どうして口輪が必要なの?使う目的は?
口輪は口周りを締め付ける拘束道具に見えてかわいそう…などという声もあります。しかし口輪は人も犬・猫も守る用途として使われている道具なのです。それでは、口輪の役割を確認してみましょう。
■創傷を舐めさせない
犬や猫は傷口をなめてしまうクセがあります。そのため創傷を舐めさせない処置を取るために、常用ではなく一時的に口輪を使うことが一般的です。
■拾い食い防止
散歩時に拾い食いを防止するアイテムとしても口輪は使用されています。道端に落ちているゴミ、農薬がかかった草など拾い食い抑制のために口輪を使用することで、安心して散歩を楽しむ事ができます。
■ほかの犬や猫・人を噛まないように
噛み癖が治らず、散歩中に他の動物や人に噛みついてしまったり、トリミングや動物病院での施術中に噛みついてしまう犬、威嚇してしまう猫に使用するケースがあります。
自分のペットが他の人や動物を噛み、ケガをさせてしまった場合、その責任は飼い主にあると判断されてしまいます。口輪を使用する目的を正しく理解し、適切な場面・適切な使用方法でペットに合った口輪を使用するようにしましょう。
犬用口輪の選び方 サイズ、水が飲める、フィット感など
一般社団法人犬の食養生推進協会代表理事/犬の心理栄養カウンセラーである三苫恵理子さんに、口輪を選ぶときのポイントを教えてもらいました。
小型犬から大型犬まで、犬によって個体差があります。愛犬のサイズに合う口輪選びをしましょう。
愛犬に合った口輪のサイズを選びましょう 口まわりと首まわりのサイズを確認
サイズ展開が豊富なため、チワワやトイプードルなどの超小型犬から超大型犬まで幅広い大きさの犬に対応できる商品です。メッシュ状で通気性がよく、初心者でもつけやすいです。
口輪はなんといってもサイズが命です。大きすぎると首を振ったときに外れてしまい、小さすぎると口輪と口がすれてしまいます。
犬は口を開けてハアハアと呼吸をすることによって体温調整をするのですが、口輪のサイズが小さすぎるとこの呼吸がスムーズにおこなえず、熱中症になってしまうリスクも。
購入する前に愛犬の口まわりと首まわりのサイズを確かめておくことをおすすめします。
長時間の使用の際は水を飲めるバスケットタイプを 口輪を使用しているときは愛犬から目を離さずに
口輪は基本的に短時間使用するものであると思っておいてください。口輪をしたときは目を離さないようにする必要があります。
ただ、やむをえず長時間口輪をしなくてはならない場合は通気性もよく、呼吸もきちんとでき、水も飲めるという観点からバスケットタイプのものを選ぶようにしましょう。
ただし、長時間つけられるタイプの口輪だからといってつけっぱなしで目を離すのは危険です。万が一の事故や体調の変化に気がつけるように飼い主さんの目の届く範囲で使うことをおすすめします。
鼻ぺちゃな犬は短頭種用の口輪を選ぶ それぞれの犬種に合う専用のものを
パグ、フレンチブルドッグ、ボストンテリア、チン、ペキニーズ、ブルドッグ、ボクサーなどの鼻ぺちゃな犬(短頭種)は短頭種用の口輪を使ってあげてください。
普通の口輪を使うとうまく口にフィットせず頭を振ったときに外れたり、前足で口輪を取ろうとしたときにずれやすかったりします。
普通の口輪と違ってホームセンターなどに必ず置いてあるわけではありません。「これでいいか」と妥協して普通の口輪を使っても口輪としての効果が得られないこともあります。
インターネット上ではかわいい短頭種用の口輪が売っていますので、ぜひ専用のものを購入することをおすすめします。
犬用口輪のおすすめ3選|ベーシックタイプ メッシュタイプやサイズ調整ができるものなど
ここまでに選び方をふまえて、犬の心理栄養カウンセラーである三苫恵理子さんのおすすめ商品、編集部で選んだ商品を紹介します。
まずは、犬種を問わずに使えるおすすめの口輪を紹介します。自分の愛犬にぴったり合う口輪を購入するときの参考にしてみてください。

バスケットタイプの口輪の王道!
バスケットタイプの口輪でポリエチレン製になっているので、金属製でできている口輪に比べると比較的軽量で口あたりもやわらかくできています。
こちらの口輪は取りつけるときの金具が首輪でもよく使われているバックルなので、サイズ調整をした後はワンタッチで装着できる点が飼い主さんに優しいところです。
どうしても長い時間装着しなくてはならないご家庭や布製の口輪であると不安に感じてしまう飼い主さんにおすすめです。
メッシュになっていて通気性が高い口輪
こちらの商品はメッシュになっており、通気性の高さが特徴です。また、ポリエステル素材なので速乾性にもすぐれています。
頭の後ろでバックルをとめ使用しますが、アジャスターが付いているので調整しやすく、愛犬のサイズにあわせて快適に使えるのもポイントです。
チワワなどの小型犬に向けたサイズから、ジャーマン・シェパード・ドッグなどの大型犬に対応したサイズまで、幅広いサイズ展開なので、愛犬に合ったサイズを使用してくださいね。

はじめての口輪をお探しの方に!
口輪を使ってみたいけれどいきなり高価格なものは買いたくない、うちの犬は口輪が使えるのか心配という飼い主さんやお試しで買ってみたいという飼い主さんにはこちらの口輪はいかがでしょうか?
布製の口輪でも、こちらの商品はメッシュになっていますので蒸れにくくなっています。ナイロン製なので、とても軽く愛犬が爪でひっかいても破れにくくなっています。
口輪の練習がしてみたいという方にもこの価格であれば、手に取りやすいのでは。本当にシンプルな口輪をお探しの飼い主さんにもおすすめです。
犬用口輪のおすすめ4選|シリコンタイプ 見た目もかわいい!
シリコンタイプの犬用口輪のおすすめを紹介します。

口輪の印象を変えた! かわいい口輪
アヒルのくちばし風の口輪です。口輪にかわいさというエッセンスを取り入れたひと品。
日本ではまだまだ口輪は「かわいそう」というイメージが強いですが、この口輪をつけていると先に「かわいい」という印象をもたれることが多いです。この愛らしい口輪であれば、口輪に抵抗がある飼い主さんのハードルも下がるのでは?
口輪にしてはやや高価格ですが、口輪をすでに使って新しいものを探している方にもいいでしょう。
この口輪はシリコン製となっていますので、布製の口輪と違って汚れがついても洗って落ちやすく口輪がつねに清潔に保てるので、きれい好きの飼い主さんにはおすすめです。
最近では低価格の類似品が出まわっていますが、すぐ壊れたりするといった話も聞きますので正規品をおすすめします。
※リンク先は「Sサイズ」のものになります。

短頭種用の口輪で抜群のかわいさ!
短頭種用の口輪で抜群のかわいさです。口輪をしているというよりは中世の騎士が兜をかぶっているようにも、アメリカンフットボールのフェイスガードをしているようにも見えるかっこいい雰囲気の口輪です。
もともとうまく空気が取り込みにくい体の構造をしている短頭種の犬はどんな口輪であっても短時間の装着がおすすめ。
おやつは飼い主さんが手であげる分には食べられるようにできていますが、拾い食いはできないような作りになっています。鼻ぺちゃな犬で散歩中の拾い食いがどうしても止まらない場合の使用におすすめです。

カラフルな口輪がほしい方はコレ!
一般的な口輪は目立たないようにと黒色が多いのですが、こちらの商品は定番の黒色以外にもオレンジ色、黄色、ピンク色があります。
布製の口輪になっているので、とても軽く、お散歩バッグのなかに入れてもかさばりません。
4色あるので、多頭飼育されている飼い主さんにおすすめです。「この子は黄色」といったように色分けして使ってみてはいかがでしょうか。
シリコン素材でやわらかい、犬にやさしいマスク
シリコン素材でつくられたマスクで、飼い主さんは着脱がしやすく、犬は取り外しにくいのが特徴です。
マスクのカラーや見た目がかわいく、まわりに威圧感を感じさせないこともポイントですね。
犬用口輪のおすすめ1選|短頭犬用 パグやフレブルなど
パグ、フレンチブルドッグ、ボストンテリア、チン、ペキニーズ、ブルドッグ、ボクサーなどの鼻ぺちゃな犬たちは、通常のタイプだと取れてしまいがち。こちらでは短頭犬におすすめな口輪を紹介します。

鼻ぺちゃな犬のはじめての口輪はコレ!
鼻ぺちゃな犬のはじめての口輪におすすめなのがこちら。全体的にメッシュでできているので蒸れにくくなっています。
短頭犬用の口輪で布製のものであると顔全体を覆う作りになっているものが多いのですが、こちらは目と鼻の部分が穴が開いています。顔全体を覆う口輪が苦手であった犬もこちらを試してみてもよいでしょう。
また布製なので軽く、犬がつける際も負担は少ないです。飼い主さんが持ち運ぶのにも軽くて折りたためますので必要なとき、短時間のみつけるという場合も向いています。
「犬用の口輪」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 犬用の口輪の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの犬用の口輪の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
【Q&A】犬用口輪の付け方・練習方法 犬の心理栄養カウンセラーが回答!
口輪を使うときに気になることについて、犬の心理栄養カウンセラーの三苫恵理子さんに聞きました! 同じ悩みを抱えている方はもちろん、「こういうことに気をつければいいんだ」という発見にもなりますよ。ぜひ参考にしてみてくださいね!
嫌がられずに口輪を装着するコツはありますか?
嫌がらない付け方

ふだんから練習しておくことが大切
いきなり口輪をつけると、大抵の犬は嫌がると思います。ですから、ふだんから口輪を付ける練習が必要です。練習する手間はかかりますが、いきなりつけて大暴れ、次に口輪を付ける事すらできなくなる……という事態が避けられると思います。
練習の方法を教えてください
付け方を慣れさせる

大まかに1~5の手順で少しずつ慣らしていきます。口輪を装着しても、口は必ず少し開きますし、前歯でおやつを食べるという事は可能です。小さく切ったおやつを食べさせるのがこわい場合は、犬用のジャーキーを細長く切って使うと、前歯でかまれる心配もないでしょう。
口輪をつける練習なんて……と思うかもしれませんが、練習すると「口輪=おやつ」と犬が理解してくれますので、口輪を付けての診察や爪切りでも「最後にきっとおやつがもらえる!」と我慢してくれやすくなりますよ。頑張ってくださいね。
【練習の方法の具体例】
1)口輪に口先を入れる練習
口輪にペーストタイプのおやつを塗って、口輪を手に持ち犬になめさせる。
2)口輪を付ける感覚に慣らす練習
犬が自主的に口先を入れるようになったら、左手で口輪を持ち、犬が口先を入れてきたら犬の口に右手でおやつをあげる。おやつを食べている時に、そっと口輪を持っている左手を離す。
3)口輪を付ける時間を長くさせる練習・1
口輪を手に持たなくても犬が口先を入れた状態になったら、小さくしたおやつを次々に食べさせる。
4)口輪を付ける時間を長くさせる練習・2
口輪に口先を入れるのに抵抗がなくなったら、バックルを装着。小さくしたおやつを次々に食べさせ、すぐに外す。
5)口輪を付ける時間を長くさせる練習・3
口輪を完全に装着した状態の時間を少しずつ伸ばしていく。
口輪を上手に使ってしつけをしよう! 犬の心理栄養カウンセラーからのアドバイス
あくまでもしつけの補助的な役割で
口輪は咬みグセのある犬にだけ使用するというものではありません。キズの手当てのときにも使えます。
エリザベスカラーよりも犬の動きを阻害しないので、うまくつき合えば犬にとってもメリットがある道具です。
ただ、吠えることを止めようと口輪をお考えの飼い主さんは口輪を購入されても声のボリュームは減りますが、吠えることができますのでご注意を。
基本的に口輪だけに頼ってしまうことはおすすめしません。なお、しつけをしてもすぐに咬む、拾い食いをするなどの行動がなくなるわけではありませんので補助的に使われるといいですよ。
そのほかのペット用品に関連する記事はこちら 【関連記事】
愛犬にピッタリな口輪を選ぶには
一般社団法人犬の食養生推進協会代表理事/犬の心理栄養カウンセラーで犬のしつけにも詳しい三苫恵理子さんへの取材をもとに、口輪を選ぶときのポイントとおすすめ商品、あわせて口輪を装着するときのコツなどをご紹介しました。犬のサイズや鼻の特徴を考慮して、愛犬にピッタリの口輪を選んであげましょう。
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2001年に犬のしつけ方教室などを行っている施設に弟子入り。 攻撃性の高い犬のトレーニングを得意とする。犬の胃袋掴んだら間違いなく犬に好かれる!と気が付き犬の食事に興味を持つ。仕事をしながら短大に通い栄養士を取得。 2005年、短大在籍中に福岡ECO動物海洋専門学校から依頼があり講師として「動物栄養学」などの授業を受け持つ。 同専門学校でドッグカフェゼミも担当し犬と人が同じ料理を食べられる!をコンセプトのペアレシピを実習形式で教える。 2015年より福岡市主催の「ドッグフードセミナー」を開催。福岡市民対象のセミナーにも関わらず市外からの参加者も来るなど好評を博す。他にもカルチャースクールなどでの講師も行う。 個人向け手作り食のカウンセリング、ドッグフード開発、個人宅への手作り食の配膳。提供数はこれまで延べ1万食を突破。 基本的な食事からアレルギー改善食、犬と季節を味わう行事食の提案、老犬や病後の回復食などのアドバイスも行っている。 犬の心理学と栄養学を融合させた日本初の犬の心理栄養学(R)の生みの親で、現在は犬の心理栄養士の育成を推奨しています。