バンコクの交通事情
タイの首都・バンコクでは、日本では見慣れない乗り物がいくつかあり、交通手段も複数あります。そのため、朝の通勤・通学ラッシュと重なる7時〜9時、午後は15時頃、夕方の帰宅時間と重なる17時〜18時ともなると、市内のいたるところで交通渋滞が発生します。
渋滞が発生しやすいエリアは、スクンビット通り、シーロム通り、サトーン通り、サイアム周辺になります。自動車台数の増加に対し、日本と比べて交通インフラが完全に整備されていないのが渋滞発生の原因と考えられていますが、観光客にとってとくに気をつけなければならないのが、交通事故です。
交通事故で多いのは、バイクの事故。渋滞時に車と車の間をすり抜けようとしたり、マナーの悪いバイクドライバーが多かったりするので、バンコクへ訪れた際はじゅうぶんに気をつけてください。
バンコクの交通手段10選
バンコクの交通手段は、主に次の10こあります。ここからは、それぞれの交通手段の乗り方・注意点についてご紹介していきます。
(1)BTS(電車)
(2)MRT(地下鉄)
(3)ARL(エアポートレールリンク)
(4)タクシー
(5)バイクタクシー
(6)トゥクトゥク/ソンテウ
(7)バス/ロットゥー(路線バス・長距離バス・ミニバス)
(8)エクスプレスボート(水上バス)
(9)飛行機(国内線)
(10)寝台列車
(1)BTS(電車)
各駅名の横にある⑮などの数字が何バーツかかるかを表している。
観光客にとってもっとも手軽でポピュラーな乗り物のひとつがBTS(電車)です。
【乗り方】
①券売機で行先の駅までの運賃を確認し、運賃のボタンを押す(㉘なら28バーツのボタンを押す)。
②お金を入れてカードタイプのチケットを購入する。
③チケットを改札でタッチする。
④目的地の駅に着いたら、改札を出る際にチケットを挿し込む ⇒ 回収される。
【料金/運行時間】
・料金の目安:16〜52バーツ(約64〜208円)
・運行時間:6:00〜24:00(3〜8分間隔)
【注意点】
・券売機では予め小銭を用意しておくと便利(20バーツや50バーツなど)。
・SuicaやPasmoのようなIC乗車券「ラビットカード」が便利(チャージができて回数券としても使える)。
(2)MRT(地下鉄)
BTSと同じくらいお世話になる機会があるのが、日本のメトロのような乗り物・MRT(地下鉄)です。
【乗り方】
①タッチパネルの券売機はタイ語と英語で表示を切り替えられるので、「英語」に切り替える。
②目的の駅をタッチ。
③表示された金額のお金を入れてチケットを購入する。
④チケットを改札でタッチする。
⑤目的地の駅に着いたら、改札を出る際にチケットを投入 ⇒ 回収される。
【料金/運行時間】
・料金の目安:14〜42バーツ(約56〜168円)
・運行時間:5:30〜24:00(5〜10分間隔)
【注意点】
・黒いコイン型の「トークン」と呼ばれるものがチケット。
・券売機では予め小さいお札を用意しておくと便利(20バーツや50バーツなど)。
・チャージなどができる交通カード「ストアード・バリュー・カード」が便利。
(3)ARL(エアポートレールリンク)
スワンナプーム国際空港とバンコク市内を結ぶ電車がARL(エアポートレールリンク)。乗り方はMRTとほぼ同じです。空港からバンコク市内出る交通手段は、メータータクシーとARL、エアポートバス、AOTリムジン、そしてロットゥーがありますが、タクシーは高額請求されるなどがあり、初心者にはやや難易度が高いため、交渉する自信がない方はARLなどが安価かつ手軽でおすすめです。
【乗り方】
①券売機で目的地までのチケットを購入する。
②改札でコイン型のチケットをタッチする。
③目的地の駅に着いたら、改札を出る際にチケットを投入 ⇒ 回収される。
【料金/運行時間】
・料金の目安:45〜90バーツ(約200〜360円)
・運行時間:6:00〜24:00(10〜15分間隔)
【注意点】
・コイン型の「トークン」と呼ばれるものがチケット。
・券売機では予め小さいお札を用意しておくと便利(20バーツや50バーツなど)。
バンコク市内の路線図|BTS・MRT・ARL
(4)タクシー
バンコク市内のタクシーには、緑と黄色のツートンカラーが特徴の個人タクシーと、ピンクや青のカラーが特徴の法人タクシーが走っています。また、「Grab」(グラブ)や「Bolt」(ボルト)といった配車アプリでもタクシーを呼ぶことができ、こちらはいわゆる「ぼったくり」やチップ渡す必要もなく、予め決まった料金を支払うだけでよいので、安心で安価な移動手段のひとつです。
【乗り方】
①手を斜め下に伸ばしてタクシーを止める。
②目的地を伝える。
③目的地に着いたら料金を払う。
【料金/運行時間】
・初乗り料金:1km35バーツ(約140円)
※360メートルごとに2バーツ(1〜10km間は1km毎に5.5バーツ、10km~20kmでは1km毎に6.5バーツが加算)
【注意点】
・タクシーのなかには、メーターを回さず、高額な料金を請求してくるドライバーもいます。行先を告げる際に必ずメーターを回すようドライバーに告げてください。
・一般的に知られていないショップやホテルの場合、伝わらない場合があります。そのときは、「ソイ~(通りの数字)」といったように近くの通りの名前もあわせて告げるとよいでしょう。
・タクシーはお釣りが出ない場合が多いため、小さいお札を用意しておきましょう。また、タイのタクシーは基本的にチップは不要ですが、その代わり50バーツ以下の小さなお釣りは受け取らないのが一般的です。
(5)バイクタクシー
タイならではの交通手段のひとつであるバイクタクシー。バイクタクシーはバイタク乗り場や路地などに待機しており、オレンジ色のベストを着ているのが目印です。
【乗り方】
①ドライバーに目的地を告げ、料金の交渉をする。
②交渉成立したらドライバーの後ろに乗車する。
③降りる際に料金を支払う。
【料金/運行時間】
・料金の目安:40バーツ〜(約160円)
・運行時間:24時間
【注意点】
・スピードが出るため、バイクの2人乗りに慣れていない人は別の移動手段をおすすめします。
・タイでは、法律でヘルメットの着用が義務付けられていますが、ほとんどの人は着用していません。レンタルバイクはもちろん、バイタクを利用する際は必ず自前のヘルメットを用意しておきましょう。
(6)トゥクトゥク/ソンテウ
トゥクトゥクやソンテウもタイならではの乗り物のひとつです。トゥクトゥクは三輪車、ソンテウは四輪車で、いずれも屋根があるため、雨の日の市内の移動には重宝します。ソンテウは荷台を改造した乗り合いの小型トラック。乗車する際はドライバーと直接交渉します。降車する際は、社内にあるブザーを短めに押しましょう。
【乗り方】
①ドライバーに目的地を告げ、料金の交渉をする。
②交渉成立したら後部の客席に乗車。
③降りる際に料金を支払う。
【料金/運行時間】
●都心部の目安
・100〜200バーツ(約400〜800円)
●郊外の目安
・徒歩10分程度の距離:40バーツ前後(約160円)
・徒歩20分程度の距離:50バーツ前後(約200円)
・徒歩30分程度の距離:70バーツ前後(約280円)
●運行時間
・24時間
【注意点】
・スクンビットやサイアム、シーロム周辺など都心部では郊外よりも料金相場が高く、平均200バーツ前後を支払うことが多いです。
・バンコク市内では、トゥクトゥクやソンテウの乗客をねらって並走してくるバイク乗りのスリが多いため、荷物は必ず前に抱えて狙われないようじゅうぶんに注意しましょう。
・ソンテウは料金は決して安くはないので、あくまでも人力車のようなアトラクションに近い乗り物であることを理解して利用しましょう。
(7)バス/ロットゥー(路線バス・長距離バス・ミニバス)
バンコク市内は路線バスが走っています。また、BTSエカマイ駅から徒歩1分にあるエカマイバスターミナルからは、パタヤビーチやピンクのガネーシャで知られる「ワット・サマーン・ラッタナーラーム」といった人気の観光地へ行くミニバス「ロットゥー」や長距離バスも運行しています。とにかく安いのがメリットです。
【乗り方】
①目的地まで行くバスに乗車する。
②行き先が書いてある地図を持参し、行き先を指差しで伝える。
③バス内の料金回収スタッフに料金を支払う。
【料金/運行時間】
・料金の目安:6.5〜23バーツ(約26〜92円)
・運行時間:5:00~24:00
【注意点】
・時刻表がないため、タクシーと同じ方法でアピールして停車させます。
・エアコン付きとエアコンなしのバスがあります。エアコン付きは清潔で料金が少し高いのが特徴です。
・料金や運行時間は路線により異なります。
(8)エクスプレスボート(水上バス)
チャオプラヤー川にあるワットポーやワットプラケオ、カオサンロードといった観光地を巡る水上バスです。また、市内の運河でも走っており、交通渋滞の激しいバンコク市内にあって、観光客にも意外に知られていない便利な移動手段です。
【乗り方】
①チケット売り場で行先を告げてチケットを購入、チケットがない場合は船内の料金回収スタッフに料金を支払う。
②目的地に向かうボートに乗車。
③目的地に着いたら降車する。
【料金/運行時間】
・料金の目安:8〜50バーツ(約32〜200円)
・運行時間:6:00〜20:00
【注意点】
・チャオプラヤー川は水質汚染の問題を抱えており、乗車する際は水がかからないよう注意しましょう。
(9)飛行機(国内線)
国内線の飛行機は、主にチェンマイ、チェンライのほか、ラノーンやプーケット、パンガン島といった人気のリゾート地へ行く際に利用することになります。平均時間1時間、料金も2,000円~と早くて安いのが特徴です。
【乗り方】
①アプリなどウェブでチケットを購入。
②搭乗券・パスポートのチェックを受け制限エリアへ。
③飲食店・ショッピングエリア(コンコースAおよびB)を通過。
④保安検査(セキュリティチェック)を通過。
⑤搭乗ゲートへ行き搭乗する。
【料金/運行時間】
・料金の目安:500〜2,600バーツ前後(約2,000〜10,000円前後)
・運行時間:24時間
【注意点】
・ドンムアン空港では、施設内が全面禁煙となっています。違反した場合、罰金5,000バーツとなっていますので、ご注意ください。
(10)寝台列車
アユタヤやチェンマイ、マレーシアなどタイの北部や南部へ行く際に利用する寝台列車、フアランポーン駅から出ています。時間はかかりますが、タイの田舎を眺めることができて安く利用できるのが特徴です。乗車券はオンライン発券・予約サービス「Dチケット」にて購入することができます。予約・購入したチケットは印刷するかスマホに保存し、乗車時はQRコードでスキャンをして確認します。
【乗り方】
①ウェブでチケットを予約・購入。
②事前にプリントアウトしたeチケットまたは、駅窓口で発券して乗車。
③車内で車掌がチケットをチェックしにきたら、提示。
【料金/運行時間】
・料金の目安:600〜1,200バーツ(約2,400〜4,800円)
・運行時間:24時間
【注意点】
・タイの国鉄には改札口がないため、直接電車に乗り込みます。
・乗車券にプラットホーム番号や何号車か記載されているので、指定された電車に乗車します。
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バンコクの交通手段に関するQ&A よくある質問
タクシーの止め方は?
タクシーを止める際は、手を斜め下に伸ばして止めます。
タクシーは何人まで乗れる?
乗車可能な定員数だけ乗ることができます。もちろん助手席にも1名乗車することができます。
タクシーにチップは払う?
基本的に払う必要はありません。ただし、タクシーは小銭を用意していない場合が多く、多少のお釣りが発生した場合などは受け取らないのが一般的です。
バンコクの渋滞のピークは何時頃?
朝の通勤時7:00~09:00、帰宅時の17:00~20:00頃が渋滞のピークです。ただし、道によっては常に渋滞が発生するエリアもあります。
タイの道路は右側通行・左側通行どっち?
タイは日本と同じ左側通行です。
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・タイ入国の条件(PCR検査・陰性証明など)
・海外格安航空券比較サイトまとめ
・eSIMおすすめ|海外旅行に便利!
バンコクの交通機関を利用する際に役立つフレーズ
バンコクでは基本的に英語が通じますが、簡単なタイ語を覚えておくと「ぼったくり」とった過剰請求の被害も多少減らすことができますので、覚えておくと役に立ちます。
【電車】
・切符売り場はどこですか?
英語:Where is the ticket machine?(ウェア イズ ザ チケットマシーン)
タイ語:สำนักงานขายตั๋วอยู่ที่ไหน(スートゥアダイティーナイ?)
・この電車は ●● に行きますか?
英語:Does this train go to ●●?(ダズ ジィス トレイン ゴー トゥー ●●?)
タイ語:รถไฟนี้จอดที่ ●● ไหม(ロットファイニーチョッドティー●●マイ?)
【タクシー】
・メーターを使ってもらえますか?
英語:Please use the meter?(プリーズ ユーズ ザ メーター)
タイ語:กรุณาใช้มิเตอร์(コッ ミター ドゥアイカ?)
または、คอมมิตเตอร์ไดไมก้า(コッ ミター ダイマイカ?)
・●●まで行ってください
英語:Please go to ●●(プリーズ ゴー トゥー ●●)
タイ語:ไป ●● นะครับ(パイ ●● ナ カップ)
または、พายแนคัพ(パイ ●● ナ ダイマイカップ)
・いくらですか?
英語:How much?(ハウマッチ?)
タイ語:เท่าไร(タオライ?)
※タイ語のカップ/カーについて
語尾にカップやカーを付けると丁寧な言い方になります。男性の場合はカップ、女性の場合はカーと発音します。ちなみに、カップの「プ」は発音しません。
交通手段を上手く利用してバンコクを満喫しましょう
マイナビおすすめナビ編集部
バンコクでは、「ソイ」と呼ばれる路地を告げて移動できるととても便利です。そして、ソイにある美味しいタイ飯屋さんやマッサージ屋さん、バーやクラブなどに行こうと思ったら、タクシーやバイクタクシーがとても便利です。または、バイクをレンタルするのもよいでしょうし、配車アプリ「Grab」などを利用してもよいでしょう。慣れないうちは、有名な観光スポットや店、ホテル名などをドライバーに告げても、連れて行ってくれますよ。
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