SDカードの種類
SDカードには複数の規格があります。現在では、「SDカード」「SDHCカード」「SDXCカード」の3種類となっており、さらにスピードクラスなどもあるので、どれを選べばよいか最初はわかりづらい点もあるでしょう。ここではそれぞれの特長を説明していくので商品選択時の参考にしてください。
▼SDカード
「SDカード」という名称が広く使われたときの規格です。この名称は現状でも一般的に使われていますが、容量制限が2GBまでとなっており、古いデジタルカメラなどに使われていた規格です。
すでに世界中で広く使われている企画なので互換性が高く、現在のデジタルデバイスのほとんどで使えるうえに安価です。ただし、今となっては容量がとても小さいうえに、転送速度も遅いのでもの足りなさを感じるケースも多いと思うので選ぶ際にはご注意ください。
▼SDHCカード
「SDHCカード」という規格はSDカードと比べて最大32GBと大容量で、なおかつコストも低いので現在でもよく使われる規格です。32GBの容量があれば1500万画素の画像(1枚5MB相当)で約5千枚※は保存できますし、フルHD動画(60fps)なら1時間程度※の長さのファイルを保存できます(※状況により異なります)。
▼SDXCカード
「SDXCカード」はSDHCクラスと比較して容量が大きく、4K動画の撮影や2000万画素クラスの高解像度の画像などの扱いに向いている規格です。64GB以上のサイズもあるので、4K動画でも余裕の長時間録画が可能です。ハイアマチュア向けになりますが、容量が多いものがほしい際に必要になる規格となります。
SDカードの選び方
それでは、SDカードの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の3つ。
【1】用途
【2】スピードクラス
【3】書き込みスピード
上記の3つのポイントを押さえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】用途をチェック
最新の一眼レフやミラーレスカメラであれば、64GBを選んでおけば最高画質で撮影しても余裕を持って使えます。ただし、4K動画も撮りたいというのであれば、それ以上の128GB以上も視野に入れておいたほうがいいでしょう。
逆に、ブログやSNS用の写真や5分程度の動画撮影だけで充分であれば、32GBでも問題ないと思います。ぜひ、用途に合わせて選ぶのもSDカードを選んでください。
【2】スピードクラスをチェック
SDカードには容量別の規格のほかに最低保証速度を表示する「スピードクラス」というものがあります。
大きく「スピードクラス」と「UHSスピードクラス」「ビデオスピードクラス」があり、それぞれクラスと呼ばれる値が大きいほど高速な転送速度が保証されます。
たとえば4K動画であればスピードクラスのCLASS10、UHSスピードクラスであればクラス3、ビデオスピードクラスであればV30以上であればほぼストレスなく使えます。わかりづらい場合は最低保証速度「30MB/sec」といった表示で比較するとよいです。
【3】書き込みスピードをチェック
SDカードはメーカーなどによって書き込み速度が違います。速度が遅いSDカードでは、写真などを撮影した後の書き込みに時間がかかるため、書き込みが間に合わず、シャッターチャンスを逃してしまうことも少なくありません。スピードクラスと合わせて「書き込み速度」もなるべく高速なものを選ぶといいです。
また、SDカードの読み込み速度とはPCなどにデータをコピーする際の時間に影響があります。高速なほど待ち時間が少なくなるので、デジカメやビデオで撮りためたデータを保管したり編集するのにPCを使う人はなるべく高速な製品を選ぶとよいでしょう。
エキスパートのアドバイス
SDカードのデータのバックアップを忘れずに
デジタルカメラなどで利用するSDカードは、不意に破損する場合があります。データ復旧などができる可能性はありますが、定期的にパソコンの外付けハードディスクなどに保存することをおすすめします。
また、写真はクラウドサービスに預ける、という方法もあります。保存されているデータを保護することも考えてSDカードを管理するようにしましょう。
SDカードのおもなメーカー
SANDISK(サンディスク):SDカードの先駆者
SDカードを開発したフラッシュメモリーメーカー。豊富なノウハウと業界をリードし続ける高品質な製品と幅広いラインアップで、いつの時代でもトップランナーとして活躍しています。
トランセンド(Transcend):アジアのトップメーカー
台湾に本拠地を持つアジアを代表するメモリーメーカーです。こちらも古くからSDカード製品を投入しており、高性能でありながら価格を抑えたラインアップで人気です。
SONY(ソニー):品質の高さで勝負
もともとフラッシュメモリーの独自規格「メモリースティック」を作っていましたが、そのノウハウを活かしたSDカードの開発・販売もはじめています。高品質な製品として世界的に有名です。
キオクシア(Kioxia):東芝から分社化して誕生
キオクシアはかつての「東芝メモリー」が分社したメーカーです。フラッシュメモリーではすでに広いシェアを持っているメーカーだけに、品質、価格とも納得のいく製品をリリースしています。
SDカードおすすめ10選
ここまでご紹介したSDカードの選び方のポイントをふまえて、伊藤浩一さんと編集部が選んだおすすめ商品をご紹介します。
書き込み・読み取りが高速な高性能カード
大容量SDカードで品質にこだわるならこの製品です。書き込み速度、読み取り速度ともにとても優秀なので、デジタル一眼レフカメラの連写機能を多用する人に最適です。PCへの取り込みも速いので、すぐに編集作業ができるのもいいですね。
価格重視ならこれで決まり!
なにしろこの安さですから、もはや文句はありません。速度もそこそこですし、ふだん使いなら品質だって問題ないレベルです。買い替えるのがはじめての人でも安心ですし、万が一の予備やストック用としても使えます。価格重視の人におすすめの製品です。
信頼性で選ぶならコレ!
ハイスペックであることはもちろん、品質のよさでも一押しのSDカードです。家族の成長や一瞬を切り抜くスポーツなど、大切なシーンをデータとして保存しておくのに安心です。同じソニーのタフシリーズとは違い、過酷な環境用とはいきませんが、一般的なSDカードよりも頑丈なのもうれしいところです。その分、コストもこなれているので買いやすい価格帯なのもポイントですよ。
過酷な環境でも使えるプロ仕様
超高速なデータアクセスと折り曲げ強度や落下テスト、防水性などを突き詰めた極地用のSDカード。自然環境でのドキュメント撮影や工事現場での使用など、悪条件でも使えるタフさが特長です。絶対にデータをなくしたくないという人におすすめです。
Wi-Fi機能つきSDカード
デジカメで撮影した画像をそのままスマホに読み込ませ、そのままSNSへアップロード、といった使い方ができるWi-Fi機能搭載のSDカードです。外出先でも柔軟なデータ移動ができるのでとても便利です。ただし、カメラやスマホが対応していないと機能が使えないことがあるので注意してください。
ハイスペックなコスパのいいSDカード
データアクセスが高速でありながら、コストパフォーマンスにすぐれたSDカードで、手ごろな価格でも機能が充実しているので満足度が高い製品です。デジカメやビデオなどでステップアップしたいときに最適ですね。

大容量で安価なトランセンドのSDカード
トランセンドのSDカードは、コストパフォーマンスに優れており、128GBでも入手しやすい価格帯のSDカードです。
もちろん、スピードクラス10に対応していますので、動画や写真などの大きなデータを扱う場合にも便利です。保証期間が5年間と長いのも特徴になっています。

SDカードメーカー大手ならではの安心感
SDカードの代表的なメーカーである、サンディスクの製品。品質が高く、プロでもサンディスク製のSDカードを選ぶカメラマンは少なくありません。
容量が128GB以上の製品が増えてきており、64GBは価格も安く、入手しやすいモデル。スピードクラス10、最大転送速度170MB/s、最大書き込み速度90MB/sとじゅうぶんな性能をもっています。
使いやすく幅広い用途に対応
そこそこ高速で、コストも抑えめ、さらに128GBと大容量と3拍子そろった製品です。大容量でもコスト優先となれば、真っ先に候補に上げたいSDカードですね。使い勝手がいいので複数枚買って予備やストック用にするのにも向いています。

GREEN HOUSE(グリーンハウス)『GH-SDHC8G4F 8GB』
容量が小さく安価なSDカード
コストを抑えたい人におすすめなのがこのSDカード。スピードクラス4と低速かつ8GBという小容量ですが、非常に安価で販売されています。手軽に利用できるため、複数枚を差し替えて利用したり、予備用やバックアップ用として使ってもいいでしょう。
また、運動会や卒業式など、イベント専用のSDカードとして使えば、後の管理もかんたんになります。
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする SDカードの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのSDカードの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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ピッタリの商品を選ぼう
SDカードは差し替えて使う機会が多いため、その分破損するリスクも高くなっています。不意のトラブルで使えなくなってしまうことに備えて、予備のSDカードを用意しておくと安心です。
予備のカードは、あくまで緊急避難目的。容量が大きく、転送速度が速い方がいいものの、メインのカードほどのスペックは必要ないでしょう。さらに、SDカードを別のSDカードに定期的にバックアップしておくと安心です。
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