カーセキュリティの種類 始動停止タイプ、威嚇警報タイプ、固定タイプ、通知タイプ
クルマの防犯対策をするカーセキュリティには、大まかに次のようなタイプがあります。
始動停止タイプ:「イモビライザー」という、車とキーのID照合をするシステムを使ったもの。キー複製の心配がなく、最近の高級車には標準装備されていることも多い。
威嚇警報タイプ:光の点滅で威嚇したり、振動や音を感知して警報音や光の点滅を作動させるもの。光だけの威嚇タイプはまだしも、警報音が鳴るタイプは誤作動しない精度の高いものがおすすめ。
固定タイプ:物理的にハンドルやタイヤホイールなどを固定してしまうもの。対策が施されているという視覚的効果も。
通知タイプ:異常があったときに、登録した機器に知らせてくれるもの。GPSでその後の位置情報を調べることができるものも。
各タイプの機能が複合的に組み合わさった製品もあります。
カーセキュリティの選び方 対策する目的、複数機器の組み合わせ、自宅と車の距離など
カージャーナリスト・松村 透さんに、カーセキュリティを選ぶときのポイントを3つ教えてもらいました。適切な防犯対策をおこなうためにも、詳しく見ていきましょう。
自分の用途や目的に合うものを選ぶ イモビライザーの有無、車の製造年などを考慮
カージャーナリスト
カーセキュリティにはさまざまな種類があります。限られた予算のなかで、所有している車種・駐車場所・使用目的に応じたカーセキュリティを選んでください。最近のクルマであれば「イモビライザー」という、鍵とクルマの情報が照合できないとエンジンがかからない機能を備えている場合が多く、この装備の有無も選ぶさいのポイントのひとつとなりそうです。
所有しているクルマが1990年代以前であればイモビライザー非装着車両である可能性が高いため、エンジン停止後にセキュリティが作動する「始動停止タイプ」の導入を、さらに屋外駐車の方であれば、ハンドルロックやホイールロックなどのカーセキュリティとの併用を積極的におすすめします。
加藤電機『HORNET 300V』
イモビライザーを搭載したカーセキュリティ。126db6音色サイレン、純正キーレス連動モデルです。強制解除もできるので万が一でも安心です。
複数のカーセキュリティを組み合わせる 盗難やいたずらには視覚的効果も有効
カージャーナリスト
どれほど高性能なカーセキュリティシステムでも、これさえあれば完璧というものは残念ながら存在しません。そこでおすすめしたいのが「複数のカーセキュリティを組み合わせた自衛策」です。たとえば「警報機能」「通知機能」に加えて、ハンドルロック、ホイールロックとの併用です。
前者はセキュリティ対策済みといった視覚的効果が、後者はホイール単体の盗難を防止する効果が期待できます。保管場所や所有しているクルマの盗難やいたずらが心配であれば「少し大げさ」くらいの対策を施すことも視野に入れてみてください。
自宅と駐車スペースの距離や位置関係も考慮して選ぶ 駐車場から遠い場合は通知から追跡まで
カージャーナリスト
もっとも安心度が高いのはシャッターつきのガレージです。その反面、自宅から離れた月極駐車場だと目が行き届かないだけに心配です(もちろん、自宅の駐車スペースに置いてあれば安心というわけではありませんのでご注意ください)。
クルマにいたずらされたさい、大きな音量で周囲に警報を発してくれる「警報機能」や携帯電話やスマホなどに知らせてくれる「通知機能」を備えたカーセキュリティがおすすめです。
ユピテル『Aguilas VE-S37RS』
異常が発生したときは、光や音で威嚇しつつ、リモコン通知でお知らせしてくれるので、駐車場利用にもおすすめです。配線不要・かんたん取付。簡易式で、リモコン操作1つで警戒を開始してくれるので使い方もかんたんです。傾斜センサー付きで、車上荒らしだけでなく盗難対策にも安心です。
所有しているクルマがスマートキーの場合は注意 カージャーナリストからのアドバイス
カージャーナリスト
車の盗難「リレーアタック」に注意
「リレーアタック」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。所有しているクルマが、持ち歩くだけでエンジンの始動ができるスマートキーだった場合は注意が必要です。
たとえば、自宅の玄関にあるキーから発せられている電波を傍受して中継器で増幅できるような装置があれば、離れた場所からでもクルマの解錠・エンジン始動がおこなえるのです。対策グッズも発売されていますので、とくにスマートキーをお使いの方はチェックしてみてください。
カーセキュリティのおすすめ7選 人気のユピテルほか、盗難・車上荒らし対策に
うえで紹介したカーセキュリティの選び方のポイントをふまえて、カージャーナリスト・松村 透さんに選んでもらったおすすめ商品を紹介します。
アンサーバック付きやエンジンスターター付のもの、リモコンにライトを点滅させて知らせてくれるものなどさまざまな種類があります。車種や駐車場の状況に合うカーセキュリティを選ぶためにも、しっかり見ていきましょう。

ユピテル『Aguilas VE-S37RS』








出典:Amazon
サイズ | 本体:67×29×105mm、リモコン:37×62×15mm |
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重量 | 本体:118g、リモコン:33g(電池含む) |
クルマに起こった異常をリモコンで知らせてくれる
ウインドウやボディを傷つけられたり、ドアを開かれたりすると、光と音で威嚇するカーセキュリティです。光と音で威嚇すると同時に、クルマ本体が受けた衝撃に応じた音と表示がリモコンにも通知されます。都市部で約150〜300m、郊外であれば約300〜600mの距離でも、通知が届くので、駐車場が少し遠い方でも使用可能です。
ダッシュボード上に取りつけるタイプで、充電はシガーソケットからおこなうので面倒な接続作業はありません。また本体上部のソーラーで補充電も可能。別売りで電源用直結コードもあります。外観が一見するとレーダー探知機のように見えるため、ただ置くだけでは危害を加えようとしている人物を威嚇する効果が薄い点が気になるところです。

加藤電機『HORNET 300V』






出典:Amazon
サイズ | 約103×68×34mm |
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重量 | 771g |
安心のHORNET! イモビライザー搭載モデル
クルマ好きのあいだでHORNET(ホーネット)といえば、カーセキュリティ用品として知られた存在。純正キーレスエントリー専用モデルが、この300Vです。エンジンスターターとは併用できませんが、"HORNET AUTO SECURITY"の文字が点灯するLED照明で、周囲にカーセキュリティ装着者であることをアピールします。
このモデルも、よほどDIYでクルマいじりが慣れていない方でないかぎり、別途、取りつけ工賃がかかってでも業者さんにお願いするのが安心・確実です。なお、このモデルは国産車専用なので、輸入車には対応していませんので、購入前に対応している車種か必ず確認してください。

カーメイト『カーセキュリティ SQ900』




















出典:Amazon
サイズ | 約90×58×27mm |
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重量 | 約85g |
OBDIIコネクタ適合車種ならかんたん取りつけ
OBDとは、オン・ボード・ダイアグノーシスの略称。いわゆるクルマの「自己診断機能」です。ディーラーの整備工場ではここに専用端末をつないでクルマの故障履歴などが確認できます。ここに接続して使用するのがこのモデルですが、事前に対応しているか確認が必要です。
OBDIIコネクタの場所さえ分かればケーブル1本でかんたん接続、バッテリーが弱まっていない限り、安定した電源が確保できます。ブルーのLED照明がSQ900本体前面に配置され、周囲を威嚇します。また、衝撃度に応じてユーザーがセンサー感度などの設定変更が可能です。面倒な作業が苦手、コスパ重視の方におすすめしたいモデルです。

加藤電機『HORNETハンドルロック LH-12R』








出典:Amazon
サイズ | 550×140×130mm(最小) |
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重量 | 約2,350g |

Yisoon『電波遮断ポーチ』

出典:Yahoo!ショッピング
サイズ | 約140×73mm |
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重量 | 31.8g |

マックガード『ホイールロック』

出典:Amazon
サイズ | 約ネジ径12×ピッチ1.5×全長19.7mm(MCG-29166) |
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重量 | - |
「カーセキュリティ」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする カーセキュリティの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのカーセキュリティの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
自分で設置するよりも専門業者へ カージャーナリストからのアドバイス
カージャーナリスト
取りつけは専門の業者さんに依頼すると安心
複数のセキュリティシステムを使って自衛していることが「あからさまに」分かるほうが効果的と考えています。盗難やいたずらをしようとしている犯罪者に面倒なクルマだなと思わせることも自衛策のひとつです。
また、セキュリティシステムは車種適合の確認が重要です。購入後に不適合ということもあります。さらに、取りつけがむずかしいことも多く、専門の業者さんに取りつけを依頼したほうが安心・確実です。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
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※2020/11/27 一部コンテンツ修正のため、記事を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 横尾忠徳)
輸入車の取扱説明書の制作を経て、2006年にベストモータリング/ホットバージョン公式サイトのリニューアルを担当し、Webメディアの面白さに目覚める。 その後、大手飲食店ポータルサイトでコンテンツ企画を経験し、2013年にフリーランスとして独立。現在はトヨタ GAZOO愛車紹介の監修・取材・記事制作、ベストカー誌の取材等で年間100人を超えるオーナーインタビューを行う。 また、輸入車専門の自動車メディア・カレントライフの編集長を務める。現在の愛車は、2016年式フォルクスワーゲン ゴルフ トゥーランと1970年式の古いドイツ車。妻と、平成最後の年に産まれた息子、動物病院から譲り受けた保護猫と平和に(?)暮らす日々。