フラットベッドスキャナとは
フラットベッドスキャナは、コピー機と同じような感覚で使える、据え置きタイプのスキャナです。
使い方は、透明な原稿台の上にチラシや雑誌をのせて読み取ったのち、パソコン上で確認したり、メールに添付して送信したりできます。オフィスでプリントをスキャンするだけでなく、家庭でチラシをデータ化して、スマホから確認するなど、あるととても便利な機械です!
フラットベッドスキャナの選び方
それでは、フラットベッドスキャナの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の4つ。
【1】用途に応じて解像度
【2】読み取り原稿に応じて読み取りセンサー
【3】連続で読み取れるか
【4】フィルム対応やUSBバスパワー動作などの付加価値
上記の4つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】用途に応じて解像度をチェック
フラットベッドスキャナは、コピー機と同じような感覚で使える据え置き型スキャナで、安定したスキャンができることが利点。フラットベッドスキャナは、なにをスキャンしたいかによって、必要な解像度が変わります。もちろん解像度の高い製品でも、スキャン時に解像度を下げることができます。予算に余裕があるなら、解像度の高い製品を選ぶのもひとつの手。
写真や雑誌、印刷されたチラシをスキャンして、パソコンで見たりメールで送るといった用途なら、600dpiあればじゅうぶんでしょう。また、フィルムをスキャンしたい場合は、4800dpi以上が必要です。もちろんその場合はフィルムスキャンに対応した製品を選んでください。
【2】読み取り原稿に応じて読み取りセンサーをチェック
フラットベッドスキャナには、原稿を読み取るためのセンサーとして、CCDまたはCISと呼ばれるセンサーが使われています。CCDはデジタルカメラなどにも使われているセンサーで、レンズを使って原稿をセンサーに結像させます。解像度が高く、ピントの合う範囲が広い(被写界深度が深い)ことがCCDの利点ですが、本体が分厚くなりやすく、コストもかかります。
CISは、棒状のセンサーを動かして読み取る方式。構造がシンプルなので薄型化が容易で、コスト的にも有利です。ただしCISはピントの合う範囲が狭いので、裁断していない本や厚みのあるもののスキャンには向いていません。
【3】連続で読み取れるかチェック
フラットベッドスキャナは通常、1枚スキャンするごとに原稿を手で交換する必要がありますが、ADF(Auto Document Feeder)を搭載した製品なら、数十枚の原稿を自動的に連続スキャンすることができます。
ただし、数百枚以上の書類をスキャンしたいのなら、ドキュメントスキャナと呼ばれる専用製品を使ったほうが便利です。
【4】フィルム対応やUSBバスパワー動作などの付加価値もチェック
その他、付加機能もチェックしておきましょう。写真のフィルムをスキャンしたいのなら、フィルムスキャン対応製品を選ぶことになります。また、ノートパソコンと一緒に持ち運んで使うことが多いのなら、USBからの給電で動作するUSBバスパワー動作対応製品がおすすめです。
また、厚みがある書籍などをスキャンする場合は、上のフタが取り外せるタイプの製品が便利です。
フラットベッドスキャナおすすめ7選
上記で紹介したフラットベッドスキャナの選び方のポイントをふまえて、石井英男さんと編集部が選んだおすすめ商品をご紹介します。ぜひ参考にしてください。

薄型で持ち運びがらくなUSBバスパワー対応機
CIS方式の薄型A4フラットベッドスキャナです。解像度は4800dpiと高く、縦置きでのスキャンにも対応しています。USBバスパワーで動作しますので、コンセントが不要。パソコンに接続するだけですぐに使えます。また、フタがスライドして持ち上がる「Advanced Z-Lid」により、最大21mmの厚手原稿も美しくスキャンできます。
重量は約1.7kgと軽く、持ち運びもしやすくなっています。テキストつきPDFの作成にも対応するほか、5つのEZボタンによるかんたん操作を実現していますので、はじめてフラットベッドスキャナを購入する方にもおすすめです。

気軽に使えるUSBバスパワー対応機
CIS方式の薄型A4フラットベッドスキャナ。解像度は4800dpiと高く、さまざまな用途に使えます。スタンドを内蔵しており、縦置きで使うことも可能。また、上のフタを外すことができますので、A4より大きな原稿や厚みのある本もらくにスキャンできます。重量は約1.5kgと軽いので、気軽に持ち運べます。電源はUSBバスパワーで動作しますので、コンセントは不要。
よく使う機能が割り当てられた4つのスキャナビボタンを備えていますので、操作もかんたんです。価格も手頃なので、はじめての一台として初心者におすすめの製品です。

フィルムスキャンにも対応したハイエンドモデル
CCD方式を採用した高性能なA4フラットベッドスキャナです。解像度は9600dpiと非常に高く、フィルムスキャンにも対応しています。また、35mmマウント用、35mmスリーブ用、ブローニー用の3種類のフィルムガイドが付属。フィルムのゴミやキズを除去する機能や逆光や褪色を補正する機能も備えています。また、光源に「高輝度白色LED」を採用し、電源を入れたらすぐにスキャンを行なうことができます。
書籍やプリント写真、印刷物だけでなく、フィルムも高解像度でスキャンしてデジタルデータ化したいという人におすすめの製品です。

A3サイズのスキャンに対応した大型機
CIS方式を採用したA3フラットベッドスキャナです。解像度は2400dpiで、書籍やプリント写真を読み取るにはじゅうぶん。本体のサイズは大きめですが、A4サイズの書籍の見開きを一度にスキャンできることが魅力です。フタは外せませんが、上下に動く設計になっていますので、厚みのある書籍もスキャンできます。
スキャンボタンやPDFボタンなど、4つのボタンによく使う機能が割り当てられていますので、ワンタッチでの操作が可能。A3サイズの原稿を一度にスキャンしたいという人におすすめの製品です。

ADF搭載で大量の原稿もらくにスキャンできる
CIS方式を採用したADF搭載A4フラットベッドスキャナです。解像度は1200dpi(ADF利用時は600dpi)ですが、書類などの読み取りにはじゅうぶんなスペックです。
ADFには一度に最大50枚の原稿を入れることができ、1分間に片面25枚の高速スキャンが可能(300dpi時)ですので、個人での利用だけでなく、オフィスなどでの利用におすすめの製品。電源はACから供給するタイプですが、電源回路が内蔵されていますので、ACアダプターは不要です。
また、オプションのネットワークインターフェイスパネル「DSBXNW1」を使うことで、ネットワーク環境での利用も可能になります。
原稿台読み取り30万スキャンを実現した耐久性
ビジネスのハードな要求にも応える耐久性を実現しており、注文票や伝票など、データ化が必要となる業務にも安定した力を発揮します。
読み取りスピードはカラーモノクロともに4秒/枚という速さで、ページの回転や入れ替え、特定フォルダへの転送ができるほか、アプリケーションやプリンターとの連携も可能です。
画質とスピードを両立した1台
光源にLEDを採用し高速スキャンを実現し、先進の光学テクノロジー「α-Hyper CCDⅡ」で6400dpiの解像度を実現した1台です。
2本のLED光源を採用することで、使用するときのウォームアップ時間が必要ありません。ストレスないスキャンができます。また、原稿のしわや折り目によって生じる影も軽減します。
スキャン、転送、コピー、PDF化などをワンプッシュでおこなえるナビボタンを搭載。複数ページのPDF化などもボタン操作で簡単なため資料づくりなどの作業の効率があがります。
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする フラットベッドスキャナの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのフラットベッドスキャナの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
スキャンもできるプリンターもチェック 【関連記事】
まとめ
家庭用プリンターでは、スキャン機能やコピー機能を備えた複合機が主流となっています。たまにしかスキャンしないというのなら複合機のスキャン機能でもじゅうぶんです。
ですが、分厚い本を裁断せずにスキャンしたい場合や、数十枚以上の原稿をスキャンする場合は、やはり専用のスキャナを使ったほうが便利。
用途によってはフラットベッド以外の形態のスキャナが向いている場合もありますので、そちらもあわせて検討することをおすすめします。
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東京大学大学院工学系研究科修士課程修了。 ライター歴25年。PC/ITに関するテクノロジーの解説や製品レビューを得意とする。 最近は、STEM教育や3DプリンターやCNCを初めとするデジタルファブリケーションに興味を持ち、積極的に取材や記事執筆を行っている。 また、子どもへのプログラミング教育にも関心があり、CoderDojo守谷のメンターを務めている。