MP3プレイヤー(DAP)とは?
iPodやウォークマンに代表される、外に持ち出せてヘッドホンやイヤホンで音楽を聴けるMP3プレイヤーは、携帯音楽プレイヤー、デジタルオーディオプレイヤー(DAP)、ポータブルプレイヤー、ハイレゾプレイヤーなどさまざまな名前で呼ばれています。MP3形式で記録されたオーディオデータを読み込むことで音楽を再生します。
▼あえてMP3プレイヤーを使う意味は?
スマホでも音楽が聴ける今、あえて専用プレーヤーを選ぶ理由はどこにあるのでしょうか。ひとつは手軽さ。「スマホではほかのアプリなどを使うためやっぱり専用機がほしい」「スマホでは持ち歩きにくいランニングなどに持って行きたい」というニーズは根強くあります。
もうひとつは音質です。「ハイレゾをはじめとする高音質を追求するポータブルオーディオが好き」「有線イヤホン・ヘッドホンで高音質な音を聴きたい」という場合は、バランス出力対応、こだわりのDAC搭載などの機能を追求する製品を探しましょう。
▼対応フォーマット次第では、さらなる高音質を追求できる
音源データには、MP3以外にもAIFFやWAVといったたくさんのフォーマットが存在します。MP3よりも高音質なWAVなどのフォーマットで聴きたい場合など、変換することなく聴くためには、フォーマットが対応しているかどうかも確認しておきましょう。
もちろん、追加でハイレゾ対応機能を付ければ、さらなる高音質を追求できます。「ハイレゾ」とは、CDをはるかに上回る情報量を持つ音源データのことです。ハイレゾに対応しているMP3プレイヤーであれば、より臨場感のある高音質な音楽をたのしむことができます。
MP3プレイヤー(DAP)の選び方
それでは、MP3プレイヤーの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の6つ。
【1】曲の入れ方
【2】内蔵メモリの容量
【3】イヤホンの接続方式
【4】ハイレゾ対応かどうか
【5】連続再生時間
【6】便利な付加機能
上記の6つのポイントを押さえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】曲の入れ方をチェック
MP3プレイヤーの多くはパソコンを経由して音源データを取り込みます。アプリケーションで音楽の管理や転送をする方法、ドラッグ&ドロップでコピーする方法が主です。
「ダイレクト録音」機能があれば、スマートフォンやCDプレイヤーからケーブルやBlutoothを使って直接、音源を取り込むことができパソコン不要。音楽配信サイトから曲を購入するならサービスアプリでダウンロードできるWi-Fi搭載モデルを選びましょう。
【2】内蔵メモリの容量をチェック
携帯音楽プレイヤーのもっとも基本的なスペックは内蔵メモリの容量で、16~128GB程度のメモリを内蔵する機種が多いようです。16GBあれば一般的なAAC形式の256kbpsの音源で約1,600曲収録できます。
注意してほしいのはFLAC形式のハイレゾ音源で、たとえば192kHz/24bitのFLACファイルでは16GBでは約40曲しか入りません。ハイレゾ前提で考えると64GB(ハイレゾ音源で約210曲)程度の容量は確保しましょう。とくに大容量にこだわるなら、microSD対応の機種やmicroSD増設スロットのある機種も検討しましょう。
(★)ポイント:microSDカードが使えるかもチェック
MP3プレイヤーには、内蔵メモリとは別に、microSDカードなどを使って容量を補えるモデルがあります。曲の数が多いという人は、検討しておくのも手です。ただし、認識できる最大容量に制限があるものもありますので、よく確認するようにしましょう。
【3】イヤホンの接続方式をチェック
MP3プレイヤーは、イヤホンジャックかBluetoothでイヤホンを接続します。それぞれの接続方法の特徴を解説します。
▼イヤホンジャック対応の場合
高音質を追求する携帯音楽プレーヤーでチェックしたいのはイヤホンジャックの端子です。一般的なイヤホンはすべて3.5mmのステレオミニ端子ですが、一部の高級プレーヤーはよりピュアな音声信号を伝送できるバランス出力対応の専用イヤホンジャックも搭載します。
人気ブランドではソニーの高級モデルなどが4.4mmのバランス端子、Astel&Kern、FiiO、オンキヨー&パイオニアなどのブランドが2.5mmのバランス端子を採用しています。リケーブル(ケーブル交換)対応の有線イヤホンを所有するなら、バランス端子の種類とバランス接続対応の交換ケーブルのラインナップもチェックして選びましょう。
▼Bluetooth対応の場合
最新の携帯音楽プレーヤーはBluetoohのワイヤレス対応もトレンド。家で本格的に音楽を聴くときには有線イヤホン・ヘッドホンでも、通勤・通学の電車ではワイヤレスで高音質を追求する方も増えています。Bluetoothイヤホンなら、コードがからまるわずらわしさもありません。
Bluetoothによるワイヤレス対応のメリットは、Androidの一部機種のみで対応する「LDAC」「aptX HD」というハイレゾ音源にも対応した高音質コーデックを利用できることにあります。手持ちのワイヤレスイヤホン・ヘッドホンで対応する高音質コーデックをあらかじめチェックしておきましょう。
【4】ハイレゾ対応かどうかチェック
ハイレゾとは、音の情報データを細かく記録・再現する音質機能。価格は高くなりますが、ハイレゾ音源に対応していると、CDと同等、もしくはそれ以上の音質で再生することができます。
また、一般のCD音源をハイレゾ相当に変換できる「DSEE HX」機能があれば、ハイレゾに対応していないCDも高音質で聴くことができます。高音質で音楽を聴きたいという方におすすめです。
(★)ポイント:ノイズキャンセリング機能もチェック
音質と同時にチェックしたいのが、ノイズキャンセリング機能です。イヤホンやヘッドホンの機能と思われがちですが、MP3プレイヤーでも対応している機種はあります。ノイズキャンセリング機能を使用することで、電車や地下鉄、街中の雑音などを消してくれるため、さらに音楽を集中して楽しむことができます。
【5】連続再生時間をチェック
充電式のMP3プレイヤーはバッテリーの容量でスタンバイや連続再生時間が異なります。なかには半日以下しか持たないものもあるので注意が必要です。できれば一度のフル充電で、まる一日バッテリーが持つと実用的ですね。
バッテリー残量が気になって、使用を控えてしまっては意味がないので、通勤や外出先など好きなタイミングで音楽をたのしむためには、連続再生時間が長く、バッテリーの持ちがよいものを選びましょう。
【6】便利な付加機能をチェック
音楽や音声の再生機能以外にさまざまな付加機能がついた便利なMP3プレイヤーも発売されています。スムーズに語学学習ができる機能つきの機種の場合、速度の変更やリピート再生機能を使って苦手な部分を繰り返し勉強すれば、効率よく語学を身につけられるでしょう。再生位置を戻すクイックリプレイもリスニング学習に最適ですよ。
FMチューナーが内蔵されている機種を選べば、ふだんのラジオとしてはもちろん、非常時に情報を得るツールとして役立つでしょう。その他にも、歩数計やストップウォッチとして使用できたり、スピーカー内蔵でイヤホンなしで音楽をたのしめたり、レジューム機能つきの商品など、商品ごとに機能が変わるので自分の欲しい機能を選んでみてください。
音質にこだわるならイヤホンにもこだわるべし
携帯音楽プレイヤーには予算にして数万円以上にもなるものも多く、「どれほど音質の違いがあるの?」と思う方もいるかもしれません。
今はiPhoneのヘッドホンジャックが廃止されてしまい基準の音質も分かりにくくなりましたが、有線イヤホンで音楽を聴くなら、1万円程度のプレイヤーでも以前のiPhoneのイヤホン端子の音質と比べても高音質を実感できると思います。
それ以上の高価な機種を購入する際には、家電量販店やイヤホン専門店などでどれだけ音質差があるのか試してから購入することをおすすめします。
MP3プレイヤーおすすめ17選
それでは、MP3プレーヤーのおすすめモデルを、価格別にご紹介いたします。
▼『1万円以下の超低価格モデル』はこちら
▼『1万〜5万円の高コスパモデル』はこちら
▼『5万〜10万円の高音質・多機能モデル』はこちら
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Hi-Fi音質で臨場感のある音が楽しめる
スマートデジタルノイズ再現技術によりノイズを低減し、外でも臨場感のあるHi-Fi音質が楽しめるMP3プレイヤーです。Bluetooth5.0機能対応により、お手持ちのワイヤレスイヤホンなどを利用することでケーブルにとらわれず解放的に音楽を満喫できます。
本体は3D曲面設計となっており、なめらかな触り心地を実現。高級感のある色合いと合わせて、持ち歩きたくなる商品です。
▼『1万〜5万円の高コスパモデル』はこちら
続いては、【1万〜5万円】のコスパが良く、高音質のMP3プレイヤーを紹介します。手頃な価格で、音質が良く、機種によってはハイレゾ対応の商品もあります。ぜひ参考にしてください。
携帯音楽プレーヤーのスタンダード
携帯音楽プレイヤーで、もっとも売れ筋でスタンダードな機種がSONYのウォークマンAシリーズです。
ハイレゾ音源の再生に対応するだけでなくCD音質の音源もハイレゾ化する「DSEE HX」の搭載で、みずみずしい音情報を引き出すサウンドはスマホ以上に高音質。
Bluetoothのワイヤレス接続でも「LDAC」「aptX HD」の高音質コーデックに対応。
音楽再生機能に徹した専用のタッチパネルUI(ユーザーインターフェース:入出力の仕組み)も扱いやすく設計されています。
縦長で小型の本体はシャツやスーツの胸ポケットにも収まります。迷ったらコレとおすすめしたい、オールマイティなモデルです
連続52時間のスタミナ再生!
『NW-S313』はなんといっても連続52時間のスタミナ再生が売りです。そして、PCを介さずBluetoothを使って直接音源を取り込めるダイレクト録音機能を搭載。
ボディもコンパクトサイズで、ノイズキャンセリング機能も搭載しているので、移動中も快適に音楽をたのしむことができるでしょう。価格の割にスペックは充実しています。
「クイックリプレイ」など語学学習向けの機能を搭載
ノイズキャンセリングや連続再生52時間のバッテリーといった機能に加え、音楽に合わせて選べるイコライザーを搭載している『NW-S315』。
このモデルには、再生位置を戻す「クイックリプレイ」機能がついており、語学学習などのリスニングにとても向いています。
5段階で低音調節「BassEnhancer」搭載
低音を聴かせるクラブミュージックの音質にこだわる人には、5段階で低音の調節ができる「BassEnhancer」機能が便利です。さらに、DAC「ES9018C2M」とアンプ「SABRE 9601K」、イコライザーも10バンド搭載しています。
Bluetooth、Wi-Fiにも対応していますので、音源をハイレゾ音質で持ち歩きたい、音質にこだわりたい人向きのプレイヤーといえそうです。
192KHz/32bitハイレゾ音源に対応
Bluetooth 4.0に対応し、ワイヤレスでヘッドホンなどで音楽を聴くことができます。DACは、Texas Instruments「TI PCM5102 」を搭載。最大192KHz/32bitまでの周波数に対応しています。
また、コントローラーにはあのiPhone Classicと同じ「スクロールホイール」を採用しています。
FiiO『M6』
AirPlay経由でハイレゾ音源を転送可能
Bluetooth4.2やWi-Fiに対応し、Andoroid OSを搭載。さらにaptX HD、LDAC、HWA(LHDC)といった高音質コーデックにも対応しているため、AirPlayを通じてハイレゾ相当の音源を転送することが可能です。
Spotifyなどストリーミング配信にも対応しているため、楽曲のダウンロードをWi-Fi経由で可能です。こちらも「FiiO Link」に対応しているので、スマートフォンを使って遠隔操作が可能です。
ハイレゾの音質を引き出すフルデジタルアンプ搭載
フルデジタルアンプ「S-Master HX」を搭載した『NWA55HNB』は、ハイレゾの音質も充分に発揮してくれます。
また、ノイズキャンセリング機能も搭載しているため、電車やバスなどの状況下でもノイズをカットし、クリアな音を聴かせてくれます
かんたん操作! Wi-Fi対応の高音質でコンパク
Bluetoothに加えWi-Fiにも対応しているため、ネット環境であればいつでもどこでもハイレゾ相当の音質で音源をダウンロードできます。
また、「X-DAP Link」といったアプリを使えば、iTunesのようにPCと連携し楽曲データをプレイリストなど一覧で管理できます。親指1本ですべての操作をおこなえるユーザーにやさしい操作性もポイントです。
Wi-Fi搭載でネットから音源をダウンロード可能
こちらのモデルはハイレゾとノイズキャンセリングに加え、Wi-Fiにも対応しています。Wi-FiまたはUSB Type-C端子でPC接続できるため、いずれかの手段によりネット上から音源をダウンロードすることが可能です。
また、ノイズキャンセリング機能は「フルオートAINC」「電車」「バス」「航空機」「室内」といった環境に適したモードを選択することができます。
その場にいるかのような音質を体感
CDやダウンロードに加え、Apple MusicやYoutubeなどのストリーミングサービスにも対応。AI技術を利用し、楽曲を解析してアップスケーリングすることで、お気に入りの音楽もその場にいるかのような音質で楽しめます。
CDよりもさらに高音質なハイレゾ音源にも対応。有線でもワイヤレスでも良質な音を体感できます。
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ソニーの高音質ウォークマン
スタンダードなSONYのウォークマンAシリーズと共通のプラットフォームを採用しながら、総削り出しアルミシャーシをはじめとした高音質パーツを採用し、趣味のポータブルオーディオへと進んだ上位モデル。
音質は精緻さとパワフルさを両立しており、音質のよい4.4mmバランス出力端子の採用でイヤホンによってはさらに高音質もねらえます。
ベースがウォークマンAシリーズと共通なのでBluetoothのワイヤレスも「LDAC」「aptX HD」の高音質コーデックに対応と、有線とワイヤレスどちらも妥協せず高音質にしたい方におすすめです。
高い処理能力と高音質を誇るハイスペックモデル
高音質で知られる「DSD」フォーマットを変換することなくそのままDSD信号として認識させ再生する「DSDネイティブ再生」に対応。なお、DSDファイルのDoPでの伝送にも対応するほか、PCM変換での出力にも対応しています。
さらに、クアッドコアCPUを搭載により、高い処理能力を実現しています。また、PC接続でのデータのやり取りはもちろん、Wi-Fiを通じたデータのやり取り、ネット上で音源をダウンロードしたりすることもできます。
手のひらサイズにおさまる高音質DAP
片手で操作できるコンパクトサイズなDAP(デジタルオーディオプレイヤー)です。音質にこだわるならDAPを選びましょう。
こちらのモデルは消費電力の低い「AK4492ECB」デュアルDACを採用しているため、このコンパクトサイズには最適なパフォーマンスを発揮してくれます。
高感度イヤホンとの相性がよい
『DX220』のアンプは「AMP1 MK」を搭載していますが、アンプ部か交換可能なのが特徴です。HIGH・MID・LOWの3段階でゲイン調整ができ、高感度のイヤホンやヘッドホンとも相性がいい仕様となっています。
バッテリーは、音質を重視したモデルとしては8〜9時間再生となかなかのタフさです。
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「LDAC」コーデック対応でより高音質を実現
こちらもフルデジタルアンプ「S-Master HX」搭載モデル。ハイレゾ音源の音質も充分に引き出してくれます。
また、LDACコーデックを採用することで、Bluetoothで転送された音源もハイレゾ音質で再生することを可能にしました。
おすすめ商品の比較一覧表
各通販サイトのランキングを見る MP3プレイヤーの売れ筋をチェック
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まとめ
本記事では、MP3プレイヤーの選び方や価格別のおすすめ商品を紹介しましたが、いかがでしたか?
商品を選ぶ際は、曲の入れ方をしっかりチェックし、スムーズにできるかどうか確認した後、内蔵メモリの容量、イヤホンの接続方式、ハイレゾ対応かどうかまで確認すると、より高音質で使いやすい商品を選べるはずです。その上で、使用時間に照らし合わせた連続再生時間、便利な付加機能なども確認することで、さらに音楽を楽しめるようになるはずです。
MP3プレイヤーは、スマホなどではまだ表現仕切れない音源を出すことができます。より音質にこだわるなら、持っていて損はないデバイスです。ぜひ本記事を参考に、自分にピッタリのMP3プレイヤーを見つけてくださいね。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
「家電・オーディオ」「パソコン・スマホ」「カメラ・ビデオカメラ」カテゴリーを担当する30代編集者。炊飯器を調べたのがきっかけで、家電やガジェット周りに興味が広がる。日々、ネット・雑誌から新商品をチェックするため、欲しい家電が増えすぎてしまう。現在はドラム式洗濯機購入のため貯金中。