フランス映画のおすすめ13選 恋愛・感動・人気の新作まで傑作を厳選!
ここからは、映画ライターの杉本穂高さんと編集部が厳選したフランス映画のおすすめ作品をご紹介します。どんなフランス映画を観ようか迷っている人はぜひチェックしてみてくださいね。
▼映画ライターが選んだ作品
▼編集部が選んだ作品
▼映画ライターが選んだ作品

『レオン』の原点! ハードボイルドで切ない恋愛話
日本にファンの多いリュック・ベッソン監督の代表作で、『レオン』の原点ともなった作品。泣き虫の少女が政府の秘密機関に暗殺者として仕立て上げられ、闇の世界に生きる存在となりますが、平凡な男性に恋をして苦悩するという物語です。
美しく気弱な女暗殺者というキャラ造形が見事で、スタイリッシュな銃アクションと切ない恋模様が交錯する作品。ダークブルーな色調の映像も格好よく、ハードボイルドな恋愛ものを探している人におすすめです。

映像センスが光る、ポップでキュートな恋愛映画
おしゃれな恋愛映画の代名詞ともいうべき作品で、そのポップな映像センスと主演のオドレイ・トトゥのかわいさには、誰もが魅了されることでしょう。
監督はジャン=ピエール・ジュネ、この映画を作る以前は、独特だけどグロテスクな作風でカルト的な人気を博していた人です。
その一風変わった映像センスをかわいい方向に振ってみたら、このようなおしゃれな作品になったという感じで、監督の個性と企画がうまくマッチした作品といえるでしょう。恋愛映画好きには必見の1本です。

戦争の悲劇と生命の尊さを描く、不朽の名作
哀愁ただようギターによるテーマ曲『愛のロマンス』があまりにも有名なこの映画は、戦争に巻き込まれ、家族を失った幼い少女が死というものを理解していく過程を見つめたドラマ。
まだ死という概念が理解できず、両親の死を受け止めきれていない少女が農家にかくまわれ、そこで動物たちの死に触れ、お墓を作ってやるシーンは涙なしには観られないでしょう。
子どもの視点から生命とは、戦争とはを描き、戦争の悲劇に迫った映画史に残る名作で、戦争の悲劇を忘れてはならないと思うすべての方に観ていただきたい作品です。

笑って泣ける! 中年男性2人が描く友情物語
黒人移民の貧しい青年と、金持ちの下半身不随の白人の中年男性の友情物語。
障害を描いた作品ですが、単なる彼らの頑張る姿を売りにしている映画ではありません。まったく個性の異なる2人の男の友情をコメディとして描いて、涙よりも笑いとさわやかさで勝負している作品です。
フランスだけでなく世界中で大ヒットし、日本でもハリウッド映画に負けないくらいの観客動員を記録しました。主演のオマール・シーはこの映画で一躍有名になり、フランスの非白人のスターの代表格となっています。
笑って泣けるエンタメ作品を探している人なら、これを選んでほぼ間違いないでしょう。

明るく元気な移民少女の青春を、瑞々しく描くアニメ
フランスでは「バンド・デシネ」と呼ばれる漫画が盛んですが、この映画はそんなバンド・デシネを原作にしたアニメ映画。
宗教的戒律の厳しいイランから、フランスに移民として移住してきた原作者マルジャン・サトラピの自伝的作品です。イラン・イラク戦争、革命の激動の時代を背景に、西洋文化を密かに愛でていた作者の青春を瑞々しく描いています。
主人公の女の子が快活でおもしろく、ブルース・リーとアイアン・メイデンをこよなく愛するという設定で、すごくパンクな少女として描かれています。イラン女性のステレオタイプなイメージを覆す(くつがえす)快作です。
女性をエンパワーメントする内容なので、自分らしく生きたいと願う女性にとくにおすすめの作品です。
▼編集部が選んだ作品
大人に見てほしい不朽の名作
一流の殺し屋「レオン」。あるアパートで静かに暮らしていたレオンだが、そのアパートの一室で一家殺人事件がおこる。生き残った少女「マチルダ」は復讐のため“人の殺し方”をレオンに教わることになるが、友情とも恋愛ともつかない感情を抱くようになり・・・。
完全版ではレオンが殺し屋に「なるしかなかった」悲しい過去が描かれた、未公開シーンが追加されています。一度は見たことがある方もあらためて楽しめると思いますよ。
笑いあり、感動あり!元気になるサクセスストーリー
フランス映画祭2013年観客賞受賞作の「タイピスト」。都会での生活に憧れを持つ田舎娘・ローズが主人公です。彼女の唯一の才能である「タイプの早打ち」が見抜かれ、世界大会優勝を目指して猛特訓の日々が始まります。
ロマンス、コメディ要素も含まれるサクセスストーリーで最後は爽快な気分が味わえる結末が魅力。劇中のファッションもおしゃれで見どころ満載。映画を観て元気になりたい人におすすめです。
フランスで社会現象に!人気漫画作品が原作
北条司による人気漫画「シティーハンター」が原作の映画です。フランスで大ヒットして社会現象を巻き起こしました。ボディーガード・探偵などを請け負う主人公の冴羽りょうが繰り広げるハードボイルドコメディ。48時間以内に「キューピッドの香水」を奪回するために奔走します。
楽しく笑えるうえ、アクションシーンも見応えがあるのが魅力。なにも考えずに笑って映画を観たい人におすすめです。
脳が100パーセント覚醒したら・・・!?SF作品
「レオン」や「ニキータ」などの有名映画を手掛けたリュック・ベッソン監督の作品です。10パーセントしか機能していないとされる人間の脳。それが100パーセントになったら、世界にどのような影響をもたらすのか・・・。平凡な女性に起こった脳の変化を通して人間の根源的な謎に迫るSF映画です。
この映画は、人間とは何かを考えるきっかけになるでしょう。アクションシーンも迫力があり、見どころ満載です。
サスペンス映画!ずば抜けた嗅覚を持つ青年が主人公
パトリック・ジュースキントの小説をもとに作られたスペクタクル・サスペンス映画。数十キロ先の遠く離れた匂いも嗅ぎ分ける、特殊な才能を持つ青年の物語です。彼が一流の調香師になったとき、猟奇殺人事件が続発し・・・。
至高の香水を作るためなら、一切の手段を選ばない青年の狂気を感じる作品です。非現実的な映画を求めている人におすすめです。
モノクロ映画好きにおすすめ!奔放な若者の青春映画
1960年のベルリン国際映画祭で監督賞を受賞した作品「勝手にしやがれ」。警官を殺して逃亡し、恋人との時間を楽しむ奔放な若ものが主人公です。恋人からの密告により、警察から銃で撃たれた主人公の死ぬ間際のセリフが刹那的で、印象に残る作品。
モノクロながらも、フランスのおしゃれな感じが詰め込まれた映画です。パリの風景やモノクロ映画が好きな人におすすめです。
狂おしいほどの愛の物語
小説を書きながら塗装業をしているジャン=ユーグ・アングラード演じる青年ゾルグとベアトリス・ダル演じる少女・ベティの激しい愛の物語。
監督は『ディーバ』『溝の中の月』などで知られるジャン=ジャック・ベネックス。ダルはプライベートでも波乱万丈で、この作品でベネックス監督に見いだされ、一躍フランスのセックス・シンボルとなりました。
卑猥なシーンもふくまれるため、当時論争を呼びましたが、この作品はもちろんポルノ作品として観るものではなく、ある恋人の激しく行き過ぎた愛の果て、狂おしいほどの究極の純愛を描いています。
美しい海の青さが幻想的に描かれた作品
フリーダイバーのジャックマイヨールの自伝をもとに構成されたフランスとイタリアの合作映画です。1976年に人類史上初の素潜り100メートル超えの記録を打ち立てたジャック。そして、同じく実在のライバルであるジャン・レノ演じるエンゾ・マイオルカ(役名はエンゾ・モリナーリ)との記録合戦。
ジャックがこよなく愛したイルカたち、そして美しくどこまでも深く青い海。この映画ではキラキラと輝く海の青さ、その表情がとても幻想的な手法で描かれています。
フリーダイビングという馴染みのない競技や大会のシーンも描かれており、40代以上のダイバーのなかには、この映画がきっかけで素潜りやダイビングに興味をもった人も少なくありません。
「フランス映画」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする フランス映画の売れ筋をチェック
Amazonでのフランス映画の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
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フランス国内歴代フランス映画観客動員数ランキングTOP20 フランス人が絶賛!
ここでは、フランス国内で絶賛された歴代フランス映画の観客動員数ランキングTOP20をご紹介します。フランス映画作品選びの参考にしてみてください。ちなみに、日本でも大ヒットした『アメリ』(原題:Le Fabuleux Destin d'Amélie Poulain)はフランス21位となっています。
1位 Bienvenues chez les Ch'tis(2008年)
2位 Intouchable(最強のふたり/2011年)
3位 La Grande Vadrouille(大進撃/1966年)
4位 Astérix et Obélix:Mission Cléopâtre(2002年)
5位 Les Visiteurs(1993年)
6位 Le Petit Monde de don Camillo(1952年)
7位 Que'st-ce qu'on a fait au Bon Dieu?(最高の花婿/2014年 ※日本一般公開は2016年)
8位 Le Corniaud(大追跡/1965年 ※日本一般公開は1966年)
9位 Les Bronzés 3:Amis pour la vie(レ・ブロンゼ/再開と友情に乾杯!/2006年)
10位 Taxi 2(タクシー2/2000年)
11位 Trois hommes et un couffin(赤ちゃんに乾杯!/1985年)
12位 Les Misérables(レ・ミゼラブル/1957年)
13位 La guerre des boutons(わんぱく戦争/1963年/2011年にリメイク)
14位 Le Dîner de cons(奇人たちの晩餐会/1998年)
15位 Le Grand Bleu(グラン・ブルー/1988年)
16位 L'Ours(子熊物語/1988年)
17位 Astérix et Obélix contre César(1999年)
18位 Emmanuelle(エマニュエル夫人/1974年)
19位 La vache et le Prisonnier(1959年)
20位 Le Bataillon du ciel(1947年)
主なVOD(動画配信サービス) ネットでラクに観よう!
今すぐ作品を観たい!ということであれば、動画配信サービスをチェックしてみましょう。作品の有無はサービスによって異なるので、それぞれのサイトからチェックしてみてくださいね。
U-NEXT|VOD業界トップクラスの配信数
Netflix| 世界No.1シェア
Amazonプライム・ビデオ|500円で始められ特典も豊富
Hulu| 独自ドラマのラインナップも盛りだくさん!
Disney+(ディズニープラス)|ディズニー公式の動画配信サービス
フランス映画のおすすめに関するQ&A よくある質問
フランス映画の特徴は何ですか?

フランス映画の特徴は、映像美と言葉に頼らない心理描写にあります。フランスは印象派、ポスト印象派、エコールド・パリを経て芸術大国へと発展してきました。フランスでは、映画を文学や絵画、音楽などと同等の芸術作品としてとらえてきた歴史があります。
フランス国内の歴代観客動員数1位の映画は何ですか?

『Bienvenues chez les Ch'tis』です。ちなみに、日本でも大ヒットした『アメリ』(原題:Le Fabuleux Destin d'Amélie Poulain)はフランス21位となっています。
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フランスの分厚い文化の歴史を感じて! 映画ライターからのアドバイス
アメリカ映画にも負けない歴史深い作品を楽しもう
芸術の国の映画はやはり芸術性の高い作品が多く、映画史的にも重要な作品を数多く生み出しています。一方で、近年の『最強のふたり』や、リュック・ベッソンが製作したアクション映画『TAXi』シリーズなど、ハリウッドにも負けない娯楽映画も数多く作っています。
映画の父といわれるリュミエール兄弟もフランス出身ですから、その歴史は古く、アメリカ映画にも負けないくらいの多彩さがあります。
しかし、どの作品でもやはりアメリカにはないフランス映画独特の雰囲気というものがあり、分厚い文化の積み重ねを感じさせる作品が多いですので、ぜひ映画でフランス文化に触れてみてください。
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日本映画学校(現:日本映画大学)出身。 神奈川県のミニシアター「アミューあつぎ映画.comシネマ」の元支配人。 映画.com、ハフポスト、リアルサウンド映画部、シネマズPLUS、FILMAGA、アニメ!アニメ!など、ウェブの様々なところで映画について書いています。 好きな映画監督はケン・ローチとアッバス・キアロスタミ。