USB指紋認証リーダーの選び方 対応OS、タイプ、認証精度、読み取り方向、登録可能数、サイズなど
ITライター・海老原 昭さんに、USB指紋認証リーダーを選ぶときのポイントを6つ教えてもらいました。
対応するOSを確認して選ぶ Windows10以外もバージョンを確認
USB指紋認証リーダーのほとんどはWin10に対応しています。Win10には「Windows Hello」という生体認証に対応した機能が搭載されているので、専用ソフトが不要。USB指紋認証リーダーをさすだけで使えます。
しかし、Win10以外のバージョンを使用しているパソコンもあるでしょう。その場合はWindowsのバージョンに対応した製品か、対応策などを確認する必要があります。
有線タイプとドングルタイプから選ぶ それぞれのメリットとデメリット
USB指紋認証リーダーには有線タイプとドングルタイプの2種類があります。有線タイプはケーブルにつなげて手もとに引き寄せてタッチするタイプ。タッチしやすいですが、コードが邪魔になります。
ドングルタイプはUSBメモリのようにポートにさし込んで使うタイプ。小型なのでノートPCにさしたまま持ち運びができ、タッチすればしっかり認証可能です。ただし、有線タイプのように引き寄せられないのでタッチしづらいこともあります。
FARとFRRの認証精度をチェック 本人拒否率と他人許容率
指紋認証の精度は「FAR」と「FRR」のふたつの方式があります。FARというのは本人拒否率で、FRRは他人許容率を意味します。
FAR方式は本人を間違って拒否する確率で、FRRは他人を間違って受け入れる確率です。USB指紋認証リーダーはこのふたつの基準で判断します。
一般的な基準値は本人拒否率が3%以下で他人許容率は0.002%以下となっていますが、ひとりひとりの指紋は違うので参考程度にチェックしてください。
読み取り方向で選ぶ 360度全方位認証タイプがおすすめ
指を触れるときの角度によって指紋が認証されないことがあります。最初に登録したときの角度と同じでないと認識しないので、何度もやり直さなければなりません。
USB指紋認証リーダーを選ぶなら、360度全方位認証タイプが使いやすいです。指をどの角度で触れても指紋を認証します。何度も指を押し当てる必要がないので使い勝手のよいモデルです。
ITライター
USB指紋認証リーダーは指紋を読み取って個人を識別する仕組みですが、センサーの精度には限界があります。読み取りセンサーによっては読み取る方向が決まっている場合がありますが、このタイプは安価な反面、少しずれるとエラーが発生しやすくなります。
せっかくパスワードの入力を省略するための指紋認識なのに、何度もやりなおすのは面倒なので、センサーには360度読み取りタイプを採用した製品を選ぶと快適です。
また、読み取りセンサーには光学式、超音波式、半導体式などのタイプがありますが、半導体式、特に電波を利用するRF式は高い精度で読み取れるので、こうした製品を選ぶといいでしょう。
mouse『指紋認証リーダー(FP01)』
360度読み取りに対応したUSB指紋認証リーダー。高速で確実な読み取りを実現してくれます。
>> Amazonで詳細を見る登録できる指の本数や人数で選ぶ 登録件数が多いものや人数表記を確認
仕事で同じパソコンを何人も使う場合、指紋登録の設定件数をチェックする必要があります。いろいろな製品がありますが、10人程度まで登録できるものが多いようです。
ひとりでパソコンを使用する場合でも、異なる指を登録できるので便利。ケガや手荒れで読み取れないときなど、別の指で認証できます。
製品によっては登録件数がわからないものもあるので、しっかり人数表記しているモデルを選びましょう。
ITライター
USB指紋認証リーダーは、指紋の情報を保存して、読み取った指紋と照合することで認識します。このとき、複数の指紋を登録しておければ、右手でも左手でもログインできるので、もし怪我をした場合でもログインできない、ということはなくなります。
また、複数の人数を登録できる製品であればユーザーと関連付けられるので、ユーザーの切り替えも自動的に行えます。家族でパソコンを共有する際などに大変便利です。
RATOC『USB指紋認証システムセット・スワイプ式 (SREX-FSU3)』
複数の指紋登録に対応。指紋読み取りで自動的にユーザーを切り替えてくれ、1台のパソコンを複数人で共有するときに便利です。
>> Amazonで詳細を見るリーダーのサイズで選ぶ コンパクトなものが使いやすい
ITライター
指紋認証はWindowsのログインパスワードの代わりに指紋を使うものなので、いつでもパソコンとセットで使いたいところ。ノートPCのように持ち歩くタイプの場合、いちいち抜き差しするのは不便です。
リーダー自体がコンパクトであれば、USBポートに挿したまま持ち歩いても邪魔になりません。大型のリーダーには大型のメリットもありますが、個人で利用するのであれば、できるだけコンパクトなものを選ぶといいでしょう。
USB指紋認証リーダーのおすすめ10選 ケンジントン、ラトックシステムほか、マウスやキーボードタイプも
うえで紹介したUSB指紋認証リーダーの選び方のポイントをふまえて、ITライター・海老原 昭さんに選んでもらったおすすめ商品、編集部で選んだ商品を紹介します。

mouse『指紋認証リーダー(FP01)』






















出典:Amazon
読み取り方向 | 360度 |
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センサータイプ | - |
サイズ | 約21(L)×14(W)×8(H)mm |
登録可能人数 | マルチユーザー対応 |
対応OS | Windows10 |

ミヨシ『USB指紋認証アダプタ(USE-FP01)』






出典:楽天市場
読み取り方向 | 指の角度や指紋の一部分だけでも認証が可能 |
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センサータイプ | 静電容量式タッチセンサー |
サイズ | 約16.5(W)×20(H)×8(D)mm |
登録可能人数 | 指紋数10本 |
対応OS | Windows10、8.1、7 |

RATOC『USB指紋認証システムセット・スワイプ式 (SREX-FSU3)』

出典:Amazon
読み取り方向 | 指を手前にスライド |
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センサータイプ | - |
サイズ | 約50(W)×70(D)mm |
登録可能人数 | 複数 |
対応OS | Windows10、8.1、8、7 |

Lenovo『プリファードプロUSB指紋認証キーボード』

出典:Amazon
読み取り方向 | 指の腹を手前にスライド |
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センサータイプ | - |
サイズ | 181.7(W)×453.2(L)×21.9(H)mm |
登録可能人数 | - |
対応OS | Windows10、8.1、8、7 |

Lenovo『指紋センサー生体認証マウス』

出典:楽天市場
読み取り方向 | - |
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センサータイプ | - |
サイズ | - |
登録可能人数 | - |
対応OS | Windows 10 |
JACKAL SUN『USB指紋認証キー(PCR01GR)』


















出典:Amazon
読み取り方向 | 360度 |
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センサータイプ | - |
サイズ | 約17.0(W)×21.4(H)×12.0(D)mm |
登録可能人数 | 指紋数10本 |
対応OS | Windows10、8、7 ※Windows 7、8は無料専用ドライバのインストール必須 ※Widows7はサポート終了 |
PQI Japan『USB指紋認証キー My Lockey(DUFPSL)』
















出典:Amazon
読み取り方向 | 360度 |
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センサータイプ | 静電容量式タッチセンサー |
サイズ | 約16.5(W)×20(H)×8.0(D)mm |
登録可能人数 | 指紋数10本 |
対応OS | Windows 10、8.1、7 |
Kensington(ケンジントン)『USB指紋認証キー VeriMark(K67977JP)』














出典:Amazon
読み取り方向 | 360度 |
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センサータイプ | - |
サイズ | 約15(W)×30(H)×10(D)mm |
登録可能人数 | 指紋数10本 |
対応OS | Windows 10、8.1、7 |
テック『USB 指紋認証リーダー(TE-FPA2)』


















出典:Amazon
読み取り方向 | 360度 |
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センサータイプ | - |
サイズ | 約20.6(W)×17(H)×12(D)mm |
登録可能人数 | 指紋数10本 |
対応OS | Windows10 |
ラトックシステム『USB指紋認証システム(SREX-FSU4G)』












出典:Amazon
読み取り方向 | 360度 |
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センサータイプ | 静電容量式タッチセンサー |
サイズ | 約14.50(W) × 8.30(H)× 20.56(D)mm |
登録可能人数 | 指紋数10本 |
対応OS | Windows10、8.1、Windows Server 2019、2016※ビルトインアカウントでは指紋認証使用不可 |
「USB指紋認証リーダー」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする USB指紋認証リーダーの売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでのUSB指紋認証リーダーの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
スワイプ式とタッチ式、読み取り方式はどちらがいいか ITライターからのアドバイス
ITライター
USB指紋認証リーダーには、読み取り機の上を指を滑らせて認識するもの(スワイプ式)と、指を接触させて動かさずに読み取るものがあります。
スワイプ式は比較的古くからある方式ですが、指紋データを登録する際と同じような指の位置、傾き、速度でスワイプさせないとうまく認識されない場合があります。
一方タッチしたままで読み込ませる方式は、最初に何度も指の触れる場所や傾きを変えて登録する必要がありますが、一度登録してしまえば、タッチするだけで認識してくれます。
認識率には大きな差がないので、できればタッチ式を選んだ方がトラブルが少ないでしょう。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2020/12/15 一部コンテンツ修正のため、記事を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 横尾忠徳)
大学在学中よりパソコン総合誌、Windowsプログラミング誌、Mac専門誌の記者/編集者として活動し、その後輸入自動車やカーナビ等のマニュアル翻訳/制作などを経て、フリーランスとして現在に至る。 キャリアは25年目に突入。専門はアップル製品だが、WindowsもAndoridも周辺機器もソフトも等しく愛する何でも屋。