ナイロンラインとは?メリットも解説
ナイロンラインとは水の比重に近く、沈みにくい、ナイロン素材でできたラインのこと。柔らかく、伸びやすく、しなやかな感触のため、初心者にも扱いやすいのが特徴です。
そもそも、柔らかいというメリットがあるため、糸のヨレ・絡まりといったライントラブルが少なく、起こっても解決しやすいです。また、遠投性も高く、しなやかさを活かして遠くにルアーを飛ばせます。そして、伸縮性もあるため、魚にバイトされ、引っ張られてもいなすことができます。吸水率が高く、劣化が早いため、随時交換の必要はありますが、それでもメリットの多いラインです。
ナイロンラインが適した釣りシーンは?
リールを購入した際にナイロンラインが付属していることも多く、初心者から上級者までいろいろな釣りシーンで使えるのがナイロンラインです。特に水に沈みにくい特性を活かして、キャスティングをする釣り全般に向いています。リールへのおさまりもよいため、キャストも繰り返ししやすいです。
一方、ほかの素材よりも伸縮性が高いため距離があるとアタリがわかりにくい、ディープレンジには使いにくくなっています。
ナイロンラインの選び方
釣りライターの中山一弘さんへの取材のもと、ナイロンラインの選び方のポイントを紹介します。ぜひ参考にしてください。
【1】ナイロンラインの強度はlbと号数をチェック
ナイロンラインは、製品によってラインの引っ張り強度が異なります。引っ張り強度の目安となるのが、lb(ポンド)と、糸の太さを表す号数です。
ナイロンラインとフロロカーボンは強度の目安となる数値はほぼ同じであるのに対して、PEラインは異なるので気をつけましょう。号数×4=ポンド数(引っ張り強度)が算出でき、ポンド数÷4=号数が算出できます。この計算式があてはまるのは日本製のラインのみで、海外製には適応できません。
【2】ラインの太さをチェック
ラインの太さは、号数とポンド数が大きいほど太くなり、小さいほど細くなります。ラインの太さによって引っ張り強度が異なるので、キャストする場所やルアーの重量に合ったものを選びましょう。
ラインが細いと抵抗が小さくなるため、キャスト時も投げやすく飛距離をかせげます。水の抵抗も少なくなるため、繊細なルアー操作も可能です。一方、ラインが太いとラインブレイクしにくいため、重いルアーを投げるときに向いています。
【3】耐久性や長さをチェック
キャンプ/釣りライター
ナイロンラインは劣化しやすいラインです。たとえば、500mボビンで買ったとして、あまり巻き替えずに放置した場合、管理場所が悪ければ数カ月でダメになることだってあります。
毎週釣りに行くような人にはボビンタイプがおすすめできますが、限られた時間を釣りに充てている人は、釣行頻度を考えて適切な巻量の製品を選ぶようにしてください。
【4】色をチェック
朝、昼、夜、そして海の色や深さなど、環境に適した視認性をチェックすることも重要。そのため、使用するシーンに合わせたラインの色もチェックしましょう。
例えば、夜、夜明け・日没前後のフィッシングであれば、目立つ色のラインを、逆に警戒心の強い魚には周りの環境に合わせた目立たない色を選んでみましょう。
【5】価格をチェック
キャンプ/釣りライター
ナイロンラインはしなやかで扱いやすく、それ自体に伸びがあるので魚とのファイトがしやすいという性格があります。しかし、吸水性があり紫外線などによる劣化も激しいため、頻繁に巻き替える必要があります。
そのため、品質の高さはもちろんですが、価格も重要なポイントになります。いつくるか分からない大物に備えて、常にベストコンディションで釣りに臨んでください。
【6】各機能性をチェック
高撥水性
ナイロンラインは給水率が高く、劣化が早いことを前述しました。そのため、水をはじく「撥水性」にも注目しましょう。高撥水性がある製品の場合、劣化も遅らせることができるため、通常よりも長く使用することができます。
耐摩耗性
ナイロンラインのデメリットのひとつに、耐摩耗性能が低いことがあげられますが、近年の製品では耐摩擦性能の高いものも数多く販売されています。中には通常の20〜30倍の性能がある製品もあります。摩耗性が気になる方は、ぜひチェックしてみてください。
高感度
ナイロンラインは伸縮性がある分、バイトの感度が下がる傾向にあります。そのため、感度を高めた製品もチェックしてみてください。もちろん、通常のラインほどは劣るかもしれませんが、それでもターゲットによってはバイトの感触が伝わります。小さなバイトにも気づけるよう、ぜひ確認してください。
(※)ポイント:メーカーごとの特徴を知っておこう
キャンプ/釣りライター
昔から使われているナイロンラインは、それだけ開発も進んでいる製品です。メーカーごとにさまざまな製法で特長を持たせています。
たとえば、耐摩耗性(たいまもうせい)を向上させて障害物への接触に強さを発揮できるようにしたり、滑らかにしてキャストフィールをよくしたりするなど、同じナイロンラインでもそれぞれに個性があります。
一般的に自分がやっている釣りのジャンルに合わせた製品を選べば問題はありませんが、特長を理解できればジャンルをまたいで使ってみるのもおもしろいですよ。
ナイロンラインおすすめ10選
上記で紹介したナイロンラインの選び方のポイントをふまえて、釣りライターの中山一弘さんと編集部が選んだおすすめ商品を紹介します。

サンライン『シューター・マシンガンキャスト』






出典:Amazon
号数 | 4.5、6、8、10、12、14、16、18、20、22、25、30lb |
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全長 | 150m(22、25、30lbは100m) |
カラー | ニューアットブラウン |

サンヨー APPLAUD『GT-R PINK-SELECTION』

出典:Amazon
号数 | 1.5~4lb(0.5刻み)、5、6、8、10、12、14、16、20lb |
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全長 | 100m、300m |
カラー | スーパーピンク |

モーリス VARIVAS『ソルトウォーター VEP』

出典:Amazon
号数 | 8、10、12、14、16、20lb |
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全長 | 150m |
カラー | ソルティーブルー |

ゴーセン『リミテーション磯 CXフロート』

出典:Amazon
号数 | 1.75号、2号、2.5号、3~6号 |
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全長 | 150m |
カラー | タンポポ色 |

ダイワ『ジャストロン DPLS』








出典:Amazon
号数 | 2、2.5号、3~6号 |
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全長 | 500m(4カラーズのみ:600m) |
カラー | クリアー、ブルー、ピンク、イエロー、ブラック、4カラーズ(ブラック、4カラーズは5号まで) |
サンライン『クインスタ―』

出典:Amazon
号数 | 0.6号〜50号 |
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全長 | 600m |
カラー | ミストグレー、クリアー、ブルー、ピンク、イエロー |
デュエル『カーボナイロンライン』






出典:Amazon
号数 | 2号/ 3号/ 4号/ 5号/ 6号/ 8号/ 10号 |
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全長 | 500m |
カラー | - |
ラパラ『マルチゲーム300m クリア』

出典:Amazon
号数 | 0.5号~4号 |
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全長 | 300m |
カラー | クリア |
ユニチカ『シルバースレッド S.A.R.』

出典:Amazon
号数 | 1.5号~7号 |
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全長 | 300m |
カラー | - |
サンヨー『ナイロン アプロード( ZO6)』

出典:Amazon
号数 | 0.6号~5号 |
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全長 | 600m |
カラー | - |
おすすめ商品の比較一覧表
ECサイトのナイロンラインのランキングを参考にする
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのナイロンラインの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各ECサイトにより集計期間や集計方法がやや異なる場合があります。
【最後に】釣りライターのアドバイス
キャンプ/釣りライター
ナイロンとフロロカーボン、どちらが強い?
「ナイロン」と「フロロカーボン」のどちらが強いのか。これはよく聞かれます。たとえば同じ8lb同士のラインなら強度は同じです。ただし、その場合ナイロンラインのほうが直径が細くなるので、同じ太さ同士で比べるとナイロンラインのほうが強いと言えるかも知れません。
ですが、そもそもどちらが強いかは釣りには関係なく、ナイロンにはナイロンの、フロロカーボンにはフロロカーボンの良さがあります。それぞれ特徴を理解して適した使い方をすればどちらも釣り人の強い味方になってくれます。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2020/12/22 コンテンツ追加のため、記事を更新しました(マイナビおすすめナビ編集部 加藤佑一)
青年期に始めた釣り新聞への寄稿を始めとして、サイトAllAboutでのフィッシングガイドを務める。 ほかにも雑誌『Salty!(ソルティ)』やアウトドア系の雑誌やWeb媒体などでの執筆多数。 今も休日には必ず海山湖を駆けまわっている自然派で、あらゆるジャンルの釣りを体験し、季節に合わせて日本中の旬な魚を追っている。 キャンプ用品は、あえて払い下げのミリタリー系ギアで揃えるマニアな一面も。