中学地理の参考書のおすすめ7選
まずは地理参考書のおすすめを紹介します。記事後半には選び方のポイントや勉強のコツも紹介しているので、参考にしてくださいね。
教科書に準拠した定番の参考書
定期テスト対策に最適なのが、この『中学教科書ワーク』シリーズです。このシリーズでは、各中学校で使用している教科書ごとに専用の参考書が発売されています。通常の参考書は、教科書とは違う順番で説明していたり、重複していたりする場合があるので、受験対策にはよいのですが、定期テストの対策に最適とはいえません。しかしながら、定期テストは多くの問題が教科書の内容に沿って出題されています。
そこで、教科書準拠である『教科書ワーク』は、知っておくべき事項を教科書の流れに沿って学ぶことができ、効率よく定期テスト対策ができます。定期テストは高校受験の際の内申点にも大きく影響しますので、教科書の内容や流れに対応した参考書でバッチリ対策をしましょう。
基礎固めから出発して受験対策を
基礎知識のインプットが完了し、その知識を固めて記憶に定着させる段階に適した教材です。解説、問題、そしてクイズなどもバランスよく取り入れられていて、基礎となる知識が無理なく定着するように工夫されています。
やや応用的な内容も含まれているので、成績上位生の定期テスト対策~高校受験に向けた復習におすすめです。暗記に役立ち、書き込んで持ち歩くことができる「整理ノート」も付いています。
高校受験に頻出、統計資料の決定版
この参考書には、世界各国の統計資料がぎっしり詰まっています。実は、高校受験の問題はこの「世界国勢図会」と「日本国勢図会」を元データとして出題されることがほとんどです。丸暗記をする必要はありませんが、問題演習中に常に手元に置いておけばかなり便利でしょう。
たとえば「石炭の輸出量が1位の国は?」という問題に詰まったときに、1位の国だけでなく「2位以降の国」「石油・鉄鉱石など他の資源の輸出国」なども合わせて調べることができるので、体系的に知識が身につきます。大学受験でも使えるシリーズです。中学生のうちに購入しておくと長いあいだ役に立ちます。
とにかく量をこなしたい人へ
社会の問題と解答解説を掲載した受験対策の問題集です。問題量は同じような過去問集のなかでは最も多く、これ1冊で十分な量の入試問題練習を積むことができます。最新の高校入試問題を系統的に分析したうえで構成されており、「出題傾向と対策」が問題ごとに表記されていて、受験対策にもピッタリです。
とくに地理分野は、問題演習を積むことでしか練習できないジャンル(時差、統計資料など)が多いため、ある程度基礎が固まったら早めに問題演習に移行しましょう。解説は少なめなので上で紹介した『国勢図会』などを使って確認すると万全です。
何度も書き込んで知識を定着
タイトルどおり、世界地理・日本地理の白地図のみを集めた参考書です。本書はほとんど解説がありませんが、下手に解説に分量を割いたせいで肝心の地図が少ないテキストより、白地図のみに特化した参考書を購入したほうが地理の学習には効果的です。
何度も繰り返して書き込むことで、最も重要な基礎知識である国名・県名・山地山脈・貿易品目などの記憶を定着させることができます。受験勉強の基本として、できればそろえておきたい1冊です。
世界の国ごとの特徴がビジュアルで理解できる1冊
地理に役立つ図鑑を紹介します。この図鑑では世界の193もの国々の特徴が豊富な写真やイラストでおもしろく、かつわかりやすく解説されています。各国の自然や産業、特産物、衣食住などの暮らしや伝統文化にはじまり、風俗習慣や歴史上のエピソードなどが盛り込まれ、地理の学習に効果的なことはもちろん、読み物として楽しめる1冊です。そのような国の基本的なデータはもちろん、日本との関係についても解説されているなど、イメージしやすい構成になっています。
地理という科目に対して、興味が持てない、面白さがわからないといった人は、ぜひ読んでみるといいでしょう。この本をきっかけに地理に対する学習意欲が湧くかもしれません。
写真やイラストで都道府県ごとの特徴を把握
先に紹介した『世界の国ぐに 探検大図鑑』の日本版です。単なるデータを網羅した図鑑とは違い、自然や産業といった基本情報のほかに、観光名所や伝統文化にも触れています。さまざまな情報をビジュアル的にインプットできるので、読んでいて飽きにくいでしょう。
定期テストや受験のための地理の辞書として使えるのはもちろんのこと、将来的に長く手元に置いておける1冊になっています。これから地理を学習する人、地理における日本国内の分野が苦手な方向けです。
「地理参考書」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 地理参考書の売れ筋をチェック
Amazonでの地理参考書の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
中学地理の参考書の選び方 教育・受験のプロに聞く
教育・受験指導専門家の西村 創さんに、中学生が使用する地理参考書を選ぶときのポイントを教えていただきました。
参考書と問題集をバランスよく使う
参考書とひと口に言っても、授業のように解説中心のもの、初めて触れる内容を理解するための読み物形式のもの、ひたすら問題を詰め込んだもの、演習形式のものなどさまざまです。地理が苦手だからと読み物形式の参考書ばかりを読むだけでは問題を解く力はつきませんし、問題集ばかりこなしても「理解」がおろそかになる可能性があります。
理解するための参考書、得点力をつけるための問題集など、必要なものをバランスよく購入する、あるいは目的に合わせた形式の参考書を選んで購入してください。
統計資料は1冊持っておきたい
入試問題の地理分野で、多く出題されるのが統計資料を使った問題です。統計資料を使った問題は、類似問題のバリエーションが幅広いため厄介と言えます。たとえば、ひとつのエネルギー資源をとっても「産出量1位」「輸出量1位」「日本の輸入量1位」では、すべて違う国になります。
ただ問題を解くだけでは、統計的な内容が頭の中で整理されず、なかなか身に付きません。統計資料が手元にあれば、その都度関連するページを確認することで複眼的な学習が見込めます。
問題演習でどんどんアウトプットを
基本的な知識の理解を積み重ねていく公民分野や、流れの理解が重要な歴史分野に比べ、地理分野は演習問題をこなすことでしか触れる機会のない内容が多いです。
理解を深めるための参考書に時間をかけて取り組むことよりも、問題演習量を増やすことを優先すると、効率的にテストの点数アップが見込めます。ある程度内容を理解したら、どんどん問題を解いていきましょう。
漫画や動画を使って理解を深めてみる
漫画形式の参考書はとっつきやすい
勉強の仕方は代表的な文章だけの参考書を利用するやり方だけではありません。漫画形式や動画形式の参考書も存在します。そういった形式の参考書もぜひ活用してみてください。地理に苦手意識がある場合は、とっつきやすさを重視して漫画を使うのも良いでしょう。参考書のなかには文字やビジュアルだけではなく、漫画形式でキャッチーに解説しているものもあります。漫画の絵と同時にインプットすると記憶に定着しやすいというメリットもありますし、こうした形式の参考書で土台を固めてから、次の参考書や問題集に移るという方法も有効です。
動画形式の参考書でスキマ時間を有効活用
スマートフォンやタブレットが当たり前の時代において、動画や音声はスタンダードな学習手段のひとつです。紙媒体よりもとっつきやすいだけではなく、学習場所を選ばないという利点があります。登校中は音声を聞きながら、食事を待つまでのちょっとした時間に視聴するなど、スキマ時間を有効に活用できます。かさばる書籍や参考書を持ち歩かなくて済むことも大きな利点です。参考書によっては動画や音声が特典として付いているものもあるので、それらを活用しましょう。
内容が重複する参考書には注意しよう 教育・受験指導専門家からのアドバイス
地理の参考書を選ぶうえで気をつけなければならないのは、内容の重複です。国語や数学なら同じ内容でも解説の仕方は千差万別ですが、地理の参考書に掲載されている統計データや地形の情報は、どのテキストでも基本的には同じです。
地理の参考書はよく考えずに何冊も参考書を購入すると、同じような内容を繰り返し読むことになってしまいます。基本的には1冊ずつ、学習状況を見ながら購入していくのがいいでしょう。
地理は総合力が試される科目 地理と歴史はどっちが難しい?
同じ社会でも、地理は歴史とは違ったアプローチで学習する必要があります。地理の場合、暗記のみで解ける問題は一部しかありません。未知の統計資料から情報を類推させたり、基本的な知識を運用して答えを導き出したりする問題が多くあるのです。つまり、地理は暗記だけではなく論理的な思考が必要になります。
そのため、暗記に特化した参考書では受験における地理は攻略できません。きちんと体系的に知識をつけ、問題集などでさまざまな形式の問題をこなす必要があります。そういった点で、地理は総合力が試される科目だと言えるでしょう。
地理参考書に関連する記事のご紹介 【関連記事】
地理は早いうちに取り組もう
参考書と演習問題を繰り返し、統計資料を見るくせをつけることができれば、地理は高得点を望める科目です。まずは定期テストでの高得点を目標に、こうしたサイクルを定着させるようにしましょう。
なお、受験問題に出てくるような未知の問題に対処できるようになるためには、普段から地理に馴染み、地理的な考え方を自在に運用できることも必要です。こうした能力は一朝一夕では身につきません。地理の参考書は地理的な考え方を身につけるものでもあるので、できるだけ早い段階からじっくりと取り組むのがポイントです。
おすすめの選び方や参考書をもとに、地理の基礎をしっかり固めていきましょう。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。