充血用の目薬を選ぶときのポイント
まずは充血に効く目薬の選び方のポイント4つをチェックしていきましょう。
医療ライター西村テツジさんのアドバイスもご紹介しています。自分の使い方にぴったりの充血に効く目薬を選ぶために参考にしてみてくださいね。
【1】充血の原因
【2】血管収縮剤の有無
【3】メントールなど清涼感の有無
【4】コンタクトを着けたまま使えるか
上記ポイントをおさえることで、より具体的に欲しい商品を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】充血の原因に合わせて選ぶ
目が充血してしまう原因は複数あります。自分の原因に合う目薬を選ぶようにしましょう。
目の疲れ
目は体と同じように疲れを感じる組織です。目が疲れを感じると栄養や酸素を多くとろうと体が働き、目の血液量が増えて血管が膨らみます。すると、白目が赤くなる充血の症状が出ます。
目が疲れる原因には目を酷使する環境が挙げられます。パソコンやスマホを長時間見続けたり寝不足が続いていたりすると、目に休息が足りずに充血の症状が出現。そのため、目の疲れが原因の人はピント調節機能をサポートするネオスチグミンメチル硫酸塩、ビタミンB12や目に栄養を与え組織代謝をうながすタウリンが配合された目薬を探しましょう。
目の乾き
涙成分の質が落ちたり涙の量が減ったりすると目の表面が乾きやすくなります。目が乾くと疲れ目や充血を招くこともあるので、目の乾きを日々感じている人も注意が必要です。
目が乾く原因としてはエアコンで部屋が乾燥することによる涙の膜の蒸発が挙げられます。また、ハードコンタクトレンズを使用するとコンタクトまわりの涙膜が薄くなり乾きを感じるケースも。ソフトコンタクトレンズは水分を吸収する性質をもっているため、目の表面をおおう水分が吸収・蒸発する流れになり目の水分不足に陥ってしまいます。
そのため、目の乾きによる充血の人は、角膜の表層を保護してくれるコンドロイチン硫酸エステルナトリウムが配合されたタイプがおすすめです。
ブルーライトや紫外線
ブルーライトの光は波長が短く散乱しやすい性質をもっており、そのせいで画像や文字のにじみが生じたり、眩しく感じたりします。それをハッキリ見ようとし、ピント調節が増加すると目の筋肉(毛様体筋)に負担がかかります。また、パソコンやスマホ画面に集中してしまうと、まばたきが減ってしまい目の乾燥を招きます。
これらによってブルーライトによる目の炎症や充血が起こりやすくなります。ブルーライトが原因の人はピントを調節する毛様体筋の働きをサポートするビタミンB12、アミノ酸の代謝や神経伝達物質の合成に関与して目の疲れなどをとる効果があるビタミンB6が配合された目薬を探しましょう。
紫外線の光が目に入ると角膜にダメージを与えてしまい炎症や充血などの症状が出ます。スキーなど長時間紫外線を浴びる状況や電気溶接・人工太陽灯などの紫外線によっても起こる症状です。紫外線が原因の人は、炎症を鎮める抗炎症作用をもつ成分が配合された目薬(グリチルリチン酸2Kやイプシロンーアミノカプロン酸、アラントイン、硫酸亜鉛水和物など)やダメージを受けた角膜の保護作用があるコンドロイチン硫酸エステルナトリウムが配合された目薬を選びましょう。
【2】血管収縮剤の有無
血管収縮剤とは血管を強制的に収縮させる成分で赤かった目を白くする作用をもっています。充血を一時的に緩和するため、目薬によく含まれる成分です。充血してしまった目を「今すぐどうにかしたい!」と思っているなら血管収縮剤入りの目薬を探しましょう。
ただし、血管収縮剤には充血を引き起こす原因を取り除く働きはありません。長期間使用を続けると炎症の具合が判断できなくなるおそれもあるため注意が必要です。血管収縮剤の成分名は塩酸ナファゾリン、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸フェニレフリンなどがあります。
【3】メントールなど清涼感の有無
メントールは爽快感や清涼感を与える成分です。メントールが配合された目薬はスッキリした感覚や目薬をきちんとさした感覚が得られます。各メーカーが販売している目薬のなかにはメントールを高配合し強い爽快感が得られるタイプも存在します。
ただし、メントール自体に充血の原因を取り除く作用がないため、
・高配合のタイプを長期間使用する場合は注意する
・メントールによる不快な刺激を抑えたタイプを探す
・マイルドタイプを探す
などに気をつけて使用してください。
【4】コンタクトを着けたまま使えるか
一般的な目薬はコンタクト装着時にさすことができません。また「ハードコンタクトレンズなら使用可」とうたっているタイプがあり、ソフトコンタクトレンズには使用できない場合が多く、コンタクトを外した状態でさす必要があります。
日ごろからコンタクトレンズを使用している人は、コンタクトを装着中でも使えるコンタクト用タイプなのかを確かめてください。コンタクトを着けたまま使用できる目薬なら着脱の手間が省け、さしたいときにサッと目薬が使えます。
充血に効く目薬のおすすめ12選 医療ライター・西村テツジさんと編集部が選んだ
では、医療ライター西村テツジさんと編集部が選んだ、充血に効く目薬のおすすめ商品を紹介します。

疲れ目充血には、ビタミンB12配合のロート製薬『ロートリセブラン』がおすすめです。目に栄養を与え、疲れをいやします。
大人の疲れ目・充血を緩和するアイテム
ピンク色の液体とかわいらしいボトルが印象的な目薬です。大人の疲れ目に着目して開発されました。目のピント調節機能をおこなう毛様体筋をサポートするビタミンB12、目の組織呼吸をうながすL-アスパラギン酸カリウムを配合。さらに、目の組織代謝をサポートするビタミンB6を加えることで、酷使して疲れた目や充血した目をいたわってくれます。
充血への効果はもちろん、見た目もおしゃれな目薬です。カバンや職場のデスクに入れておけば、人前でも気にせず使えますね。
※この商品は「第2類医薬品」です。

ブルーライト充血には、抗炎症成分配合の参天製薬『サンテFXネオ』がおすすめ。清涼感でリフレッシュできます。
抗炎症作用を含む点眼薬
目の疲れや充血を軽減してくれる目薬です。目のピント調節機能のはたらきをうながすネオスチグミンメチル硫酸塩や目の組織代謝を高めるタウリン、目の組織呼吸をうながすL-アスパラギン酸カリウムなどが配合されています。
さらに、抗炎症作用をもつイプシロンーアミノカプロン酸も含んでいるので、炎症による目の充血にも効くでしょう。メントールが高配合されているので、強いさし心地を求めている人にも適した商品です。
※この商品は「第2類医薬品」です。

コンタクトレンズ使用時の充血には、コンドロイチン硫酸エステルナトリウム配合のライオン『スマイルコンタクトEX ドライテクト』を。乾燥によるダメージから瞳を守ります。
コンタクトレンズを使用している人向け
コンタクトを装着するときに感じる目の乾きを緩和してくれる商品です。高い粘度性の保水成分を配合し涙の蒸発を防いで目のうるおいをたもってくれます。また、角膜の保護やうるおいをとどめるコンドロイチン硫酸エステルナトリウムの力でコンタクトレンズの摩擦や目の乾燥によるダメージを軽減します。
メントールが含まれているので、清涼感も得られる目薬です。ソフト、ハード、O2、使い捨てと、さまざまなコンタクトに対応しています。
※この商品は「第3類医薬品」です。
デザイン性の高いボトルが特徴的
参天製薬が販売する『サンテ ボーティエ』は、目の疲れを緩和するタウリン、角膜の保護と保湿作用をもつコンドロイチン硫酸エステルナトリウム、ピント調節機能をおこなう毛様体筋を活性化させ、目の疲れを改善するビタミンB12などが配合された目薬です。
また、血管収縮剤である塩酸テトラヒドロゾリンを含んでいるため、充血を素早く軽減したいというときにも役立つでしょう。目薬の容器のデザイン性が高いのも特徴のひとつです。
※この商品は「第2類医薬品」です。
パソコンやスマホをよく使う人向け
ブルーライトの光によって起こる目の症状を緩和してくれる目薬です。ピント調節機能をサポートするビタミンB12、角膜を保護するコンドロイチン硫酸エステルナトリウム、疲労した目の組織代謝を高めるビタミンB6を一般用眼科用薬製造販売承認基準内最大濃度と高配合しています。
目の充血のほか、炎症や疲れの軽減が期待できます。ふだんからパソコンの作業時間が多い人やスマホを長時間見る人に注目してほしい商品です。
※この商品は「第2類医薬品」です。
血管収縮剤なしの充血目薬
長時間のパソコン作業による目の疲れに着目して開発された商品です。ピント調節機能のはたらきをうながすビタミンB12、疲労した目の細胞の新陳代謝を高めるビタミンB6を配合し、デジタル画面を見ることで起こる充血に対応してくれます。
さらに、角膜の乾燥を防いでうるおいを与えるコンドロイチン硫酸ナトリウム、目の組織代謝をうながすタウリンも配合しています。日ごろからパソコン作業が多いビジネスマンにぜひチェックしてほしいアイテムです。
※この商品は「第3類医薬品」です。
充血を軽減しながら原因にも対応してくれる
血管収縮剤である塩酸テトラヒドロゾリンが配合され、赤くなった目を澄んだ白目にしてくれる商品です。抗炎症作用をもつグリチルリチン酸二カリウム、目のかゆみの原因となるヒスタミンのはたらきを抑えるクロルフェニラミンマレイン酸塩も配合しているので、充血の原因となるものも取り除いてくれます。
くわえて、角膜の組織機能を高めるパンテノールや目に酸素を取り込んで呼吸をうながすL-アスパラギン酸カリウムも含んでいます。充血を緩和しながら目のケアもできる目薬です。
※この商品は「第2類医薬品」です。
充血を軽減する血管収縮剤をしっかり配合
充血した目を緩和するために開発された千寿製薬の目薬です。血管収縮剤である塩酸テトラヒドロゾリンが1mlあたり0.5mg含まれています。ハードコンタクトレンズやO2レンズ(酸素透過性ハードコンタクトレンズ)を装着中でも使用できる商品です。
メントールなど清涼感を得られる成分は配合していないマイルドタイプです。
※この商品は「第2類医薬品」です。
強い爽快感を得られる目薬
『ロートジーb』は爽快感を与える成分を配合することにこだわっているので瞳のリフレッシュができます。メントールの不快な刺激感を軽減する技術が採用されているため、スッキリ感だけを得られるでしょう。
ピント調節機能をサポートするネオスチグミンメチル硫酸塩や抗炎症作用をもつ硫酸亜鉛水和物、アレルギー反応の原因となるヒスタミンのはたらきを抑えるクロルフェニラミンマレイン酸塩などを配合し、疲れた目による充血を緩和してくれます。
※この商品は「第2類医薬品」です。
涙液と同じ成分を配合した目薬
目の乾きによる充血の緩和が期待できる目薬です。高い粘度性の成分を加えることで、瞳にうるおいをとどめてくれます。ソフト、ハード、O2、使い捨てなどさまざまなコンタクトレンズに対応しているので、コンタクトを装着することによる乾燥も防いでくれるでしょう。
涙液の成分である塩化カリウムと塩化ナトリウムも配合しています。涙液不足による乾きが気になる人に適した商品です。
※この商品は「第3類医薬品」です。
ダメージを受けた目の保護や修復をおこなう
目の組織代謝に力を入れた商品です。目の組織代謝を活発にしダメージの修復をうながす作用をもつ活性型ビタミンB2が配合されていることが特徴。
また、目に栄養を与え、新陳代謝を高めるビタミンB6、炎症を抑えながら角膜を修復するアラントイン、角膜の保護透明性保持などの作用があるコンドロイチン硫酸エステルナトリウムも配合し、充血した目をケアしてくれます。
目を酷使する作業を日常的におこなう人、長時間運転するドライバーなどはぜひ確認してください。
※この商品は「第3類医薬品」です。
ゼリア新薬工業『ビュークリアロッソ』
やさしいさし心地の充血に効く目薬
目のピント調節機能をおこなう組織をサポートするビタミンB12や疲れている目に栄養を与え、機能を高めるビタミンB6が配合された目薬です。パソコン作業やスマホ操作で酷使している目の充血を緩和してくれます。
アラントインも配合していることが特徴です。アラントインは炎症を抑えて目のダメージを修復する作用をもっています。メントールも含んでいますが、やさしいさし心地なので刺激感が苦手な人にも適したアイテムです。
※この商品は「第2類医薬品」です。
「充血目薬」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 充血目薬の売れ筋をチェック
Yahoo!ショッピングでの充血目薬の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
目の充血を緩和する方法
目薬をさすだけではなく、充血を緩和するほかの方法も試してみましょう。
目を使わない時間をつくる
目を使わない時間をつくり、意識的に目を休ませます。目が疲れる原因は複数ありますが、目を酷使していることが原因のひとつです。パソコン作業やスマホ操作を長時間おこなうような仕事に就いている人は、1時間に10分程度は目をつむり休憩をはさみましょう。
目をつむるのが難しい場合は、席を立ってトイレへ行く、デスクまわりを整理する、コピーをとるなど、パソコンやスマホから目を離す行動を取って目の負担を軽減してください。
また、目の乾燥を防ぐためにまばたきを意識的におこないます。さらに、遠くの景色を見てリラックス状態をつくるストレッチも充血しない目をつくることにつながります。
蒸しタオルでおおう
充血につながる目の疲れは、目のまわりの筋肉が収縮し凝ってしまうことも原因です。筋肉のコリは温めてほぐしてあげましょう。蒸しタオルを活用し、まぶた、眉まわり、目頭を温めると目のまわりの筋肉をゆるめることが期待できます。
毎日眠る前に5分間、蒸しタオルで目のまわりを温めてあげてください。蒸しタオルは水で湿らせたタオルを電子レンジで数秒間温めるだけでつくることができます。毎晩蒸しタオルを用意するのが面倒という人は、ホットアイマスクなどを活用しましょう。
ホットアイマスクについても知っておきたい方は、こちらの記事をどうぞ。
美容ライターの田島えり子さんへの取材をもとに、ホットアイマスクのおすすめ商品を紹介します。目を温めることでリフレッシュすることができる「ホットアイマスク」。使い捨てタイプや電子レンジ加熱式、電源式などさまざまな商品が販売されています。それぞれの特徴やホットアイマスク選びのポイントも田島さんに教...
疲れ、ブルーライト、乾燥による充血に! 充血目薬 医療ライターがアドバイス
目薬は充血の原因ごとに配合されている成分で選ぶのがポイント。疲れには目に栄養を与えるパンテノールや目のコリをほぐすビタミン12配合、紫外線によるものには抗炎症剤配合、目の乾きには目に潤いを与えるコンドロイチン硫酸エステルナトリウム配合の目薬がおすすめです。
また、血管収縮剤配合の目薬は即効性がありますが、頻繁に使うと効き目が悪くなりますので使い過ぎないように注意が必要です。
市販の目薬で緩和しない場合は受診する
これまでご紹介してきた目薬は充血に作用する成分が配合されているので、充血の緩和が期待できます。しかし、市販の目薬は一時的に症状を緩和する商品であることを把握しておきましょう。
目薬をさし目の疲れや乾燥を軽減するよう努力しても充血を繰り返すようなら受診してください。市販の目薬では解決できない症状が発生している可能性があります。医師による適切な処置を受け、治療を受けたり目薬を処方してもらいましょう。
目薬をさして充血の原因を減らしましょう
本記事では、充血に効く目薬の選び方と、医療ライター西村テツジさんと編集部で選んだおすすめ商品を紹介しました。充血に効く目薬は、目の疲れ・目の乾き・ブルーライトや紫外線など、充血を引き起こす原因に合わせて選ぶことが大切です。
また、血管収縮剤とメントールの有無やコンタクト装着時でも使えるかなど自分の希望に合っているか確認してください。今回紹介したおすすめ商品も参考にして、自分の用途に合う充血に効く目薬を見つけてください。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
新薬の企画開発を10年経験。その後、日用品メーカーで医薬部外品、化粧品、健康食品の商品企画、マーケティング、新事業開発を18年経験。 健康関連のスペシャリストとして、青汁マイスター・ソムリエ、薬膳コーディネーターの資格を有し、これまでに執筆は100事案を超え、商品企画提案などにも含め幅広く活動中。