シュラフカバーの効果とは シュラフカバーは必要? 役割は?
シュラフカバーとは、シュラフ(寝袋)の保温性を高めたり、濡れるのを防ぐカバーです。シュラフカバーを使うと、シュラフとカバーとの間に空気の層ができ、より暖かさが増します。また、シュラフにとって水は大敵です。濡れてしまうと保温性が失われるため、雨が多い季節にはぜひ一枚もっておきたいアイテムです。
シュラフカバーの選び方 素材・サイズ・防水性能・伸縮性・レイヤー数など
ここからは、シュラフカバーを選び方についてご紹介していきます。ポイントをおさえて、自分に合った商品を見つけてみてください。ポイントは下記の5つ。
【1】素材
【2】サイズ
【3】防水性能
【4】伸縮性
【5】レイヤー数
上記のポイントを押えることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】素材を選ぶ ゴアテックスなど透湿防水性の高い素材を
シュラフカバーでおすすめの素材がゴアテックス。ゴアテックス素材は防湿性や透過性に非常にすぐれているうえ、丈夫で長持ちします。シュラフのダウンが汗による水蒸気を逃し、雨や湿気、結露といった外部からの水滴からダウンが濡れてしまうのを防いでくれます。快適な睡眠のためにも、シュラフカバーの素材選びはとても重要なポイントです。
【2】サイズを選ぶ 冬用は大きめのものを
シュラフより小さいカバー、または同じサイズのものを選んでしまうと、カバーがダウンを潰してしまい、保温性能が下がってしまいます。冬用は大きめサイズがおすすめです。
一方、冬以外の季節の使用など保温性よりもほかの機能を重視したいときには、荷物がかさばらないようにシュラフとぴったりくらいのカバーを選ぶ選択肢もあります。
【3】防水性能で選ぶ 透湿・防水・撥水加工が施されたものを
防水・撥水加工が施されているかもチェックしましょう。とくに秋・冬のキャンプはテント内まで結露します。素材はもちろん、水濡れに強い商品を選びましょう。
また、お手入れ面も考慮して、撥水性が高い商品を選ぶと防水だけでなく汚れ対策もできます。おすすめは縫い目部分にも防水処理が施されている「完全防水」タイプです。
【4】伸縮性で選ぶ ジッパーの位置などを確認
裏地が伸縮性のあるものだと、寝返りがうちやすく快適です。また、サイドや内側にジッパーがある構造のものも便利ですよ。このあたりは、通販サイトの口コミが大変参考になります。素材や使い心地などもふくめて事前にチェックしておきましょう。
【5】レイヤー数を選ぶ 使用シーンに合わせて
ここでは、使用シーンに合わせたレイヤー数の選び方についてご紹介していきます。
2層構造の2レイヤーは軽い
2レイヤーとは、表地とゴアテックスなどの透湿防水素材の2層でできているものです。2レイヤーのほうが3レイヤーよりも裏地がない分だけ軽いので、軽量化のためにはこちらがおすすめです。また、裏地がない分寝返りが打ちやすく寝汗をかきにくいため、汗をよくかく人でも蒸れにくいのも2レイヤーのメリットです。
裏地のある3レイヤーは保湿性が高い
3レイヤーは、2レイヤーに裏地を付けた3層構造になります。3レイヤーは2レイヤーよりもかさばりますが、保温性や透湿防水性能は上がっています。3レイヤーは裏地があるため、単体でも使うことができます。裏地を起毛させるなどすれば、多少の保温性をもつため、春・夏の気温が高い時期であれば、軽いシュラフカバーだけで寝る人もいます。
シュラフカバーのおすすめ17選
ここまで紹介したシュラフカバーの選び方のポイントをふまえて、キャンプライターの中山一弘さんと編集部が厳選したおすすめ商品をご紹介します。
軽量で持ち運びやすい!
高い引裂強度を誇るマイクロリップナイロンを採用し、特殊コーティングを施すことで、従来よりも薄いコーティングにもかかわらず同様のスペックを実現。その結果、性能を落とさず軽量化に成功し、持ち運びやすくなったシュラフカバーです。
キャンプや登山するときだけでなく、災害時などの緊急時に使うのにも適しており、さまざまなシーンで役立ちます。
耐水性&透湿性にこだわった安心の国内ブランド
「オクトス」は、登山用品を中心に商品の企画・生産・販売を手がける日本のアウトドアブランドです。高品質でありながらも、手の届きやすい価格で人気を集めています。この商品は、ハイレベルな耐水性と透湿性を兼ね備えたモデルです。ファスナーは上下好きな方から開閉可能です。
2レイヤータイプなので、寒冷期向きではありませんが、寒さがさほど厳しくない時期なら、裏地がないだけ軽く、コンパクトに持ち歩けるのでおすすめ。緊急時のビバーク用にザックの中に常に入れておくと安心です。自分の好みに合わせて選べる5色展開です。

上下で透湿性を変えて実用的な快適さを追求
オクトスは石川県に本拠があるメーカーで、1999年設立と比較的新しいブランドです。ネット通販を中心にしてきたため、Amazonなどではよく見かけますが、アウトドアショップではなじみがないかもしれません。シュラフカバーも独自の工夫がされていて、このモデルでは上面に15デニールのリップストップナイロンを使い、下面には30デニールのナイロン透湿防水ポリウレタンコーティングを採用することで、寝たときに適切な防水性と透湿性のバランスです。
また、シュラフカバーには珍しく、足元からも開閉可能な145cmものファスナーがついています。それでいて軽量なので、ビバーク装備としても、山小屋でのシーツ代わりにも使えそうな製品です。

軽量・コンパクトながら抜群の防水性・透湿性を実現
国産メーカーのファイントラックは、撥水性アンダーウェアで「ドライレイヤー」という概念を創りだし普及させたことで有名です。そのファイントラックが独自に開発した透湿防水素材の、「エバーブレス3D」を使ったシュラフカバーがこちらの製品になります。
コーティングの裏面に特殊な3Dドットを配した2.5レイヤー構造で、3レイヤーより軽量ながらじゅうぶんな強度を備えています。腰の部分までファスナーがあるので潜り込みやすく、単体でも使えます。表地にはストレッチ性もあり、ファイントラックのシュラフ(ポリゴンネスト)はもちろん、他社製シュラフをお使いの場合も合わせやすいでしょう。加水分解による劣化もしにくく、長期間使える点もおすすめです。
単体でも使用可能!無駄を削ぎ落し軽量コンパクト
2004年に創業した「finetrack」のシュラフカバーです。独自に開発された防水透湿素材「エバーブレス®3D」が使用されており、特殊な2.5レイヤー構造になっています。ファスナーを省くなどデザインをシンプルにすることで、わずか222gと軽量かつコンパクト。
耐久性があるので、単体での使用も可能です。デザインは細身ですが、ストレッチ性があるので、同社製品の「ポリゴンネスト(オレンジまで)」と合わせて使えます。耐水圧は10000mm以上と、大雨や長時間の降雨にも負けない高機能。登山やキャンプにおすすめな製品です。

長年のノウハウの積み重ねで信頼性も高いモデル
シュラフの専門メーカーとして、長年、登山業界で絶大な信頼を集めてきた国産メーカーがイスカです。世界中の山々で使われた実績をもとに、細部にもこだわった作りになっています。
この製品は超軽量な15デニールナイロンをベースに、ゴアテックスの3レイヤー構造、ワイドサイズなので、厳冬期用のダウン量が多いシュラフとの組み合わせに最適です。もちろん、一般の春秋用シュラフでゆったり寝たい方や、体の大きい方にもおすすめです。
60cmのサイドジッパーつきで出入りもしやすく、ドローコードでの調整も細かく可能。立体構造の3D構造フードで、数値より快適に潜り込める印象です。
残り生地を使用した本格シュラフカバー
シュラフやダウンジャケットなどを手掛けるメーカー「NANGA」。このシュラフカバーは、寝袋などを作成したときに余った生地を使用したもので、カバーでありながらしっかりと内部を温かくしてくれるのが特徴です。
また、収納時のサイズは約20cmとコンパクトで、荷物が多くなるアウトドアのときにも邪魔にならず手軽に持ち運べます。
寝返りがうちやすいラージサイズ
透湿性の高い「高通気エントラント」を採用したファスナーレスタイプの3レイヤーシュラフカバー。単体で使用することもできるシュラフカバーのなかでは最も軽量タイプです。予期しないビバーク時にもあると重宝しますね。
通常タイプのものより一回り大きいラージサイズのため、シュラフのロフトを無駄にしたくない人や体格の大きな人に向けです。
高通気タイプの防水透湿素材で結露を大幅に改善
シンプルかつ高品質な登山向けアイテムを展開する人気ブランド「プロモンテ」のシュラフカバー。フルシーズン対応の3レイヤータイプで、夏場の単体使用も可能です。わずか重さが約300gと携帯性にも優れています。また、東レと共同開発した「高通気エントラント」という生地は、防湿・透湿性に加え、従来品の50倍以上と通気性も抜群です。
結露からシュラフ本体を守ると同時に、シュラフ内の保温を保ちながら、湿気を放出して快適に眠れます。カラーは、ナチュラルで使いやすいオリーブグリーンです。
老舗登山用品専門店のオリジナルブランド
BAILESSと聞いてもあまりなじみがないかもしれませんが、実は全国に展開している登山・アウトドア・キャンプ専門店「好日山荘」オリジナルのシュラフカバーです。3シーズンシュラフのロフトを損なわないサイズで、防水透湿性に優れた30デニールのゴアテックス素材を使用しています。
サイドには出入りが楽な74cmのジッパーが取り付けてあり、温度調節しやすいのも嬉しいポイント。ゴアテックス製品は、長く使えるぶんやや値が張りますが、この商品は比較的リーズナブルなので、ブランドにこだわらない方、コスト重視の方におすすめです。
サープラスメーカーのミリタリー風シュラフカバー
1971年創業の老舗のサープラスメーカー「ドイツSTURM(スターム)社」のブランド、「MIL-TEC(ミルテック)」のシュラフカバーです。ミルテックの製作したアウトドア用品はオリジナルで高品質、高い人気を得ています。3層構造になっており、通気性と防水性に優れた製品です。 サイドにはツーウェイジッパーが付いているので、暖かい季節には足元だけ開けて外気を取り込み、温度調整がしやすいのも嬉しいですね。
お色は「CCE Camo 迷彩」「COYOTE」「オリーブドラブ」「WOODLAND Camo 迷彩」「マルチカラー」の5種類、重量は少し重めの960gで、肩幅は85cmとゆったりめです。

軽量で災害対策用品としてストックしておく使い方も
SOLは災害やビバークのような緊急事態に使う製品を、数多く出しており、オレンジ色のパッケージを目にしたことがある方も多いでしょう。これは内側に保温性能が高い熱反射シートを使い、表面には撥水処理が施されているモデルです。完全防水ではありませんが、自分で内側のシーム処理をおこなうと、性能を上げることができます。ほどよい防水性・透湿性で、軽量なのもおすすめなポイント。
冬山のテント泊などには向きませんが、そこまでではない環境であれば、コスパもよいので注目しておきたい製品です。最近では台風や地震などの災害への備えも重要なので、備蓄用に揃えておくのもよいでしょう。
お手頃!薄くて軽くて丈夫なシュラフカバー
色がホワイトで清潔感のあるMURACOのシュラフカバー。使用されている「タイベック」は、米国デュポン社が独自開発した生地で、その優れた透湿・防水性および耐久性から、防水シートなどの建築資材としても高い評価を得ています。シュラフを結露から保護し、シュラフ内をドライな状態に保つので快適です。
簡単に着脱できるセンタージップで、首回りにドローコードが付いているため、各ブランドのシュラフに合わせやすいのが特徴。ゴアテックス製のものより手軽に購入できるのも魅力です。
保温効果バッチリのシュラフカバー
コンパクトに収納できるマミー型のシュラフカバー。不織布とポリエチレンフィルムで構成された軽量な素材が特徴です。内部でムレが生じにくいように作られているので、蒸し暑い夏場をはじめオールシーズン快適に使用できます。
撥水加工が施されており、外部からの水を中に通しにくいため、雨の日でも安心。耐久性があり繰り返し使用できるので、アウトドアだけでなく災害時の非常用備品としても活用できます。
特殊加工により防水性&強度がアップ!
男女ともに使いやすい鮮やかなオレンジカラーのシュラフカバー。縫製ラインに『シームシーリング』という加工が施されており、高い防水効果を発揮し、ほつれや劣化にも丈夫なつくりになっています。
また、フラップによりガードされたファスナーは左に傾斜して配置されているのも特徴。就寝時にファスナースライダーが口周りに当たりにくくなっているので、右手での開閉も簡単に行えます。こちらのLサイズは真冬でも使用可能です。
フェイスネットが付いているシュラフカバー
シンプルで扱いやすいシュラフカバー。保温力が高く、結露にも強い素材が採用されています。耐水圧が10,000mmなので、雨の日でも安心して使用できるのもおすすめのポイントです。
虫の侵入を防ぐワイヤー入りフェイスネットが付いているのも特徴。野外でも安心して就寝できるため、虫が苦手な方にもおすすめの商品です。
コスパ良し!自己発熱で快適な寝心地
鮮やかなオレンジ色が目を引く封筒型のシュラフカバー。通気性&耐久性抜群の15Dナイロン素材から作られていて、薄くて軽いのが特徴です。生地が薄いと心配なのが保温性ですが、内側に施された複合熱反射性アルミニウムコーティングが体熱を反射するので、あたたかく快適に過ごせます。
重量はわずか144g。袋に収納するとペットボトルほどのコンパクトサイズで、楽に持ち運べます。グランドマットやカバーブランケットとしても代用できるため、アウトドアや災害用に最適です。1人用のほかに、丸封筒タイプやワイドな2人用もあります。
「シュラフカバー」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする シュラフカバーの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのシュラフカバーの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
シュラフカバーに関するQ&A よくある質問
シュラフカバーは必要?

シュラフカバーが必要かどうかは、どれだけ快適さを求めるかどうかによります。雨や結露などによりテント内が濡れたり、シュラフが濡れたりすると、ダウン製のものは保温性が低下します。少しでも軽量化を図りたいのであれば、なくてもよいでしょうが、快適さを求めたいのだあれば検討すべきでしょう。
シュラフカバーの寿命は?

一般的に、ゴアテックス素材のもので約5年とされています。寿命の目安としては、生地の防水透湿性素材がはがれている、効果が落ちている、あるいはシームテープの剥離や撥水性能の減退、そのほか傷、破けているなどがあげられます。
キャンプライターからのアドバイス 常時カバーを使用することで不意の事故も避けられる
登山キャンプなどでは、雨の日などは仕方なくテント内でお湯を沸かしたり調理することがあります。登山あるあるですが、ちょっと動いたらこぼしてしまい、シュラフを濡らしてしまった、という事故も起きがちです。
ダウンシュラフは濡れると保温性が激減するため、雪山・登山などでは生命に直結しかねません。ですが、シュラフカバーをしておけば、こういうときもシュラフ本体を濡らさずにすむため、保険という意味でも安心です。これはお子さんが飲み物をこぼしたりしがちなファミリーキャンパーにとっても、参考になる使い方だと思います。
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