引っ越し用ダンボールを手に入れる方法 ダンボールはどこで入手できるのか
引っ越し会社からダンボールが無料で提供されることもありますが、その枚数に制限があることも。そんなとき、商品を購入しなくても、ダンボールだけ欲しいと思うことはありますよね。
無料でもらえる方法としては、ショッピングセンターやホームセンター、ドラッグストアなどで確認してみるとよいでしょう。ゴミの回収前であれば、ダンボールのみもらえることがあります。
サイズが小さかったり、ダンボールの紙の厚さが薄かったりするものは梱包に適していないためよく確認しましょう。必ずしももらえるものではありませんのでご注意ください。
引っ越し用ダンボールの構造と種類 強度や厚さはフルートの種類(AF・CF・WFなど)を確認
まずはダンボールの構造と厚さによる種類をみていきましょう。一般的なダンボールは3層構造です。「ライナー」と呼ばれるボール紙と、波形の「中芯」を貼り合わせたものがダンボールです。
ライナーにはC5からK7まであり、C5やC6は古紙が多く、K5~K7はバージンパルプを多く使用しているので強度が上がります。
また「フルート」というダンボール板の種類があります。一般的なダンボールはAフルート。引っ越しにも使われ、厚さは約5mmです。輸出用に使われる丈夫なWフルートもあります。
Aフルート:5mm厚
Bフルート:3mm厚
Cフルート:4mm厚
Eフルート:1.5mm厚
Fフルート:1.1mm厚
Gフルート:0.9mm厚
Wフルート:8mm厚
無料で提供されることもあるダンボールですが、引っ越しのときは強度や厚さにも気をつけましょう。
引っ越し用ダンボールの選び方 材質、サイズ、機能、お得なセット商品など
建築・リフォームライターの皆長佑飛さんに、引っ越し用ダンボールの選び方のポイントを教えていただきました。ポイントは下記の4つ。
【1】ダンボールの材質
【2】サイズ
【3】ダンボールの機能
【4】セット商品か
上記のポイントを押えることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】ダンボールの材質で選ぶ 厚み(フルート)と強度(ライナー)を確認
引っ越し用ダンボールに入れるものには、軽いものから重いものまで、いろいろなものがあります。中身を守るためにも、材質に注意して選ぶようにしましょう。厚み(フルート)と強度(ライナー)による選び方を参考にしてください。
板の種類はAフルートが一般的
ダンボールの厚さはフルートで表しますが、A、B、C、E、F、G、Wなどアルファベットによって区別されています。もっとも厚いのがWで、薄いのがGフルート。用途によって使い分けてください。あくまで名称の違いで、アルファベット順で厚さが増減するわけでもありません。
引っ越し用ダンボールとして一般的に使われるのがAフルートで、板の厚さは5mmです。ちなみにBフルートは3mm、Cフルートは4mmと薄くなっています。
なかに入れるものによっては、CフルートやWフルートを選んでください。
ライナーの種類はK5がおすすめ
強度はライナーで表しますが、CかKのアルファベットと数字の組み合わせで決まっています。一般的に手に入るダンボールは「C5」「K5」「K6」の3種類です。引っ越しのダンボールもこのなかから選ぶことになります。
引っ越しによく使われるのがK5。購入しやすい価格で、必要最低限の強度があります。C5はやや強度が弱くなるので衣類などを、重たいものならK6がおすすめです。
【2】サイズで選ぶ 100サイズ、140サイズ、特殊形状のものも
引っ越し荷物は大きさもいろいろなので、ダンボールもサイズで選ぶ必要があります。小さいダンボールばかりだと量が多くなり、大きいダンボールばかりだと運搬がたいへんです。
一般的に引っ越し業者が渡してくれるのは、100サイズ、120サイズ、140サイズなど。なかに入れるものが決まってない場合は、100サイズ以上を選んでおけば用が足ります。
100サイズは書籍など重いもの向き
引っ越し用ダンボールとしてよく使われるのが100サイズです。本や雑誌などの重たいものを入れても、100サイズなら持ち運びしやすいのが特徴。
小物や雑貨類などもまとめて入れることができるので、荷物ごとに分類しておけば引っ越し先での片づけもしやすくなります。
また100サイズのダンボールはどこでも手に入るので、大量に準備できて便利です。
140サイズはぬいぐるみなど軽くて大きいものを
やや大きめのダンボールが140サイズです。100サイズより大きい分、持ち運びがたいへんになります。重たいものではなく、ぬいぐるみなどのかさばる荷物を入れると運びやすいでしょう。
衣類や靴など軽めのものも、140サイズならひとまとめにできます。衣類などは季節ごとに分けて入れておくと、引っ越し先で整理がしやすくて便利です。
異形のダンボールも便利
運ぶものによっては、形状が異なるものもあります。たとえば、年代物のワインやギターなどは、通常のダンボールには入りません。そのような場合は専用のダンボールを使うことになります。
音楽好きの方なら、趣味のレコードを運べるダンボールがありますし、貴重なポスターなどを運ぶ細長いダンボールも。特殊な形状の荷物は、それにふさわしいダンボールを選ぶことも大切です。
【3】ダンボールの機能で選ぶ 中敷き付き、強化タイプ、取っ手付き、記入欄付き、ハンガーボックスなど
ダンボールはただものを入れて運ぶだけでなく、いろいろな機能付きのものもあります。運ぶ荷物によって、機能でダンボールを選ぶことも必要です。
中敷き付きは底が抜けにくい
引っ越しのときに困るのが、ダンボールの底が抜けて荷物がバラバラになってしまうことでしょう。小型家電などを運ぶ場合に底抜けを防ぎたいのなら、中敷き付きのダンボールを用意してください。
ダンボール箱の内側に中敷きを入れるだけで強度を高めることができます。ダンボールと中敷きがセットになっている商品があるので、それを利用すると便利です。
大切なものは強化ダンボールで
パソコンや精密機器、こわれやすいものなどを運ぶときはとくに注意が必要で、強化ダンボールを選ぶようにします。
通常のダンボールよりもはるかに強度にすぐれ、値段も高いです。耐圧強度や衝突穴あけ強度、破裂強度にすぐれているので、精密機器やこわれやすいもの専用として引っ越しのときに用意しておくと便利です。
また、巻きダンボールを用意すれば、精密機器やこわれやすいものに巻きつけて保護するのに役立ちます。
取っ手付きは持ち運びしやすい
ほとんどのダンボールはスクエアなので、持ち運ぶときに手がすべりやすいものです。すべらないゴム手袋をはめると落下防止に役立ちますが、取っ手付きのダンボールがあるとらくに運べます。
サイドに手を入れる穴が空いており、そこをつかんで運ぶので重い荷物でもらくに持ち運びできますよ。スムーズにダンボールを運ぶのなら、取っ手付きを用意してください。
記入欄があると管理しやすい
引っ越し用ダンボールは荷物の量によっては数十箱にもなります。引っ越し先で荷物を開けるとき、どのダンボールになにが入っているのかわからなくなるのはよくあること。多くの場合、ダンボールの箱にマジックで中身をメモします。
市販されているダンボールには、箱の外側に記入欄が印刷してあるものも。あらかじめ入れるものを記入しておけば、引っ越しの荷造りのときに便利ですし、引っ越し先での整理もしやすくなります。
ハンガーボックスは衣類がしわにならない
衣類をダンボールに入れて運ぶときに気になるのが、しわになることです。とくに大切なスーツやコートなどはできるだけしわを避けたいもの。そのような衣類を運ぶのに適しているのが、ハンガーボックスです。
ダンボール製のハンガーボックスなら、スーツやコートをハンガーに掛けたまま運べます。しわにならないので、引っ越し先でそのまま取り出してタンスにしまうことができて便利ですよ。
おしゃれな収納ボックスと兼用できるタイプも
引っ越し荷物をダンボールに入れる作業もたいへんですが、引っ越し先で取り出して整理するのもひと苦労。しかも中身を取り出したら、ダンボールを処分することになります。
このような手間を省けるのが、引っ越し後にそのまま収納ボックスとして使えるダンボールです。すぐに使わないものは、収納ボックスとして保管しておいて、必要なときに取り出せます。
オシャレなデザインのダンボールなら、収納ボックスとして使えるので便利です。
【4】セット商品から選ぶ 引っ越しセット、大量注文でコスパよく格安に
ホームセンターなどではダンボールを1枚から購入できますが、引っ越しには複数枚用意する必要があります。荷物の量によって必要なダンボールの枚数は違ってきますが、よくわからない場合はセット商品が便利です。
引っ越しセットなら必要なものがそろう
引っ越し用ダンボールセットは、ネット通販で取り扱っています。単身用から家族用まで、いろいろな種類のダンボールセットがあるので人数によって選んでください。
はじめての引っ越しでも、セットになったダンボールなら必要な枚数がそろっているので便利です。セット用品のなかには、クラフトテープや緩衝材などが含まれているものもあります。
大量注文で積み重ねの効率も上がる
家族で引っ越すときや、事務所などを移転する場合は、ダンボールを大量注文しておくと効率よく荷造りができます。通販サイトでは100枚セットなども取り扱っています。
同じサイズを大量注文すると、荷造りしたダンボールを積み重ねやすいというメリットも。サイズが異なるダンボールが多い場合よりも、積み下ろしの作業効率が上がります。大きな引っ越しの場合はダンボールの大量注文もありです。
ダンボールには緩衝材を入れて荷物を守りましょう 梱包にも注意
ダンボールは内部に隙間があると、荷物が揺さぶられて破損してしまう事があります。また、箱が隅(角)から落下した場合には、強化ダンボールでも潰れることがあります。そのため、緩衝材を先に四隅に詰めて隙間をなくしておきましょう。
引っ越しや海外発送時にダンボール梱包で品物を送る場合には、緩衝材を詰めて中身の破損に気をつけましょう。
引っ越し用ダンボールのおすすめ11選 お得な安いものから特殊形状のものまで
引っ越し用に準備しておきたいダンボールを厳選して紹介します。効率よく引っ越しできるおすすめ商品ばかりなので、参考にしてくださいね。
BoxBank『【宅配120サイズ/取っ手穴・記入欄付】引っ越し・保管用ダンボール箱』は、箱に取っ手と記入欄があるので持ち運びに便利。
また、KOKUYO NEOS『収納ボックス Lサイズ』と、In The Box『選書・コミック本(B6/四六判タイプ)収納ダンボール』は運んだ先で開封せずともそのまま収納可能です。
この3点を忙しい引っ越しでの便利ダンボールとしておすすめします。

引っ越し先でそのまま保管できる
一般的な引っ越し用ダンボールではなく、収納用ダンボールです。収納用なので引っ越し先で中身を出す必要がなく、このまま保管できます。ふたが付いているのでホコリから中身を守れ、デザインもモノトーンなので棚などにおいてもステキです。
Lサイズなので収納力があり、付属の仕切り板を使えば4分割も可能。積み重ねておくこともできます。引っ越し荷物をそのまま収納箱として保管したいときに便利なダンボールです。
丈夫なので大切なものを運べる
ダンボール業界で手に入る商品の中でも強度の高い材料を使っています。通常のダンボールはライナーC5ですが、この製品はK6の強度。中芯強度も通常は120gのところ、180gあります。
強度のあるダンボールを2枚重ねしてあるダブル構造で、厚さは8mm。筋トレグッズも運べます。そのほかにも精密機器や高級食器など大切なものを運びたいときに適したダンボールです。
1人暮らしの引っ越しがらくらく
1人暮らしの方が引っ越すときの単身用セットです。セット内容は大のダンボールが3箱、中が5箱、小が10箱の合計18箱。さらにクラフトテープが1個、緩衝材のミラーマットが50枚ついています。
ミラーマットで食器や壊れものを包めますし、クラフトテープもあるのですぐに荷造りができます。忙しくてダンボールを買いに行けないサラリーマンなどは、このセットがあれば便利です。

はじめに用意したい定番品
120サイズの定番でよく使われるダンボールです。フルートCで厚さが4mm、ライナーはK5で中芯強度は120gなので、A4書類なら2列収納が可能。書籍など重たいものでも入れられます。
外側に記入欄が印刷されているので、ひと目で中身がわかり、取っ手穴も付いているので持ち運びがしやすく便利。10枚セットなので、引っ越しが決まったらはじめに用意したいダンボールです。

コミックを運ぶのに便利
引っ越しのときにたいへんなのが本です。このダンボールは選書とコミック本を収納できます。B6判や四六判タイプの本に対応しており、引っ越し先でも収納したまま棚におくことも可能です。
本は詰めすぎると重たくなって運べなくなりますが、このサイズなら女性でも持ち運びできます。コミック以外ではDVDやゲームソフトなども26本収納できます。
ライナーがK6なので強度が高く、通常より丈夫なダンボールです。
衣類にしわをつけないで運べる
スーツなど、しわを防ぎたい衣類を入れるダンボールです。服をハンガーに掛けたまま収納できるので、とても便利。衣装持ちの方に適しています。
ハンガーに掛けられるものの合計重量は約15kgで、男性用の背広なら10着ぐらい可能。プラスチックを一切使用していない100パーセントダンボール製のエコ商品です。
組み立て手順が印刷されているため、かんたんに組み立てられます。
ポスターなどを丸めて送れる
引っ越しのときは部屋に飾ってあるポスターやカレンダーも運びたいですが、通常のダンボールでは折りたたむことになります。そんなときに便利なのが、ポスターやカレンダーを丸めて入れられるこのダンボール。
大切なイラスト絵画や図面なども入れることができます。底の部分は組み立て式のアメリカンロック式なのでテープは不要です。
25枚セットから購入可能で、ポスターなどがたくさんある方に適しています。
平おきでワイシャツが入れられる
お気に入りのシャツや衣類などはきちんとたたんだまま入れたいもの。このダンボールを使えば、ワイシャツなら平おきで5着ほど入れられます。衣類だけでなく、A4ファイルサイズの書類なども大丈夫。
3辺の合計が80cmなので宅配サイズ80のダンボールです。DVDなども入るので、ドラマや映画のコレクションなどもこのダンボールが利用できます。
ワインボトルを12本も入れられる
直径約90mmまでのワインボトルが12本入る専用ダンボールです。仕切り付きなので輸送中にワインボトルがぶつかるのを防げます。
外箱の厚みは輸出用に使われるWフルートで8mmの厚さがあるのでかなり頑丈なつくり。また、大きさは宅配・ゆうパック対応の120サイズです。仕切りは背が高いので、ボトルのラベルを汚しにくい設計になっています。
ギターや和装も運べる
長尺用のダンボールですが、おもにギターを保管し、運搬するのが目的です。ギターを保護するために強度を高めており、中芯強度が180gとなっています。愛用のギターにふさわしい堅牢なダンボールです。
ギター以外にも和装の梱包としても利用できます。3辺の合計が190cmなので、宅配にも便利な190サイズのダンボール箱です。
収納と積載がしやすい
大きいサイズのダンボールで、宅配160サイズです。宅配便での上限サイズとなっており、雑貨や日用品などを入れるのに適しています。
正方形サイズなので収納がしやすく、積載にも便利です。衣類などもまとめて梱包したいときに重宝する大きさ。軽い荷物が多くて、ダンボールの数を減らしたいときには大きめサイズのダンボールを利用してください。
「引っ越し用ダンボール」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ダンボールの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのダンボールの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ダンボールカッターの記事はこちら 【関連記事】すばやく荷解きをするのに便利
ダンボールの数が多いと、引っ越し先で開けるだけでもたいへんです。あると便利なアイテムがダンボールカッター。分厚いダンボールもすばやく開けることができます。
また中身を取り出したら、からになったダンボールを処分することに。その場合もダンボールカッターがあれば、簡単に解体することができて、片づけやすくなります。
引っ越しのダンボールは使い分けが重要
引っ越し用ダンボールの選び方や、おすすめの商品を11選ご紹介しました。いろいろなサイズ、強度の異なるダンボールがあります。
なかに入れるものによってダンボールを使い分けるのが、上手な引っ越しのポイントです。ギターやワインボトル専用のダンボールまであるので、事前に用意しておくとスムーズに引っ越しができます。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
内装工事の仕事に携わり建築施工管理技士資格を取得。大型商業施設や医療機関のクリーンルーム等の他にも、戸建住宅リフォームの施工管理を務める。一般的な住宅リフォームの他にも、なかなか一般的には分かりづらい断熱や内壁、外壁のリフォームについてのアドバイスや執筆も行っています。葬儀会社で勤務経験があり、数珠の使用および仏具店への発注など深い知見があります。 また、福祉住環境コーディネーターの資格を取得し、今後も需要の高いバリアフリー住宅やリフォームについての解説や執筆等も行っております。