USB PD対応充電器が人気の理由 急速充電が何よりの魅力!
USB PDはUSB PowerDeliveryの略で、近年普及しているUSB Type-Cに対応した給電規格です。その特徴のひとつは、急速充電ができるところ。
最大100Wというパワフルな給電能力を持つUSB PDは、従来の標準的なUSB充電器と比べると、充電速度が数倍以上です。もちろん商品の出力数などによっても充電速度は異なりますが、急ぎのときなどは重宝するでしょう。
USB PD充電器は対応する電子機器が多く、スマートフォンはもちろんノートPCなども充電可能です。高速充電はもともとメーカーごとに規格が違い、それぞれ対応したものを買い求めなければなりませんでしたが、USB PD充電器はひとつあれば、いろいろな機器で使いまわせます。
ただUSB PDは商品ごとに出力が異なります。高出力のもののほうがさまざまな電子機器で使えて便利ですが、より重く高価な傾向がありますので、自分の使い方に合った商品を購入をしてください。
USB PD対応充電器を選ぶポイント 電脳系フリーライターに聞きました
電脳系フリーライターの早川厚志さんにお話をうかがい、USB PD対応充電器を選ぶときのポイントをご紹介します。どれも重要なポイントとなりますので、商品選びの参考にしてみてください。
デバイスの種類で出力(ワット数:W)を決める
USB PD対応充電器は現在、同ポートの出力が18W、30W(29W/31W)、45W、60W(61W)の商品が主流です。USB PD対応充電器の出力よりも、電力供給されるデバイスが必要とする電力のほうが小さい場合、デバイスが対応する最大電力で急速充電が可能。
しかし、逆にデバイスが必要とする電力のほうが大きい場合は、USB PD対応充電器の出力可能な電力供給量にとどまります。
つまり、「大は小を兼ねる」というわけです。具体的には、スマホの充電なら18〜30Wのもの、タブレットやノートPCの充電なら45〜60Wに対応したものを選ぶといいでしょう。
それでは、もう一度スマートフォンやノートPCなどで必要な出力数などをおさらいしてみましょう。
スマートフォンの充電メインなら18〜30W程度
USB PDで主にスマートフォンなどを充電する場合、18〜30W出力の商品がよいでしょう。最大100Wの出力が可能なUSB PDですが、スマートフォンの上限はだいたい18〜20W程度。そのためメインで充電する機器がスマートフォンの場合は、18〜30W程度でじゅうぶんです。
余裕をもって30WのUSB PD対応充電器を選ぶなら、今後さらに最大出力が高くなったスマートフォンが出ても、そのまま使うことができます。
ノートPCの充電メインなら45〜60W
ノートPCやダブレットなどの充電で使用する場合は、45〜60W出力のUSB PD対応充電器を選んでください。ノートPCの種類にもよりますが、60W程度のものであれば、だいたいのUSB PD充電器で対応可能です。問題なくスピーディに充電ができます。
しかし大型のPCだと、さらに高出力のUSB PD対応充電器が必要になってきますので、事前確認も忘れずに。
ポート数は充電したい機器の数
USB PD対応充電器は、商品によってポート数が異なってきます。購入する前には、自分がいくつの機器を充電するかを考えながら、ポート数を選びましょう。
充電する機器が2つ以上の場合、2つ以上のポートを
USB PD対応充電器のなかには、PD対応のUSB-CポートとUSB-Aポートの両方を備える製品もあります。こうした製品なら、USB PDデバイスを充電しながら、USB-Aに対応した別デバイスを充電することもできますので、両タイプのデバイスを使っている人なら1つのアダプタで済むことに。また、まだ数は少ないのですが、USB PD対応ポートを2つ搭載したUSB PD対応充電器も登場しています。
複数のUSB PD対応デバイスを所有しているなら、USB PD対応充電器を2つ購入するよりも、こうした製品の導入を検討してみるのもいいでしょう。
充電する機器がひとつの場合、ひとつのポートを
スマートフォンあるいはタブレットなどひとつの機器でのみ充電で使う場合、ポート数はひとつでじゅうぶんです。使っていないポートは埃などがたまるため、故障の原因にもなりかねません。
いずれ使うことを想定して、2つ以上のポートがあるUSB PD対応充電器を希望する場合でも、埃除けのカバーをしておくのがいいでしょう。
出先で使うことを考えると、小さめサイズが便利
USB PD対応充電器の大きさ・重さは、商品によってさまざまです。持ち運びしやすいサイズはそれぞれ異なると思いますが、たとえばカバンのなかの入れる位置を想像し、さらに重さ150g程度で6,7cm四方などと決めて探せば、商品をしぼりやすくなります。
故障や劣化などを減らすための安全対策も忘れずに
USB PD対応充電器を購入する前には、その安全対策機能をチェックしておきましょう。たとえば過電圧保護や温度調整、トラッキング火災を防止する仕組みなどがあれば、故障や劣化、火災のリスクを減らすことができます。
また安全対策機能がついていない商品でも、コンセントにさすのは充電中のみにするなどの習慣をつけてください。
充電ケーブルがセット売りしているものもある
現在持っているケーブルがUSB PD充電器に対応していない場合は、セットになっているものを購入するのもいいでしょう。セット売りの商品はそこまで多くありませんが、一緒に購入できれば、手間もはぶけます。
ただ高出力のUSB PD充電器は、それに対応できる5Aまで流せるケーブルが必要になってきますので、事前確認を忘れずに行なってください。
おすすめのUSB PD対応充電器8選 サイズ・重量・W数・出力端子・最大出力・急速充電対応の有無もチェック!
上でご紹介したUSB PD対応充電器の選び方のポイントをふまえて、電脳系フリーライターの早川厚志さんと編集部が厳選したおすすめ商品をご紹介します。商品の特徴を見比べて、自分にピッタリのUSB PD対応充電器を見つけてみてくださいね。
ポケットに入るスリム仕様
Anker『PowerPort Atom III』は、最大出力45Wのスリムデザイン充電器です。USB PowerDeliveryに対応し、USB-Cポート搭載の各種デジタル機器を高速充電することが可能です。
従来型のシリコン半導体から、窒化ガリウム半導体に変更したことで大幅なサイズダウンを実現。デスク周りでは場所を取らず、ポケットやカバンに入れての持ち運びも容易になっています。見た目のコンパクトさに反してパワーがあり、性能面もしっかりとした充電器です。
新素材窒化ガリウムを採用して発熱を極限まで低減
ハイパワーであるほど気になるのが充電器の発熱です。この製品は注目の新素材GaN(窒化ガリウム)を採用することで、発熱を抑えながらも小型化、高出力化を実現しました。USB PDに対応したUSB-Cから45W、Anker社独自技術のPowerIQ2.0に対応したUSB-Aポートから15Wのハイパワーで、ほとんどのスマホやタブレットの急速充電が可能です。
これだけのハイパワーにもかかわらず、本体の大きさは一般的なノートPC用充電器よりも15%ダウンのコンパクト化に成功しています。
モバイルバッテリーとしても使用可能な充電器
家で使う時は急速充電対応のアダプタとして、持ち出せば大容量4850mAhのモバイルバッテリーとして、一台二役の便利な製品です。USB-CポートはUSB PD対応の最大18W出力、USB-AポートはAnker社の独自技術PowerIQ3.0に対応した最大12Wと、充電機能は充実しています。
低電流モード搭載で、イヤホンやウェアラブル機器などにも最適な電流を提供します。本体に格納される折り畳みプラグを内蔵していますので、余計な出っ張りやコードの取り回しなく携帯できます。
折り畳み式プラグ採用で携帯性抜群の高出力充電器
旅のお供としては必須のアイテムとなった充電器ですが、出力が大きい物は結構かさばるものです。この製品はほぼ65mm四方の正方形で厚さ28mmと小型な上、折り畳み式のプラグが本体に格納されるので携帯性は文句なしです。
充電機能は本格的で、USB PD対応のUSB-Cポートから45W、接続する機種を選ばないAuto-IC対応のUSB-Aポートから12Wの合計57Wの最大出力を誇ります。本体カラーはブラックとホワイトの2種類、お好みのものを選べます。
最大出力65Wの実力派
USB-CポートとUSB-Aポートを備えたUSB PD対応充電器です。ポートの単独使用時には、最大で65Wの出力が可能です。さらに2台同時充電時には、独自技術である「PD Pioneer Technology」が機能し、デバイス間で電力を最適に分配します。
ハイパワーなUSB PD対応充電器ですが、近年注目を集めている「窒化ガリウム」を採用し、コンパクトサイズと軽量化を実現。電圧の幅がAC 100-240Vと広いので、海外への持ち運びにも最適です。

USB-Aポートも搭載した高出力な商品
最大61Wで出力に対応していながらも、サイズは54×54×31mm、重さは151gというコンパクトボディを採用。さらには5,000円を切るお手ごろ価格を実現した、コストパフォーマンスの高いUSB PD対応充電器です。
たとえば、60Wを必要とする13インチ『MacBook Pro』の純正アダプタ(Apple 61W USB-C 電源アダプタ)はサイズが75×75×30mm、重さは約200gなので、縦横のサイズは約2cm小さく、重さは50gほど軽くなっています。
さらに、 USB-Aポートもそなわっていますので、スマホやモバイルバッテリーを同時に充電することも可能です。
薄くて軽くて高性能
スタイリッシュな薄型デザインの卓上式USB急速充電器が、Anker 『PowerPort Atom III Slim 』です。厚さわずか 18mmのスリムなデザインは、場所を取らずどこにでも設置が可能です。
本体には、PD対応のUSB-Cポートが1つとUSB-Aポートが3つ、合わせて4つのポートがあり、USB-Cポートは最大で45W、USB-Aポートは65Wでのハイパワー高速充電が可能です。本体重量は142gで持ち運びが簡単、さまざまなデジタル機器への互換性も高く、用途の幅が広い一台です。
1台5役のスゴイ奴
OMKUY『m-001』は、AC電源から本体に蓄電でき、モバイルバッテリーとしても使えます。ポートは USB-CとUSB-Aが1つずつ、この他に本体にはLightningケーブルとUSB-Cケーブルが内蔵されており、ケーブルを持ち歩かずに充電することも可能です。
バッテリー残量はディスプレイに表示されるので常に確認でき、さらにスマホスタンドとしての機能も付属している、多機能なUSB PD対応充電器です。
「USB PD対応充電器」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする USB PD対応充電器の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのUSB PD対応充電器の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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記載されている出力(ワット数)を鵜呑みにしない まとめ
「USB-Cポート+USB-Aポート」のような複数のポートを搭載するUSB PD対応充電器では、商品紹介ページやカタログに記載されているスペックの出力(ワット数)に、それらのポートの合計出力が記載されている場合があるので注意が必要です。
USB PD対応充電器の商品説明をよく読み、USB PDのみの出力が何ワットなのかをしっかりと確認しましょう。
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1995年に初めてMacを購入して以来、アップル製品に魅せられ続けているフリーライター兼フォトグラファー。現在は月6本以上のライブをこなすシンガーソングライターとしても活動している。 1996年よりMac用新着ソフト情報サイト「新しもの好きのダウンロード」を主宰。 1997年よりMac関連雑誌に毎月20本以上はMacやiOSアプリの紹介記事を執筆。 決して「アップル信者」というわけではなく、魅力的ではない製品を認めたり、他人に勧めたりしないという冷静沈着な面もある。