ウルトラブックとは
ウルトラブックとは、インテルが提唱するスペックを満たしたノートパソコンのこと。
提唱されたのは2011年以降で、厳密な基準は未公開ながら、「インテルCore iプロセッサー搭載」「厚み23mm以下」「駆動バッテリー約5~6時間以上」といったスペック・本体サイズといった要件を満たすことが必要とされています。
つまり、ウルトラブック該当のノートPCはスリムで軽量な持ち運びに役立つノートパソコンと言えます。
ウルトラブックの選び方
それでは、ウルトラブックの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の5つ。
【1】本体の重量
【2】CPUの性能
【3】メモリの容量
【4】ストレージ容量
【5】バッテリー駆動時間
上記の5つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】本体の重量をチェック
ウルトラブック(Ultrabook)とはもともと、インテルが提唱した薄型ノートPCの規格です。現在の要件は公開されていませんが、概ね厚みが23mm以下というのがウルトラブックを名乗る最低条件になります。
重さについては、持ち歩くことを考えると軽ければ軽いほうが望ましいです。画面サイズが12インチ以下の場合は1kg未満、13インチ以上の場合は1.3kg程度を目安にするといいでしょう。
【2】CPUの性能をチェック
CPUとは、パソコンのコアになる部分で、主に情報処理能力を担うパーツ。インテルの『Core i シリーズ』が代表的なCPUです。CPUの性能が高ければ、「パソコンが固まる、読み込みが遅い」といった事象が少なくなります。ちなみに『Core i5』はスタンダードなCPU。一方、『Core i7』はスペックの高いCPUになります。
ウルトラブックは薄型でなければならないため、冷却機構に制限があり、CPUに発熱の低い低消費電力のものが使われます。必然的に性能も低めなものが多くなります。
処理能力に対する要求は人それぞれなので、必須というわけではありませんが、せっかくであればできるだけ性能の高いCPUを選びたいところです。
本来のウルトラブックの要件はCore iシリーズ搭載ですが、最近は低価格なノートPCやタブレットPCで、CeleronやAtomシリーズを搭載したものもあります。これらは非常に安価ですが、Core iシリーズと比べると、性能的にかなり妥協を強いられることを覚悟しましょう。
【3】メモリの容量をチェック
メモリとは、データ情報を保存する容量のこと。メモリについてはよくデスクに例えられていますが、何か作業をする際、デスクが広ければ、筆記用具や辞書、飲み物など、いろいろなもの置けて作業がはかどります。それと同じで、メモリの容量が大きいほど、様々な作業がスムーズに行えます。
メモリ容量は4GBでも問題ないですが、時折読み込みが遅くてストレスを感じることもあります。パソコン処理をサクサク行う場合は、最低でも8GBは欲しいところです。
【4】ストレージ容量をチェック
ストレージとは、文章や画像、動画といった情報データを保存する場所です。メモリと混合されがちなので注意しましょう。例えるなら、メモリは筆記用具などを置くためのデスクの広さ、ストレージはその筆記用具などをしまうための収納場所で、容量がいっぱいになると本体の操作も重くなるので注意が必要です。
ストレージの容量が少ないほど保存できるデータも少なくなるため、やはり容量の大きいものがおすすめです。しかし、クラウドの使用するなど、保存容量を使わない場合は、少ないストレージでも十分でしょう。
【5】バッテリー駆動時間をチェック
実際にノートPCを持ち歩いて利用することを考えたとき、必ずしも電源がある場所だけとは限りません。このためバッテリー駆動時間が重要視されます。
実はウルトラブックは徹底した省電力設計を採用しており、そもそもバッテリー駆動時間が長く、だいたいどの製品でも6〜7時間以上は使い続けられると期待できます。しかし、できればカタログスペックで構わないので10時間以上バッテリーで利用できる機種を選べば安心でしょう。
エキスパートのアドバイス
ITライター
インターフェースの種類に注意!
ウルトラブックは薄型軽量化のため、インターフェースの数や種類を絞り込んでいる製品が多くあります。また、同じインターフェースでも、より小型のものを搭載することもあります。
たとえばHDMIの代わりにmicro HDMIを搭載していたり、USB Type-Cポートが映像出力(DisplayPort)を兼用している場合がそれに当たります。こうした機種では既存の機器と接続する際に、対応するケーブルや、変換アダプターが必要になることがあるので、購入前にどんなケーブルが必要なのか調べておきましょう。
ウルトラブックおすすめ4選|13インチ未満
それでは早速、ウルトラブックのおすすめ商品をご紹介いたします。まずは、13インチ未満の商品です。ぜひ参考にしてください。
光学式ドライブ搭載のビジネスマン御用達ノートPC
薄型ながら落下試験などに耐えるタフネスさから、ビジネスユーザーに人気の高いLet’s Noteの軽量モバイルシリーズ。12.1インチのWUXGA(1920x1200ドット)ディスプレイに光学ドライブまで搭載しつつ、重さは1kg前後に収めています。
ウルトラブックの場合、通常は光学ドライブが外付けなので、内蔵型だと持ち歩く荷物がひとつ減るという利点があります。バッテリーは着脱式で、Sバッテリーなら13〜14時間、Lバッテリーなら20〜21時間の動作が可能なタフネスを誇ります。
CPUはCore i7またはi5を採用し、メモリは8GB〜16GB、ストレージは256GB〜512GBのSSDを搭載。最上位モデルにはLTEによる通信機能を搭載したものもあり、まさにフルスペックノートPCをウルトラブックのサイズに落とし込んだような万能さです。メインマシンとしても活用したい人におすすめできます。
※ECサイトのリンク先の商品はすべてSVシリーズの「CF-SV8LDUQR」モデルです。
VAIOから新サイズのウルトラブック登場
高いデザインセンスでソニー時代から人気のVAIOから登場した新モバイルノートが「SX12」です。11インチクラスの軽量さと13インチクラスのキーボードの打ちやすさを兼ね備えるため、フルHD・12.5インチという画面サイズを採用し、重さは890g前後に押さえられています。
スペックはほぼライバルと同等ですが、LTE/GPS搭載モデルもあり、SIMカードを刺せばWi-Fiのないところでも、単独で高速通信が可能な点はSXシリーズならではの特徴といったところでしょう。
VAIOブランドが好きな人はもちろん、デザイン性の高いモバイルノートがほしくて性能面でも妥協したくない人におすすめできます。
わずか650gの世界最小ノートPC
ほかのウルトラブックとは一線を画す、なんと650gという超軽量ウルトラブックが「GPD P2 Max」です。画面サイズは8.9インチですが、解像度はWQXGA(2560x1600ドット)と高精細で、10点マルチタッチに対応してペン入力も可能。視野率も178度と非常に広く、どの角度からも読みやすいパネルを採用しています。
CPUはCore m3-8100Y、メモリは最大16GB、ストレージは256GB〜512GBのM.2 SSDを搭載と、スペック的にも隙がありません。かなり小型なため、キーボードの打ちやすさなどの使い勝手には多少慣れが必要になりそうですが、とにかく軽いウルトラブックを探しているならこれで決まりでしょう。
ウルトラブックおすすめ5選|13インチ台
続いては、13インチ台のウルトラブックです。こちらもぜひ参考にしてください。
13.3インチながら700gを切るモバイルノート
実用的な13.3インチディスプレイを搭載しつつ、なんと公称で698gという世界最軽量級のウルトラブックです。これだけ軽量ながら、CPUにはCore i7-8565Uを搭載。メモリは8GB、ストレージは512GBのSSDと、妥協ないスペックを実現しています。
軽量化の秘密は、ボディに一般的なアルミ合金よりも軽量なマグネシウム合金を採用したこと。軽量ながら強度も兼ね備えており、モバイルノートPCとして重要な信頼性も重視されています。キーピッチが19mmと広く、打ちやすいキーボードや、LANポートやHDMIポートも備えたインターフェースなど、軽量化で妥協されがちな点もしっかり押さえられており、パソコンの老舗である富士通のこだわりが感じられます。
とにかく軽さ重視! という人におすすめの一台です。
4Kも選択できるハイパフォーマンスウルトラブック
HPのプレミアム薄型ノートPC「Spectre」シリーズの13インチモデルです。重さは1.32kgと、ウルトラブックにしてはやや重めの部類に入りますが、代わりにベーシックモデル以外はメモリ16GB、ストレージも512GB〜1TBと、一切妥協なし。
また、タッチ対応のディスプレイもパフォーマンスモデルでは4K解像度(3840x2160ドット)が選択でき、超高精細な表示を楽しめます。バッテリーも大容量のものを搭載しており、フルHDモデルで公称22時間30分、4Kディスプレイモデルでも12時間45分の駆動時間があります。クリエイティブな処理もこなしたいハイエンド志向のユーザーにおすすめです。
※ECサイトのリンク先の商品はすべて「スタンダードモデル」です。ほかにベーシックモデル、プロフェッショナルモデル、パフォーマンスモデルがあります。
美しい映像に臨場感あるサウンドを体感
13インチの画面は4.4mmまでそぎ落とされ、2Kのフルビューディスプレイを画面いっぱいの映像で楽しむことができます。15分の充電で約2.5時間使用可能な、急速充電することができるコンパクトACアダプタが付属しています。対応するスマートフォンであれば、同じく急速充電することができます。
電源ボタンを押してすぐにログインすることができます。また、第8世代インテルCore iプロセッサーを搭載しているため、性能を発揮するパワーとスピードある動き、バッテリーの持ちが感じられます。
さらにDolby atmosが搭載されている為、豊かで深みのあり臨場感あるサウンドを体感できます。
ウルトラブックおすすめ3選|14インチ台
続いては、14インチ台のウルトラブックです。こちらもぜひ参考にしてください。
ウルトラブックおすすめ2選|15インチ以上
最後は、15インチ以上のウルトラブックです。こちらもぜひ参考にしてください。
「ウルトラブック」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ノートパソコンの売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでのノートパソコンの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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スペックを確認してしっかり選ぼう
本記事では、ウルトラブックの選び方やおすすめ商品をご紹介いたしましたが、いかがでしたか。
商品を選ぶ際は、本体の重量、CPUの性能、メモリの容量、ストレージ容量、バッテリー駆動時間などをチェックすることで、ウルトラブックの中でも、より性能のいい商品を見つけることができるはずです。
ウルトラブックは、基本的に一定の基準をクリアしたPC。そのため、よくわからないまま選んでしまっても、とても困ることはないかもしれません。しかし、だからこそ、質のいい商品の中から、自分にピッタリのPCを見つけることで、作業効率などもアップするはずです。ぜひ本記事を参考に、自分の求めるスペックのPCを見つけてくださいね。
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※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。
大学在学中よりパソコン総合誌、Windowsプログラミング誌、Mac専門誌の記者/編集者として活動し、その後輸入自動車やカーナビ等のマニュアル翻訳/制作などを経て、フリーランスとして現在に至る。 キャリアは25年目に突入。専門はアップル製品だが、WindowsもAndroidも周辺機器もソフトも等しく愛する何でも屋。