ハリネズミの餌の選び方
これからハリネズミを飼いたい方にとって、餌の選び方はとても大切です。成分表示など選び方のポイントについてご紹介しますので、しっかりチェックしてください。
栄養素で選ぶ
ハリネズミを飼育するときは、餌になる食べ物を用意する必要があります。選ぶ場合、まず栄養素に注目してください。成分の目安は、タンパク質が30〜50%、脂肪が10〜20%、繊維15%といわれています。厳密に守る必要はありませんが、この値に近いほどバランスのよい餌となります。
ハリネズミはタンパク質が欠かせない生き物なので、成分が同じような餌の場合は高タンパク質のほうを選びましょう。
専用の餌だけでは不足しがちになる栄養素もあります。ミルワームやコオロギなどの生餌、動物性タンパク質の多いササミ、野菜や果物類なども与えることが大切です。
水でふやかす? ふやかさない? 硬さもチェックしよう
ハリネズミの餌は硬さも重要です。カリカリと硬すぎる餌の場合は歯肉をキズつけてシコリができる場合があります。やわらかすぎると歯石がつきやすく歯周病の原因にもなるので、選ぶときは硬さにも注意しましょう。
ペレットになっている餌にはそのまま与えられるものと、水でふやかすものがあります。忙しい方はふやかさない餌のほうが便利です。選ぶときはふやかし方などをチェックして、それぞれのシーンに応じて購入してください。
サプリメントが配合されているかも確認を
ハリネズミも人間と同じようにサプリメントが必要な場合があります。赤ちゃんや子供などを飼い始めた段階ではそれほど必要ありませんが、高齢になったり病気がちになったりしたハリネズミにはサプリメントが配合された餌を選んでください。
体重が増えすぎてダイエットが必要なハリネズミには、高カロリーの餌を控えるなどの気づかいも大切です。
ジッパー付きのペレットが理想的、保存しやすさもチェック
ハリネズミの餌を選ぶときは保存も大事なポイントになります。いろいろな種類の容器がありますが、望ましいのはジッパー付きのペレットです。密封することで酸化防止が可能になり、栄養素の劣化を防げます。
またジッパーなら開閉が簡単なので、餌を与える頻度によっては手間が省けて便利でしょう。
大袋のほうが餌の量が多くてお値打ち感がありますが、劣化を考えたら小袋のほうが適しています。ただし、大袋の商品でも中身が小分けされているものもあるので、選ぶときにチェックしてください。
まずはお試しサンプルからという選択も
いくら栄養価が高い餌を与えても、ハリネズミが食べようとしないこともあります。気に入らない餌はほとんど食べないのがハリネズミですので、食いつきのよい餌を選ぶことが大切です。
購入しても食いつきが悪いと捨てるはめになるため、はじめはお試し用のサンプル商品を選ぶのもよい方法でしょう。お店にはお試し用の少量サイズがあるので、まずはそれを与えてみて様子を見ます。
少量サイズが見つからない場合は、ネット通販で探してみてください。
ハリネズミの餌のおすすめ10選
ここからは専門医と編集部が選んだハリネズミの餌をご紹介しましょう。サプリメントや成分などに注目しながら選ぶときの目安にしてください。

脂肪が少なく歯への負担も少ない
高タンパク質でありながら、脂肪がかなり低く抑えられており、肥満のハリネズミに向いています。水でふやかして与えることもできますが、クリスピータイプのペレットなので食べやすく、歯への負担が減ります。
皮膚や針の状態をよくするためにポリフェノール含有のバラ花びら摘出エキス、健康を維持しお腹の調子を保つために乳酸菌とオリゴ糖も配合されています。脂肪が少ないので、幼体よりは成体向きの商品です。

柔らかく皮膚の状態を保つ成分が豊富
水でふやかす必要がないソフトタイプのキューブ状ペレットで、幼体や高齢のハリネズミ向けの商品です。歯への負担が少なくて食べやすく、食べるとポロポロと粉状になりやすいため、口の中を傷つけにくいです。
針や皮膚の状態を保つために必要なグルコン酸亜鉛・アミノ酸が配合されているのが特徴です。ペレットの匂いが少しきついかもしれませんので、与えて様子をみてください。

昆虫を主原料にしたお腹にも優しい餌
ハリネズミが好む昆虫を主原料にし、肥満にならないようにミルワームとシルクワームミールから脂肪を取り除いたものを使用しているペレットです。最大の特徴は、水でふやかすと、たった2分で吸水して、ベタつかずにモチモチした食感になることです。ハリネズミの口周りや手足に、エサがこびり付きません。
善玉菌である「ひかり菌」が配合され、おなかにやさしく、糞やオシッコのにおいを抑えてくれるのも嬉しいポイントです。果物を多めに配合しているので、甘いものが好きなハリネズミに向いています。
小粒なのでそのままでも食べられる
「マズリ」はアメリカのペットフードメーカーです。この商品は栄養学者や獣医師のチームで研究開発されたハリネズミ専用フードで、日本だけでなく世界中の動物園で使用されています。
ドライフードのままでも食べることができ、ハリネズミの歯磨き代わりにもなるので一石二鳥。1日に1回〜2回、20gから30g程度与えます。小粒なのでそのままでも大丈夫ですが、生まれて2カ月以内の子どもにはふやかしてあげてください。

ハリネズミの好物・昆虫が配合された餌
野生の昆虫食が強いハリネズミの食性を考えて、タンパク質源として生鶏肉のほかに昆虫成分を配合したペレットです。動物性繊維質(キチン質)も含まれており、ビタミンEを強化配合しています。昆虫成分が多いので、ミルワームが好きなハリネズミは、バクついて食べてくれます。小粒形状で、ふやかして与えることもでき、食べやすさに評判があります。
1日1回、夕方から夜に与える
ハリネズミが食べやすいように小粒のペレットタイプの餌です。栄養豊富な成分を使っていますが、とくにビタミンD3を配合してあるのでカルシウムが吸収されやすくなっています。
与えるのは1日1回で、ハリネズミが活動する時間帯の夕方から夜にかけて食べさせます。小粒で食べやすいですが、一応ぬるま湯でふやかしてから与えてください。

脂肪分が少なく肥満になりにくい
硬いペレットですが、ふやかして与えることもできます。成分は高タンパク質になっており、脂肪分がやや少ないため、肥満のハリネズミにおすすめの商品です。このペレットの最大の特徴は、免疫力を保つためにβ-グルカン、ヌクレオチドを配合していること。
皮膚の状態を保つためにコラーゲン、コンドロイチン、ビタミンEが、健康を維持しお腹の調子を保つために乳酸菌とオリゴ糖も配合されています。これほどハリネズミのことを考えたペレットは珍しいのではないでしょうか。こちらを食べていれば、サプリメントが必要なくなります。アルミ袋で、小袋が分包されており、品質劣化の対策もばっちりです。

ビタミンやミネラルが豊富に摂取できる
ペットのハリネズミに多いふらつき症候群やほかの多くの病気に対して、ビタミンやミネラルが強化配合されたペレットです。食べやすい硬さにつくられて、内部にはたくさんの小さい穴が開いており、かみ砕いた時に歯の周囲についた歯垢をケアしやすいようになっています。
そのまま硬いままで与えることが推奨されていますが、どうしても食べないときには、砕いて小さくして与えることもできます。
サプリメント配合で体調を維持
食べやすい小粒タイプのフードです。ハリネズミの体調を第一に考えて開発されており、おいしさと機能性のバランスが取れたフード。個体全体の健康維持のためにプロポリスとヌクレオチドが配合されています。
またヘルシーな体型を維持するのに必要なコエンザイムQ10とグァバ葉の粉末を、健康を維持しお腹の調子を保つためにオリゴ糖を配合。ハリネズミにはうれしいフードです。
ワンプレートでヘルシーさを維持する
ハリネズミの健康維持をサポートするために、10種類の栄養価の高い素材をブレンドしたフード。とくに健康を維持しおなかの調子を保つために乳酸菌を配合したペレットを使用しています。
ハリネズミの好物である乾燥ミルワームを配合しており、タンパク質の補給が可能です。またおいしさを味わえるように、リンゴなどの果物やナチュラルチーズも入ってます。ワンプレートで手軽に健康維持ができるように工夫されたフードです。
「ハリネズミの餌」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ハリネズミの餌の売れ筋をチェック
楽天市場、Yahoo!ショッピングでのハリネズミの餌の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
餌を食べないときの対処法とは?
ハリネズミは餌を急に食べなくなることがあります。全く食べないときは体調が悪いことがあるので、獣医さんに診てもらってください。少ししか食べない、いつもより食いつきが悪いときは餌が硬いこともあるので、対処法について説明します。
ミルワームなど生き餌を与えてみる
食欲が落ちているときは生餌を与えてみるのもひとつの方法です。ハリネズミは虫が大好物で、ミルワームやコオロギを与えると食べることがよくあります。コオロギがむずかしい場合は、釣具屋で手に入るミミズを与えてみてください。
生餌を食べるようなら、専用フードをやめて様子を見ましょう。しばらく間を置いてから専用フードに戻せば、以前のような食欲が戻ることもあります。
餌を変える、やわらかくしてみる
餌のペレットが硬いと食べなくなることがあるので、一度やわらかくして与えてみるのもよい方法です。ハリネズミはミルワームなどのやわらかい虫をよく食べるので、食欲がなくなったら水で餌をふやかしてみましょう。
とくに子どもや高齢のハリネズミは、消化しやすいやわらかい餌を好みます。ただし、ふやかした餌は腐りやすくなるので食べ残しは処分してください。
同じ餌は飽きて食べなくなることもあるので、餌を変えたり、複数をミックスしたりして様子を見ることも大事です。
飼っているハリネズミが気に入る餌を見つけよう
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この記事では、ハリネズミの餌を選ぶポイントとおすすめの商品を紹介しました。配合されている栄養素や硬さ、保存のしやすさなど、選ぶ際に注目するポイントはたくさんあります。どのエサを気に入ってくれるかわからないときは、お試しサンプルをいろいろ食べ比べさせてあげて、食いつきのよいものを大容量で買うなど、工夫してみてくださいね。
どうしても餌を食べないときは、ミルワームなどの生き餌を食べさせてみたり、ふやかしたりして対処しましょう。体調が悪そうなら早めに病院に行ってくださいね。
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皆さんはじめまして、私はエキゾチックアニマル専門獣医師の霍野(つるの)と言います。 えっ、エキゾチックアニマルって言葉知りませんか?ウサギやハムスター、インコやカメなどの犬猫以外のペットを指します。 23年前に日本初の専門病院である『エキゾチックペットクリニック』を開業しました。症例数は月に400件を超えているベテラン獣医師です。他にもエキゾチックアニマルのセミナーも企画し、沢山の医療や飼育の書籍を執筆しています。 もっとエキゾチックアニマルの情報を知りたい方は、【Dr.ツルのエキゾチックアニマル情報室】をご覧になってください。専門獣医師によるサイトですので、他にはない病気の記事も多く、とても役にたつこと間違いなしです。 ウサギの専門家による【一般社団法人日本コンパニオンラビット協会】の理事長としても、2020年10月から活動をします。こちらも、ウサギ好きな方は必見ですよ。ウサギの検定を受けてみませんか? エキゾチックアニマルに関することは勿論のこと、ご縁を感じた方がいましたら、いつでもお声かけてください。