IWCとは? シンプルでスタイリッシュなデザインが特徴
1868年に時計の大御所であるスイスで生まれたIWC。アメリカ生まれのフロレンタイン・アリオスト・ジョーンズによって、時計大国のスイスで誕生しました。
もともと軍用パイロットウォッチから始まったIWCは、ドイツに近いこともありスイス流とは一線を画していることが特徴。ゴージャスさ華やかさではなではなく、シンプルでスタイリッシュなデザインで消費者を飽きさせないラインナップが揃っています。
ビジネスユースからスポーツラインまで、消費者層が幅広く、生産終了後のモデルに関しても、修理やメンテナンスをすべて受け付けるという永久保証という姿勢を掲げています。
IWC腕時計の選び方 スイスで生まれた高級時計ブランド
元『monoマガジン』編集長の土居輝彦さんに、IWC腕時計を選ぶときのポイントを教えてもらいました。IWCの商品ラインナップの特徴を踏まえつつ、選ぶ際にぜひ知っておいてほしいポイントをていねいに解説していただきました。チェックして商品選びに活かしてみてくださいね。
ムーブメントの特徴もチェック
IWCはムーブメントの自社製作にこだわりをもっています。他社製のムーブメントを搭載する際にも、IWCの時計に合わせて、自社でカスタマイズしています。
高性能でおすすめなのは、自動巻きで7日間パワーリザーブを可能にした「52000系」や、手巻きで8日間パワーリザーブできる「59000系」、さらに自動巻きのクロノグラフに搭載される「89000系」です。モデルによって変わりますので、搭載されているムーブメントにも注目してみてください。
IWCの腕時計は、すべて機械式ムーブメントです。また、一部の「トゥールビヨン」などとくに複雑な機構を搭載したものを除き、自動巻きムーブメントが多いブランドであるといえます。
それぞれのコレクションにはクロノグラフやロングパワーリザーブ、ムーンフェイズ、アニュアルカレンダーなどの複雑な機構を搭載したモデルも用意されているので、欲しい機能を考えて選ぶといいでしょう。
複雑な機構は、機能そのものはもちろんですが、ダイアルの印象に大きな影響を与えます。たとえばクロノグラフならダイアルの中にサブダイアルがあるため、スポーティな印象をもたらします。ムーンフェイズなら、どことなくクラシカルな印象に。
複雑な機構が搭載されているモデルであれば、当然金額も高くなっていきますが、予算と照らしあわせて、どんな機構を搭載した商品を購入するか検討できるのも、IWCのラインナップならではの楽しみといえるでしょう。
特徴的な6つのコレクションから好みのものを探す
名は体を表すではありませんが、IWCの腕時計は、それぞれのコレクションに明確な特徴がありますので、まずは欲しい腕時計の方向性を考え、コレクションを絞ってみるといいでしょう。
手頃な価格帯な「ポートフィノ」
イタリアの漁村のライフスタイルを体現した「ポートフィノ」は、シンプルで無駄なく洗練されたデザインで、手頃な価格帯も人気のシリーズです。
最も歴史が長いIWCの代表的モデル「ポルトギーゼ」
IWCの腕時計といえば、ブランドのなかで最も歴史が長いモデルである「ポルトギーゼ」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。腕時計に詳しくない方でも、この時計は知っているという方も多いはず。
ダイバーズなら「アクアタイマー」
「アクアタイマー」は、すぐれた防水機能と視認性を有するIWCのダイバーズシリーズです。
耐磁時計として有名「インヂュニア」
もともとエンジニアのために開発された「インヂュニア」は、耐磁時計として知られるモデル。ただ、現在ではスポーツテイストを打ち出しています。
華奢で女性にも合う「パイロットウォッチ」
女性でも身に着けられる華奢でミリタリー感のあるシリーズが「パイロットウォッチ」シリーズ。
天才発明家の名を冠した華奢ボディ「ダ・ヴィンチ」
発明家としての顔を持つレオナルド・ダ・ヴィンチの名を冠した「ダ・ヴィンチ」。こちらも華奢なボディが特徴です。
150周年記念モデル「ジュビリーコレクション」もおすすめ
希少価値で特別感を出したいのであれば、150周年記念モデルの「ジュビリーコレクション」もおすすめです。IWCのクラシックモデル29種と現代の技術を融合させた復刻モデル。こちらは限定15本のみしか作られていないものもあるほど、レアなモデルになります。
近年トレンドの小ケース径モデルも候補に
36mmの小径なので、細身の腕にもよく似合います。ムーンフェイズのクラシカルなデザインがおしゃれで、男性も女性も自然につけられる商品です。
元々IWCの歴代モデルは男性向け(あくまで向けであって、男性用ではありません)の腕時計が多かったのですが、ここ数年の腕時計のトレンドである小型化の影響か、ポートフィノとダ・ヴィンチコレクションには、小径モデルもラインナップされるようになりました。
ポートフィノは37ミリ、ダ・ヴィンチは36ミリです。メーカーのホームページには、女性向けである旨の記述がありますが、腕時計には男性用、女性用という明確な基準はありませんし、男性があえて小径モデルを選ぶということも少なくありません。
女性はもちろんですが、腕の細い男性や小さめサイズの腕時計を探している方、あるいはパートナーと兼用で使える腕時計を探している方は、小径モデルを候補に入れてみてもいいでしょう。
印象を大きく左右するケース素材やダイヤル色選び
多くの高級腕時計メーカーがそうであるように、IWCもケースにステンレス以外の素材を用いたモデルを用意しています。
ステンレス以外で最も多いのは、赤みの強いレッドゴールド。ダイバーウォッチのアクアタイマー以外のコレクションで用いられています。ゴールドはワンランク上の上品さを演出するのにふさわしい素材です。
近年のトレンドであるブロンズは、パイロットウォッチとアクアタイマーで用いられています。ブロンズケースは、経年変化が楽しめることと、ゴールドにはない渋い色合いで、最近需要が高まっていますので、選択肢に入れてみても面白いかもしれません。
また、同じモデルであっても、ダイアルの色が何種類か用意されているのもIWCの特徴のひとつ。白に近い色ほど暗い場所での視認性が高く、さわやかな印象に。暗い色ほど日差しの下での視認性が高く、精悍(せいかん)な印象になるといわれています。
好みはもちろんですが、普段の服装や目指す印象なども考慮しながら選んでみるといいでしょう。
IWC腕時計おすすめ6選 材質・ケース径・ムーブメント・機能・防水性もチェック!
上でご紹介したIWC腕時計の選び方のポイントをふまえて、元『monoマガジン』編集長の土居輝彦さんと編集部が厳選したおすすめ商品をご紹介します。各商品の特徴を比較して、ご自身にピッタリの商品を探してみましょう。

無駄を削ぎ落したシンプルで上質な1本
ポートフィノとは、かつて漁村だったイタリアの港町の名前。その穏やかでうつくしい街並みにちなんだコレクションであるため、全体的にスポーティな印象のあるIWCの腕時計のなかにあって、フォーマルな場にも使用できる、洗練されたワンランク上のデザインです。
シンプルゆえ、エントリーモデルという側面もありますが、控えめで、いい意味で主張がなく、だからこそ、黙っていても風格のある大人にふさわしいモデルといえるでしょう。
こちらはケース径40ミリですが、一回り小さい37ミリモデルも用意されています。ミドルエイジ以上のご夫婦などがおそろいで腕に巻かれても、すてきなのではないでしょうか。

自社製キャリバー搭載の人気モデル
7日間というロングパワーリザーブを誇る、IWCの技術の結晶ともいえる自社製キャリバーを搭載したモデルです。
香箱(ゼンマイを収めた円筒状の箱)を2つ搭載しているため、ケースの厚さが14.2ミリとやや厚めになっていますが、中央が膨らんだリーフ針と呼ばれる長短針や線路のようなレールウェイ分目盛りが、クラシカルで優雅な印象を醸(かも)し出しています。そのため、スーツなどきれいめの服装をすることが多い男性の腕元を、上品に演出してくれること間違いなし。
また、ロングパワーリザーブは、毎日腕時計を使う方はもちろんですが、何本もの腕時計を所有していて、TPOに応じて使い分けるような方、あるいは同モデルのアニュアルカレンダー搭載機などで、その効果を実感できることでしょう。

IWCが先駆けたパイロットの本流
2019年のトレンドであるグリーンダイアルとブロンズケース。この両方を兼ねそなえた、IWCのもうひとつのフラッグシップモデルです。
オリーブグリーンとブロンズ、そしてブラウンのカーフスキンストラップの配色はミリタリー感満載。パイロットウォッチはIWCのコレクションのひとつですが、本来は、腕時計の種類を指しています。そのため、いくつかのメーカーがパイロットウォッチをラインナップしていますが、IWCが先駆けた分野であったため、パイロットウォッチ=IWCと言われています。
このスピットファイアとは、英国王立空軍の戦闘機の名称。ケース径は41ミリとパイロットの中では決して大きくない部類ですが、武骨でタフなイメージを演出したい大人の腕元をピリッと引き締めてくれる一本です。

さまざまなシーンで様になる懐の深さが魅力
ドイツ語でエンジニアを意味するインジュニア。その名の由来のとおり、元々は技術者向けに開発されたコレクションです。そのため、過酷な環境下でも使用できるよう、耐磁性や防水性にすぐれたモデルが多かったのですが、近年はスポーツテイストにシフトしつつあります。
このモデルは12気圧と、日常生活においてはじゅうぶんな防水性を確保。それでいてケース径40ミリ、厚さ10.3ミリと大きすぎないので、スーツにあわせても違和感がありません。また、ステンレス製ブレスレットなので、スポーツ時はもちろんですが、水を扱うことの多い職場や、腕時計に気を遣うことなくガツガツ使いたい方におすすめ。
どのようなシチュエーションでも様になる、懐の深い1本といえます。
クラシックな印象! 60年代のデザイン様式を再現
「完璧とは、他に足すべきものがない状態ではなく、他に引くべきものがない状態である」。クラシカルな印象のポートフィノコレクションのなかでも、こちらは、1960年代のデザイン様式を再現しているタイプです。
美しい革の質感と、シルバーメッキの文字盤。スポーティーでエレガントなプッシュボタンと、時間計測表示を備えており、きっとあなたをワンランク上の男性に見せてくれることでしょう。
限定1500本、子どもたちの未来につながるモデル
ローレウス・スポーツ・フォー・グッド財団を支援する特別限定モデルです。特徴は、ケースの裏蓋に施されたエングレーヴィング。IWCらしいスタイリッシュで高貴な文字盤の裏側には、毎年IWCによって開催される子供絵画コンテストで選ばれた絵が刻まれています。
こちらのモデル刻まれているのは、12歳の少年中国・上海在住の侯燁(ホウ・イエ)くんの絵。限定品が欲しい方にもおすすめの1本です。
「IWC腕時計」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする IWC腕時計の売れ筋をチェック
楽天市場でのIWC腕時計の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
60万円台の予算があれば、ハイブランドの腕時計を手に入れることができます。長く愛用できる堅牢性・機能性・性能、そしてデザイン性。もはやステータスの一部です。そこで、ここではスタイリストの高橋禎美さんに聞いた60万円台の腕時計の選び方、編集部と厳選したおすすめ52選を紹介します。
腕につけて鏡で見た印象を確かめよう! 元『monoマガジン』編集長からのアドバイス
IWCには、2018年に創立150周年を記念して発表されたジュビリーコレクションというシリーズがあります。
記念モデルだけに、本数限定ですが、たとえば自社製キャリバーを搭載したポルトギーゼ・クロノグラフなどもあるので、人とは一味違った1本を望むなら、このコレクションの存在を頭のすみに置いておくといいでしょう。
また、選び方でも触れましたが、IWCの腕時計は同じモデルでもダイアルの色が複数設定されているという特徴があります。このダイアルの色ですが、ただ見ただけの場合と実際に腕に乗せてみたとき、腕につけた状態で鏡を通して見たとき、それぞれでまったく違う印象になるということが大いにあり得るのです。
可能な限り腕に巻き、客観的にどういう印象になるのか、鏡を通して見てみることをおすすめします。最後に、デザイン好きには、80年代にIWCを一躍注目の的としたポルシェデザインの中古品探しも、このブランドの魅力探訪のひとつとなるのではないでしょうか。
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