レコードプレーヤーの選び方 家電ジャーナリストはここに注目!
家電ジャーナリストの安蔵靖志さんに、レコードプレーヤーを選ぶときのポイントを4つ教えてもらいました。
フォノイコライザー(フォノアンプ)内蔵の有無で選ぶ 初心者さんにはフォノイコライザー内蔵モデルがおすすめ
IT・家電ジャーナリスト
レコードプレーヤーはレコードに刻まれた溝から、カートリッジ(レコード針)がアナログ音声信号を読み取りますが、記録された信号はそのまま増幅してもまともに聴くことができません。
そのためフォノイコライザー(フォノアンプ)と呼ばれる機器で信号を整える必要があります。
しかし一般的に高級なレコードプレーヤーはフォノイコライザーを内蔵していない(そもそもレコードプレーヤーではなく、アナログターンテーブルと呼ばれることが多いです)ため、別途購入する必要があります。
初めて購入する人や、昔集めたアナログレコードを手軽に楽しみたいという人は、フォノイコライザー内蔵モデルがおすすめです。
レコードプレーヤーの回転方式から選ぶ 「ダイレクトドライブ方式」or「ベルトドライブ方式」
IT・家電ジャーナリスト
レコードプレーヤーは、ターンテーブルの下に直接モーターを配置して回転させる「ダイレクトドライブ方式」と、アナログレコードを載せるターンテーブルとモーターをベルトでつなぎ、ベルトを使ってモーターの動力を伝える「ベルトドライブ方式」の2つに分かれます。
立ち上がりが早いDJプレイなどに用いられるダイレクトドライブ方式は、直接ターンテーブルを回すため、より精度の高いモーターが必要となり、高価になりやすいです。
一方、ベルトドライブ方式は採用している機種も多く、比較的安価で購入できます。
レコードプレーヤーの音質にこだわるのなら 「ムービング・マグネット型」or「ムービング・コイル型」
IT・家電ジャーナリスト
アナログ信号を読み取る上で重要なのがカートリッジで、「ムービング・マグネット型(MM型)」と「ムービング・コイル型(MC型)」の2種類に大きく分かれます。
MM型は比較的安価で使いやすいのですが、より微細な音を精密に読み取れるMC型も人気です。
安価なプレーヤーですとカートリッジを取り外すことができないようになっているモデルや、専用カートリッジしか使えないモデルが多いのですが、高価なプレーヤーですとカートリッジが交換可能な場合が多いです。
しかし、選択肢が増える分、最適なカートリッジの選び方が難しくなります。初めて購入する場合には、カートリッジが付属しているものや一体型のモデルをおすすめします。
Bluetooth対応、スピーカーなどのデジタル機能が使用できるか デジタル出力できるモデルも
IT・家電ジャーナリスト
アナログオーディオ機器であるレコードプレーヤーは、フォノイコライザーやアンプ、スピーカーを内蔵した本体だけで音楽を楽しめるモデルや、USBケーブル経由でデジタル出力できるモデルがあります。
またBluetoothスピーカーに音楽を出力できるモデル、光デジタルケーブルなどでデジタルアンプに出力できるモデルなどがあります。
おすすめレコードプレーヤー4選 家電ジャーナリスト・安蔵靖志さんが選ぶ
上で紹介したレコードプレーヤーの選び方のポイントをふまえて、家電ジャーナリストの安蔵靖志さんに選んでもらった、おすすめ機種5つを紹介します。

DENON(デノン)『レコードプレーヤー(DP-400)』 おすすめレコードプレーヤーその1














出典:Amazon
本体サイズ | 幅414×奥行342×高さ105mm |
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重量 | 5.6 kg |
ベルトドライブ | ベルトドライブ方式 |
フォノイコライザー | 内蔵、MM型 |
回転数 | 33-1/3、45、78rpm |
対応カートリッジ | MM型 |

TEAC(ティアック)『アナログターンテーブル(TN-400BT)』 おすすめレコードプレーヤーその2

出典:Amazon
本体サイズ | 幅420×奥行356×高さ117mm |
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重量 | 4.9kg |
ベルトドライブ | ベルトドライブ方式 |
フォノイコライザー | 内蔵、MM型 |
回転数 | 33-1/3、45、78rpm |
対応カートリッジ | VM型 |
本格仕様ながらワイヤレス再生や録音も可能
MM型フォノイコライザーを内蔵し、カートリッジを付属させたままでヘッドシェル交換が可能なユニバーサル式ヘッドシェルを採用した、本格派のレコードプレーヤーです。
また、Bluetoothスピーカーへのワイヤレス出力にも対応。Bluetoothの標準規格であるSBCだけでなく、さらに高音質なAACやaptXにも対応しているので、対応スピーカーとつなげばより高音質で楽しめます。
天然木目のウォルナット突板をオイル仕上げにした、柔らかい印象のデザインも魅力。USBケーブル経由でパソコンにデジタル出力する機能も備えており、さまざまなデジタル的な楽しみ方ができます。

Audio-Technica(オーディオテクニカ)『ベルトドライブターンテーブル(AT-LP7)』 おすすめレコードプレーヤーその3








出典:Amazon
本体サイズ | 幅450×奥行352×高さ157mm |
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重量 | 8.3kg |
ベルトドライブ | ベルトドライブ方式 |
フォノイコライザー | 内蔵 |
回転数 | 33-1/3、45rpm |
対応カートリッジ | VM型 |

TEAC(ティアック)『アナログターンテーブル(TN-570)』 おすすめレコードプレーヤーその4








出典:Amazon
本体サイズ | 幅420x奥行355×高さ131.5mm |
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重量 | 9.0kg |
ベルトドライブ | ベルトドライブ方式 |
フォノイコライザー | 内蔵、MM型 |
回転数 | 33-1/3、45rpm |
対応カートリッジ | VM型 |
ハイスペックで洗練されたデザインが魅力
レコードプレーヤーのデザインにもいろいろな方向性がありますが、一つの極致まで達した感のある洗練されたデザインが魅力のモデルです。
人造大理石を用いたマーブル模様と、透明なアクリル製プラッターによるゴージャス感は圧倒的。
光学センサーでターンテーブルの回転を測定し、指定した回転速度との違いを検出してモーター制御するシステムを搭載するなど、本格的な機能も備えています。
光デジタル出力とUSB出力を搭載しているのも大きな特徴で、光デジタル出力ならCDの音質を超える「ハイレゾ」でデジタルアンプなどに出力することもできます。
アナログをデジタルで楽しむという、これまでとは違った楽しみ方を試せるのが大きな魅力です。
「レコードプレーヤー」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする レコードプレイヤーの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのレコードプレイヤーの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
オールインワンとカスタマイズ性のバランスが重要 自分にぴったりなレコードプレーヤーに出会うために

Photo by Skylar Sahakian on Unsplash
あせって買うのは失敗のもと。自分に必要な機材は何かを考えてじっくり検討しましょう。
IT・家電ジャーナリスト
レコードプレーヤーはカートリッジやフォノイコライザーの性能など、さまざまな要素が組み合わさっています。
また、カートリッジの針が、少なからずうねりを持ったレコードの盤面に沿って読み取っていくためには、細かいセッティングも重要となります。
とはいえ、初心者がいきなりすべてのパーツをそろえるのは至難の業ですので、まずは一体化したエントリーモデルが扱いやすくておすすめです。
ただし、カートリッジが交換できなかったり、フォノイコライザーをオフにできない仕様となると、もう少し深くまで踏み込んでみたいときに物足りなく感じます。
そこでどこの部分がどの程度のカスタマイズができるかという点に着目することで、より自分に適した一台に出会えるはずです。
レコードプレーヤーのおすすめに関するQA
レコードプレーヤーはどのようにして選べば良いですか?

レコードプレーヤーを選ぶ時に注目したいポイントは主に4つ。【1】フォノイコライザー(フォノアンプ)内蔵の有無 【2】レコードプレーヤーの回転方式 【3】音質 【4】デジタル機能が使用できるか です。IT・家電ジャーナリストの安蔵靖志さんが、こちらでそれぞれのポイントを詳しく解説しています。
おすすめのレコードプレーヤーを教えてください。

IT・家電ジャーナリストの安蔵靖志さんが厳選したおすすめのレコードプレーヤーをこちらにまとめました。それぞれの特徴を考えて、自分にぴったりなレコードプレーヤーを見つけてください。
レコードプレーヤーを一覧で比較したいです

IT・家電ジャーナリストの安蔵靖志さんが厳選した「レコードプレーヤー」を、本体サイズ・重量・回転数など特徴ごとに比較できるように一覧を作成しました。分かりやすい比較表はこちらから確認できます。
レコードプレーヤーの人気ランキングが知りたいです

おすすめナビの各記事では、各ECサイトのテーマに沿ったランキングページを調査してこちらからすぐにアクセスできるようにしています。随時ランキングは変更されるので注目商品を見逃さないようチェックしましょう。
レコードプレーヤーを選ぶ際、そのほかに気を付けるべき点はありますか?

レコードプレーヤーを初めて買う際、いきなり全てのパーツをそろえるのは難しいもの。まずは一体化したエントリーモデルが扱いやすくおすすめですが、どの程度カスタマイズできるか、それが自分の理想に合っているかはじっくり検討する必要があります。こちらからIT・家電ジャーナリストの安蔵靖志さんの解説をチェックして、より自分に適したレコードプレーヤーを選んでください。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
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※2020/11/17 コンテンツを追加しました。(マイナビおすすめナビ編集部)
一般財団法人 家電製品協会認定 家電製品総合アドバイザー(プラチナグレード)、スマートマスター。AllAbout オーディオプレーヤー、スピーカーなどのガイドを務める。 日経BP社『日経ネットナビ』『日経ネットブレーン』『デジタルARENA』『日経トレンディネット』などを経てフリーに。 デジタル家電や生活家電に関連する記事を執筆するほか、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。 KBCラジオ「キャイ~ンの家電ソムリエ」に出演するほか、ラジオ番組の家電製品紹介コーナーの構成などにも携わっている。