フラットベッドスキャナとは
フラットベッドスキャナは、コピー機と同じような感覚で使える、据え置きタイプのスキャナです。
使い方は、透明な原稿台の上にチラシや雑誌をのせて読み取ったのち、パソコン上で確認したり、メールに添付して送信したりできます。オフィスでプリントをスキャンするだけでなく、家庭でチラシをデータ化して、スマホから確認するなど、あるととても便利な機械です!
フラットベッドスキャナの選び方
IT・テックライターの石井英男さんに、フラットベッドスキャナを選ぶときのポイントを教えてもらいました。
【1】用途に応じて解像度をチェック
IT・テックライター
フラットベッドスキャナは、コピー機と同じような感覚で使える据え置き型スキャナで、安定したスキャンができることが利点。フラットベッドスキャナは、なにをスキャンしたいかによって、必要な解像度が変わります。もちろん解像度の高い製品でも、スキャン時に解像度を下げることができます。予算に余裕があるなら、解像度の高い製品を選ぶのもひとつの手。
写真や雑誌、印刷されたチラシをスキャンして、パソコンで見たりメールで送るといった用途なら、600dpiあればじゅうぶんでしょう。また、フィルムをスキャンしたい場合は、4800dpi以上が必要です。もちろんその場合はフィルムスキャンに対応した製品を選んでください。
【2】読み取り原稿に応じて読み取りセンサーをチェック
IT・テックライター
フラットベッドスキャナには、原稿を読み取るためのセンサーとして、CCDまたはCISと呼ばれるセンサーが使われています。CCDはデジタルカメラなどにも使われているセンサーで、レンズを使って原稿をセンサーに結像させます。解像度が高く、ピントの合う範囲が広い(被写界深度が深い)ことがCCDの利点ですが、本体が分厚くなりやすく、コストもかかります。
CISは、棒状のセンサーを動かして読み取る方式。構造がシンプルなので薄型化が容易で、コスト的にも有利です。ただしCISはピントの合う範囲が狭いので、裁断していない本や厚みのあるもののスキャンには向いていません。
【3】連続で読み取れるかチェック
IT・テックライター
フラットベッドスキャナは通常、1枚スキャンするごとに原稿を手で交換する必要がありますが、ADF(Auto Document Feeder)を搭載した製品なら、数十枚の原稿を自動的に連続スキャンすることができます。
ただし、数百枚以上の書類をスキャンしたいのなら、ドキュメントスキャナと呼ばれる専用製品を使ったほうが便利です。
【4】フィルム対応やUSBバスパワー動作などの付加価値もチェック
IT・テックライター
その他、付加機能もチェックしておきましょう。写真のフィルムをスキャンしたいのなら、フィルムスキャン対応製品を選ぶことになります。また、ノートパソコンと一緒に持ち運んで使うことが多いのなら、USBからの給電で動作するUSBバスパワー動作対応製品がおすすめです。
また、厚みがある書籍などをスキャンする場合は、上のフタが取り外せるタイプの製品が便利です。
フラットベッドスキャナおすすめ2選|3万円以下 高コスパモデルを紹介!
上記で紹介したフラットベッドスキャナの選び方のポイントをふまえて、石井英男さんと編集部が選んだおすすめ商品をご紹介します。
まずは3万円以下の高コスパモデルです。ぜひ参考にしてください。

キヤノン『CanoScan LiDE400』












出典:Amazon
読み取り解像度 | 25~19200dpi |
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光学解像度 | 4800×4800dpi |
センサータイプ | CIS |
最大原稿サイズ | A4/レター(216×297mm) |
本体サイズ | 幅約250×奥行367×高さ42mm |
質量 | 約1.7kg |
薄型で持ち運びがらくなUSBバスパワー対応機
CIS方式の薄型A4フラットベッドスキャナです。解像度は4800dpiと高く、縦置きでのスキャンにも対応しています。USBバスパワーで動作しますので、コンセントが不要。パソコンに接続するだけですぐに使えます。また、フタがスライドして持ち上がる「Advanced Z-Lid」により、最大21mmの厚手原稿も美しくスキャンできます。
重量は約1.7kgと軽く、持ち運びもしやすくなっています。テキストつきPDFの作成にも対応するほか、5つのEZボタンによるかんたん操作を実現していますので、はじめてフラットベッドスキャナを購入する方にもおすすめです。

エプソン『A4フラットベッド GT-S650』










出典:Amazon
読み取り解像度 | 50~4800dpi(1dpi刻み)、7200dpi、9600dpi |
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光学解像度 | 4800×4800dpi |
センサータイプ | CIS |
最大原稿サイズ | A4、USレターサイズ |
本体サイズ | 幅249×奥行364×高さ39mm |
質量 | 約1.5kg |
フラットベッドスキャナおすすめ5選|3万円以上 高機能モデルを紹介!
続いては、3万円以上の高機能なフラットベッドスキャナです。こちらもぜひ参考にしてください。

サンワサプライ『A3フラットベッドスキャナ PSC-12UF』


































出典:Amazon
読み取り解像度 | 25~19200dpi |
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光学解像度 | 4800×4800dpi(フィルム読み取り時:9600×9600dpi) |
センサータイプ | CCD |
最大原稿サイズ | A4/レター(216×297mm) |
本体サイズ | 幅270×奥行480×高さ111mm |
質量 | 約4.6kg |

エプソン『フラットベッドスキャナー DS-1630』








出典:Amazon
読み取り解像度 | 50~1200dpi(1dpi刻み) |
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光学解像度 | 1200×1200dpi(原稿台使用時)、600×600dpi(ADF使用時) |
センサータイプ | CIS |
最大原稿サイズ | 原稿台/ADF両面:A4・USレターサイズ、ADF片面:A4・USレターサイズ・リーガル・長尺紙 |
本体サイズ | 幅450×奥行318×高さ121mm |
質量 | 約4.1kg |
ADF搭載で大量の原稿もらくにスキャンできる
CIS方式を採用したADF搭載A4フラットベッドスキャナです。解像度は1200dpi(ADF利用時は600dpi)ですが、書類などの読み取りにはじゅうぶんなスペックです。
ADFには一度に最大50枚の原稿を入れることができ、1分間に片面25枚の高速スキャンが可能(300dpi時)ですので、個人での利用だけでなく、オフィスなどでの利用におすすめの製品。電源はACから供給するタイプですが、電源回路が内蔵されていますので、ACアダプターは不要です。
また、オプションのネットワークインターフェイスパネル「DSBXNW1」を使うことで、ネットワーク環境での利用も可能になります。
エプソン『スキャナー DS-50000』

出典:Amazon
読み取り解像度 | 50~4800dpi(1dpi刻み)、7200dpi、9600dpi |
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光学解像度 | 600dpi |
センサータイプ | - |
最大原稿サイズ | A3 |
本体サイズ | 幅640x奥行468x高さ156mm |
質量 | 14.8kg |
サンワダイレクト『スキャナー 400-SCN025』
















出典:Amazon
読み取り解像度 | 100~2400dpi |
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光学解像度 | 2400dpi |
センサータイプ | カラーコンタクトイメージセンサー |
最大原稿サイズ | A3 |
本体サイズ | 幅576×奥行406×高さ72mm |
質量 | 約4.6kg |
エプソン『スキャナー GT-X830』

出典:Amazon
読み取り解像度 | 50~6,400dpi(1dpi刻み)、9,600dpi、12,800dpi |
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光学解像度 | 6,400dpi |
センサータイプ | α-Hyper CCD II オンチップマイクロレンズ付12ラインカラーCCD(R/G/B×4ライン) |
最大原稿サイズ | A4、USレターサイズ |
本体サイズ | 幅280×奥行485×高さ118mm |
質量 | 約4.1kg |
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする フラットベッドスキャナの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのフラットベッドスキャナの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
【最後に】エキスパートのアドバイス
IT・テックライター
10枚以上のスキャンをするのに便利な家電です。
家庭用プリンターでは、スキャン機能やコピー機能を備えた複合機が主流となっています。たまにしかスキャンしないというのなら複合機のスキャン機能でもじゅうぶんです。
ですが、分厚い本を裁断せずにスキャンしたい場合や、数十枚以上の原稿をスキャンする場合は、やはり専用のスキャナを使ったほうが便利。
用途によってはフラットベッド以外の形態のスキャナが向いている場合もありますので、そちらもあわせて検討することをおすすめします。
【関連記事】スキャンもできるプリンターもチェック
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
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※2021/01/22 コンテンツ追加のため、記事を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 加藤佑一)
東京大学大学院工学系研究科修士課程修了。 ライター歴25年。PC/ITに関するテクノロジーの解説や製品レビューを得意とする。 最近は、STEM教育や3DプリンターやCNCを初めとするデジタルファブリケーションに興味を持ち、積極的に取材や記事執筆を行っている。 また、子どもへのプログラミング教育にも関心があり、CoderDojo守谷のメンターを務めている。