では、エコカーや電気自動車が広く普及していることから車への環境問題もより一層注目を集めています。また、日産自動車が2030年には全ての新型車を電気自動車にという発表がありました。
流行りのエコタイヤに交換することでどのくらい燃費が良くなるのかご紹介します。研究結果によると、約6%向上するとの報告です。ノーマアルタイヤとの価格差と距離も計算しながら使うことが最適な使い方です。エコタイヤを使用する上で高気圧と交換時期も定期的に確認しましょう。
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まとめ
せっかくエコタイヤを買っても、正しく使用しなければ意味がありません。もっとも重要なのは空気圧。タイヤ内の空気が減ると転がり抵抗が増すため燃費が悪化します。また空気圧の低下は偏摩耗(へんまもう)や安定性の低下、乗り心地の悪化にもつながります。月に一度はガソリンスタンドなどで空気圧をチェックしましょう。
もうひとつ重要なのがタイヤの溝の深さ。タイヤは走るうちに摩擦で溝が減っていきます。溝が減ったタイヤは濡れた路面と乾いた路面でのグリップ性能が低下するだけでなく、乗り心地なども悪化します。タイヤには「これ以上溝が減ったら危険なので使用不可」という状態を示すスリップサインがついているので、これが見える前に交換するようにしましょう。
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