ライカ広角レンズおすすめ6選|単焦点・15mm~35mmまで厳選

 ライカ 交換レンズ エルマリート M f2.8/28mm ASPH.【ライカMマウント】
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創業100年を超えるドイツの老舗カメラメーカー、ライカ。プロやハイアマチュアのカメラマンから根強く支持し続けられる秘密は、空気感まで表現する描写力と、ドイツ人の気風が表れた質実剛健なフォルムにあります。ここでは、写真家/カメラ評論家の田中希美男さんにお話をうかがい、ライカ用の広角レンズの選び方とおすすめ商品を紹介していきます。後半には通販サイトの最新人気ランキングもありますので、売れ筋や口コミも参考にしてみてください。


目次

この記事を担当するエキスパート

写真家、カメラ評論家
田中 希美男

多摩美術大学付属多摩芸術学園・写真科卒業。撮影分野は、おもにクルマを中心に人、モノ、料理、風景、スナップ、ファッション、ドキュメントなど被写体を問わない。 ほかに、カメラ雑誌などに新型カメラやレンズのテストのレポート、撮影技法などの解説をする。

マイナビおすすめナビ編集部

担当:家電・オーディオ、カメラ・ビデオカメラ、パソコン・スマホ
天野 駿太郎

「家電・オーディオ」「パソコン・スマホ」「カメラ・ビデオカメラ」カテゴリーを担当する30代編集者。モノを極力持ちたくないミニマリストで、趣味は断捨離。とはいえ、最新ガジェットには興味津々で、多機能な家電に目がない。

◆本記事の公開は、2019年06月04日です。記事公開後も情報の更新に努めていますが、最新の情報とは異なる場合があります。(更新日は記事上部に表示しています)◆価格、送料、納期やその他の詳細については、商品のサイズや色等によって異なる場合があります。◆記事中のコンテンツは、エキスパートの選定した商品やコメントを除き、すべて編集部の責任において制作されており、広告出稿の有無に影響を受けることはありません。◆広告は「PR」と表記し明確に区別しています。

ライカ広角レンズの選び方 カメラ評論家による選び方の解説

カメラ評論家の田中さんに、ライカ用広角レンズを選ぶときのポイントを教えてもらいました。一口にライカの広角レンズといっても複数のグループがあります。どのグループから選ぶべきなのか、どういった点に注目して選ぶべきなのかが解説されていますので、商品選びの参考にしてください。

ライカ
Pixabayのロゴ

古い歴史のあるライカには、オールドレンズも含めれば多くのレンズがあります。

所有しているカメラに対応する交換レンズを選ぶ

 

プロフェッショナル仕様のSLレンズ。

写真家、カメラ評論家:田中 希美男

写真家、カメラ評論家

現在ライカには3タイプのレンズ交換式ミラーレスカメラのシリーズがあり、それぞれに対応した交換レンズがラインナップされています。

一つめのタイプは、古くから続くレンジファインダー(距離計連動)式の「ライカM型」。フィルムカメラとデジタルカメラの2ラインがあります。交換レンズはフィルム用、デジタル用とも共通の「Mレンズ」です。マウントは「Mマウント」。

二つめのタイプはデジタルカメラで、フルサイズ判ミラーレスカメラの「ライカSL」です。マウントは「Lマウント」で交換レンズは「SLレンズ」と呼ばれています。

三つめのタイプもデジタルカメラで、こちらはAPS-C判ミラーレスカメラの「ライカTL2」。交換レンズは「TLレンズ」で、マウントはライカSLと同じ「Lマウント」です。

自身が愛用しているカメラシリーズに対応した広角レンズを選ぶようにしましょう。

今後はシグマやパナソニックの互換レンズも選択肢に

写真家、カメラ評論家:田中 希美男

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2018年秋にライカとシグマ、そしてパナソニックの3社が共通マウント「Lマウント」をベースにした互換製品を作る提携をしました。それが「Lマウントアライアンス」です。LマウントはもとはライカがAPS-C判ミラーレスの「ライカT」登場のときに採用したマウント形式で、その後フルサイズ判ミラーレス「ライカSL」にも採用されました。

Lマウントアライアンスは、ライカのレンズ交換式ミラーレスカメラのマウント形式を使って交換レンズやカメラボディを今後、展開していこうというもの。

すでにライカにはライカSLやライカTLなどのカメラがあります。さきごろ、パナソニックからフルサイズ判ミラーレス「ルミックスS1/S1R」とLマウント交換レンズが数本発表され、2019年春には発売予定です。シグマもフルサイズ判ミラーレスカメラや交換レンズの開発発表をしています。

今後は3社がそれぞれ完全互換性のあるカメラと交換レンズを発売していく予定となっています。そのため、ライカSLやライカTL2、その後に続く新型カメラや交換レンズの製品ラインナップがさらに増えていくことになるでしょう。

M型カメラユーザーは広角系レンズの選択肢が豊富

 

ほこりや水滴が入りにくい、ライカらしい堅牢で骨太な設計。

写真家、カメラ評論家:田中 希美男

写真家、カメラ評論家

ライカM型カメラは、カメラの構造上(おもにファインダー形式)の理由により望遠レンズやマクロレンズ、ズームレンズの使用には不向きです(最新型のM型カメラではライブビュー撮影が可能になったり外づけの電子ビューファインダーが用意されたりして少し状況に変化は見られますが)。

逆に、M型カメラは広角系から標準系のレンズとの相性は抜群にいいです。そのためレンズラインナップを見てみても、望遠系レンズはもっとも焦点距離の長いもので135mm。一方で広角系/標準系レンズはエルマリートやズミルックスをはじめ、ラインナップが実に豊富です。

M型カメラのユーザーは望遠系レンズやマクロレンズを使うことに期待をせずに、広角系/標準系レンズを使いこなすことに徹すべきではないでしょうか。

ライカ広角レンズのおすすめ6選 種類・焦点距離・手ぶれ補正機能の有無もチェック!

上で紹介したライカ広角レンズの選び方のポイントをふまえて、カメラ評論家の田中さんに選んでもらったおすすめ商品を紹介します。せっかくのライカですから、納得いくまで考え抜いてから商品を選んでください。

エキスパートのおすすめ

Leica 24mm f/1.4 SUMMILUX-M ASPH Wide Angle Lens for M System - USA

写真家、カメラ評論家:田中 希美男

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ライカレンズといえばSUMMILUXレンズ

M型ライカ用の24mm単焦点交換レンズです。

MレンズにはF値の明るくて高性能なレンズグループと、小型軽量を優先させたコンパクトなレンズグループの二つがあります。この24mmは前者、明るくて高性能なレンズグループを求める人におすすめのレンズです。価格はやや高めですがライカレンズらしいスタイルと操作性、そして描写性能を誇っています。

24mm広角レンズながら大口径F1.4の明るさがあり、そのF1.4開放絞り値からすぐれた描写性能を発揮。レンズ構成は8群10枚で、そのうち異常低分散ガラスレンズを5枚も使っていて諸収差を良好に補正しています。

また同じ焦点距離で「エルマー M f3.8/24mm ASPH.」もラインナップ。開放F値が少し暗いぶんコンパクトに仕上げられたレンズで、24mmF1.4レンズの半分以下の価格で購入可能です。F1.4も必要ないという方には24mmF3.8という選択肢もあります。

エキスパートのおすすめ

ライカ『ELMARIT M F2.8/28mm ASPH.』

ライカ『ELMARITMF2.8/28mmASPH.』 ライカ『ELMARITMF2.8/28mmASPH.』
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写真家、カメラ評論家:田中 希美男

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歴史と伝統のあるエルマリート28mmの最新レンズ

M型ライカ用の28mm単焦点交換レンズです。そこそこの明るさの開放F値をもつレンズで、コンパクトなMレンズグループのなかでは一番におすすめしたいレンズです。開放F値はF2.8。M型用広角レンズの「定番」と言えるでしょう。

とてもコンパクトに仕上げられていて、約180グラムという軽さもおすすめできる理由の一つ。レンズ構成は非球面レンズを使った6群8枚です。最短撮影距離は70センチ。

同じM型28mmとして「ズミルックスM f1.4/28 mm ASPH.」もありますが、エルマリート28mmF2.8に比べてかなり高価です。とはいえ「やはりライカレンズはズミルックスだ」と考える方にはおすすめします。

エキスパートのおすすめ

ツァイス『Distagon T* 2.8/15 ZM』

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写真家、カメラ評論家:田中 希美男

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15mmの超広角をカバーするカールツァイスレンズ

カールツァイスブランドのM型ライカカメラに対応した15mm超広角レンズ。超広角画角のレンズにもかかわらず開放F値がF2.8と大口径であることが特長です。

M型ライカ用としてツァイスは10本ほどのラインナップがありますが、どのレンズも魅力的。そのなかでもっとも広角画角なのが、このディスタゴン15mmF2.8レンズです。

レンズ構成は9群11枚で非球面レンズを上手に使って歪曲収差をほとんど目立たないレベルにまで仕上げています。私の個人的な好みですが、M型ライカボディにツァイスのレンズとの組み合わせなんて「理想的憧れ」です。

なお15mm画角の外づけビューファインダーも別売されていますのでセットで購入されるといいでしょう。

エキスパートのおすすめ

コシナ『Voigtlander COLOR-SKOPAR 21mm F4 P』

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写真家、カメラ評論家:田中 希美男

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M型レンズとしては高いコスパを誇る21mm広角

フォクトレンダーブランドのM型カメラ用21mm交換レンズです。

フォクトレンダーにはM型ライカ用の交換レンズは10mmから75mmまで20本近くもラインナップされています。画角21mmレンズは2種類(開放F値とレンズ外観デザインが異なる)、画角35mmレンズになると4種類もラインナップされていてよりどりみどりです。

そうした豊富なM型用レンズラインナップのなかからおすすめの1本として選んだのがこのカラースコパー21mmF4レンズ。

レンズ構成は6群8枚の対象型レンズ配置を採用しているため歪曲収差がとても少なく、さらにぼけ味もすぐれています。倍率色収差(画像の周辺部分や明暗比の高い部分で色がズレて表現されてしまう現象)を補正するために異常部分分散ガラスレンズを1枚使っています。

コンパクトでありながら優秀な描写性能のレンズがほしい方におすすめです。

エキスパートのおすすめ

ライカ『SUPER VARIO ELMAR SL f3.5-4.5/16ー35mm ASPH.』

写真家、カメラ評論家:田中 希美男

写真家、カメラ評論家

標準レンズの「次」のレンズとして、SL広角ズーム

ライカのフルサイズ判ミラーレスカメラ「ライカSL」用の交換レンズです。

ライカSLを購入された方はきっと標準ズームレンズとして「バリオ・エルマリートSL f2.8-4/24-90mm ASPH.」を使っているでしょう。そういう方に2本目の広角系レンズとしておすすめなのがこの16~35mmズームレンズです。

AF対応で高速駆動が可能なステッピングモーターを内蔵し、素早く確実なピント合わせが可能。マウントは「Lマウント」です。ライカ、シグマ、パナソニックの3社協業で「Lマウントアライアンス」を立ち上げたこともあり、SLユーザーにとっては今後、交換レンズの選択範囲が広がる可能性があるでしょう。

エキスパートのおすすめ

ライカ『ELMARIT TL f2.8/18mm ASPH.』

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写真家、カメラ評論家:田中 希美男

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27mm相当の広角画角をカバー:パンケーキレンズ

ライカのAPS-C判ミラーレスカメラ「ライカTL2」用の交換レンズです。

フルサイズ判換算で27mm相当の広角画角として使用できます。このクラスのレンズではたいへんにコンパクトに仕上げられているのが特長。全長はわずか2センチそこそこ、重さはたったの80gです。

コンパクトなライカTL2ボディと組み合わせて使用するには、理想的なパンケーキタイプの広角レンズ。2本目の交換レンズとして、一番におすすめしたいレンズです。

高速オートフォーカスにも対応して素早いピント合わせもできます。カラーモデルとしてブラックとシルバーの2モデルが用意されているので、自分のTL2のボディカラーに合わせてチョイスするといいでしょう。

なお、ライカTL2のマウントはライカSLと同じLマウントなので、SL用の交換レンズを使用することも可能です。

「ライカ・広角レンズ」のおすすめ商品の比較一覧表

画像
Leica 24mm f/1.4 SUMMILUX-M ASPH Wide Angle Lens for M System - USA
ライカ『ELMARIT M F2.8/28mm ASPH.』
ツァイス『Distagon T* 2.8/15 ZM』
コシナ『Voigtlander COLOR-SKOPAR 21mm F4 P』
ライカ『SUPER VARIO ELMAR SL f3.5-4.5/16ー35mm ASPH.』
ライカ『ELMARIT TL f2.8/18mm ASPH.』
商品名 Leica 24mm f/1.4 SUMMILUX-M ASPH Wide Angle Lens for M System - USA ライカ『ELMARIT M F2.8/28mm ASPH.』 ツァイス『Distagon T* 2.8/15 ZM』 コシナ『Voigtlander COLOR-SKOPAR 21mm F4 P』 ライカ『SUPER VARIO ELMAR SL f3.5-4.5/16ー35mm ASPH.』 ライカ『ELMARIT TL f2.8/18mm ASPH.』
商品情報
特徴 ライカレンズといえばSUMMILUXレンズ 歴史と伝統のあるエルマリート28mmの最新レンズ 15mmの超広角をカバーするカールツァイスレンズ M型レンズとしては高いコスパを誇る21mm広角 標準レンズの「次」のレンズとして、SL広角ズーム 27mm相当の広角画角をカバー:パンケーキレンズ
種類 単焦点 単焦点 単焦点 単焦点 ズームレンズ 単焦点
焦点距離 24.3mm 28mm 15mm 21mm 16-35mm 18mm
手ブレ補正 なし なし なし なし なし なし
サイズ 61.0mm(最大径)× 58.5mm(長さ) 52.0mm(最大径)× 30.7mm(長さ) -mm(最大径)× 72.8mm(長さ) 55.0mm(最大径)× 25.4mm(長さ) 88.0mm(最大径)× 123mm(長さ) 62mm(最大径)× 21mm(長さ)
重量 500g 175g 500g 136g 990g 80g
商品リンク

※各社通販サイトの 2023年2月9日時点 での税込価格

※各社通販サイトの 2023年2月9日時点 での税込価格

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※各社通販サイトの 2023年2月9日時点 での税込価格

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※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。

ライカ広角レンズに関するQ&A よくある質問

question iconMマウントのカールツァイス旧レンズをデジタル機で使えませんか?

answer icon

変換アダプターを付けることで、ソニーEマウントボディにライカMマウントレンズが装着可能です。また、AF動作させることもできます。

 

TECHART(テックアート) LM-EA7 ライカMマウントレンズ - ソニーα.Eマウント電子アダプター

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M型レンズはサードパーティ製もたくさんある カメラ評論家からのアドバイス

写真家、カメラ評論家:田中 希美男

写真家、カメラ評論家

M型カメラもMレンズもオートフォーカス(AF)には対応していません。一部の機種は自動露出(AE)に対応していますが、やはりM型カメラの基本スタイルはマニュアルフォーカス/マニュアル露出(MF/ME)による撮影です。そのためMマウントは実にシンプル。最新型AF/AE対応のカメラのようにマウント部に電気接点や複雑な機構がありません。

機構がシンプルであることから、Mレンズを設計することは特段難しいことではないと言えます。そのため、いわゆるサードパーティーのメーカーがMレンズを製造。ライカM型カメラに対応した広角レンズを販売しています。たとえばツァイスやコシナ(フォクトレンダーブランド)などが代表例。ライカ製レンズのラインナップにはない焦点距離のレンズや開放F値の明るい魅力的なレンズが発売されています。

価格もライカ製レンズに比べるとだいぶ安く入手可能。もしライカ製レンズにこだわらないのであれば、サードパーティ製のMレンズも選択候補に入れておくといいでしょう。

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