プロジェクタースクリーンとは
プロジェクタースクリーンは、プロジェクターから投影された映像を映し出すスクリーンのこと。ビジネスシーンにおいては資料やプレゼンの発表の際、自宅においてはホームシアターで映画を大迫力で楽しむといった使い方ができます。
ビジネスシーンだけでなく、ホームシアターとしても使えるタイプなど幅広い製品のラインナップがあります。サイズ感、スクリーンのタイプなども考慮して選んでくださいね。
プロジェクタースクリーンの種類
プロジェクタースクリーンには大きく分けて「天吊りタイプ」と「フロアタイプ」の2種類に分かれます。一つひとつ解説していきます。
▼吊り下げタイプ
吊り下げタイプは、吊り下げることで簡単に使用することができるだけでなく、使わない時には丸めることで簡単に収納することができます。
基本的には、自分でスクリーン本体を巻き上げるタイプとスクリーンの下の紐を引くと自動で巻き上げてくれるタイプの2種類になります。自動で巻き上げるタイプは、リモコンのボタン操作ひとつでスクリーンを出したり、巻いたりすることができるものになります。ボタンひとつで設置できることから、お子さんや女性でも十分に扱えます。
ただし、施工にはそれなりに手間がかかる、ある程度の重量があるため、天井付近にしっかりと固定できるフックなどが必要になるといった点には注意しましょう。
▼壁掛けタイプ
壁掛けタイプは、タペストリーのように壁にかけて使用します。スクリーンを巻き上げないのが特徴で、壁にフックや画鋲、ネジなどで取り付ける方法が一般的。
重さのある、大きなパーツがなく軽量なので壁に負担をかけることなく設置できるのがこのタイプのメリットでもあります。壁につけっぱなしにできるので、日ごろからプロジェクタースクリーンを使用したい!と思っている方におすすめです。
▼自立タイプ
自立タイプは、三脚やスタンドなどを使って立て掛けることで使えるタイプのものになります。取り付けが不要で壁に穴を開けることなく設置ができます。
設置方法も比較的簡単な製品が多く、はじめての人でも気軽に使えます。一方で壁に掛けるタイプと違って場所を取ることがデメリットと言えます。会議などで持ち歩く際にも有効なため、大きめのプレゼンなどがある場合は一つ持っておくと便利でしょう。
プロジェクタースクリーンの選び方
それでは、プロジェクタースクリーンの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記。
【1】使用場所と設置方法
【2】スクリーンサイズ
【3】縦横の比率
【4】収納方法
【5】素材
上記のポイントを押さえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】使用場所と設置方法をチェック
まずはプロジェクターを使用する場所を決めましょう。リビングにプロジェクターを設置して楽しむ場合、ふだんは薄型テレビ、より大画面で楽しむときだけスクリーンを出すというようなスタイルがいいでしょう。
天井に設置して使わないときは巻き取って収納できる「天吊りタイプ」がベストですが、三脚に立てて使用する「フロアタイプ」などもあります。専用のシアタールームに設置する場合は、壁や天井にフックを取り付けて設置する「壁掛けタイプ」もおすすめです。また、リモコンで操作できる電動式と種類が豊富です。
ただし、フロアタイプはいちいち出し入れが面倒、天吊タイプや壁掛けタイプはしっかり固定するためにはそれなりに手間のかかる工事や据付が必要になる点は注意しましょう。
【2】スクリーンサイズをチェック
設置する場所が決まったら、スクリーンのサイズを決めましょう。すでにプロジェクターを持っている場合は、スクリーンとプロジェクターの距離で最大スクリーンサイズが決まるので、そこに収まるサイズにするのがおすすめです。
プロジェクター側に有効なインチ数が記載されていることが多いため、そちらを確認しながらチェックしましょう。
会議やプレゼンに使用するなら「120インチ」以上がおすすめ
ビジネス用途の場合、多人数を収容した部屋で使うことが想定されるため、120インチ以上の大型のものを選んでおいたほうがいいでしょう。スクリーンサイズが大きいと、映し出される映像もそれに比例して大きくなるので、広い会議室でも問題なく使用できます。
オフィスで使用されるのは吊り下げタイプなどが一般的ですが、持ち運べるモデルであれば会議室を移動する際にも便利なので、こちらも検討してみてください。
ただし、120インチのスクリーンを持ち運ぶのはかなり大変なため、事前に大きさをチェックしておいたほうが無難です。
ホームシアター用なら「100インチ」前後のものを
ホームシアターの場合、スクリーンサイズは視聴距離の1/3前後が望ましいと言われています。たとえば、視聴距離が3メートル前後であれば100インチ程度のスクリーンが最適です。しかし、大きすぎるサイズだと、設置や収納に手間がかかってしまうので気を付けてくださいね。
ホームシアター用に作った部屋なのであれば思い切って電動のものを導入したほうが後々面倒が少ないでしょう。
【3】縦横の比率をチェック
プロジェクターをこれから買う人なら、部屋に設置できる最大スクリーンサイズから、そのスクリーンサイズにその設置場所から投写できるモデルを選ぶという手もあります。
スクリーンの縦横比はさまざまですが、映画などは16:9で収録されている場合が多いため、16:9にしておくと間違いないでしょう。また、4:3のモデルも多く展開されているので、見たいコンテンツに合わせて比率を選ぶというのもポイントです。主にプレゼンなどのビジネスシーンは4:3、プライベートで映像作品を楽しむのであれば16:9と分けると良いでしょう。
マスクなしのプロジェクタースクリーンであればさまざま縦横比に対応できるので、あわせてチェックしてみるといいでしょう。
【4】収納方法をチェック
収納方法も使い勝手を左右する大事なポイントです。使いやすさを意識しながら選んでみてください。
電動スクリーンタイプ
付属のリモコンやコントローラーなどで、電動で巻いたり出したりすることができるのがこのタイプの魅力。ボタンを押すだけなので、スクリーンのそばに移動する必要がなく、ワンアクションでスクリーンの出し入れが可能。
商品によっては高さの微調整が可能なものもあるので、環境や好みに合わせて選びやすくなっています。しかし、電動式は他のタイプに比べ価格が高いので、コスパを重視している方には向いていません。
手動巻き上げタイプ
手動巻き上げタイプは、収納性があり軽量なモデルが多いので部屋に設置しても圧迫感なく、インテリアにも馴染みやすいのが特徴です。主にチェーンを引いて巻き上げるタイプと、スクリーンの下を引くと自動でするすると上がっていくプルダウンタイプの2種類があり、操作も簡単。
電動スクリーンタイプと比べて安価なモデルが多いので、手を出しやすいのがこのタイプの魅力。コスパ重視の方であれば、手動巻き上げタイプがおすすめですよ。
【5】素材をチェック
ホームシアターを存分に楽しむためには、設置スタイルやサイズだけでなく、スクリーンの素材も重要な要素です。スクリーンの素材は光沢がなくて映像を均一に表現できる「マット系」、凹凸がないためスクリーン上にモアレ(干渉縞)が出ない「フィルム系」、表面に光学レンズ球を散りばめていて明るい部屋でも高コントラストな映像を実現できる「ビーズ系」があります。
それぞれに映像再現性が異なることと、メンテナンスのしやすさも異なるため、使用場所に合わせて選ぶといいでしょう。
エキスパートのアドバイス
「壁掛けタイプ」か「天吊りタイプ」がベター
プロジェクタースクリーンの選び方は、プロジェクター本体よりも難しいかもしれません。プロジェクターを高画質にしても、スクリーン選びに失敗すると画質を生かし切れないということにも起こりかねません。
また、見るたびに設置するフロアタイプの場合、スクリーンの設置に手間取ってしまったり、斜めに投影して画質が低下してしまったりする恐れもあります。賃貸住宅などでは天吊り設置などは難しいかもしれませんが、できるだけ、常に安定した画質で楽しめる壁掛けタイプか天吊りタイプを選ぶといいでしょう。
プロジェクタースクリーンのおすすめ商品
それでは、おすすめのプロジェクタースクリーンをご紹介いたします。
▼おすすめ5選|吊り下げタイプ・壁掛けタイプ
▼おすすめ4選|自立タイプ
▼おすすめ商品の比較一覧表
すぐに各商品が見たい方は、上記のリンクをクリックしてくださいね。
▼おすすめ5選|吊り下げタイプ・壁掛けタイプ
上記で紹介したプロジェクタースクリーンの選び方のポイントをふまえて、おすすめ商品を紹介します。まずは天吊りタイプのプロジェクタースクリーンです。ぜひ参考にしてください。

電動スクリーンの入門モデル
80インチ、100インチ、120インチの3サイズが用意されているマット系の電動スクリーンが特徴です。赤外線リモコンが付属されていて、壁の埋め込みスイッチも、オプションで用意されています。
購入時に指定することで、ユーザーそれぞれの部屋の環境(天井高)に合わせて、上部のブラックマスクのカットを無料で行なうサービスもついています。

壁掛け・天吊りに対応する格安電動スクリーン
裏面をファイバーグラスで補強することで平面性を向上させた「マックスホワイトFG」を使用する電動プロジェクタースクリーン。赤外線リモコンに加えてラジオ周波(RF)リモコンや壁用スイッチも付属しているので、赤外線信号が届かない30mまで離れた場所でも操作ができます。
84インチから166インチまで、幅広いサイズとアスペクト比(4:3と16:9)のスクリーンがラインアップされているので、さまざまな設置スタイルに対応できます。

フックに引っかけるだけでかんたんに設置可能
専用シアタールームやベッドルームなど、固定設置する場合に向いている壁掛けタイプのマット系スクリーンです。60インチ、80インチ、100インチのサイズが用意されています。
壁面フックを取り付けられない場所に設置するケースに合わせて、「つっぱりポール」や「三脚マルチスタンド」のオプションも用意されています。
シンプル構造の巻き取り式プロジェクタースクリーン
上下のパイプにスクリーン生地がつながっているだけのシンプルな構造のため、軽量で持ち運びがかんたんな点が魅力です。設置は壁面にフックを用意してあればそこに引っかけるだけですし、もしフックがないところに設置するなら、オプション品の三脚スタンド『ST-81』の使用が便利です。使い終わったあとは巻き取るだけで片づけが完了する手軽さもうれしいところです。
場所に合わせて設置できる折り畳み式スクリーン
ハトメ穴(リング状の金具で補強された穴)が設けられた折り畳み式のプロジェクタースクリーンです。画鋲や釘、ヒモなどを使って壁などにかんたんに設置ができる自由度の高さが特徴。
使わないときには折り畳んで収納しておくこともできますし、軽量なうえキャリーバッグも付属しているため、持ち運んで別のところで使うこともできます。
▼おすすめ4選|自立タイプ
続いては、フロアタイプのプロジェクタースクリーンです。ぜひ参考にしてください。

コンパクトに収納できるフロアタイプ
床置き立ち上げタイプで、アームを伸ばしてスクリーンを引き上げるだけのかんたんセッティングが可能な100インチスクリーン。アスペクト比は4:3なので、16:9の場合は90インチにまで対応しています。
見たいときだけ設置するリビングシアターを低価格で実現したい人に向くモデルです。ケースが一体型になっており、設置も収納もラクラクなのがポイント。
持ち運びできる自立式大型プロジェクタースクリーン
モバイルスクリーンを多く手掛けているIZUMIが販売する大型プロジェクタースクリーンです。設置に事前準備がいらない自立式のスクリーンでありながら120インチのサイズを実現しています。重量は11kg強と持ち運べない重さではなく、場所を選ばず大画面の環境を整えられる点はほかにない長所です。
スクリーンとケース、パンタグラフフレーム(背面で幕を支えるフレーム)がすべて一体になっているため、設置やあとかたづけもかんたん手軽におこなえます。
50インチの卓上プロジェクタースクリーン
机のうえに設置できるタイプのプロジェクタースクリーンです。携帯型とはいえサイズは50インチあり、数人を対象として小さな会議室でプレゼンをするなら充分な画面サイズでしょう。小型のプロジェクターと一緒に持ち運べばいつでもどこでもプレゼンをはじめられます。
わずか数十秒で設置が完了する手軽さもうれしいところ。機動性を重視するビジネスパーソン向けのスクリーンです。
三脚一体型の携行性にすぐれたモバイルスクリーン
三脚と一体になったプロジェクタースクリーンです。使用時はストッパーを解除してスクリーンを引き出すだけで設置が完了。ストッパーの操作でスクリーンの高さやアスペクト比を変えたり、スクリーン上部の吊り具を引っかける位置を調整して角度を調整したりもできます。
使い終わればコンパクトに折り畳んで収納できるうえ、取っ手がついているため持ち運びがかんたんなところが最大のメリットです。
▼おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする プロジェクタースクリーンの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのプロジェクタースクリーンの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ロールスクリーンでも代用できちゃう! 他のもので自作もできる?
プロジェクタースクリーンを購入したいけど、できれば予算を抑えたいな…と思っている方もいることでしょう。賃貸にお住まいの方であれば、工具を使ってスクリーンを取り付けるのに少し抵抗がある方も。そんな方には、カーテン用の「ロールスクリーン」を代用する方法もあります。スクリーンとして使用しない場合は、カーテンとして使うことができるので場所に困らないのもおすすめポイントです。
さらに、コンパクトに収納でき、お部屋の雰囲気も壊さないのも人気の理由です。特にニトリのロールスクリーンはプロジェクタースクリーンの代用として今話題になっているのをご存知でしょうか?ぜひこちらの商品もあわせてチェックしてみてくださいね。
【関連記事】その他のプロジェクターをチェック
プロジェクタースクリーンで映像をダイナミックに
プロジェクタースクリーンの選び方とおすすめ商品を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
プロジェクターから投影された映像をスクリーンに映し出すと、ダイナミックな映像を楽しむことができます。サイズやスクリーンのタイプなどを考慮して、自分にぴったりの商品を選んでくださいね。
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一般財団法人 家電製品協会認定 家電製品総合アドバイザー(プラチナグレード)、スマートマスター。AllAbout オーディオプレーヤー、スピーカーなどのガイドを務める。 日経BP社『日経ネットナビ』『日経ネットブレーン』『デジタルARENA』『日経トレンディネット』などを経てフリーに。 デジタル家電や生活家電に関連する記事を執筆するほか、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。 KBCラジオ「キャイ~ンの家電ソムリエ」に出演するほか、ラジオ番組の家電製品紹介コーナーの構成などにも携わっている。