ジェットヒーターってなに?使う用途は?
ジェットヒーターは大型で高出力の業務用ヒーターで、学校の講堂や町工場など、ある程度広い場所を効果的に暖めるために使用されています。他には工事現場で塗料やコンクリートの乾燥にも使われており、家庭での用途よりももっと大掛かりな業務用での利用が主となっています。
出力もサイズも家庭用と比較にならないため大きいので、通常の家庭の部屋の大きさで使用すると暖まりすぎて部屋のものが焦げてしまったり一酸化炭素中毒になってしまったりする危険性もあるため、あくまでも広い場所を暖めるために使用するという点を押さえておきましょう。
ジェットヒーターはレンタルでもOK?
普段恒常的に使用はしないものの、人が集まる集会でたまに使うというようなことであればジェットヒーターレンタルもおすすめです。普段から使わないのであれば大型で場所も取りますし、灯油を大量に保管しておくのも失火のリスクが高まってしまうため、使う時に使う分だけレンタルというのは賢い選択と言えます。
電話やメールだけでなく、インターネットで申し込みを完結できるサイトもあるため、そういった場所であればレンタルも気軽に行うことが出来るでしょう。
ジェットヒーターの選び方
それでは早速ジェットヒーターの選び方を見ていきましょう。ポイントは下記。
【1】用途
【2】出力切り替え
【3】静音性
【4】安全機能
【5】キャスターの有無
上記のポイントをおさえることで、よりほしい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
用途を確認する!
ブライト型|体育館や町工場など広い空間向け
体育館や町工場などの広い場所を暖めるのであればブライト型を選びましょう。家庭用の石油ストーブの出力を更に大きくしたような方式になっており、輻射熱によって広い範囲を暖めることができます。小さなものでも50畳程度、大きいものだと100畳程度まで対応できるものもあるため、広い場所を暖めることが出来るでしょう。
しかし、それだけ大きい部屋であれば天井も高いことが多く、そうすると熱効率が悪くなってしまうためサーキュレーターなどとの併用がおすすめです。また、高出力になっているため近くによると火傷などの重篤なリスクを負う可能性があります。
小さいお子さんやペットが近づけないようにバリケードを用意するなどの対策も必要になります。
ダクト型|工事現場やビニールハウス向け
ダクト型は輻射熱で暖めるブライト型とは違い、バーナーで炙った熱風を一直線に押し出すタイプの方式です。暖房目的ではなく、ビニールハウス内の保温や工事現場での乾燥業務などに使用されます。燃焼に伴って空気が汚れやすいため、衛生管理が必要な場所での使用には向いていません。
燃費を気にするなら、出力切替付きを選ぼう
昨今の物価高騰の折、少しでも燃料費は抑えたいもの。そんな場合は出力の切り替え機能が付いているかどうかをチェックしましょう。家庭用の暖房ほど細かに出力調整できるものはあまりありませんが、多いものだと5段階程度で切り替えられる製品も中にはあります。ジェットヒーターは出力が強力な分、最大火力で使用しているとあっという間に燃料を切らしてしまうため切り替え機能は重要ということが言えます。
静音性をチェック!
ジェットヒーターの騒音レベルはあまり低くはなく、平均して60dB前後、騒音が大きいものだと70dB以上のものも中にはあります。50dB以下であれば静かということが言えますが、50dBを切るモデルはほとんどありません。
静音を謳っているものでもおおよそ50dB程度になるため、ある程度の騒音は覚悟するようにしましょう。また、製品の大小はあまり関係がないため、小さいものをいくつか置くよりも大きいものを一台置いたほうが騒音レベルは抑えられます。
安全機能があると安心!
ジェットヒーターは出力が大きく、熱量も通常の家庭用の暖房器具とは比べ物になりません。不用意に運転中のジェットヒーターに近づくと火傷だけでなく、最悪の場合発火などから最悪のケースも起こりうる可能性があります。
そうならないためにも自衛はもちろんですが、本体に自動消火機能や転倒時電源オフ機能、熱源に直接触れられないようなガードの有無などを確認するようにしましょう。
キャスター付きは移動の際に便利!
ジェットヒーターは重量が重いものが多く、多くのものが10kg以上、更に重いものだと40kgを超えるような巨大なものもあります。そんな製品をいちいち持ち運ぶというのはあまり現実的ではありません。そんな時に本体にキャスターがついていれば楽々移動を行うことが出来ます。とくにダクト型の場合、乾燥業務などに使う関係上頻繁に移動を行うことが多いので重宝するでしょう。
ジェットヒーターおすすめ8選
それでは前述したジェットヒーターの選び方のポイントをふまえて、プロのIT家電ライターたろっささんと編集部が厳選したおすすめ商品をご紹介します。
必要な場所を素早く効率的に暖める
業務用の暖房や加湿器などを中心に展開しているメーカー、ナカトミのダクト型ジェットヒーターです。素早く・暖かくがコンセプトのこちらの製品は使いたい時に急速点火ですぐに使えるというのが売り。塗料の乾燥だけでなく、倉庫や工場でのスポット暖房としても使用できます。
また、耐震自動消火装置、炎監視制御装置、過熱防止装置・過負荷保護装置、停電安全装置という5つの安全装置を内蔵しているため、事故のリスクを減らしているのもポイントです。
種類 | ダクト型 |
---|---|
本体サイズ | 幅25.5×奥行60.5×高さ47.5cm |
重量 | 重量:12.5kg |
消費電力 | 熱出力:10.8kw |
出力切り替え | - |
安全機能 | ◯ |
種類 | ダクト型 |
---|---|
本体サイズ | 幅25.5×奥行60.5×高さ47.5cm |
重量 | 重量:12.5kg |
消費電力 | 熱出力:10.8kw |
出力切り替え | - |
安全機能 | ◯ |
移動に便利なハンドル付き
暖房用としての用途以外にも塗装現場、コンクリート養生などの乾燥用にも使うことができるスポットヒーター。移動に便利なハンドルがついている点もポイントです。
対震自動消火装置、炎監視制御装置といった安全装置も内蔵しています。
種類 | ダクト型 |
---|---|
本体サイズ | 260×540×475mm |
重量 | 約13.5kg |
消費電力 | 32/30W |
出力切り替え | - |
安全機能 | 対震自動消火装置、炎監視制御装置など |
種類 | ダクト型 |
---|---|
本体サイズ | 260×540×475mm |
重量 | 約13.5kg |
消費電力 | 32/30W |
出力切り替え | - |
安全機能 | 対震自動消火装置、炎監視制御装置など |
出力調整ができる高出力タイプ
テレビやコンポなどで馴染みのあるオリオン電機が手掛けているジェットヒーターです。ダクト式としては珍しく出力調整が可能なタイプで、弱と強の2段階で設定ができ、省エネ性能を高めています。乾燥用途で使用するのはもちろん、スポット暖房としても木造55坪まで対応と広い範囲を暖めることができます。
種類 | ダクト型 |
---|---|
本体サイズ | 56.5 x 77 x 78.5 cm |
重量 | 36 kg |
消費電力 | 熱出力 強/弱(kcal/h):36800/27600 |
出力切り替え | 2段階 |
安全機能 | ◯ |
種類 | ダクト型 |
---|---|
本体サイズ | 56.5 x 77 x 78.5 cm |
重量 | 36 kg |
消費電力 | 熱出力 強/弱(kcal/h):36800/27600 |
出力切り替え | 2段階 |
安全機能 | ◯ |
一度の給油で長時間燃焼可能
オリオン電機のブライト型ジェットヒーターで、広範囲を暖めることが出来るタイプの製品です。木造45坪まで対応しており、通常の学校の講堂などをカバーすることが可能。土木建築現場といった屋外でタフに使用できるのもポイントです。また、一度の給油で15時間と長時間使用が可能なため、1日中の作業などにも適しています。
種類 | ブライト型 |
---|---|
本体サイズ | 54.6 x 72.7 x 92.8 cm |
重量 | 42kg |
消費電力 | 熱出力:35.0kW |
出力切り替え | - |
安全機能 | ◯ |
種類 | ブライト型 |
---|---|
本体サイズ | 54.6 x 72.7 x 92.8 cm |
重量 | 42kg |
消費電力 | 熱出力:35.0kW |
出力切り替え | - |
安全機能 | ◯ |
静音性と省エネ性に優れたコンパクトモデル
オリオン電機のブライト型ジェットヒーターの中でも静音性と省エネ性にとくに重点をおいたモデルです。熱伝導率の高い赤熱筒を使用しており、前面は従来よりも灯油の使用量をおよそ25%削減しながらも上位のヒーターと遜色のない暖かさを実現。また、運転音が48~50dBとジェットヒーターの中でも屈指の静音性をほこるのもポイントです。
種類 | ブライト型 |
---|---|
本体サイズ | ●寸法(mm):870×504×496(高さ×幅×奥行) |
重量 | ●重量(Kg):30 |
消費電力 | ●熱出力(kcal/h):15600~7860 |
出力切り替え | 3段階 |
安全機能 | ◯ |
種類 | ブライト型 |
---|---|
本体サイズ | ●寸法(mm):870×504×496(高さ×幅×奥行) |
重量 | ●重量(Kg):30 |
消費電力 | ●熱出力(kcal/h):15600~7860 |
出力切り替え | 3段階 |
安全機能 | ◯ |
細かく出力が切り替えられるスピード型
スイッチを押して8秒で着火し、すぐに暖を取ることが出来る静岡製機のブライト型ジェットヒーターです。8段階に出力を調節することができ、灯油の無駄な燃焼を防ぐことによって省エネを実現。最大で50%の灯油削減を達成できます。安全キーが付属しており、キーを外しておけば管理者以外が運転を行うことができないため、いたずら防止になります。
種類 | ブライト型 |
---|---|
本体サイズ | 幅×奥行×高さ:516×697×850 |
重量 | 25kg |
消費電力 | 熱出力:7100~最大14200kcal/h |
出力切り替え | 8段階 |
安全機能 | ◯ |
種類 | ブライト型 |
---|---|
本体サイズ | 幅×奥行×高さ:516×697×850 |
重量 | 25kg |
消費電力 | 熱出力:7100~最大14200kcal/h |
出力切り替え | 8段階 |
安全機能 | ◯ |
サーキュレータ内蔵で遠くまで熱風が届く
大型のサーキュレーターを内蔵されているため、直接温風で暖かさを感じられる範囲が広い静岡製機のブライト型ジェットヒーターです。屋内外両方での使用が可能なタイプで、製品本体のタフさが特徴。収納時は三段に積んで収納を行うことが出来るため、コンパクトな収納ができます。
種類 | ダクト型 |
---|---|
本体サイズ | 52.1 x 67.7 x 72.3 cm |
重量 | 32kg |
消費電力 | 発熱量(kW/h):17(強)/13.4(弱) |
出力切り替え | 2段階 |
安全機能 | ◯ |
種類 | ダクト型 |
---|---|
本体サイズ | 52.1 x 67.7 x 72.3 cm |
重量 | 32kg |
消費電力 | 発熱量(kW/h):17(強)/13.4(弱) |
出力切り替え | 2段階 |
安全機能 | ◯ |
持ち運びに特化した小型ヒーター
静岡製機のダクト型ジェットヒーターで、一人で持てて持ち運べるのが特徴の製品です。重量が20kgと軽量な上、車のトランクに収まる程度の小ささを実現しており、どこでもすぐに持ち運んで使用することができます。しかしながら小さくても出力はしっかりと確保されているため、3m先でも温風の暖かさを感じられます。
種類 | ダクト型 |
---|---|
本体サイズ | 75 x 34.1 x 52 cm |
重量 | 20kg |
消費電力 | 17kWh |
出力切り替え | - |
安全機能 | ◯ |
種類 | ダクト型 |
---|---|
本体サイズ | 75 x 34.1 x 52 cm |
重量 | 20kg |
消費電力 | 17kWh |
出力切り替え | - |
安全機能 | ◯ |
「ジェットヒーター」のおすすめ商品の比較一覧表
商品名 | 画像 | 購入サイト | 特徴 | 種類 | 本体サイズ | 重量 | 消費電力 | 出力切り替え | 安全機能 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ナカトミ『SPH-110Q』 |
※各社通販サイトの 2024年11月26日時点 での税込価格 |
必要な場所を素早く効率的に暖める | ダクト型 | 幅25.5×奥行60.5×高さ47.5cm | 重量:12.5kg | 熱出力:10.8kw | - | ◯ | |
ナカトミ『KH30D』 |
※各社通販サイトの 2024年11月26日時点 での税込価格 |
移動に便利なハンドル付き | ダクト型 | 260×540×475mm | 約13.5kg | 32/30W | - | 対震自動消火装置、炎監視制御装置など | |
オリオン『HPE370』 |
※各社通販サイトの 2024年11月26日時点 での税込価格 |
出力調整ができる高出力タイプ | ダクト型 | 56.5 x 77 x 78.5 cm | 36 kg | 熱出力 強/弱(kcal/h):36800/27600 | 2段階 | ◯ | |
オリオン『HR330E-L』 |
※各社通販サイトの 2024年11月26日時点 での税込価格 |
一度の給油で長時間燃焼可能 | ブライト型 | 54.6 x 72.7 x 92.8 cm | 42kg | 熱出力:35.0kW | - | ◯ | |
オリオン『GHR240A1-R』 |
※各社通販サイトの 2024年11月26日時点 での税込価格 |
静音性と省エネ性に優れたコンパクトモデル | ブライト型 | ●寸法(mm):870×504×496(高さ×幅×奥行) | ●重量(Kg):30 | ●熱出力(kcal/h):15600~7860 | 3段階 | ◯ | |
静岡製機『SSシリーズ SSN5』 |
※各社通販サイトの 2024年11月26日時点 での税込価格 |
細かく出力が切り替えられるスピード型 | ブライト型 | 幅×奥行×高さ:516×697×850 | 25kg | 熱出力:7100~最大14200kcal/h | 8段階 | ◯ | |
静岡製機『VAL6-PK2』 |
※各社通販サイトの 2024年11月26日時点 での税込価格 |
サーキュレータ内蔵で遠くまで熱風が届く | ダクト型 | 52.1 x 67.7 x 72.3 cm | 32kg | 発熱量(kW/h):17(強)/13.4(弱) | 2段階 | ◯ | |
静岡製機『HG50D』 |
※各社通販サイトの 2024年11月26日時点 での税込価格 |
持ち運びに特化した小型ヒーター | ダクト型 | 75 x 34.1 x 52 cm | 20kg | 17kWh | - | ◯ |
主な失火原因と対策は?
ジェットヒーターを使用していて火災につながる事故は大きく分けて2種類あります。
まず一点目はジェットヒーターに近づきすぎて衣類などが燃えてしまう場合で、こちらは人体への火傷などのダメージも負いやすいため、充分に注意する必要があります。電源を切る時以外で運転中のジェットヒーターの半径2~3mには絶対に近づかないようにしましょう。
二点目はジェットヒーター本体などにたまったほこりが発火する場合です。本体や周辺に落ちている綿ほこりなどにも引火する危険性があるため、こちらも注意しましょう。また、電源プラグにたまったほこりなども危険なため、使用する場所は事前にキレイに清掃しておくことを徹底すると良いでしょう。
ジェットヒーターに関連する記事のご紹介
まとめ:ジェットヒーターを利用して広範囲を効率的に暖めよう
ジェットヒーターは個人にはあまり馴染みがありませんが、数人で集まる集会などであってもあると便利な暖房器具です。とくに北海道東北などの冬期間の広い場所での集まりは底冷えをしており、対策無しでいると体調を崩す原因にもなりかねません。皆さんも是非今回の記事を参考にしながら、ジェットヒーターを十二分に活用してみてくださいね。
◆Amazonや楽天を始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しており、当記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されます。◆記事公開後も情報の更新に努めていますが、最新の情報とは異なる場合があります。(更新日は記事上部に表示しています)◆記事中のコンテンツは、エキスパートの選定した商品やコメントを除き、すべて編集部の責任において制作されており、広告出稿の有無に影響を受けることはありません。◆アンケートや外部サイトから提供を受けるコメントは、一部内容を編集して掲載しています。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。