自転車チェーンオイルの選び方 オイルの種類・成分・注油方法・粘度を確認
ここからは、自転車チェーンオイルの選び方についてご紹介していきます。ポイントをおさえて、自分に合った商品を見つけてみてください。
オイルの種類で選ぶ ドライ・ウェット・ワックス・マルチユースタイプなど
まずは、基本的なオイルの種類からご紹介していきます。それぞれ特徴が異なりますので、用途で選んでみてください。
晴れの日用「ドライタイプ」
ドライタイプのチェーンオイルは、粘度が低くとてもサラサラしています。走行中もチェーンにほこりや汚れが付きにくく、メンテナンスしやすいのが特徴です。ただし、雨で流れ落ちやすく、蒸発しやすいため、晴れの日に乗ることが多い方におすすめです。
長距離・雨天用「ウェットタイプ」
ウェットタイプは、粘度が高いためほこりが付きやすいですが、その分、雨や泥に強いという特徴があります。さらに蒸発もしにくいため、頻繁にオイルをさす必要もありません。普段雨や泥が跳ねるような悪路で走ることの多い人におすすめです。
汚れがつきにくい「ワックスタイプ」
ワックスタイプは、チェーンオイルのなかで最も粘度が低く、そして汚れにくい高い潤滑性をもったタイプです。チェーンの周囲を汚すことなく手入れも少なく済む分、雨に弱いなどオイル自体の耐久性は低いので、まめに注油する必要があります。ロードレースに出るような上級者か、常にチェーンをきれいに保ちたい方にもおすすめです。
晴れにも雨にも対応「マルチユースタイプ」
ドライタイプとウェットタイプの中間的なオイルがマルチユースタイプです。メンテナンスしやすく、小雨程度の雨や晴れの日に乗ることを想定した場合におすすめのオイルです。
成分で選ぶ 快適な走りとメンテナンスに影響
続いて、快適な走りと日々のメンテナンスに影響する成分の選び方についてご紹介します。それぞれの成分にも特徴がありますので、くわしく見ていきましょう。
セラミック 摩擦を減らして滑らかで快適な走りに
セラミック配合のオイルは、摩擦を減らし、チェーンの回転を滑らかにするのが特徴です。ただし、セラミック配合のチェーンオイルは少なく、価格も高めです。走行性の違いを感じたい方におすすめです。
PTFE・フッ素 腐食を防いで耐久性アップ
PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)やフッ素は、フライパンでおなじみのテフロン加工と同じ効果をもち、表面をコーティングすることでチェーンの傷付きや腐食を防ぎます。オイル自体の耐久性も高くなるため、山道などオフロードをよく走るような方におすすめです。
注油方法で選ぶ スプレータイプ・ボトルタイプなど
ここでは、スプレータイプやリキッド(ボトル)タイプなど注油方法についてご紹介します。
スプレータイプ 簡単に注油できる
スプレータイプは、噴射して一気に注油できる手軽さがメリット。その代わり、ピンポイントで使えない分、チェーンの内部まで浸透させるのは難しくなります。
リキッド(ボトル)タイプ ピンポイントで注油できる
スプレータイプの自転車チェーンオイル。こちらの『1-STEPクリーナー&ルブリカント』は、1本でチェーンの洗浄から注油まで対応。メンテナンスが苦手な方も1本持っておくと便利だ。
リキッド(ボトル)タイプは、スプレータイプのようにオイルが飛散せず、チェーン1コマずつにピンポイントで注油できるのが特徴です。
粘度も確認 粘度の高さと低さの違い
オイルの粘度は、ママチャリなど一般的な自転車ではあまりこだわる必要はないかと思いますが、ロードバイクやクロスバイクなどではチェーンの摩擦抵抗に影響し、ウェイトを左右するため考慮しておくとよいでしょう。通常、粘度が高いオイルだとチェーンにしっかり付き、粘度が低いオイルだとサラサラとしている分、塗りやすいという特徴があります。
なお、オイルの持ちに関しては、吸着力の違いもあるため、一概に粘度の高さでは違いを知ることができません。
自転車チェーンオイルおすすめ10選 オイルタイプ・容量もチェック!
ここまで紹介した、自転車チェーンオイルの選び方のポイントをふまえて、自転車ライターの浅野真則さんと編集部が厳選したおすすめ商品をご紹介します。

多くのプロチームで採用されるスタンダードモデル
モーガンブルーは、多くのプロチームが採用するケミカルブランド。このブランドのもっともベーシックなチェーンオイルがこの『レースオイル』です。特徴は、晴れの日も雨の日も使えるバランスのよさで、すぐれた潤滑性能と油膜の保持力を高いレベルで両立しています。
雨のなかで走っても、チェーンのオイルが流されてキシキシと音を立てるようなことも少なくなるでしょう。あらゆるサイクリストにおすすめで、これさえあれば、晴れの日も雨の日も気にすることなく、思う存分自転車を楽しめるでしょう。

洗車直後に水分が残っていても注油できる
ワコーズは自転車向けケミカルの定番ブランドのひとつ。この製品は、名前のとおり、潤滑性能とさびを防ぐ効果を両立した製品です。
おすすめのポイントは、水置換性を持たせていること。チェーンに水分が残った状態でも水を追い出してオイルがチェーンに定着するので、水を使った洗車後すぐに注油でき、作業時間を短縮できるのが魅力です。
メンテナンス時間を少しでも短縮したい人におすすめです。
雨の日にも活躍!
強力な浸透力と防錆性をもった商品で、自転車のチェーンのほかにも、機械類の金属部分やネジなど、さまざまな用途に使用できます。水に濡れた状態でも潤滑力や防錆性を発揮するため、雨の日にも活躍してくれるでしょう。
注油方法はスプレータイプ。コンパクトサイズで手にフィットする形状なので、狭い箇所にも注油しやすいです。
レースやロングライドにも適した高い機能性
3種類の潤滑成分を配合しており、高い潤滑力と耐久性を実現。耐水性にもすぐれ、雨などの悪条件下でも力を発揮します。レースやロングライドのメンテナンスにもおすすめです。
使いやすいスプレータイプで、自転車のチェーンをはじめ、ギアやそのほかの可動部にも使用可能。サビの発生を防ぐ機能を備えているのも特徴です。
水なしかんたん泡洗浄剤
自転車についた汚れを水なしで洗浄できる泡状のクリーナーです。使い方は、汚れが気になる箇所にスプレーして、あとは布などで拭きとるだけ。水洗いやすすぎの必要がなく、手軽に自転車のお手入れができます。
素材にやさしい弱アルカリ性なので、フレームやホイール、サドルといった自転車パーツのほかに、家具やガラスなどさまざまな用途に使えて便利です。

駆動抵抗を減らして軽く走りたい人に
イギリスのケミカルブランド・マックオフの全天候で使える万能タイプのチェーンオイル。ナノチューブ添加剤を配合しており、チェーンの抵抗を減らすことでパワーロスの少ない走りをもたらしてくれます。しかも最大640kmも効果が持続するとうたわれており、耐久性もじゅうぶんです。
値は張りますが、チェーンの駆動抵抗はライダーのパワーを大きく損失するので、使えば明らかに違いが体感できるはずです。チェーンまわりの駆動抵抗を少しでも軽くして、レースやイベントでいい走りをしたいという方にはおすすめです。

これ1本でチェーンの洗浄・注油が完了
チェーンを注油する前には、あらかじめチェーンを洗浄しないと効果が期待できないだけでなく、油汚れを助長してしまいます。とはいえ、チェーンを洗浄し、水気が飛んでから改めて注油するのは、時間がかかって面倒です。
フィニッシュラインの『1-STEPクリーナー&ルブリカント』は、汚れたチェーンに吹きかけるだけで表面の汚れを浮かせてチェーンをきれいにしてくれるうえ、潤滑剤の皮膜もできます。つまり、これ1本でチェーンの洗浄から注油までできてしまうのです。さらにさびを防ぐ効果もあり、パーツの寿命を延ばす効果も期待できます。
メンテナンスが苦手だという人も1本持っておくと重宝するのではないでしょうか。

強豪チームと開発した環境に優しいチェーンオイル
UCIワールドツアーの強豪チームとの共同開発で開発されたチェーンオイル。晴天時から雨天時まで高い潤滑性能を維持する万能性に加え、合成ポリマーを配合して長時間油膜を維持し、高い耐久性を誇るのも特徴です。石油成分が入っていないので環境にも優しいのも特徴のひとつです。
専用ボトルはチェーンの狙ったポイントに塗りやすい形状で、誰でもかんたんに作業できますし、専用のUVライトを使えばチェーンにきちんと注油できているかもチェックできます。
ビギナーからメンテナンス上級者を自認する人まで、幅広いサイクリストにおすすめです。

雨でも油分を維持するタフなチェーンオイル
自転車のレースは、雨でもおこなわれることがほとんど。ましてやプロのレースでは、よほどのことがなければ中止にはなりません。
プロチームの採用率が高いモーガンブルーの『シン ルブ』は、同ブランドのなかでも、とくに高い耐久性を誇るのが特徴。雨が降ってもチェーンの油分を維持するタフなチェーンオイルです。
雨のレースはもちろん、雨でも走る通勤用のバイクに使うのもおすすめです。
サビの発生を防ぐ機能つき
汚れやホコリがつきにくいドライタイプのチェーンオイル。チェーン1コマずつに注油していくタイプです。浸透力にすぐれており、細部までしっかりオイルが行き渡ります。使用することで摩擦抵抗が抑えられ、軽快な走りが持続します。
湿気や水分を除去してサビの発生を防ぐ機能があるのも注目ポイント。重ね塗りをすることによって、より効力を発揮します。
「自転車チェーンオイル」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 自転車チェーンオイルの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場での自転車チェーンオイルの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
自転車チェーンオイルに関するQ&A よくある質問
チェーンオイルの使い方を教えてください。

1)チェーンの汚れを落とします。2)チェーン1コマずつに注油します。3)ゆっくりとクランク(チェーンが巻き付いている車輪のようなパーツ)を回します。4)余分なオイルを拭き取ります。
チェーンオイルの使用頻度を教えてください。

目安として、毎日10km~20kmの走行をする場合は週に1回の注油、半月~1か月に1回のチェーン洗浄が理想です。または、ペダルが重くなった感じがしたときが注油のタイミングです。
チェーンをキレイにしてから注油しないと効果半減
チェーンへの注油は、まめにおこなう必要があります。しかし、チェーンが汚れた状態でその上からチェーンオイルを注油しても、潤滑の効果はあまり期待できません。むしろ、汚れた油の上に油を付着させることで、さらに油が汚れを呼ぶ悪循環にも陥りかねません。
どんなにいいチェーンオイルを使うにしても、チェーンをきれいに洗浄してからでないと本来の性能は発揮できないのです。チェーンの洗浄と注油は必ずセットでおこないましょう。
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