産褥パッドとは? 必要枚数は? 使い方も解説
産褥(さんじょく)パッドとは、産後の出血や悪露(おろ)を受け止めるために使う衛生用品です、いつからいつまで使うか、何枚必要なのかなど気になる人も多いでしょう。選び方を紹介するまえに、まずは産褥パッドについての気になる疑問に答えます!
産前・産後いつからいつまで使う? 交換頻度は?
産褥パッドは、おもに産後の悪露対策として使いますが、出産前の破水対策としても使用することができます。自宅で破水してしまった場合、病院までの移動の間に産褥パットをつければ安心です。
出産後、産褥パッドをいつまで使うかは個人差があります。すぐに出血が少なくなって生理用ナプキンに切り替える人もいれば、会陰切開の傷や肌当たりが気になるため、悪露が収まってきても産褥パッドを使い続ける人もいます。個人差はありますが、どんなに短い人でも3日は使用することになるでしょう。
いざというときに備えるためにも、出産前から用意しておくと安心かもしれません。
入院セットの中身も事前にチェックしておこう 帝王切開でも必要

出産後の悪露対策に産褥パッドは必需品です。
入院先の産院では、入院セットのなかに産褥パッドが準備されていることがほとんどです。ですが、なかには悪露がひどく、病院で用意してもらったものでは足りない人もいます。枚数が足りなくなってしまうことも考えて、自分で数枚持ち込むと安心です。
自分で産褥パッドを用意するまえに、入院セットに産褥パッドが含まれているかどうかを確認しましょう。
また、帝王切開の場合でも悪露は出ます。帝王切開したママ用の産褥パットもあるので、状況に合わせて最適な物を用意しておきましょうね。
何枚くらい用意すればいい? 夜用の生理ナプキンで代用できる?
悪露の量には個人差がありますが、1ヶ月ほどかけて徐々に量が減少していきます。その間は必要に応じて産褥パッドを使用することになります。
産院で用意されていない場合は、入院中のことを考えてMとL合わせて20~30枚ほど準備しておくとよいでしょう。
産褥パットは、生理用ナプキンと使用用途は似ていますが、生理用ナプキンよりも大きく、厚みがあります。出産後の出血や悪露は、生理中よりかなり量が多いので、夜用の生理ナプキンなどで代用するより、専用の産褥パットを用意しておく必要があります。
産褥パッドの選び方 看護師に取材しました
看護師兼ライター・ゆみかおるさんに取材をして、産褥パッドの選び方を教えていただきました。サイズや素材をよくチェックすることが大切です。ぜひ産褥パッド選びの参考にしてください。
サイズは複数枚用意しておく
産褥パッドはS、M、Lといろいろなサイズがあります。産後の出血である悪露は日数がたつにつれて少しずつ減っていきますが、個人差があります。悪露の量の変化に対応できるように、いくつかのサイズを用意しておくとよいでしょう。
たとえば出産当日から3日間は出血が多いため、Lサイズを使用します。その後出血の量に合わせてMサイズ、Sサイズと使い分けていきます。サイズだけでなく、パッドの大きさも一緒に確認しておきましょう。
肌にやさしい素材を選ぶ
産後使用する産褥パッドは、デリケートな部分に使用するためできるだけ肌にやさしい素材を採用しているものを選びましょう。
とくに、会陰切開をした場合は、傷が産褥パッドにあたって痛むことがあります。妊娠中から肌が敏感になるという人も多いです。肌当たりのよいものなら産後も快適に過ごせます。
ズレや漏れ防止の仕様も確認 ズレにくい商品を選ぶべし!
産褥パッドは生理用ナプキンよりも大きめに作られています。そのため、横になることの多い産後はパッドのズレが気になる人も多いでしょう。テープで固定できるなど、ズレないための工夫がある産褥パッドもあります。
そのほか、悪露の量が多くて漏れが気になる場合には、漏れ防止のギャザー付きなどの商品もあります。快適に過ごせる仕様があるかもチェックしましょう。
吸収率をチェック
出産後は、すぐには身体を動かせずトイレにもいけません。汚れるたびにすぐに取り換えるということができないので、産褥パッドは吸収性にすぐれたものが必要になります。
悪露を吸収したあとに不快感が少ないよう、できるだけサラサラに保ってくれるものを選びましょう。
産褥パットはしっかり吸収してくれる専用のものを 看護師兼ライターがアドバイス
生理用ナプキンでも代用できるのではと考える人もいるかもしれませんが、産褥パットは生理用ナプキンよりも形や大きさ、厚みが違います。
産後の悪露は生理の出血よりも多い量となるため、しっかりと吸収してくれるものを選ぶ必要があります。また、産前の破水時に応急用として使うこともできます。
産褥パッドのおすすめ11選
選び方を踏まえて、看護師兼ライター・ゆみ かおるさんと編集部で産褥パッドのおすすめ商品を選びました。下記紹介しているECサイトで購入できるのはもちろん、西松屋やアカチャンホンポなどの店舗でも購入できる商品をピックアップ!肌当たりのやさしいものを中心に選んでいますので、ぜひ産後の準備や破水対策に役立ててください。
肌触りのいいコットン素材を使い、蒸れにくい構造なのはオオサキメディカルdacco『お産用パッドfeel』。
お尻まですっぽりとおさまり、ズレや横漏れ防止ギャザーがしっかりついているのは、オオサキメディカル dacco『ソフトレーヌαガード』。
ハクゾウメディカル『meetuu産後パッドワイド』は、大き目のLLサイズまであるのでゆとりをもって使えます。

コットン生まれの素材を採用
コットンの種子まわりにある産毛だけを使用したベンリーゼ不織布を採用した肌当たりがやさしい産褥パッドです。透湿性のバックシートを採用しているため通気性がよく、産褥パッドのムレを防いで快適に過ごせます。
パッド前面にテープがあるため、ズレにくいのも魅力。高吸収ポリマーを採用しているため、吸収力も高いです。

ズレや漏れを徹底して防ぎたいなら
ダッコシリーズの産褥パッドで、パッドのズレや漏れを徹底して防ぐ機能がそろっている商品です。体にぴったりフィットする立体サイドギャザー、高吸収ポリマーと粉砕パルプの2種類の吸収体を採用し、すばやく吸収、漏れない仕様になっています。
表面材はやわらかい肌触りになっているため、摩擦による刺激を防ぎます。
悪露が多い出産当日から使える!
大衛株式会社のアメジストは、マタニティやベビー向け製品のブランドです。こちらはソフトタッチの表面材を使用、ふっくらやわらかく仕上げた肌触りのやさしい産褥パッドになっています。
S、M、Lサイズごとにパッケージのフルーツのイラストが異なるのが特徴。サイズの購入間違えも防げ、使うときにも正しいサイズを選べます。悪露が多い出産当日から使用することができます。
入り数やサイズ展開が豊富
やわらかな肌ざわりの不織布を表面材に使用した、ふわふわやさしい肌当たりの産褥パッドです。高吸収ポリマーがすばやく吸収するため、さらさら、ふわふわの感触が長続きします。
サイズはS、M、Lと3タイプあるほかに、Sサイズは入り数も10枚、20枚と選べます。
スポット吸収で快適さが続く
肌触りがふんわりやわらかなピップの産褥パッドです。高吸収ポリマーを採用した吸収体は、スポット仕様になっているためすばやく吸収して横漏れを防ぎます。ずっとさらさら快適な心地よい肌当たりが続くのも特徴です。
横漏れを防ぐ防水加工や、ズレを防止するテープなど、長時間使いやすい工夫も豊富にほどこされています。
オーガニックコットンを使用した産褥パッド
マスミは幅広いオーガニックコットンを採用した商品を展開する、スペインの会社です。こちらの産褥パッドは表面の不織布のほか、吸収体も認証済みのオーガニックコットンで作られています。
香料や高分子吸収剤、塩素系漂白剤も使用していないため、素材も含めて肌にやさしい設計になっています。できるだけ肌にやさしいものを探している人におすすめです。

LLサイズもあり! 長時間使用にも
ハクゾウメディカルの産褥パッドで、横漏れを防ぐ立体ギャザーを採用したタイプです。2種類のポリマーと2層パルプ構造ですばやく吸収しつつ、表面はさらさらの肌触りを保ちます。
後ろ部分を広くしたワイド設計のため、おしりをすっぽり包み背漏れやズレを防ぎます。夜間や長時間の使用にもぴったり。また、LLサイズも展開があります。
漏れないための工夫が豊富! 肌にやさしい
赤ちゃんのおむつでもおなじみのムーニーブランドから発売されている産褥パッドです。しっかり吸収するポリマーに、横漏れを防ぐ立体ギャザーなど、悪露の量が多い期間でも漏れを防ぐ工夫が豊富にほどこされています。
さらに、Lサイズはお尻まですっぽりと覆い体の動きに合わせてフィットするため、ごわつきません。MサイズやSサイズは生理用ナプキンのように使用できます。
かぶれや気になるにおいも軽減
メッシュ加工のレーヨン不織布を使用した、アメジストの産褥パッドです。弱酸性を維持する機能性レーヨン配合の不織布を採用しているため、気になるかぶれやにおいを軽減します。
さらに、透湿性バックシートでパッド内の湿気や熱を逃す構造になっているため、ムレにくいのも魅力です。できるだけ快適に使える産褥パッドを探している人におすすめです。
防水ラミネート加工で横漏れ防止
医療や介護に関する幅広い商品を展開する、白十字が発売している産褥パッドです。表面にはなめらかな不織布を採用しているため肌当たりがやわらかく、産後のデリケートゾーンにもぴったりです。
高吸収ポリマーでしっかりすばやく吸収、防水ラミネート加工で横漏れを防いでくれます。S、M、Lのサイズから選んでください。
ふわふわの肌触りとダブルの吸収体
ソフトな不織布を使用した、ハクゾウメディカル製の産褥パッドです。吸収体には粉砕パルプと吸水紙を使用し、スポットですばやく吸収するため、さらさらの状態を長く保ちます。
吸収体を不織布で巻いているタイプのため、ふわふわとしたやわらかい肌触りが特徴です。S、M、Lとサイズ展開があるため、産後や破水対策の用途に応じて選べます。
「産褥パッド」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 産褥パッドの売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでの産褥パッドの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
【番外編】余ったらどうする? 生理用として使える?
産褥パッドが余ってしまってもいくつか活用方法があります。
●夜用や量が多い日用の生理用ナプキンとして使う
●子どものトイレトレーニングでおまるに敷く
●油を吸収して処理する
●緊急用に車に置いておく
余ってしまっても問題ないと考えて、少し多めに用意するほうがよいかもしれません。
産褥パッド用のショーツのおすすめもチェック!
産褥パッドと同様に出産準備品にリストアップされているのが、「産褥ショーツ」。出産前の検診時から出産後まで長く活躍するので、産前から準備しておくと便利です。
産褥パッドは産後をサポートしてくれるアイテム
看護師兼ライター・ゆみ かおるさんと編集部で選んだ、産褥パッドの選び方とおすすめ11商品を紹介しました。産褥パッドは産後の悪露のために使うだけでなく、破水したときにも使用できます。産後の準備として用意しておくとよいでしょう。
また、必要な産褥パッドの枚数は人によって異なります。商品のパッドの大きさやサイズを確認し、肌にやさしいものを選ぶと産後より快適に過ごせるでしょう。ぜひ自分に合った産褥パッド選びに役立ててください。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
10年以上病院や施設、クリニック等で看護師として勤務。 現在は看護師をしながら兼業ライターをしています。なかでも小児科領域で働いた期間が長く、保育園勤務の経験や学校行事の引率などで子どもやその家族と接することが多いです。 看護師向けメディア以外でも、子育てに関するメディアなどで執筆・監修者としても活動中。