人気小説家・作家おすすめ24選(72作品)
司書教諭・学芸員のyokoさんと編集部が選んだ、男性小説家・作家おすすめを紹介します。お気に入りの作品をぜひ見つけてみてください。
村上春樹|世界中にファン多数
村上春樹は、1979年「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞しました。世界的大ヒットを記録した「ノルウェイの森」や、「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」など、耳にしたことがある作品も多いのではないでしょうか。
また、2006年にはフランス・カフカ賞を受賞するなど、世界的評価も高く、国内外に多くのファンがいる小説家です。
村上春樹が織りなす不思議の国
「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(上)」は、第21回谷崎潤一郎賞を受賞した、村上春樹初の書き下ろし長編小説です。上巻で480ページと、なかなかのボリュームですが、一度読みはじめると不思議と熱中して、最後まで読み切ってしまいます。
静寂な幻想世界と、波瀾万丈の冒険活劇の2つの物語をぜひ、お楽しみください。
限りない喪失と再生を描いた恋愛小説
「ノルウェイの森」は、1987年9月に発売された上下巻の2冊からなる長編小説。村上春樹の小説のなかでも、多くの方に愛されている作品です。
37歳の僕が、ハンブルク空港に着陸したあと、天井のスピーカーからビートルズの「ノルウェイの森」を聴いたことで、学生時代のことを回想するところからストーリーが始まります。
群像新人文学賞受賞のデビュー作
「風の歌を聴け」は、第22回群像新人文学賞を受賞した、村上春樹のデビュー作です。大学生の僕は夏休みに帰郷し、毎晩友人とビールを飲んで過ごします。ある日、飲みすぎて意識を失くしてしまった左手の小指のない女の子と知り合い…。
小説のなかから溢れ出る、無機質な雰囲気が不思議と癖になり、何回でも読み返したくなる作品です。
東野圭吾|映画、ドラマ化作品多数
東野圭吾は、1985年に第31回江戸川乱歩賞を受賞した、「放課後」で作家デビューしました。サスペンスやミステリー、ユーモア小説など、数多くのジャンルを発表しています。文章がとてもテンポよくて読みやすいので、ふだん小説を読まない方でも読みやすいでしょう。
ガリレオシリーズや加賀恭一郎シリーズなど、多くの作品がドラマや映画で映像化されています。
『白夜行』は、人気ミステリー作家東野圭吾の代表作のひとつで、巧妙な伏線が見事な作品。最後までイッキ読みできてしまいます。桐原と雪穂の関係や、真相も見逃せません。傑作と呼ぶにふさわしい小説です。

巧妙に張り巡らされた伏線
「白夜行」は、残酷な運命にほんろうされた少年と少女の物語です。ふたりの周囲にはいくつもの犯罪の形跡が見え隠れするものの決定的な証拠がないまま時は過ぎてゆきます。
幾重にも張り巡らされた伏線、緻密なストーリー展開と、長編でありながら一気読みさせるほどの魅力を持った作品です。2006年にドラマ化されていますが、ドラマとはまた違う臨場感を、ぜひ小説で味わってみてください。
犯罪加害者の家族を真正面から描いた作品
弟の大学進学のために、強盗殺人を犯した兄と、進学や恋愛、就職と幸せをつかもうとするたびに、犯罪者の弟というレッテルに苦しめられる弟。犯罪加害者の家族を真正面から描いており、涙なしには読めません。
2006年に映画化、2018年にドラマ化もされています。人の絆とは何か、小説を通じて考えさせられる作品です。
直木賞受賞作! ガリレオシリーズの名作
「容疑者Xの献身」は、単行本発行時のミステリベスト1と、各賞を総なめにした、東野圭吾の名作と言われる作品です。
ドラマ化や映画化もなされた、ガリレオシリーズであり、小説を読んだことがなくても、映像作品は知っている方も多いのではないでしょうか。事件のトリックを、科学的なアプローチで解決していくのが特徴的です。
京極夏彦|オカルトからコメディまで幅広い作風
1994年に「姑獲鳥の夏」で、作家デビューした京極夏彦は、1996年 「魍魎の匣」で、第49回日本推理作家協会賞長編部門を受賞しています。妖怪小説とミステリーが融合したような、独特な世界観が特徴的であり、ドラマや映画などの映像化のみならず、アニメ化もされています。
1冊1冊のページ数が多く、初心者の方はためらいがちですが、一度読むとやめられなくなる不思議な魅力があります。
伊集院静|人間の再生力を描き続ける
伊集院静は、「大人の流儀」シリーズなどのエッセイ作品も多く手掛ける作家です。文学賞を幾多も受賞しており、名前は知っている方も多いでしょう。
伊集院静が手掛ける小説は、「人間らしい」弱さや、それを乗り越える勇気を描いた作品が多くあります。また、男女の世界を描いた作品に定評があるので、共感を覚える方もいるのではないでしょうか。
赤川次郎|読みやすい文章、コミカルな掛け合いが魅力
赤川次郎は、1976年「幽霊列車」でオール讀物推理小説新人賞を受賞し、作家デビューしました。1981年に映画化された「セーラー服と機関銃」や、現在でも続く「三毛猫ホームズシリーズ」など、数多くの名作があります。
恋愛やミステリー、サスペンス、ホラーなど、幅広いジャンルの小説を執筆していますので、お気に入りの1冊も見つけやすいでしょう。
西尾維新|テンポの良い文体や絵がシーンをイメージしやすい
西尾維新は、20歳のときに第23回メフィスト賞を受賞した「クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い」で作家デビューしました。アニメ化されて大ヒットを記録した「物語シリーズ」や、「戯言シリーズ」など、多くのシリーズ作品を発表しています。
登場人物がとても個性的で、独特な世界観をもつ作品が多いのが特徴的です。テンポのよい文体や絵でイメージしやすい表現が多いので、初心者の方でも読みやすいでしょう。
荻原浩|キャッチーでユーモアに溢れる文体、漫画化としても活躍
荻原浩は、コピーライターから転身した小説家です。幅広い層から支持を集めており、2016年に「海の見える理髪店」で直木賞を受賞しています。受賞作品以外にも人気作が多く、ドラマ化された作品もあることから、名前を聞いたことがある方も多いでしょう。
2020年には、「人生がそんなにも美しいのなら」で漫画家デビューも果たしており、幅広い才能を見せています。
池井戸潤|社会人が共感できる題材多数
1998年に「果つる底なき」で江戸川乱歩賞を受賞した池井戸潤は、2010年の「鉄の骨」で吉川英治文学新人賞、2011年「下町ロケット」で直木賞を受賞しています。
2013年に刊行した「オレたちバブル入行組」のドラマ化作品「半沢直樹」は、高視聴率を記録しており、社会現象を巻き起こしたのは記憶に新しいでしょう。銀行勤務やコンサルの経営を活かした、経済小説がとくに支持されています。
百田尚樹|稀代のストーリーテラー
放送作家だった百田尚樹は、2006年に「永遠の0」を発表し、作家デビューしました。
「稀代のストーリーテラー」と称される百田尚樹は、戦争ドラマやラブストーリー、青春物語などさまざまなジャンルの作品を執筆しています。どの作品から読めばよいのかわからない方は、お気に入りのジャンルから探してみましょう。
浅田次郎|人情味溢れる作風
浅田次郎は、1995年「地下鉄に乗って」で吉川英治文学新人賞を受賞。それ以来、多くの賞を受賞している人気作家です。「蒼穹の昴シリーズ」など、文学界への貢献が認められて、2015年に紫綬褒章を受章しました。
手掛ける作品のなかには、思わず笑ってしまうようなコメディタッチのものや、涙なしには読めない心温まるストーリーなどたくさんあるので、初心者の方も読みやすいでしょう。
伊坂幸太郎|伏線の回収や作品同士のリンクが楽しめる
伊坂幸太郎は、日本を代表するベストセラー作家のひとりです。2000年に「オーデュボンの祈り」で、新潮ミステリー倶楽部賞を受賞し、デビューしました。
そのほかにも、2004年には「アヒルと鴨のコインロッカー」で、吉川英治文学新人賞を受賞。2008年は「ゴールデンスランバー」で、本屋大賞と山本周五郎賞を受賞しています。ミステリー小説をはじめ、多くのエンターテインメント作品を発表しているのが特徴的です。
貴志祐介|モダンホラーの第一人者
1996年「ISOLA」で日本ホラー小説大賞長編賞の佳作を受賞したことで、小説家デビューをはたした貴志祐介。刊行のときは、「十三番目の人格 ISOLA」と改題されています。
その後も、1997年「黒い家」で日本ホラー小説大賞、2008年「新世界より」で日本SF大賞を受賞など、数多くの賞を受賞しています。ミステリー小説やSF小説好きの方に、ぜひ読んでほしい小説家です。
柚月裕子|世の中にある理不尽や不条理をテーマにした作品多数
柚月裕子は、ヤクザと刑事の争いなどの極道モノや、ミステリー小説を多く執筆している小説家です。2008年に「臨床真理」で「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、小説家デビューしました。
直木賞や山田風太郎賞などの文学賞にもノミネートされており、「令和のベストセラー作家」と言われています。「佐方貞人シリーズ」はドラマ化されているので、知っている方も多いのではないでしょうか。
辻村深月|エンタメ小説界の旗手
2004年「冷たい校舎の時は止まる」で、メフィスト賞を受賞し、デビューした辻村深月は、エンタメ小説界の旗手とも言われています。
2011年「ツナグ」で吉川英治文学新人賞を受賞、2012年「鍵のない夢を見る」で直木賞を受賞しました。映画やドラマなど、映像化された作品が多く、10代の若い世代にも人気のある小説家です。
辻村深月の『かがみの孤城』は、大人だけでなく、中高校生にもおすすめ。登場人物全てが生きづらさを抱えており、自分に重ね合わせて読むことができます。最後の伏線回収も素晴らしいです。

宮部みゆき|社会問題をリアルかつシリアスに捉える
ミステリー小説や時代小説、ファンタジー小説など、多彩なジャンルの小説を数多く執筆する宮部みゆき。1987年「我らが隣人の犯罪」で、オール讀物推理小説新人賞を受賞し、小説家デビューしました。
1989年「魔術はささやく」で日本推理サスペンス大賞、1999年「理由」で直木賞を受賞するなど、数多くの賞を受賞しています。
林真理子|人間の弱さや醜い部分を、細やかでリアルに描く
1982年「ルンルンを買っておうちに帰ろう」で、デビューした林真理子。1986年に「最終便に間に合えば」「京都まで」で直木賞を受賞しています。
人間の弱さや醜い部分を、細やかでリアルに描く心理描写がとてもすてきで、とくに女性目線で描いた恋愛小説が多くの方に愛されています。恋愛小説以外にも、多くのジャンルの小説を執筆していますので、ぜひお気に入りの作品を探してみてください。
有川浩|爽やかな読後感が好きなら絶対読むべし!
有川浩は、2003年「塩の街 wish on my precious」で電撃ゲーム小説大賞を受賞し、2004年に小説家デビューしました。代表作のひとつ「図書館戦争シリーズ」は、実写映画・アニメ・マンガ化して大ブレイクしたので、知っている方も多いでしょう。
2019年にペンネームを「有川ひろ」に改名していますが、いまも幅広い世代から愛され続けている小説家です。
恩田陸|人間の心理描写、緻密な風景描写が楽しめる
恩田陸は、1992年「六番目の小夜子」で、日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作に選出され、小説家デビューをしました。2005年「夜のピクニック」では、本屋大賞と吉川英治文学新人賞をダブル受賞など、多くの賞を受賞しています。
ホラーやミステリー、コメディ作品など、幅広いジャンルを執筆する多彩な小説家です。
三浦しをん|心に響く描写で読者を魅了
三浦しをんは、2006年「まほろ駅前多田便利軒」で、20代で4人目となる直木賞を受賞しました。2012年は「船を編む」で、本屋大賞を受賞しています。仕事小説や恋愛小説など、多くのジャンルを手掛ける作家であり、文章も読みやすいのが特徴的です。
映画化・ドラマ化されている作品も多いので、映像作品は知っている方も多いかもしれません。
小野不由美|ホラー好きは見逃せない!
小野不由美は、1993年「東亰異聞」が日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作となり、話題を呼びました。2013年「残穢」で山本周五郎賞受賞しています。
「十二国記シリーズ」や「ゴーストハントシリーズ」など、多くのシリーズ作品を手掛けている小説家です。ホラー的な要素が強い、本格ミステリー小説が主流なので、ホラー小説やミステリー小説が好きな方はぜひ。
あさのあつこ|作品の世界にスッと入り込める
あさのあつこは、「バッテリー」で野間児童文芸賞を受賞、「バッテリー2」では日本児童文学者協会賞、「バッテリー1~4」で小学館児童出版文化賞と、ひとつの作品で多くの賞を受賞している作家です。
バッテリーのヒットもあり、児童小説を書いているイメージが強いですが、ほかにも多くの作品を手掛けています。大人も子どもも親しみやすく、作品の世界にスッと入り込めるのが特徴的です。
青山美智子|人生の悩みに寄り添う短編を生み出す
青山美智子は、2017年「木曜日にはココアを」で第1回宮崎本大賞を受賞、47歳でデビューをした小説家です。デビュー以降、一貫して短編形式の作品を発表しているのが特徴的です。長編小説が苦手な方も、短編ならページ数が少ないので読みやすいでしょう。
通勤・通学の移動中や、休憩時間などの隙間時間を利用して、サッと読める作品が多いので、ぜひお気に入りの作品を見つけてみてください。
2022年本屋大賞2位作家である青山美智子の『ただいま神様当番』は、笑いあり涙ありの短編連作作品。やさしい気持ちになれる小説ですよ。短編なので初心者にもおすすめです。

小川糸|日常にあるドラマをあたたかく描く
小川糸の作品は、日本のみならず英語・韓国語・中国語・スペイン語・イタリア語などに翻訳されており、世界中で愛されている作家です。2008年に「食堂かたつむり」を発表し、同作品は映画化されて話題になりました。
「つるかめ助産院」や「ツバキ文具店」もドラマ化されています。文体がとてもやさしいので、本を読まない方も読みやすく、情景が浮かびやすいのが特徴的です。
瀬尾まいこ|家族や青春をテーマにした作品多数
瀬尾まいこは、2001年「卵の緒」で坊ちゃん文学賞の大賞を受賞し、翌年小説家デビューをしています。2019年「そして、バトンは渡された」で本屋大賞を受賞した本作品は、映画化されており話題になりました。
おもに家族や青春をテーマにした作品が多く、やわらかくあたたかい作風で多くの人を魅了しています。中高生にも読みやすい作品が多いので、ご家族で楽しめるでしょう。
「人気小説家・作家」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 人気小説家・作家の売れ筋をチェック
楽天市場、Yahoo!ショッピングでの人気小説家・作家の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
そのほかの小説はこちら
まずは気になる作品から読んでみよう
日本の小説家・作家は多くいるので、自分に合った作品と出会うのはなかなか大変です。まずは、知っている小説家や映画化されたタイトルなど、少しでも気になる作品があれば、そこから読んでみましょう。
もちろん、ホラー小説や探偵小説などジャンルごとに探してみるのも、ありです。
本記事で紹介した、人気作家を参考にして、ぜひ気になった作品があれば手に取ってみてください。
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本や博物館が好きすぎて、司書教諭の免許と学芸員の資格を保有しているライター。小学校教諭と幼稚園教諭の資格も保有。 どのようなジャンルの本も幅広く読む。趣味は小説を書くことや美術館めぐり。ネイルやマッサージなど、リラックスできることが生きがい。基本的に文化系女子。世界をひとりで旅行して、暮らすように滞在するのが好き。プチミニマリストで、がんばらない家事を意識している。