チェーンソーになぜオイルが必要?
チェーンソーを動作させるとチェーン部分が回転しますが、だんだんと摩耗していきます。とくに先の部分の摩耗が激しくなり、オイルなしで使い続けていると最終的にガイドバーである「チェンバー」が刃に食い込み使えなくなってしまいます。
長く快適にチェーンソーを使うためにも、チェーンソーオイルは必ず使用しましょう。
エンジンオイルで代用できる?
チェーンソーオイルの代用品として、エンジンオイルなどの機械用オイルを使うという話もありますが推奨はできません。
チェーンソーには適した粘度のオイルを使う必要があります。オイルの粘度が低すぎるとチェーンに着きにくく、動作時に油飛びしやすくなってしまうため、オイルの意味を成さないことも。チェーンソーに使うオイルを選ぶなら、粘度が高い専用のチェーンソーオイルを選びましょう。
チェーンソーオイルの選び方 ガーデニング研究家に聞いた!

Photo by Sven Brandsma on Unsplash
さまざまな種類があるチェーンソーオイル。自分に適したオイルを選ぶには、まずチェーンソーオイルの種類を知ることが大切です。そのうえで、用途や目的に合わせて絞り込みましょう。
鉱物性オイル
鉱物性オイルは、現在販売されているチェーンソーオイルの主流となっているタイプです。石油や鉱物を原料としており、ほかの種類よりも安価なのが特徴。
粘度が高めなので、しっかりとチェーンに付着して油飛びを防ぐことができます。
植物性オイル、生分解性オイル
植物性オイルは植物由来の原料で作られたオイルです。環境にやさしいという特徴がありますが、価格が高めで粘度が低めです。
生分解性オイルも植物由来の原料を主成分としたオイルです。その名のとおり生分解性にすぐれているので分解速度が早く、使用中に飛び散ったとしても周囲の土壌への影響を抑えられるのが大きな特徴です。
水溶性オイル
粘度が高めのチェーンソーオイルは、衣服などに付着すると落としにくいという欠点があります。一方、水溶性オイルは水で流しやすいので、オイルがついた衣服などの汚れが落としやすいのがメリットです。
手や衣類への汚れが気になる方におすすめのタイプといえるでしょう。
チェーンソーオイルの粘度を選ぶには
チェーンソーオイルの粘度は「VG」という規格で示され、数値が高いほど粘度が高くなります。チェーンソーオイルを選ぶ際は、VGの数値を参考にするといいでしょう。
一般的に、VG100は粘度が低め、VG110は粘度が高めとなっています。製品や季節によって適した粘度が変わるため、選ぶポイントをおさえておきましょう。
使用するチェーンソーに合わせて選ぶ
チェーンソーの説明書には、適したオイルの粘度が記載されています。基本的には、使いたいチェーンソーに適した粘度のオイルを選びましょう。
同じ粘度の製品が複数あって悩んでしまったときは、使用しているチェーンソーメーカーの純正品を選ぶのもひとつの方法です。
チェーンソーを使用する季節に合わせる
チェーンソーオイルの粘度が高いほど、気温が低いと固まりやすくなります。反対に、気温が高いとオイルがやわらかくなる特徴を持ちます。
冬の寒い時期は高粘度のオイルは固まりやすいのでチェーンに付着しづらく、夏の暑い時期は粘度が低いオイルは付着しにくくなるのです。チェーンソーオイルが合っていないように感じるときは、使用する季節にあわせて粘度の違うオイルを選ぶのもひとつの手です。
気温に関係なく一定の粘度で使いたい方には、オールシーズンタイプのチェーンソーオイルがおすすめです。
チェーンソーオイルの容器も要チェック
チェーンソーオイルの容器形状によって使いやすさが変わってきます。ノズル付きの容器なら、じょうごやオイルジョッキを使わずにそのまま注入できるため便利に使えるでしょう。
とくにノズル一体型の容器は、ノズルを取り付ける際のオイルたれの心配がなく、手間も少ないためおすすめです。
使用するチェーンソーに合ったオイルを選ぼう ガーデニング研究家によるアドバイス
ガーデニング研究家
チェーンソーオイルを選ぶときは、まずは使用するチェーンソーの説明書をよく読んで、そのメーカーが推奨しているオイルや、性能が似たオイルを選ぶことをおすすめします。
作業服が汚れても洗濯しやすい水溶性のオイルや、環境にやさしい生分解性を重点ポイントにすると、チェーンソーの能力をじゅうぶん発揮しない場合もあるので注意しましょう。
使用するうえでの注意点
ガーデニング研究家
チェーンソーオイルを給油して、チェーンソーを短時間動かしただけでオイルタンクが空になる場合は、粘度が低いなどの理由でチェーンにオイルが定着していない可能性もあります。
そのような場合は、より粘度の高い商品と交換してください。チェーンソー使用中にオイル切れを起こすと、チェーンはもちろん、チェーンソー本体の故障の原因にもなります。
チェーンソーオイルのおすすめ11選 ガーデニング研究家と編集部が選ぶ
数あるチェーンソーオイルのなかから、おすすめの製品を11点紹介します!
ガーデニング研究家
機械を動かすと、チェーンに付着したオイルが飛び散ります。作業服の汚れが気になる方は、AZ『水溶性チェーンソーオイル(W201)』のような水溶性オイルを選んでください。ただし、服の生地や状況によって、洗濯しても汚れが落ちにくい場合もあります。
環境に配慮したい方は、ハスクバーナ・ゼノア『ビーゴイル』のような生分解性のオイルがおすすめ。この商品は粘度が低めなので、オイル切れに注意してご使用ください。チェーンソーも作っているメーカーのオイルなので安心です。
マキタ『純正チェーンオイル(A-58300)』のような純正品オイルは、機械とチェーンにジャストフィットしたオイルなので、最高の状態で作業ができます。可能であれば、純正品のオイルを選んでください。

AZ(エーゼット)『水溶性チェーンソーオイル(W201)』 ガーデニング研究家の推薦商品!






出典:Amazon
容量 | 1L、4L、18L |
---|---|
オイルのタイプ | 水溶性 |
粘度 | VG110 |
容器タイプ | ノズル付きポリタンク(1L)、一斗缶(4・18L) |

ハスクバーナ・ゼノア『ビーゴイル(植物性チェンオイル)』 ガーデニング研究家の推薦商品!

出典:Amazon
容量 | 5L |
---|---|
オイルのタイプ | 生分解性 |
粘度 | - |
容器タイプ | ノズル付きポリタンク |

Makita(マキタ)『純正チェーンオイル(A-58300)』 ガーデニング研究家の推薦商品!

出典:Amazon
容量 | 1L |
---|---|
オイルのタイプ | - |
粘度 | - |
容器タイプ | ノズル付きポリタンク |
AZ(エーゼット)『 チェーンソーオイルDタイプ(TS201)』

出典:Amazon
容量 | 1L、4L、18L |
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オイルのタイプ | - |
粘度 | VG100 |
容器タイプ | ノズル付きポリタンク(1L)、ポリタンク(4L)、一斗缶(18L)、エコパウチ(1L、4L) |
AZ(エーゼット)『生分解性チェーンソーオイル(221)』

出典:Amazon
容量 | 1L |
---|---|
オイルのタイプ | 生分解性 |
粘度 | 68cSt |
容器タイプ | ノズル付きポリタンク |
TRUSCO(トラスコ中山)『チェーンソーオイル(TO-CHN-1)』

出典:Amazon
容量 | 1L、4L |
---|---|
オイルのタイプ | - |
粘度 | VG110 |
容器タイプ | ノズル付きポリタンク(1L)、一斗缶(4L) |
ガレージ・ゼロ『チェーンソーオイル オールシーズンタイプ(GZAL88)』

出典:Amazon
容量 | 18L |
---|---|
オイルのタイプ | - |
粘度 | VG110 |
容器タイプ | 一斗缶 |
Osawa Wax(大澤ワックス)『BOLL チェーンソーオイル(C-1NA)』










出典:Amazon
容量 | 1L |
---|---|
オイルのタイプ | - |
粘度 | VG100 |
容器タイプ | ノズル付きポリタンク |
ハスクバーナ・ゼノア『チェンオイル(HC63221M)』

出典:Amazon
容量 | 18L |
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オイルのタイプ | - |
粘度 | 160~200 |
容器タイプ | 一斗缶 |
AZ(エーゼット)『チェーンソーオイル(NR201)』

出典:Amazon
容量 | 0.2L、1L、2L、4L、18L |
---|---|
オイルのタイプ | - |
粘度 | VG110 |
容器タイプ | ノズル付きポリタンク(0.2L、1L)、ポリタンク(1L、2L、4L)、一斗缶(18L) |
AZ(エーゼット)『レギュラー チェーンソーオイル(RS201)』

出典:Amazon
容量 | 1L、4L、18L |
---|---|
オイルのタイプ | - |
粘度 | VG105 |
容器タイプ | ポリタンク(1L、4L)、一斗缶(18L)、エコパウチ(1L、4L) |
「チェーンソーオイル」のおすすめ商品の比較一覧表
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まとめ
この記事では、チェーンソーオイルのおすすめ11選を紹介しました。チェーンソーオイルは使用する機種や使用環境、使用時期や用途により適した製品が異なります。オイルの種類や粘度の特性を調べてから、チェーンソーオイルを選んでくださいね。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
1967年生。兵庫県西宮市出身。1991年に大手住宅メーカーに入社し、研究所(造園研究室)、マンション事業、本社設計部などを経験。現在は独立し、人と人、人と自然の繋がりを大切にし、毎日丁寧に暮らすことを提案する『庭暮らし研究所』を設立。 奈良市で草屋根の家に暮らしながら、家族5人分のお米と野菜をつくり、自給生活を送る。NHK総合テレビ「ぐるっと関西おひるまえ」では、野菜づくり講師として8年間毎月出演。NHK出版WEBサイト「みんなの趣味の園芸」でブログ担当。 著書に「コップひとつからはじめる自給自足の野菜づくり百科」(内外出版社)、「現役サラリーマンの自給自足大作戦~菜園力で暮らしが変わる~」(家の光協会)が翻訳され台湾で発刊される。