有川 浩はフィールドワーク作家
有川浩(ありかわひろ)は、高知県生まれの作家です。2003年に「塩の街」で「第10回電撃ゲーム小説大賞」の大賞を受賞すると、2004年に小説家デビュー。その後も、「図書館戦争」シリーズの作品がアニメ化、「フリーター、家を買う」がドラマ化、2011年の「阪急電車」が映画化されたりするなど、話題の作品を多数手がけている人気作家です。
実際に取材をして小説を書くというスタイルが、「フィールドワーク作家」として定着しています。
2019年には、「有川 ひろ」へとペンネームを改めることを発表しました。
有川 浩作品は幅広い題材を扱っている
有川 浩は、幅広い題材のテーマを小説にしています。自衛隊について扱ったミリタリー系の作品もあれば、SF小説も、恋愛小説も多くあります。
人間ドラマを描写した心温まるストーリーやコメディーの物語などもあり、さまざまなジャンルで、さまざまな世代のファンを魅了しているのが特徴。取材に裏づけられた緻密な設定がリアルで、ふだん小説を読まない層の方にもすすめられる作家です。
有川 浩のおすすめ27選
ここからは、有川 浩のおすすめ小説を紹介します。
有川 浩といえば『フリーター、家を買う。』を思い浮かべる人も多いでしょう。ライトノベル感覚で一気に読め、最後には勇気と希望を貰える物語です。原作を読んだ後にドラマを見るのも楽しめますよ。

だらだらと過ごすフリーターが一念発起する物語
ドラマ化された作品です。自堕落な生活を送る25歳の若きフリーターが、やる気を取り戻して人生をやり直していく様子を描いた小説。大学を出ている主人公ですが、就職先が自分に合わないと感じて、3カ月でやめてしまいました。
母親が病気になったのをきっかけに、やる気を出して変わっていくさまに、勇気をもらえます。
ラブコメ好きなら、『ラブコメ今昔』できまりです。普通のラブコメではなく、自衛隊が題材となっています。短編集なので、サクッと読めるのも魅力。自衛隊ならではのシチュエーションにドキドキしますよ。

ミリタリー系ラブコメディーの短編集
自衛隊を題材にした、短編のラブコメディーがたくさん詰め込まれた一冊です。さまざまな人物像をていねいに描写して、感情移入できるようにつくられた物語に没頭できます。
いろいろな背景を持つ自衛隊にかかわる人たちで、さまざまなパターンの恋愛シーンを描いているので、とても幅広い読者層にささる作品になっています。
有川 浩の思いや、ペンネーム変更の理由を知りたい人におすすめなのが、エッセイ集『倒れるときは前のめり ふたたび』です。小説だけでなく、エッセイから放たれる有川 浩の新たな魅力を発見できますよ。

有川 浩のエッセイ集第2弾
有川 浩のエッセイ集です。「彼女の本棚」と「サマーフェスタ」の書き下ろし小説2編も収録されています。
エッセイのパートから、有川 浩が愛する本たちへの想いを読み取ることができます。また、ネット時代に生きる作家として、彼女が思うことなども綴られています。さらに、2019年にペンネームを変更した意図についても語っています。
かつての悪ガキが還暦のおっさんになって暴れる
ドラマ化もされた作品です。剣道の達人キヨと柔道家のシゲと工場経営者のノリの3人組は、かつて悪ガキだった還暦のおじいさん。武闘派ふたりと頭脳派ひとりの3人が私設自警団を結成する物語です。
ご近所で発生する詐欺や痴漢や動物虐待などの問題を、いろいろな登場人物を巻き込みながらおもしろおかしく解決していくのが痛快です。
通勤電車で繰り広げられる恋の物語
2011年に、『阪急電車 片道15分の奇跡』というタイトルで豪華キャストとともに映画化された作品です。関西の大手私鉄である阪急電車の今津線というローカルな路線で、15分間のあいだに繰り広げられる恋の物語。
各章が連続する駅名となっていて、駅ごとに乗り降りするそれぞれの乗客についての描写も豊かで、楽しく読み進められる小説です。
原因不明の航空機事故を追うSF小説
有川 浩の自衛隊3部作のなかの作品です。主人公の斉木 舜は父子家庭の高校2年生。ある日クラゲのような奇妙な生きものを拾い、家族のようにかわいがります。同じ日に自衛隊にいた父は、謎の航空機事故で亡くなってしまいました。
事故空域での謎の現象と、主人公が拾った生きものがつながっていく様子を興味深く読み進めます。
ステップファミリーを題材にした感動長編
「かりゆし58」の楽曲「アンマー」に感銘を受けて執筆した物語です。主人公のリョウは、お母さんを亡くし、再婚したお父さんもなくなってしまった少年。父の再婚相手を新しいお母さんとして、親孝行のために旅行に行くというストーリーです。
描写される沖縄の風景も素晴らしく、感動的な物語と相まって、涙があふれ心が洗われることでしょう。
有川 浩の初エッセイ集
デビュー前から綴った90本以上のエッセイをまとめた作品です。
有川 浩が日々の生活のなかで感じているさまざまな雑感をまとめたもの、人気小説を執筆する際の裏側について、有川 浩が好きな映画や本の話、尊敬する人について、有川 浩のふるさとである高知県について語ったものなど、エッセイのテーマは多岐にわたります。
有川 浩のライトノベルデビュー作
第10回電撃ゲーム小説大賞を受賞した作品です。塩害と呼ばれる災厄の時代のストーリー。
空から巨大な塩の塊が東京に落ちてきた世界を描いた、SF小説です。通常の塩害ではなく、塩の塊を見ただけで感染・死亡してしまうというシチュエーションで、その世界を救うために自衛隊の男性と、両親を失った少女が活躍します。
有川 浩の自衛隊3部作の完結編
有川 浩の陸・海・空を題材にした自衛隊3部作の3作目です。海から謎のザリガニのような巨大な生きものが襲来する世界をSF小説として描いています。事件発生から収束するまでの6日間のあいだ、さまざまな立場の人間がそれぞれの行動をとる姿をリアルに描写しているところがポイント。
潜水艦に逃げ込んだ少年少女の活躍を応援しながら見守る楽しみがあります。
児童養護施設を舞台にしたドラマティック長編小説
元営業マンの男、三田村慎平を主人公として、新しい勤務先の児童養護施設で繰り広げられるドラマティックな展開が見どころの小説です。
さまざまな個性を持った登場人物とのやり取りや、施設での難しい状況のなかで切り開いていく様子を読み進められます。
つらいときやあきらめたくなるときに、ぜひ読んでほしい一冊です。
植物オタク男子との恋愛の物語
主人公の女の子、河野さやかが、樹(いつき)というイケメン青年と出会う恋愛小説です。樹は、かなりの植物オタクで、毎週末さやかを「狩り」へと誘い、さまざまな草木を食べて、想いをはぐくみます。
とんでもない設定のなかで、味わい深いそれぞれの人物の特徴がよく描かれていて、驚くような展開でも楽しく読み進める感じが特徴です。
言葉が通じるネコとの旅で人生を振り返る物語
第4回ブクログ大賞の小説部門で受賞した作品です。これまでに、舞台での上演・ドラマとして放送・映画化されてきた、人気作品です。主人公は、交通事故でシッポが7の字に曲がってしまったネコのナナと、ナナを助けた30代のサトル。
サトルは、ナナを手放さなければならなくなり、最後に一緒に旅に出ることに。旅のなかで人生を振り返りさまざまなことを思いめぐらします。
検閲が強くなっている世界での図書館の活躍
シリーズ化されて、ベストセラーとなった作品の第1作です。舞台は架空の日本で、新しい法律により、表現の自由が強く取り締まられてしまうようになった世界を描いた小説。図書館は、その法規を超えるような検閲に対抗するために立ち上がり、自由を守っていきます。
読書を愛する6名の愛すべき人物たちが繰り広げる正義の戦いを楽しく読み進められます。
広報室に配属された元パイロットのストーリー
放映されたテレビドラマの原作小説です。また、「ダ・ヴィンチ」の「BOOK OF THE YEAR 2012」にも選ばれた作品でもあります。
不慮の事故により、パイロット資格を失ってしまい、自衛隊の広報室に配属されることになった、主人公の空井大祐の物語です。個性豊かな広報室のキャラクターたちとのやり取りを楽しく読み進められます。
ミリタリーズラブを描いた短編集
自衛隊員の恋愛について描いた6つの短編をまとめた小説集です。有川 浩の自衛隊3部作のスピンオフとして執筆されたものも多数あり、続編として読めるようになっています。
表題の作品は、潜水艦に乗務している冬原と、合コンで一緒になった聡子の物語です。いつ帰ってくるかわからない自衛隊員の恋愛事情がうかがい知れる内容になっています。
難しい選択を迫られる作家の物語
「致死性脳劣化症候群」と呼ばれる、脳を使えば使うほど劣化してしまう不治の病を持つ作家を妻に持つ夫のストーリーです。彼女の仕事は思考を繰り返すことで作品を制作する作家なので、生きたければ仕事をあきらめなければならないという難しい選択を迫られています。
夫婦が選んだ人生はどういう道なのか。心震える物語です。
キケンな男のキケンなストーリー
通称「キケン」と呼ばれる、城南電気工科大学の「機械制御研究部」というサークルに集う仲間たちの物語です。個性あふれるキャラクターたちが、犯罪すれすれのキケンな実験や破壊行為をします。
PC研究部とのあいだで起こるさまざまないざこざなど、若さ溢れる理系男子のパワーと情熱あふれる日常を楽しく読み進められます。
会えない切なさを描いた恋愛小説
「忘れられない本」をきっかけにインターネット上でのやり取りがはじまったふたりの物語です。想う気持ちがあるのに、彼女は一向に会うのを拒んでいます。読者は、とても切なくて泣ける、会うことができない理由を紐解いていきます。
会えないと主張せざるを得ない、というシチュエーションで展開する、青春恋愛小説です。
映像制作会社でのラブコメディー小説
「有川ひろ」名義で執筆された、ラブコメディーの作品です。映像制作会社に勤めることになった、27歳の良井良助をとりまくストーリーが展開されます。
新人として働く現場で、聞きなれない業界用語が飛び交うなか、必死で仕事を覚えていく主人公。仲間たちが情熱を持って働いている姿に感銘を受けながら、成長し恋をする様子が描かれています。
クリスマスに起こる奇跡の物語
ドラマ化された作品です。クリスマスに倒産することになった子ども服メーカー「エンジェル・メーカー」に勤める大和俊介のストーリー。エンジェル・メーカーは、子ども服だけでなく、学童保育もしていました。
学童保育に最後まで世話になっていた田所航平は、両親を離婚の危機から救いたいと思っている少年。強い想いを持って両親のところに行くと、奇跡が起こります。
佐藤さとるのコロボックル物語の後継作品
全6巻の、佐藤さとるの「コロボックル物語」を、有川 浩がバトンを受け継いだ作品です。北海道に住むノリコという少女が、お母さんのお墓の付近で発見した、コロボックルという小さな生きものの物語。
佐藤さとるのコロボックルファンの層にも、有川 浩ファンにも届く、新たなコロボックルのはじまりを絵物語で制作した作品です。
ネコにまつわる短編小説集
7匹のネコのそれぞれの物語をつづった短編小説集です。人気小説「旅ネコリポート」の外伝作品も2編収められていて、有川 浩ファンやネコ好きの方必見の一冊になっています。
表題の作品は、20歳を超える老ネコのお話。かわいい動物たちにも別れのときが来てしまいます。つらい別れを乗り越える力をもらえる作品です。
地域振興の部署がお役所仕事脱却のために奮闘
2013年に映画化された作品の原作です。高知県に実際にある部署を題材として、地域振興に携わる若者公務員の仕事ぶりを描いた物語。
若手職員の掛水は、地域振興の企画のために、人気作家を観光特使として迎えました。しかし、お役所のさまざまなしきたりに阻まれて悪戦苦闘する姿にさわやかさを感じられる作品です。
記憶が見える特殊能力を持つ男の物語
2014年に舞台上映された作品です。主人公は、編集者の古川真也。彼は、手に触れたものに残っている記憶を見ることができるという特殊な能力を持っています。
ある日、同僚のカオルが、アメリカで脚本家として活躍しているはずの父親に再会するというシーンに立ち会うことになりました。真也の特殊能力は、別の真実を映し出しており、奇妙な事態に巻き込まれていくというストーリーで、最後まで引き込まれます。
還暦の三人組がさらに暴れる
剣道の達人キヨ、柔道の達人シゲ、機械達者のノリの3人組がふたたびご近所の正義のために帰ってきました。今回は、書店での万引きや、不法投棄犯や、お祭りを成功させるための資金繰り術などの問題をおもしろおかしく解決します。
さらに今作では、恋愛要素もいろいろと盛り込まれており、お見合い話や、息子世代や孫世代の動向なども見逃せません。
佐藤さとるの名作、コロボックルシリーズを引き継
佐藤さとるの名作、コロボックルシリーズを引き継いだ有川 浩の作品です。主人公のヒコは、ミツバチ農園を営んでいる家族の子どもとして、楽しく暮らしていました。家族やミツバチたちと一緒に全国を転々とする生活です。
ある日、大きなマムシがヒコの前にあらわれて、物語が展開していくことに。村上勉の素晴らしい絵と、佐藤さとるの著者への手紙も収録されています。
「有川 浩 作品」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 有川 浩 作品の売れ筋をチェック
Amazonでの有川 浩 作品の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
いろいろなジャンルの小説を読もう
思わず感情移入してしまう
有川 浩の小説は、いろいろなジャンルの作品があります。とくに自衛隊について詳しい取材を行なった小説は、とてもリアリティーがあり、興味深く楽しめるのがポイントです。登場人物に関する描写もとても設定がこまかく、それぞれに感情移入しながら読み進められるのも楽しみのひとつといえるでしょう。
ほかにもネコを題材にしたものや、著者の出身地である高知県を舞台にしたものなどたくさんあります。ぜひ、有川 浩の小説を楽しんでみてください。
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本や博物館が好きすぎて、司書教諭の免許と学芸員の資格を保有しているライター。小学校教諭と幼稚園教諭の資格も保有。 どのようなジャンルの本も幅広く読む。趣味は小説を書くことや美術館めぐり。ネイルやマッサージなど、リラックスできることが生きがい。基本的に文化系女子。世界をひとりで旅行して、暮らすように滞在するのが好き。プチミニマリストで、がんばらない家事を意識している。