黒糖梅酒はどんな味?
個性的な甘みがある黒糖梅酒は、一般的に砂糖や氷砂糖を原材料に使用するところを黒糖に変えて製造されている梅酒です。そのため色合いも褐色になり、特徴のひとつになっています。
梅のクエン酸と黒糖のビタミンやミネラルなどが含まれているのも注目すべきところ。口当たりもさっぱりとしているので女性でも飲みやすいお酒です。
黒糖梅酒の選び方 飲み方やどんなお酒を使っているのかチェック
郷土料理「ダイニング・ハルコマ」店主の鷲見孝二さんに、黒糖梅酒を選ぶときのポイントを教えてもらいました。
ベースのお酒で選ぶ
梅酒を作るときにベースとなるお酒は、くせの少ない甲類焼酎が選ばれることが多いです。梅の香りと味を存分に移すことができるため、甲類焼酎がベースになっていると梅本来の味を楽しめます。
ほかにも泡盛や日本酒などに梅を漬け込んで製造されている製品もあります。それぞれの酒造メーカーのこだわりが反映されているので、ベースの違うお酒の梅酒をいろいろと飲み比べてみることをおすすめします。
パンチのきいた味の「泡盛ベース」
日本のお酒の中でもアルコール度数が高く、グッとくる飲み口が特徴なのが泡盛です。琉球諸島伝統のお酒で、米麹に水と酵母を加えて発酵させて完成します。日本酒や焼酎とも違うクセもポイントです。
黒糖梅酒のベースに使用すると、甘みも感じながらパンチの効いたのどごしのお酒になります。泡盛と黒糖はどちらも沖縄の名産なので相性もよいでしょう。
スッキリとして飲みやすい「焼酎ベース」
梅酒の一般的なベースのお酒が焼酎です。基本は甲類焼酎を使うことがほとんどですが、芋や米などを利用した乙類焼酎を使用すると香りや飲み口などお酒の特徴が変わってきます。
くせのあるお酒が好きな人は乙類焼酎で仕上げられたアルコール度数が高いので、水やお湯割りをしてもアルコール感がそこなわれずに楽しむことが可能です。
フルーティーさが強調された「ブランデー」
白ブドウを原料として作られているのがブランデーです。果実を使った酒ではありますが、舌に感じる苦さが特徴です。そのブランデーをベースに黒糖梅酒を作ると甘みが締まり、飲みごたえのある製品に仕上がります。
ブランデーをベースにした梅酒はアルコール度数は40~50%と高めになるので、ソーダなどで割って飲むとよいでしょう。
アルコール度数から選ぶ
梅酒のほかの選び方としてアルコール度数をみてみましょう。アルコール度数によってどんなシチュエーションで飲むかという部分
にも関連してきます。アルコール度数が12%以下の製品の場合は毎日の晩酌用などに向いています。
12%以上の黒糖梅酒の場合は、じっくりと梅酒を味わう時間があるときにおすすめです。飲酒以降もゆっくりと睡眠できる時間があるときに楽しむとよいでしょう。
黒糖以外の甘み成分をチェック
一般的に梅酒は、青梅を蒸留酒と砂糖に漬け込んで作ります。黒糖梅酒は、文字通り漬け込みに黒糖が使用されていて、白糖を使ったものとは異なる独特の甘みとコクがあるのが特徴です。
黒糖梅酒の甘さやコクの強さは、銘柄によってまちまち。また、蜂蜜などを加えて黒糖のみの梅酒とは違ったコクを持つものもあります。
お酒のアルコール感が苦手な人は甘みが強い梅酒がおすすめ。逆に、お酒としてしっかり楽しみたい人は甘さ控えめのものを試してみるといいでしょう。
黒糖梅酒のおすすめ14選 人気商品を紹介します!
黒糖梅酒の選び方のポイントをふまえて、鷲見孝二さんと編集部が選んだおすすめ商品を紹介します。ベースのお酒の種類や飲み方、甘さのイメージなどをチェックして、好みに合う黒糖梅酒を探していきましょう。
こだわりにこだわった材料で仕上げた梅酒
広島でも名の知られた酒造メーカーが手がけた製品です。純米大吟醸の作り方をベースに手摘みでていねいに収穫された完熟の南高梅を酒につけて仕上げています。漬けた梅をピューレにして入れることでとろみがあり、風味が舌によく絡むでしょう。
梅の酸味と味わいを濃い目に仕上げているため、ソーダ割りでも存分に楽しむことができます。
少数の製造本数でこだわって製造されている
300年以上の歴史があり、数々の賞も受賞している酒蔵で作られた梅酒です。吉野梅郷の梅生産者とタッグを組み、歴史ある日本酒でつけて、味わい深い梅酒を作り出しました。
日本酒のうま味と梅の風味が絶妙にマッチしており、アルコール度数も10~12%のためにロックで飲んでもやさしいです。梅そのままの味わいを感じられるでしょう。製造量が少ないため、見つけたらぜひ購入してみてください。
熟成に熟成を重ねた深いコクのある一品
この梅酒は、完熟梅の果肉が溶けだすほどに熟成されているのが特徴です。ベースとなる日本酒は蔵の中で10年以上も熟成させた純米吟醸酒を使っており、ほかの梅酒にはない深いコクが感じられます。
そこに 紀州産南高梅を漬け込んでもう一年熟成させることによって濃くてまろやかなうま味を作り出しました。アルコール度数も低めなので、ぜひロックで長い期間で仕上げた風味を楽しんでください。
カクテルのように軽い飲み口の梅酒
ベースのお酒にスピリッツを使用しており、カクテルベースに使われるようなお酒の作り方で仕上げられています。サントリーがこだわる天然水での仕込みもされており、すっきりとした甘さが飲みやすさを演出してくれます。
ボトルなどもスタイリッシュなので女性でも手に取りやすいでしょう。お酒上級者はこのお酒をベースにオリジナルなカクテルをつくってみるのもおすすめです。

芳醇な梅の香りを楽しむ
石垣島にある請福酒造の泡盛をベースにした梅酒。ただし一部の泡盛であるようなクセの強さは感じられず、梅のエキスがしっかり前面に出た梅酒です。
“梅感”が強いので、お湯で割っても匂いが飛び切ってしまうことなく、広がる香りを楽しめます。甘さは強すぎず弱すぎず。甘いお酒が好きな人よりも、純粋に梅の風味を味わいたい人におすすめします。

よく冷やして飲むのがおすすめ
日本酒の「松盛」に地元産の白加賀梅を漬け込んだ梅酒。黒糖のコクと甘みは感じられるが、その甘み梅の酸味がとてもバランスが取れていて、さっぱりした飲み口に。甘すぎないのでそのままロックなどでもいいし、炭酸などで割っても楽しめます。
まろやかな風味が口いっぱいに広がる
紀州産の南高梅をふんだんに使い、梅のうまみも日本酒のうまみも味わえる日本酒梅酒です。メーカーのおすすめの飲み方が日本酒のように燗して飲む方法で、あたためることでアルコール感がやわらいで飲みやすくなります。
梅から生まれるまろやかな風味が口いっぱいにひろがり、純米酒のグッとくる飲みごたえがたまらないお酒です。ロックで氷をいれて楽しむのもよいでしょう。

日本酒ベースでもしっかり甘い梅酒
この梅酒は日本酒をベースにしています。ただし、日本酒の風味が前面に出るような飲み口ではなく、後口にほんのり日本酒感が残るのが特徴と言えます。
甘さは比較的しっかりある梅酒ですが、あとを引くような甘ったるさではなく、すいすい飲めます。個人的には、割ってしまうと風味がぼやけてしまうので、ロックで飲むのがおすすめです。
芋焼酎が好きな方なら一度はぜひ!
薩摩といえば芋焼酎で有名。その芋焼酎と地元産の南高梅に黒糖を使った梅酒です。芋焼酎と梅の香りが豊かで、味わいも梅の酸味と黒糖の甘みがバランスよく仕上げられています。

甘さ控えめ大人の梅酒
沖縄の泡盛メーカーによる沖縄産黒糖を使用した梅酒です。梅酒といえば甘いものというイメージがありますが、この梅酒は甘さがかなり控えめ。色が薄く、口当たりもさっぱりしていて飲みやすく、口に入れるとベースに使われている泡盛の風味が感じられます。個人的には、割るよりロックで飲むのがおすすめ。しっかりお酒として楽しめる大人の梅酒です。

ダークラムベースの濃厚な味わい
ベースにダークラムが入っていることもあり、色が濃く、味にも深みがあり複雑です。ラム酒と黒糖が相まってか、かなりの甘さ。ラベルにある"とろける"のとおり、まろやかな味わいが特徴です。
ロックでもいけますが、個人的にはソーダで割ったり、カクテルのベースにするのにもおすすめの梅酒。ラム酒のように、バニラアイスなどにかけてもおいしく楽しめるお酒です。

梅本来の味わいを楽しめる
香料や着色料、酸味料をまったく使わずに作られた梅酒です。鹿児島にある仕込み蔵で製造され、梅本来の香りや酸味にこだわっています。味はあっさりめですが、確かに梅の香りはしっかり感じられます。
比較的甘さは控えめですが、黒糖だけでなく、蜂蜜も加えられているので独特なコクと甘みがあります。ロックでもいいですが、ソーダ割りで飲むがおすすめ。クセがなく、良くも悪くもニュートラルな梅酒と言えます。

紀州の梅と水にこだわって作られた梅酒
ばばあの梅酒シリーズのなかの1本。紀州本場の完熟した南高梅をアルコールに漬け込み仕上げた梅酒に黒糖を加えています。黒糖のコクと甘味に加えてさらに蜂蜜をプラス。濃厚な味わいで甘口の梅酒が好きな方にはたまらない一品です。
梅と黒糖の風味が豊かに味わえる
紀州産南高梅を100%使用し、梅エキスを加えることで梅のしっかりとした味わいを感じることができ、自然な梅の風味と厚みのある味わいを実現。
「黒糖梅酒」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 梅酒の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの梅酒の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
黒糖梅酒の美味しい飲み方
黒糖梅酒はロックで飲んで楽しむほかに、ソーダやお湯などで割って楽しむこともできます。製品の特長によってはおすすめの飲み方があるので確認してみましょう。梅酒の風味なども残しながら、おいしくいただくためにもぜひ割り方を学んでみてください。
さまざまな楽しみ方を知ることでより深く黒糖梅酒の世界を掘り下げてみましょう。
甘みが苦手な人は「ソーダ割り」を
さわやかなのどごしを楽しみたいときには炭酸水を使ったソーダ割りがよいでしょう。炭酸の刺激によって黒糖梅酒で感じる甘さやコクがやわらぐため、飲みやすさが変わります。お気に入りの風味だけれども、甘みがつよい製品などにあった割り方です。
炭酸の強さもさまざまあります。強い刺激が好みの人は強炭酸、すこしパチパチするぐらいがよい人は微炭酸を使ってみましょう。
黒糖梅酒をじっくり味わいたい人は「ロック」を
黒糖梅酒がもつ本来のコクや風味を味わいたい人はロックで飲みましょう。製氷機の氷よりも不純物をふくんでいないロックアイスを用いると、溶けにくいのでより長く楽しめます。
徐々に氷がとけることによってその風味や飲み口もかわってくるので、時間による変化を楽しむのも一興でしょう。注意としてはアルコール度数がお酒の度数そのままなので、飲みすぎないようにしてください。
寒い日には「お湯割り」がおすすめ
秋から冬にかけては、あったかい飲み物が体にしみわたります。黒糖梅酒もお湯割りで楽しめる銘柄があります。お湯をいれることで、湯気とともに梅酒のよい香りも広がり、アロマテラピーをしているような雰囲気も味わえます。
黒糖梅酒とお湯の割合としては1対1ほどがおすすめです。お湯のほうが多すぎると風味がそこなわれてしまうので注意が必要でしょう。
カクテルのように飲める「牛乳割り」
コーヒーリキュールのカルーアのように、黒糖梅酒を牛乳を使って割る方法もあります。牛乳のまろやかさによって、やさしい口当たりになり、お酒が苦手な人でも味わいやすいでしょう。
カクテルのような楽しみ方なので、食後のデザート酒として、ひと息つきながら飲んでみましょう。割合としては、黒糖梅酒:牛乳を2対3にするのがおすすめです。
そのほかの梅酒のおすすめはこちら 【関連記事】
ダイニングオーナーのアドバイス 飲み比べするのも、おすすめ!
ひと口に梅酒といっても、ご紹介したように意外と甘さや風味に違いがあります。ちびちび飲んでも味わい深く、割ってグイグイ飲むのにも適していて、親しみやすいお酒です。
アルコール度数も10%台前半とほどよく酔えて、価格も720mlなら1000円台とお手頃。梅酒好きの方なら複数の銘柄を手に入れて飲み比べしても面白いですよ!
黒糖梅酒の飲み方は深く広い
黒糖梅酒の選び方とおすすめ商品をご紹介しました。黒糖梅酒といってもベースのお酒や原材料によって風味や味わいが違います。割り方も自由度が高いので、幅広い人に楽しんでいただけるお酒であることが分かっていただけたでしょう。
自分の飲みやすい方法のほかにも、その日の気分や種類を変えてみてあたらしい飲み方を見つけるのも楽しいでしょう。飲み方は海のように深く広い黒糖梅酒をとことん味わいつくしてみてください。
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駒込・アザレア通りを通り抜けた角にある、追求されたおいしさを持つ料理とお酒を味わえると評判の深夜食堂「ダイニング・ハルコマ」の店主。 岐阜県出身で、お店では飛騨の郷土料理も提供。終電を過ぎても気楽に立ち寄れる店は地元のファンが多い。オイスターマスターの資格を持ち、新鮮で濃厚な生牡蠣をはじめ、鍋やアヒージョなど幅広い牡蠣料理とこだわりのお酒を楽しめる。飲食業界20年のベテラン。