キャプチャーボードとは? PS4やSwitchなど実況動画の録画やリアルタイム配信に!
キャプチャーボードとは、ビデオ映像やゲームの実況動画の録画配信やリアルタイム配信するためのデバイス。例えば、PS4やPS5、Switchなどのゲームプレイ動画を録画した後、編集や配信用にPCに取り込む作業をおこなう際に必要になります。
近年ではプレイ動画だけでなく、スマホやタブレットからのリアルタイム配信、PCゲームをテレビで楽しむなど、様々な使い方ができます。
機材に応じたインターフェースの互換性をチェック
キャプチャーボード(またはボックス)はビデオなどの映像をデータ化し、パソコンに取り込むために使用します。映像機材側とキャプチャーボードの間にはビデオや音声信号を通すケーブルを接続するインターフェースがあります。
ビデオや音声を通す信号は「HDMI」「Sビデオ」「D端子」「コンポーネントビデオ」など、アナログ・デジタルでさまざまなものがありますので、自分が使いたい機材に対応した製品を選びます。
価格の目安は2万円
キャプチャーボードは数千円から10万円を超えるモデルまで価格帯に幅があります。高性能になるほど値段も高額になりますが、ゲーム実況用として購入するなら2万円前後がひとつの目安に。
たとえ高スペックであっても自分には必要ない機能が多ければ扱いづらいと感じることも。用途や目的など使い方によって必要なスペックは人それぞれ異なるので、必要な機能を確認しながら予算をある程度決めると選びやすくなるでしょう。
キャプチャーボードの選び方 タイプ、エンコード方式、フレームレート、接続端子、解像度など
ここからはキャプチャーボードの選び方について紹介します。ポイントは以下です。
【1】「USB(外付け)タイプ」か「内蔵タイプ」かで選ぶ
【2】エンコード方式を選ぶ
【3】動画の滑らかさ(フレームレート数)で選ぶ
【4】接続・入力端子を確認して選ぶ
【5】解像度もチェック
ケーブルの接続方法や取り込み方式などによって画像の質や撮り方も変わってくるので、選ぶときのポイントを参考にして自分に合ったキャプチャーボードを選んでみてくださいね。
【1】「USB(外付け)タイプ」か「内蔵タイプ」かで選ぶ
パソコンとキャプチャーボード(またはボックス)を接続するデータ用インターフェースについては、現在ほとんどがUSB 3.0(外づけ)かPCI Express(内蔵カード)のどちらかです。
ノートPCにも手軽に付けられる「USB(外づけ)タイプ」
USB(外づけ)タイプは、種類が多く取りつけがかんたんなことが特徴。PC不要でSDカードを差し込むだけで録画可能な機種もあります。キャプチャーボードをはじめて使う方も扱いやすいでしょう。
デスクトップPCに付ける「内蔵タイプ」
内蔵タイプは遅延が少なくフラッシュバック記録があるなど、機能の高さが魅力です。ハイエンドなデスクトップPCを使っている方に向いているでしょう。
Mac用にはThunderbolt接続の製品も
一般的で手軽なのはUSBですが、4KやフルHDでもフレームレートが高い動画の場合、帯域が足りなくなることがあるので、その場合はPCI Expressを選ぶといいでしょう。ただし、この場合はデスクトップPCが必要です。なお、Mac用として、USBより帯域が広いThunderbolt接続の製品もありますが、種類が少なく価格も高めです。
【2】リアルタイム配信? 録画配信? エンコード方式を選ぶ
キャプチャーボードには、取り込み時にデバイス側で圧縮をかけてしまう「ハードウェアエンコード」と、取り込んでからパソコン側で圧縮する「ソフトウェアエンコード」があります。
前者はパソコンがあまり速くなくても動画を取り込んで容量も節約できますが、パソコンの画面に表示する際に遅延が発生するため、リアルタイムの配信向きではありません。
ソフトウェアエンコードはパソコンに圧縮時の負荷がかかりますが、映像はストレートに入ってくるため、遅延が少なくリアルタイム向きです。どちらも一長一短ですから、用途に合わせて選ぶといいでしょう。
遅延解決に便利な機能(バススルー)
映像をパソコンに取り込む際に、多少遅延が発生します。とくにハードウェアエンコード機器の場合は見てはっきりわかるほどの遅延になるため、リアルタイムなゲームの実況などでは不自然になってしまいます。
こうした問題を解決するために便利なのが「パススルー」機能です。パススルーに対応した製品では、映像の入力端子に加えて出力端子があり、ここに別途ディスプレイを接続することで、遅延のない映像を確認できます。ただし、配信用のディスプレイとは別にパススルー用のディスプレイ(テレビでも可)が必要になります。
パススルーなしでも遅延が極力軽減されるような工夫がされた製品もあり、こうした製品であれば、ディスプレイは1台で済みます。
【3】動画の滑らかさ(フレームレート数)で選ぶ
動画の滑らかさは「フレームレート(fps)」という単位であらわされます。1秒間に写す画像を数値化し、この数値が高いほどより滑らかできれいな動画録画が可能になります。
フレームレートの値が低いとカクカクとした画像になり、逆に高すぎると送られるデータ量が大きくなるため、大容量のハードディスクや通信回線が必要になります。ゲームであれば、60fps以上のキャプチャーボードが一般的に使われています。キャプチャーボード選択時には、ぜひfpsも確認してください。
【4】接続・入力端子を必ず確認
キャプチャーボードを外づけする際には、接続端子や入力端子もチェックしてください。PS4やSwitchならHDMI端子、ゲームキューブなどの場合はRCA端子を使います。それぞれの機器に接続できる端子が搭載されている商品を選びましょう。
もし購入したいキャプチャーボードが使いたいゲーム機に対応していない場合は別途コネクターを購入すれば、つなげることもできるので検討してみてくださいね。
ゲーム機の種類に合わせた画質も確認
キャプチャーボードを選ぶときには、Nintendo Switch、PlayStation 4など使用するゲーム機に対応する適切な商品を選ぶ必要があります。Nintendo SwitchやPlayStation 4であれば対応画質が1080pあるものがよいでしょう。また、PlayStation4 Proなどの高画質を出力するゲームであれば4K/HDRを選んでみてください。
【5】解像度もチェック
キャプチャーボードを選ぶ際は、解像度をチェックすることも重要なポイントです。フルHDの解像度は1,920×1,080(207万3,600画素)です。ゲームの録画、実況を楽しむのなら、SwitchやPS4にも対応するフルHDのキャプチャーボードが便利でしょう。
より鮮明な映像のためさらに高解像度の製品を求める方は、専用のモニターも必要になってくるため、予算などをじゅうぶんに考慮してください。
エキスパートのアドバイス
ゲーム機などからキャプチャーするとき、HDMIケーブルが利用できると便利ですが、一部の機器ではHDMIを通じた信号に、コンテンツ保護機能である「HDCP」がかけられており、録画することができません。
HDCPがかけられているゲーム機はPS3、PS Vita TV、PS4で、このうちPS4は設定でHDCPをオフにできます。
PS3の場合はD端子/コンポーネントビデオを使う手がありますが、Vita TVの場合は特定の(HDCPを回避できる)分配器など、特殊な機材を使うしかありません。これらのゲーム機を配信したい場合は気をつけましょう。
キャプチャーボード7選【USB(外づけ)タイプ】
ここからは、外づけ型キャプチャーボードをご紹介します。外づけ型は種類が豊富にあり、接続もかんたんにできるので、初心者でも扱いやすいのが特徴です。商品ごとの特徴を比較して検討してみてくださいね。
USB3.0インターフェースで高画質で高速!
USB3.0インターフェースを採用し、高画質の録画を高速データ転送可能にしたキャプチャーボードです。
MIC、AUX入力に対応なのでゲームの実況や音声、好きな音楽とのミキシングもかんたん。HDMI変換アダプターを使用すれば、iPhoneなどiOSデバイスのゲームアプリのキャプチャーもできます。

アナログビデオを手軽にデータ化 直接DVD-Rに
古いVHSや8ミリビデオなどのアナログソースをパソコンに取り込むためのUSBキャプチャーケーブルです。
入力ソースはコンポジット映像、Sビデオ、ステレオ音声で、取り込みや動画編集にはアプリが必要ですが、Windows用には「PowerDirecor8 for I-O Data」が付属します(Macでは「iMovie」などが利用可能)。
また、編集を必要としない場合は、PCに一度保存せず、直接DVD-Rに記録する「ダイレクトレコーディング」にも対応しており、HDDの容量が少ない人も安心です。
ライブ映像を表示して取り込むことも可能ですが、若干遅延が発生するため、リアルタイム配信向きではありません。
とはいえ販売価格が安いため、昔のソースをパソコンに取り込んでデジタル化したい人にとってピッタリな製品です。

ゲーム配信の定番安いキャプチャーボックス
HDMI入出力を備えたUSB 3.0接続のキャプチャーボックスです。HDMIはパススルー対応で、フルHD・60fpsまで対応。遅延がほとんどない状態でキャプチャーと実況が可能です。
エンコードはソフトウェアエンコードなのでパソコンの性能に依存しますが、最近のパソコンでCore i5程度を載せていればじゅうぶんでしょう。
キャプチャーソフト「HD Mix Capture」と編集ソフト「PowerDirector 14 for I-O Data」を同梱しており、買ってすぐにキャプチャーや配信が行なえます。
パソコン向け周辺機器の老舗であるI・Oデータ製ということもあって、マニュアルやQ&A、サポート体制も安心感があり、初心者が最初に選ぶ1台としてもピッタリです。

レトロゲームの取り込み・配信に最適
8bitパソコン時代からコアなゲーム向けデバイスを開発してきたマイコンソフト(電波新聞社)のキャプチャーボックスです。
コンポジットビデオ、コンポーネントビデオ(D端子)、Sビデオ、RGB、DVI(変換アダプターを使用)、HDMIと、多彩な入力端子を備えています。
それぞれの端子にビデオパススルー機能を備えており、低遅延でキャプチャーが可能です。4Kの入出力には対応していません。
エンコードはソフトウェアエンコードのため、パソコン側でキャプチャーおよびエンコードソフトが必要になります。(VideoKeeper2が付属)
日本独自の規格であるD端子を備えたキャプチャーボード/ボックスはひじょうに貴重で、PS2やWii、GameCubeといったレトロゲーム機の映像をキレイに取り込むなら、本機がほぼ唯一の選択肢となります。
豊富な機能搭載で録画もかんたん
Webカメラ接続やオーバーレイ機能を搭載したキャプチャーボードで、ソフトウェアは日本語にも対応。ゲームの録画方法は録画ボタンをクリックするだけのかんたん操作です。停止も同じボタンを押すだけ。
すぐれた低レイテンシーテクノロジーでシームレスな録画やストリーミング配信が可能になります。
SDカード録画ならパソコンなしでも録画可能!
4Kパススルー機能が搭載されたキャプチャーボード。きめ細かな映像で遅延のないプレイを楽しめます。
Apple純正HDMI変換アダプター(別売)を使用すれば、iPhoneやiPad、iPod touchの画面を録画、配信可能に。PCを使用せずにSDカードへの録画ができる点もうれしいですね。
軽量小型のキャプチャーボード
縦8.3cm×横14cmで重さがわずか150gと軽量かつ小型のキャプチャーボードです。PC接続では、ZoomやSkypeなどサードパーティ製のソフトウェアとも接続可能。
ビデオカメラで動画撮影した画像や、テレビ会議の映像配信などさまざまなシチュエーションで利用できます。
キャプチャーボード9選【内蔵タイプ】
ここからは、内蔵型キャプチャーボードをご紹介します。内蔵型はUSBケーブルにつながず使用できるので、パソコンまわりの環境をすっきりと整えられます。挿入スペースのあるデスクトップ型パソコンを使用している方、パソコンに詳しい方はぜひ検討してみてください。
4K・60fpsの高性能品質
多彩なゲーム機やデバイスに対応する4K・60fpsの高性能品質。HDMI入力端子に対応するゲーム機やAndroid、iPhoneなどのiOS機器との接続ができたりビデオカメラとつないだり、PC1台に複数のキャプチャーボードを利用できます。
多機能搭載の専用ソフトウェアでプロのような実況が楽しめるでしょう。

240fpsにも対応する最強キャプチャーボード
4K HDR・60fpsや1080p・240fpsといった超ハイエンドな映像のキャプチャー&パススルーに対応した、PCI Express接続のキャプチャーボードです。
圧縮による遅延をきらい、あえてソフトウェアエンコードを選んだことで、パススルー映像は、ほぼ遅延ゼロでのキャプチャーと配信が同時に行なえます。
キャプチャー&配信アプリ「RECentral」が付属しており、配信サービスのアカウントを登録しておけば、すぐに配信が可能になります。
ハイエンドなFPSプレーヤーの妙技をハイレートな映像で配信したい、4Kの美麗な映像を取り込みたい、といった要求に答えられる環境を構築したいならこれで決まりです。
シンプルな構造で扱いやすい
PlayStation4やXbox one、Wii Uなどのゲーム機器に対応するモデルです。シンプルな構造でゲームプレイのストリーミングやTwitch、YouTubeなどの配信サービスでのアップロードもスムーズに行なえます。
最大ビットレートが60Mbpsとデータ通信速度も速いハイエンド仕様です。
規格の違いにも対応できて安心!
圧縮効率の高いH.264の動画コーデックに対応しているので、スマホでスムーズに視聴できる低解像度でもきれいに録画できます。せっかく高圧縮方式で録画しても規格の違いで視聴できないといった事態を防げて安心です。
ふたつのHDMI入力端子を搭載しているので、ゲーム機とPCを同時につないで切り替えできるところも魅力ですね。
4Kの高解像度による色彩豊かな映像美
映像美にこだわる方にチェックしてほしい一品がエルガトの4K60 PROで、MK.2は後継モデルです。4K(2160p)の高解像度でゲームの録画、配信ができます。
HDR機能も搭載しているので、色彩が豊かで、明暗がはっきりしたシャープな映像も表現可能。リフレッシュレートも高く、滑らかな動きも魅力です。
専用録画ソフトでスムーズに操作
1080p、240fpsに対応するキャプチャーボードです。滑らかな映像でゲームプレイしながら、フレームレートを落とすことなく録画ができます。
専用の録画ソフトが添付されているので、使い方もかんたん。高圧縮技術対応、USBハードディスクに保存可能なので長時間録画も安心です。
さまざまなデバイスに対応できる高い互換性
1080pと高解像度の内蔵型キャプチャーボードです。Windows10以前の、VistaやXPOSにも互換性があります。
HDMI、DVI、VGA、コンポジットビデオといった多種類の入力ソースに対応。ゲームだけでなく、ビデオカメラ、POS端末などさまざまな機器のキャプチャーが可能です。
4K対応のHDMI規格ビデオキャプチャー
4K(3840×2160)の入出力解像度まで対応できるHDMIキャプチャーボードです。OBSやXSplitなどの配信ソフトウェアに対応していて便利です。
プラグ&プレイで即開始でき、リアルタイムエンコーディングに対応しているため、ゲームの操作性を損なうことなくストレスフリーに扱えるでしょう。
スロットに挿入するだけですぐに録画できる!
Ragno3は、PCのPCI Expressスロットに挿して準備完了。4Kの高画質でゲームと録画をすぐに開始できます。内蔵型キャプチャーボードとしては初心者でも気軽に扱える商品です。
エアリア独自ダブル録画機能は、ひとつの画面を違う解像度で録画することができます。低遅延仕様も魅力的なポイントですね。
キャプチャーボード2選【安い】
まずはどんなものか試したい人向けに、価格的に安いお買い得なキャプチャーボードを紹介します。
コスパのよいキャプチャーボード
1万円前後で購入できる外付けタイプのキャプチャーボード。エンコードはソフトウェアエンコードのタイプです。
パススルー機能あり、フレームレートもフルHD60fpsと、性能的にはじゅうぶん。対応OSも幅広いため、初心者の人にも使いやすいキャプチャーボードです。
セットアップの手間もかんたん
場所をとりたくない人にうってつけのコンパクトな外付け型のキャプチャーボード。ソフトウェアエンコード方式で、パススルー機能有り、フレームレート60fpsと標準的な性能を搭載しています。
録画ソフト(別途必要)の設定は必要になりますが、つなげるだけですぐに使えるので、初めての人にも使いやすいキャプチャーボードです。
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする キャプチャーボードの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのキャプチャーボードの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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まとめ
本記事では、主にゲームの配信に使用される「キャプチャーボード」の選び方やおすすめ商品をご紹介いたしました。動画配信のためになくてはならないデバイスですが、ゲームソフトも著作物の一種として扱われます。ゲーム投稿がすべて禁止されているわけではありませんが、ゲーム制作会社によってはサイト上にゲーム投稿ガイドラインなども掲載しています。
著作権という難しい内容が絡むからこそ、備品やデバイスの準備だけでなく、ガイドラインの趣旨をきちんと理解するといった、ルールを守った投稿を心掛け、楽しく実況プレイしましょう!
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。