犬の爪切りって必要? 犬を飼い始めた初心者必見!
犬の爪は、人間の爪と同じように伸びていくので、伸びた爪を切る必要があります。散歩の際に爪が削れて、ちょうどよい長さになることはありますが、すべての爪がそろうわけではありません。定期的にケアをしてあげることが重要です。
とくに、地面に接していない「狼爪」(人の親指にあたる部分)は、気づかないうちに伸びてしまっていた! という場合があるので要注意です。
爪切りをしなかったらどうなる?
犬は爪とぎ行為をしないため、放置すると爪は伸び続け、伸びた爪が原因でのトラブルが起こることもあります。愛犬の健康や快適な暮らしに悪影響を及ぼすこともあるため、注意が必要です。
伸びた爪で起こるトラブルとしては、歩きにくくなることが挙げられます。伸びた爪のせいで、肉球が地面に付きにくくなり、すべったり転んだりしやすくなります。
また、爪が伸びすぎると歩く際に体重がかかり、適正ではない長さに折れてしまうことも。それ以外にも、爪は弧を描いて伸びるため、巻き爪となり肉球に食い込むことも考えられます。
爪切りの頻度はどれぐらい?
犬の個体差や飼育環境によって違いはありますが、爪切りの頻度は、月に1~2回を目安にするといいでしょう。室内飼いの犬であれば、フローリングの床に爪があたったときにカチャカチャ音が鳴るようになったら切るタイミングです。
爪切りのタイミングは散歩の回数でも変わってくるので、ふだんから爪の伸び具合をマメにチェックしてあげてくださいね。
犬用爪切りの選び方 嫌がる犬の爪も上手に切れるものは?
ここからは、犬用爪切りの選び方をご紹介します。
爪切りの種類の違いをチェック
犬の爪切りには、大きく分けて「ギロチンタイプ・ピコック(クチバシ)タイプ」「ニッパー・はさみタイプ」、「やすりタイプ」があります。それぞれの特徴をみていきましょう。
初心者でも使いやすい「ニッパー・はさみタイプ」
ニッパータイプやはさみタイプは、その名のとおり普段から使っているはさみのようなかたちで、手になじんで使いやすいです。爪切りに慣れていない犬や飼い主さんは、ニッパータイプやはさみタイプがおすすめ。切れ味も程よく、誤って切りすぎてしまう心配も少ないため丁寧に切ることができます。
ただし、切るために必要な力が大きくなる傾向があり、硬い爪の場合は扱いづらいことがあります。
効率的に作業できる「ギロチン・ピコックタイプ」
切れ味がよく素早く爪を切ることができるのが、ギロチンタイプやピコックタイプです。犬が嫌がるので早く終わらせたいという場合は、このかたちがおすすめ。とくにピコックタイプは狼爪(親指)や小型犬の巻き爪など、細かい爪を切るのに便利です。
ただし、軽い力で切れてしまうので、慎重に作業したい初心者には向いていないでしょう。爪を切る深さの見当をつけるのに慣れが必要なので、ある程度慣れたら使用することをおすすめします。
爪切り後のケアに「ヤスリ・電動ヤスリタイプ」
爪切りとセットで付属しているヤスリは、爪切り後のケアに使用します。ほかにも、爪切りをどうしても嫌がる犬には「電動ヤスリ」という選択肢も。爪を切るのではなく、削りながら短くしていきます。犬の爪専用の電動ヤスリは、短時間で爪をきれいに削ることができて便利です。
ただし、削る際にやや大きい音を発するので、神経質なワンちゃんには注意が必要です。電動爪ヤスリは、仕上げとして爪切り後のケアにも使用できますよ。
飼い主が安全に使えるものを
犬の爪はデリケートなので、切りすぎに注意しなければなりません。飼い主が安全に作業できるよう、握りやすいか、力を入れやすいかなど使い勝手をチェックしましょう。商品によっては、安全ストッパーなどの機能付きもあります。
犬種によって合うサイズを選ぶ
犬の爪の大きさは、体格によって異なります。犬用爪切りには、「小型犬用」「大型犬用」など、対象犬種が限られている場合があるため、愛犬にぴったりのサイズを選びましょう。「大は小を兼ねる」といいますが、体格にあわない爪切りを使うと使い勝手が悪くなってしまい、ひいては深爪をさせてしまったりワンちゃんに余計なストレスを与えてしまうことにもつながります。
ニッパータイプには大小さまざまなサイズが展開されています。ギロチンタイプもニッパータイプほどではありませんが大型犬用があります。ピコックタイプは、超大型犬でない限り体格の影響を受けにくい形状となっています。
刃の素材もチェックして
犬用爪切りに使われている刃の素材は、ステンレスが主流です。サビに強く水洗いができ、耐久性もいいので長く使うことができます。切れ味もいいので、うまく切れなくて愛犬に負担をかけてしまうこともないでしょう。刃の素材にステンレスが使われているかもチェックしてみてください。
また、ステンレス製であってもあまりに値段が安いものだと切れ味が悪いことがあるので、安すぎるものは避けたほうがよさそうです。
犬用爪切りおすすめ11選 ギロチンタイプや電動も!
ここからは、犬用爪切りのおすすめ商品をご紹介します。自分の愛犬にぴったり合う爪切りを購入する際の参考にしてみてください。はじめて爪切りをおこなう方や慣れていない方は、爪切りと一緒に念のために止血剤も用意しておくといいでしょう。獣医師の増田国充さんおすすめのアイテムもあるのであわせてチェックしてみてくださいね!



音が静かでワンちゃんに不安を与えない電動爪ヤスリ
ワンちゃんにとって、モーターから発せられる音が大きいと恐怖を感じます。そのため、できるだけ静音のものを選びたいものです。
また、回転速度が2段階で爪の質やワンちゃんの性格や体格によって選択できるため、あらゆる条件で効率よく爪の研磨ができます。
かつては乾電池式のものが主流でしたが、近年はUSBを介して充電できるタイプが増えてきており、ハイパワーでかつ経済的である点も特筆すべきところです。
ワンちゃんが爪切りに抵抗感を持っている場合や切った爪をきれいに整えたいという細かい身だしなみに気を遣いたい方におすすめします。

力を入れて使いやすいニッパータイプ
ペティオの犬用爪切りは、力を入れやすいニッパータイプ。ほかにギロチンタイプもあるので、使いやすいほうを選べます。全犬種対応で、角を取るようにやさしくカットできます。
切れ味もよく、初心者でも切りやすいですよ。仕上がりをキレイにするヤスリ付きです。

ニッパータイプの安心感としっかりした切れ味
工具のニッパーそっくりな外観ですが、これも爪切りです。大型犬で、ギロチンタイプの爪切りが使えない場合は、この爪切りが大いに役立ちます。
ギロチンタイプでは深爪をしそうで不安と感じる方は、はさみの要領で爪を切ることが出来るため切り口の距離感がつかみやすいという利点があります。大型犬で使用することの多いタイプですが、小型犬にも使っていただけます。
注意点は爪を切る際にパチンという音が発しやすいこと、大型犬では握力が必要となることがあります。大型犬の飼い主さん、あまり爪切りの経験のない方におすすめします。
安定感のある使い心地
持ち手の部分がしっかりとした、ニッパ―タイプの爪切りです。扱いやすいよう、人間工学にもとづいて設計されており、手で握ったときにすべりにくくなっているのもポイントです。鋭い刃の部分には、質の高いステンレスを使用しています。
ヤスリが付属しているので、ひととおり爪を切ったあと、なめらかに整えることができます。
爪切りが苦手な犬のケアに
犬だけでなく、猫や鳥などにも対応した、ベーシックな爪ヤスリです。目のこまかいヤスリ面で、爪を少しずつ削ったり、きれいに整えたりすることができます。重量が30gと軽く、長い時間使っていても手が疲れにくいのが特長です。
手動の爪ヤスリは音も衝撃も少ないので、一般的な爪切りに抵抗のある犬や、電動爪ヤスリの動作音が苦手な犬でも使いやすいでしょう。爪切り後の仕上げ用として持っておくのもおすすめです。
軽くて握りやすい爪切り! 滑りにくい作りも魅力
WeinaBingo『ペット用つめ切り』は、安全を重視して作られた商品。爪切り自体が軽いため、作業がしやすいです。また、握りやすく、滑りにくいというのもポイントのひとつ。
使いやすくて長く使える爪切りをお探しの方にぴったりでしょう。
どこでも手軽に使える乾電池式
ピンク色のかわいいデザインが目を引く、電動タイプの爪ヤスリ。ダイヤモンドコートのヤスリで少しずつ削っていくので、爪切りを怖がる犬にも使いやすいでしょう。もちろん爪切り後の仕上げ用としても活躍します。
ヘッドの部分に爪の飛び散りを防ぐクリアカバーがついており、掃除の手間がかからないのもうれしいポイント。また、乾電池式で場所を選ばず手軽に使えます。
「犬用爪切り」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 犬用爪切りの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの犬用爪切りの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
獣医師が教える爪切りのメンテナンス方法
犬用爪切りのメンテナンス方法を、獣医師でますだ動物クリニック院長の増田国充さんに教えてもらいました。
人間用爪切りのお手入れをしている人は少ないかもしれませんが、犬用爪切りはきちんとメンテナンスをしておきましょう。とくにギロチンタイプやピコックタイプの爪切りは、その構造上刃がスムーズに動くかどうかが非常に重要です。
使用後は爪の切れカスがないか確認をし、刃の滑りが悪くなったらシザーオイル(なければ機械用潤滑油)を使ってサビの付着を防ぎます。また、爪を切るものですので、汚れをしっかりふき取っておきましょう。
犬用爪切り(ギロチンタイプ)の使い方
犬の爪切りには、大きく分けて「ギロチンタイプ・ピコック(クチバシ)タイプ」「ニッパー・はさみタイプ」、「やすりタイプ」があることを説明しました。「ニッパー・はさみタイプ」、「やすりタイプ」は人間の爪切りでなじみがあるかもしれませんが、「ギロチンタイプ・ピコック(クチバシ)タイプ」はあまりなじみがないので、ここではギロチンタイプの使い方を解説します。
まず、ハンドルのまっすぐの部分を親指で持ち、カーブしている動かす側を残り4本で持ちます。カッター部の真ん中にある丸い穴に犬の爪を入れ、ハンドルを握って爪を切ります。切りすぎないよう、少しずつ行うといいですね。爪切りの後は、やすりで整えてあげるといいですよ。
ぜひ、試してみてください!
犬の爪の切り方 犬が痛くない爪切りのコツを覚えよう!
大切な愛犬のために痛くない爪切りの方法を学んでおきましょう。
血管の位置をチェックしましょう
犬の爪のなかには血管が入っています。血管などの組織がある部分まで切ってしまうと、痛いうえに血が出てしまうので、その手前まで切るのが爪切りの基本です。
血管はうっすら透けて見えるので、横から見ながらカットしましょう。黒い爪の場合、どこまで切っていいか分かりにくいため、様子を見ながら切り進めます。乾いて白っぽい爪から透明感のある爪になるあたりで止めると安心です。
爪のケアはこまめに
犬の爪は、爪自体が伸びるのにともなって、なかの血管や神経も伸びていきます。長い間爪切りをせずに放置してしまうと、次の爪切りで適切な長さにしたいとき、神経まで切ってしまうことも。もしも伸びすぎてしまったら、病院に相談してみるといいですね。
爪切りの頻度をしっかりと考え、爪の伸びを定期的にチェックしてあげましょう。
できればふたりで役割分担
犬だけではなく飼い主も爪切りに慣れていないという場合はとくに、ふたりがかりで爪切りをしてあげるといいでしょう。
ひとりがおやつを与えて軽く身体を押さえ、その間にもうひとりが爪切りをするという方法や、小型犬の場合はひとりが抱っこしてもうひとりが爪を切るという方法も。愛犬が爪切りを嫌いにならないためにも、上手にできたらご褒美をあげましょうね。
止血剤も用意しておこう
犬の爪を切っている際に、どんなに気を付けていてもうっかり切りすぎてしまい出血してしまった……という事態もありえます。念のため、止血剤も一緒に用意しておくと安心です。
文永堂薬品『クイックストップ』
※この商品は動物用医薬部外品です。
>> Amazonで詳細を見るあわせて使いたい犬用ケア用品もチェック! 【関連記事】
愛犬にぴったりな爪切りを手に入れよう
獣医師で、ますだ動物クリニック院長の増田国充さんへの取材をもとに、犬用の爪切りを選ぶときのポイントや爪の切り方などをご紹介しました。
爪切りだけで、動物クリニックに行く飼い主さんも多くいますが、コツを掴めば自宅でもしっかりとケアすることができます。飼い主さんとワンちゃん双方に合う爪切りを選ぶことが大切ですので。本記事を参考にピッタリの商品を選んでみてください!
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2001年北里大学卒、2007年より静岡県島田市にて「ますだ動物クリニック」開院。 日本ペット中医学研究会学術委員、国際中獣医学院日本校認定講師、専門学校ルネサンス・ペット・アカデミー非常勤講師、日本ペットマッサージ協会役員、アニマルハーブボール国際協会顧問 西洋医学と同時に鍼灸や漢方を用いた東洋医学を日々の診療で行っております。