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メダカ用水草の選び方 日照量、気温と水温への耐性、浮かべるものかどうか、成長度合
『水草水槽のススメ』ほかの著者であり、アクアリウム専門店「SENSUOUS」代表である早坂誠さんに、メダカ用水草を選ぶときのポイントを教えてもらいました。
光や照明の要求度をチェック 日照量や光量
水辺の動植物専門ショップ「sensuous」代表
室内飼育の場合は室内の明かりで育つか忘れず確認
水草は自然界の幅広い環境で世界中に生息しています。池や湖など、太陽が燦々と照りつける場所で育つものもあれば、木々の下でやさしく光が降り注ぐ場所で、川の流れに揺らめきながら育つものもあります。そのため、水草の種類によって光の要求度が異なります。
室内飼育で太陽光並みの強い光が必要な水草を入れるには、水草用の照明が必要になるということです。屋外飼育であれば光の心配はいりません、室内で飼育する場合はその水草が室内の明かりで育つのかをまずは確認しましょう。
窓辺で育てる場合は耐寒性をチェック 気温、水温への耐性は重要
水辺の動植物専門ショップ「sensuous」代表
熱帯地方原産だと寒さで枯れてしまうことも……
意外と見落としがちなのが気温、水温の耐性です。観賞用として販売される水草の多くが赤道付近に自生している種類であるため、熱帯地方が原産の水草は日本の冬に耐えきれず、寒さであっという間に枯れてしまうこともよくあります。
屋外はもちろん、室内環境でも水槽用ヒーターがなく、窓の近くに置いている水槽の場合、水温が10℃以下になってしまうこともあります。寒い時期に購入する水草や、冬を越えさせようとする水草は、原産地を含めた耐寒性を事前に確認して、冬でも美しい緑を維持できるようにしたいものです。
メダカ用水草、上から見るか、横から見るか 水に浮かせるタイプと根を張るタイプ
水辺の動植物専門ショップ「sensuous」代表
浮いて育つ水草はメダカが卵をつけやすい
水草には水に浮いて育つものと地面に根を張って育つものがあります。
浮いて育つものはメダカが卵をつけやすく、睡蓮鉢など上から見る容器で育てる場合、鑑賞用水草としてもおすすめです。時には鳥やネコなどからメダカが身を隠す傘にもなり、いいことづくめですが、光の要求度が高いのと、寒さに弱いものが多いという点は考えなければなりません。
次に地面に根が生える性質のものですが、葉の形や色など多種多様で、こちらは水槽で横から鑑賞するのに適しています。また、しっかりと根を生やす水草は水流に負けないため、きれいな水景を維持しやすい特徴があります。
成長がゆるやかな種類の水草を選ぶ お手入れや手間を省く
水辺の動植物専門ショップ「sensuous」代表
時折眺めるだけなら、ゆるやかに育つ種類の水草を!
とにかく管理を最小限に抑えたい、という方は成長がゆるやかな水草を選ぶことをおすすめします。水草が伸びることはいいことですが、成長をそのまま放置してしまうと水面を覆いつくしてしまい、ほかの水草に光が当たらなくなったり、メダカが水草に絡まって身動きがとれなくなったりします。
浮き草であれば増えた分を手で取り除く処理を、地に飢えて伸長するものは途中で短くカットする処理を行う必要があります。ただ、その時間も惜しいという方や、時折眺めるだけの方にはゆるやかに育つ種類をおすすめします。
エビと一緒のメダカ飼育には無農薬の水草を 残留農薬に注意
水辺の動植物専門ショップ「sensuous」代表
農薬はエビなどの甲殻類に影響を及ぼすことも……
水草は海外のファームからくるものも多いのですが、そのような水草には貝や虫などの駆除を目的に農薬がしみ込んでいることがほとんどです。その農薬は甲殻類であるエビ達に影響を及ぼすことがあります。
メダカなど魚には全くと言っていいほど害はないので、魚だけの飼育では心配しなくて大丈夫です。エビなどと合わせて飼う場合は、農薬処理済みのものや国産のものを選ぶと安心して水槽に入れられます。
メダカ用水草おすすめ|水に浮かべるタイプ 水槽レイアウトのプロが厳選!
ここまでに紹介したポイントをふまえて、書籍『水草水槽のススメ』他の著者であり、アクアリウム専門店「SENSUOUS」代表である早坂誠さんが選んだ、メダカ用水草のおすすめを紹介します。
水に浮かべるタイプの水草はメダカにとっていい日陰になると同時に、産卵場所にもなってくれるので、室内で育てる場合も、可能なら入れてあげられるといいでしょう。

『ホテイアオイ』




出典:楽天市場

『アマゾンフロッグピット』

出典:Amazon

『サルビニア ククラータ』

出典:Amazon
屋外でビオトープにメダカを入れる場合はこちらの記事も
本記事では、水辺の動植物専門ショップ「sensuous」代表の早坂 誠さんへの取材をもとに、ビオトープの水草の選び方とおすすめ商品をご紹介します。
メダカ用水草おすすめ|水中で育てるタイプ 低日照でも大丈夫、横からの鑑賞向け
水中で育つ水草は、比較的、日照が弱くても大丈夫な種類が多く、また、横から鑑賞にも向いており、美しい水槽レイアウトには欠かせません。もちろん、メダカにとってはいい隠れ家になり、水中環境も改善してくれます。

『国産 無農薬マツモ』

出典:Amazon
初心者におすすめの国産水草
マツモは根がない水草として有名です。浮かして育てることもできますが、重りをつけて沈めることで美しい草体を維持できます。環境適応力も高いので初心者の方にはとくにおすすめ。市場に出まわっているマツモは外国産が多く、エビを一緒に飼っている方は農薬処理をご自身で行う必要があるのですが、こちらは国産のものなのでそのまますぐに水槽へ入れることができます。
とても使い勝手がよい水草ですが、水道水の塩素を抜かずに、その水のなかで放置しておくと溶けはじめるので注意してください。また、成長の速さと相まって栄養の要求量も多いため、葉の色が悪くなるときには液体の栄養素や魚の量を増やす対応をしましょう。

『アナカリス』

出典:Amazon

『ガボンバ』

出典:Amazon

CHARM『アヌビアスナナ』

出典:Amazon

『ウィローモス』

出典:Amazon

『アマゾンチドメグサ』

出典:Amazon
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 水草の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの水草の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
メダカの隠れ家で食料、水の浄化にも役立つ水草 水槽レイアウトのプロからアドバイス
水辺の動植物専門ショップ「sensuous」代表
生きものの飼育をより楽しむために……
水草は光を浴びて光合成することでメダカのフンから栄養を得て新しい酸素を作り出します。それが結果的に水の浄化になり、メダカが住みやすい環境づくりとなります。
メダカにとって水草は隠れ家であり、ゆりかごであり、食料でもあります。お互いが生きていくための大切な仲間です。ぜひ飼育環境に合った元気な水草をかわいいメダカのために入れてあげて下さい。
結果として長生きするだけではなく、累代にわたって飼育することが可能となり、生きものの飼育という楽しみをより一層実感できることとなります。
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東京渋谷の水草・観賞魚販売を中心とした店舗「sensuous」代表。 水草職人として、観賞魚業界を牽引するパイオニア的存在の一人。 独立後の2001年より水草を用いた作品を専門誌やインテリア誌に数多く発表しており、朝の連続テレビ小説「あまちゃん」に登場した海女カフェ水槽を始め多くのテレビ番組セットや企画展、各イベントなどでアクアリウム作品を手掛けている。 2016年6~7月にはEテレ「アクアリウムとテラリウム」の講師での出演、 2017年・18年では水草と観賞魚の企画展「グリーンアクアリウム展」でのディレクションを担当する。 都内専門学校(アクアリスト専攻)講師。観賞魚飼育管理士アドバンス・愛玩動物飼養管理士2級・ビオトープ計画管理士2級・ビオトープ施工管理士2級。著書「水草水槽のススメ」