フィルムスキャナーとは アナログからデジタル変換
フィルムスキャナーとは、フィルムで撮影した写真をデータ化する機器のこと。思い出の写真をデータの状態でいつまでも残しておくことができます。色補正機能やピント調整機能など、機能性にすぐれたモデルも充実。色あせた写真でも鮮明に保存できて便利です。
フィルムだけでなく、プリント写真のデータ化に対応したモデルもあるので、使い方に合わせて選ぶといいでしょう。
フィルムスキャナーの選び方 タイプ・機能
フィルムスキャナーを選ぶときのポイントを4つご紹介します。
【1】用途に応じたタイプ
【2】色補正、ピント調整機能
【3】対応フィルムの規格
【4】SDカードにデータを保存できるか
フィルムにはネガフィルムやポジフィルムといった種類があり、またサイズの違いもあります。使い方や取り込みたいフィルムの種類によって選ぶべきフィルムスキャナーが変わる点に注意が必要です。ハーフサイズのフィルムを使用する際にはハーフサイズ対応のスキャナーかどうかチェックしましょう。
【1】まずは用途に応じてタイプを選ぼう
フィルムスキャナーは、その形状や構造によって「フィルム専用タイプ」「フラットベッドタイプ」「シートフィードタイプ」の3タイプにわけられます。
フィルムスキャンに特化した「フィルム専用タイプ」
「フィルム専用タイプ」は、文字どおりフィルムのスキャンに特化したタイプです。用途がフィルムのスキャンのみに限られるものの、美しい高画質で保存することができます。
「フィルム専用タイプ」は、フィルムしかスキャンできませんが、解像度が高く、高画質でスキャンできます。スキャン効率も高いので、大量にフィルムをスキャンしたい人におすすめです。
写真もスキャンできる「フラットベッドタイプ」
フィルムだけでなく、プリント済みの写真もスキャンできるのが「フラットベッドタイプ」です。「写真はあるけど、フィルムが見当たらない」というときにも活躍してくれます。
「フラットベッドタイプ」は、フィルムだけでなくプリント写真や書類などもスキャンできます。しかし、フィルム専用タイプに比べると解像度や効率は見劣りします。
スキャン効率のいい「シートフィードタイプ」
「シートフィードタイプ」は、フィルムやプリント済みの写真のほかに、紙に描いたイラストや書類などもスキャンできます。フィルムのセットがかんたんで、スピーディーに作業できるのも特徴です。汎用性や作業効率を重視したい人に向いています。
「シートフィードタイプ」も、フィルムだけでなくプリント写真もスキャンできますが、解像度はあまり高くはありません。フィルム専用タイプ同様、スキャン効率が高いことが特徴です。
【2】色補正機能やピント調整機能があると便利
フィルムなどをスキャンする際に、カラーバランスやピントを自動調整する機能がついたモデルもあります。ただスキャンするだけで、思い出の写真をきれいに効率よく保存できるため、とても便利です。
もし、自分でこまかく調整したい場合は、画像編集ソフトが同梱されているものを選ぶといいでしょう。色の明るさやコントラスト、ピント、傾きなどを、かんたんな操作で自分好みに調整できます。
【3】対応フィルムの規格を確認
銀塩写真のフィルムにはいくつかの規格があります。
もっとも一般的に使われているのは「写ルンです」などで使われている「35mmフィルム」。しかし、昔の二眼レフやプロが使う中判カメラでは、「ブローニーフィルム(120mmフィルム)」と呼ばれる、やや大きなフィルムも使われています。トイカメラや昔のカメラでは、ブローニーフィルムや110mmフィルム(ポケットカメラ用フィルム)が使われていることもあります。
そうした過去のフィルムをスキャンしてデジタルデータとして残しておきたいのなら、幅広いフィルム規格に対応したフィルムスキャナーを選びましょう。そのようなフィルムがないのであれば35mmフィルムのみ対応の製品で充分です。
【4】SDカードにデータを保存できるかどうかを確認
フィルムスキャナーは、スキャナー単体で画像データをSDカードに保存できるタイプと、そうでないものの2種類にわけられます。SDカードスロットが装備されていない場合、単体では画像データの保存ができず、PCに接続して使う必要があります。
つねにPCと同じ場所で使うのなら、後者のタイプの製品でも問題ありませんが、スキャナーだけどこかに持ち運んで、フィルムをスキャンしたいというのなら、PC不要で画像データをSDカードに保存できるタイプの製品をおすすめします。
フィルムスキャナーおすすめ8選 取り込みが可能タイプも
ここまで紹介したフィルムスキャナーの選び方のポイントをふまえて、おすすめ商品を紹介します。取り込み可能なフィルムの種類やパソコンが必要であるかどうかなど、使用目的にあった機種を見つけてください。
【ご紹介商品】
▼Plustek(プラステック)『OpticFilm(8200i Ai)』
▼Plustek(プラステック)『OpticFilm 8100 Film』
▼SANWA SUPPLY(サンワサプライ)『名刺スキャナー』
▼EPSON(エプソン) 『GTX-980』
▼Kenko Tokina(ケンコー・トキナー)『フィルムスキャナー(KFS-1490)』
▼Kenko Tokina(ケンコー・トキナー)『COMBO フィルムスキャナー(KFS-14CB)』
▼Kenko Tokina(ケンコー・トキナー)『5インチ液晶フィルムスキャナー KFS-14WS』
▼ナカバヤシ『フィルムスキャナ フォトレコ ネガ・ポジ・モノクロフィルム対応』
▼SANWA SUPPLY(サンワサプライ)『400-SCN024』
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35mmフィルム専用の超高画質機
パソコンと接続して利用するタイプのフィルム専用スキャナーです。7200dpiという超高解像度でのスキャンに対応し、プロ用スキャンソフト「SilverFast Ai Studio 8」が付属しています。対応フィルムは35mmのみですが、ゴミやキズの除去、自動色補正などが可能です。
35mmフィルムで撮影した大事な写真を高画質でデジタルデータに変換して、保存しておきたいという人におすすめします。
高解像度が魅力の高性能スキャナー
このスキャナーの最大の魅力は、解像度が従来のスキャナーよりも高い点です。最高解像度7200dpiの性能を誇り、さらに、解像度の調整も可能なので、ブログ用の低画質画像から紙媒体掲載用の画像まで幅広く使えます。同型の8200版と比較すると、性能は若干落ちますが、コストパフォーマンスを考えると、この価格設定でこの性能は破格です。ビジュアルもシンプルで、コンパクトな細長い長方形なので、収納にも便利です。
名刺に特化したスキャナー
この製品は、スキャナーの中でも特に名刺に特化した作りとなっているスキャナーです。大量の名刺を保管するのが面倒と考えている方にはぜひおすすめの一台。1台を3秒で読み込みできるスピードでストレスなく作業を進めてくれます。
また鞄に入れられる財布サイズのコンパクトサイズなので、いつでもどこでもPCさえあれば名刺をスキャンすることができます。ビジネス面、特に営業職の方などには嬉しい機能満載です。

画質にこだわったハイエンドモデル
フラットベッドタイプのハイエンドモデルです。デュアルレンズシステムにより、6400dpiの超高解像度でのスキャンが可能。フィルムホルダーも4種類(35mmストリップ、35mmマウント、ブローニー、4×5)付属しています。あらゆるフィルムに対応するほか、プリントした写真のスキャンにも対応します。
また、アンチニュートンリングアクリル板を装備していますので、カールしたフィルムもまっすぐに補正し、ニュートンリングと呼ばれるモアレの発生をおさえます。スキャンにはパソコンが必要になりますが、画質にこだわる人にとくに使ってほしい商品です。

パソコン不要でかんたん操作!
パソコンを使わずスキャン可能なフィルム専用スキャナーです。標準では35mmフィルムのみの対応ですが、オプションとして110mmフィルム対応ホルダーも用意されています。2.4型カラー液晶を搭載していますので、写真を確認しながらスキャンをおこなえ、データはSDカード、または内蔵メモリーに保存されます。
スキャン解像度は3,100dpiですが、画素補完により4,300dpi相当のスキャンも可能です。キズやホコリを補正する「スクラッチモード」も搭載。付属のACアダプターか乾電池で動作しますので、場所を選ばす気軽にフィルムをスキャンすることができます。多くのフィルムを効率よくスキャンしたい人におすすめです。

フィルムもプリント写真もこれ1台でOK
パソコンを使わずかんたんにフィルムや写真をスキャンできる1台2役のスキャナーです。フィルムスキャン時の解像度は3200dpiで、35mmフィルムとスライドに対応したホルダーが付属しています。
オプションで、2種類(110mmフィルムと126mmフィルム)のホルダーも追加可能です。SDカードスロットを備えているので、画像データはSDカードに保存されます。すべての作業は搭載されている2.4型のカラー液晶画面で確認しながらおこなうことが可能です。
また、L判やKG判のプリント写真もスキャンできることが特長で、アルバムや雑誌の上にスキャナー本体をのせてスキャンすることもできます。フィルムだけでなく、プリント写真もスキャンしてデジタルデータ化したいという人にチェックしてほしい商品です。
5インチの大型液晶モニターが魅力
この製品は、フィルムスキャナーにしては珍しくスタイリッシュな液晶があるのが最大の特徴です。しかも5インチと大画面なので、どんな年齢層の方にも使い勝手抜群。フィルムも、直接手で差し込んで使うので、手間なく楽に作動できる構造になっています。
つまり大画面とシンプルな操作手順で、機械面に疎いシニア層にも優しい構造のスキャナーと言えます。手袋と清掃用フレームも付属しているので、お手入れ道具を追加で購入する必要もありません。
コスパで選ぶなら間違いなくこれ
フィルムスキャナーを、コスパ重視で選択するならば、この一台に決まりです。6000円台で、フィルムスキャナーを購入できるのは破格と言えるでしょう。
解像度は他のスキャナーと比較するとどうしても劣りますが、この値段を考慮すると問題にはならないでしょう。コンパクトな本体かつ、この価格帯ですが、PC無しでもスムーズに使用できる点が評価される理由のひとつです。
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする フィルムスキャナーの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのフィルムスキャナーの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
フィルムスキャナーに関連する記事のご紹介!
まとめ
フィルムスキャナーの選び方とおすすめ商品をご紹介しました。古い写真には大切な思い出がたくさん詰まっているものです。写真を見ることによって思い出される記憶もあるでしょう。
フィルムやプリント写真は時間の経過とともに劣化してしまいますが、データ化することによって、いつまでもきれいな状態で保存できます。また、一度データ化しておけば写真整理もかんたん。手軽にプリントアウトもできて便利です。大切な写真の保存に、フィルムスキャナーをぜひ役立ててくださいね。
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東京大学大学院工学系研究科修士課程修了。 ライター歴25年。PC/ITに関するテクノロジーの解説や製品レビューを得意とする。 最近は、STEM教育や3DプリンターやCNCを初めとするデジタルファブリケーションに興味を持ち、積極的に取材や記事執筆を行っている。 また、子どもへのプログラミング教育にも関心があり、CoderDojo守谷のメンターを務めている。