トライポッドとは
トライポッドとは、主にキャンプの調理の際にダッチオーブンやケトルを吊るすための三脚もしくは四脚のこと。
吊るす高さを調整して火加減を調節する仕組みです。調理以外にもランタンを吊るしたりなど使い方はさまざまに応用できるので、キャンプの必須アイテムといえます。
トライポッドを設置するメリット
トライポッドには、キャンプ場に設置するメリットがあります。一つひとつ解説していきます。
▼料理の火力調節が可能になる
自宅のキッチンならガス台にお鍋などを置いたまま火力の調整ができますが、キャンプ場の焚き火では、調理器具を乗せるわけにいきません。でもトライポッドがあれば、お鍋などをうえから吊るして焚き火で煮炊きができます。
しかもフックのついたチェーンの長さを変えるだけで火とお鍋の距離を調整でき、ちょうどよい火加減をキープ。三脚(または四脚)でセッティングするので、燃料の炭や薪の出し入れがらくでかんたんです。
▼調理場として料理を作ることができる
家庭のキッチン台はしっかりと固定されているので調理がしやすいですが、アウトドアの場合は焚き火を起こす場所が限られます。河原などでは大きな石を使って調理場を作ったりしますが、トライポッドがあれば三脚のように立てるだけです。
トライポッドは中央に重心があり、トライアングル構造なので安定感にすぐれています。小石の多い河原でも脚部を石で固定するだけなので、焚き火で調理をする不安はありません。
▼キャンプ場がおしゃれになる
キャンプの楽しさは家庭では味わえないアウトドアの解放感でしょう。家庭ではできない「火」をおしゃれに演出する楽しさが、キャンプの魅力です。トライポッドがあれば、焚き火をおしゃれに演出できます。
専用のテーブルを使えば囲炉裏風に演出できますし、ランタンを吊るせばキャンプの雰囲気が盛り上がります。いろいろ工夫して自分流のおしゃれを演出してください。
トライポッドの選び方
それでは、トライポッドの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の5つ。
【1】安定感
【2】重さ
【3】チェーンの長さ調整のしやすさ
【4】組み立てやすさ
【5】材質
上記の5つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】安定感をチェック
トライポッドを使う目的は、焚き火での調理時の鍋の安定性のためです。トライポッドには、それぞれ静止耐荷重が記されています。
たとえば、10インチのダッチオーブンは、容量約5L。食材をいれると、総重量は12〜15kg程度になります。静止耐荷重は文字通り、鍋などをトライポッドの頂点より静かに吊るした状態で耐えられる重さのこと。
そう考えると、10インチのダッチオーブンを使うなら耐荷重は20kgあると安心です。
一部、トライポッドの脚に網などを取りつけられるものがあります。この場合は吊るすときの静止耐荷重とは異なるので、カタログを確認してください。
【2】重さをチェック
トライ(トライアングル)ポッドと言いますが、現在は3本脚だけでなく4本脚タイプもあります。
3本脚タイプは、4本脚タイプとくらべて脚の数が1本少ないので、その分、軽量化に役立ちますし、焚き火台まわりがスッキリします。一方、4本脚タイプは脚の数が増えるので安定感が高まります。
ただし、いずれのタイプでも脚がじゃまに思えることはあります。その場合は、焚き火台を囲う焚き火テーブルと併用すれば、トライポッドの脚を蹴飛ばす不安を軽減できます。
【3】チェーンの長さ調整のしやすさをチェック
トライポッドのチェーンの多くは両端がS字フックになっていて、片側のフックを鍋に、反対側のフックをチェーンの輪に引っかけて長さを調整します。
薪や炭の状態だけではなく、熱源からの距離によって火力を調整できるのがトライポッドの魅力ですが、このS字フック状のチェーンの調整は結構、面倒です。ピンや金具などストッパーを使って簡単に調整できる製品がベターです。
【4】組み立てやすさをチェック
キャンプではものごとをテキパキと行うことが大事です。日常とは異なる世界なので、臨機応変な対応が求められます。キャンプ用品は組み立てやすさがポイントですが、調理の場合も同じです。
トライポッドを選ぶときは組み立てやすさを目安にしてください。構造がシンプルなものは組み立ての手順が少なく、片づけるときもかんたんです。
【5】材質をチェック
トライポッドを選ぶときに材質はそれほど重視する必要はありません。調理に使用するものなので耐熱性のそなわった素材を使っているからです。ただし持ち歩くときの負担を考えたら、軽い材質のものがベターでしょう。
スチールのメリットは丈夫さですが、重くてサビやすい。アルミのメリットは軽さとサビにくさですが、曲がりやすい。一長一短ですが、自分に合った材質を選ぶことが大切です。
エキスパートのアドバイス
アウトドア&旅ライター・編集者
持ち運びやすさと強度のバランスを考えよう
トライポッドは川原など砂利混じりで不安定な地面でも鍋を水平に保つことができるので、焚き火料理はもちろん、シングルバーナーでの調理でも活躍します。
当然のことですが、脚が分割できるものは持ち運びしやすいものの、きちんとジョイントできないとぐらついてしまいます。その半面、広げるだけでいいタイプのトライポッドは安定感抜群。
小さく分割できる軽量なトライポッドは、中型鍋でも頼りなくぐらつくものがあります。トライポッドは収納サイズだけでなく、強度や安定感とのバランスを考えて選びましょう。
トライポッドおすすめ11選
上記で紹介したトライポッドの選び方のポイントをふまえて、おすすめ商品を紹介します。

重量級ダッチオーブンをしっかり支える
120年以上、キャストアイアン調理器具を手がけているロッジですから、当然、トライポッドも重いダッチオーブンに対応します。
このトライポッドは分割なしで、広げるだけで準備完了。分割式のようにジョイント部分でぐらつく不安はないので大型ダッチオーブンを使いたい人向きのトライポッドとなっています。
脚を3分割にできる『アジャスタブルトライポッド』もラインアップされていますが、『トライポッド(3TP2)』より重くなるので収納時の長さに問題がないなら本商品の方が扱いやすいでしょう。
ソロやバイクキャンプだけれどタフなものがほしいならアジャスタブルを選択し、場合によっては1本節を抜いて使うという方法もあります。


複数のアイテムをまとめて加熱!
着脱可能な付属のトレーを利用することにより、ひとつの熱源で複数の調理器具を加熱することが可能。ポッドでお湯を沸かしつつ、飯ごうでご飯を炊くなんてこともできるので、効率よく調理ができそうです。
アウトドア料理の幅が広がり、ソロキャンプからファミリーキャンプまで幅広く活躍してくれそうです。



軽いのに最大耐荷重は約12kg
620gという超軽量トライポッドなのに、カラビナ使用で約5kg、カラビナを使わない場合は約12kgまで吊り下げることができる力持ちのトライポッドです。
アルミ合金製の脚は、内側にコードが入っているので組み立ては非常に簡単ですし、付属のダイニーマロープやペグでしっかり固定できるなど安全性にも配慮しています。唯一、残念なのが焚き火や直火には対応していないことです。
河原など石が多くて不安定な地面ではバーナーを水平にすることが難しい場面がありますが、そんなときでもトライポッドに鍋を吊せば水平になり、鍋を倒す不安を軽減できます。
焚き火料理のためではなく、どこでも安心して調理をしたい徒歩キャンパー向きです。

ソロからファミリーキャンプまで活躍する一品
軽量でコンパクト設計なため持ち運びに便利。ソロキャンプにもうってつけです。耐荷重は20kgとタフな作りをしているので、ダッチオーブンや飯ごう、ランタンを吊るすのにも適しています。
材質はアルミとステンレスなのでお手入れもカンタン。ソロキャンパーだけでなくファミリーキャンプでも活躍してくれるでしょう。
耐荷重量40kgだから大人数キャンプにも!
耐荷重が40kgで大型のダッチオーブンでも吊るすことが可能。大きな調理器具が使用できるので、ファミリーや仲間との大人数キャンプ、バーベキューでも活躍してくれます。
三脚部分の長さは無段階で調節が可能なため、足場の悪い場所でも安定して設置することができます。「野外は石などが多くてうまく設置できなさそう」といった不安も、この商品が解決してくれるでしょう。
トライポッドとあわせて使いたいアイテム2選
トライポッドとあわせて使うことで、より楽しく快適にキャンプが過ごせるアイテムをご紹介します。
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする トライポッドの売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでのトライポッドの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
自分にピッタリの商品を選ぼう
トライポッドの選び方をはじめ、おすすめ商品について紹介してきました。トライポッドがあるとないとではキャンプの楽しさが違ってきます。焚き火で調理をするのに役立つだけでなく、キャンプをおしゃれに演出できるのがトライポッドです。
これからキャンプを楽しもうという方は、選び方を参考にしてください。すでにアウトドア派の方は、おすすめ商品をチェックして買い替えや新たな購入を検討してみてはいかがでしょうか。
お気に入りのトライポッドを持って、アウトドアライフを楽しんでください。
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オートキャンプ雑誌、アウトドア雑誌の編集部を経て、フリーランスに。 現在はアウトドア(おもにキャンプとウインターアクティビティ、野外料理)、旅をテーマに雑誌やWEBマガジンで活動。 趣味は30年ほど前からはじめた国内外でのオフロード・ツーリング&キャンプ。最近、ハンモック泊の心地よさに感激。