除湿可能な空気清浄機の選び方
部屋の空気をきれいにする空気清浄機に除湿機能がプラスされた「除湿空気清浄機」。この記事では、除湿空気清浄機の選び方をご紹介します。家電コンシェルジュの東雲八雲さんに、除湿空気清浄機を選ぶときのポイントを教えてもらいました。ポイントは下記5点。
【1】空気清浄機と除湿機
【2】除湿方式
【3】部屋干しに便利な機能
【4】タンク容量
【5】空気清浄機能
それぞれについて解説していきますので、購入するときの参考にしてみてください。機能のほかにも、設置場所や大きさなどもきちんとイメージして製品を選ぶといいでしょう。
【1】空気清浄機と除湿機の違い

まずは、湿気をとりたいのか、空気をキレイにしたいのか、優先したい機能を選びましょう。
はじめに、空気清浄機能を優先したいのか、除湿機能を優先したいのかをよく考えましょう。
「空気清浄機」とは、フィルターで空気をきれいにすることを目的とした家電。「除湿機」とは、空気中の湿度を下げることを目的とした家電で、特に衣類乾燥が得意な除湿機に、「衣類乾燥機」があります。
これら「除湿機」と「空気清浄機」が一体になった家電には、どちらかというと除湿効果が強いものと、空気をキレイにすることが得意なものがあります。「空気清浄機能付きの除湿機」と「除湿機能付きの空気清浄機」に大きく分けることができるのです。
室内の湿気やカビ、部屋干しの洗濯物の乾きが気になるという人は、除湿機能を重視。
室内のホコリや花粉、PM2.5やニオイ、ウイルスが気になるという人は、空気清浄機能を重視して選びましょう。
一体型の除湿機・空気清浄機の機能は、どうしても専用の除湿機・空気清浄機よりは控えめになる傾向があります。空気清浄機能と除湿機能の優先度がかなり違う場合は、専用機の購入も検討しましょう。
【2】除湿方式で選ぶ
除湿方式には、大きく分けて3つの方式があります。
除湿機の除湿方式には「コンプレッサー式」と「デシカント式」の2つがありますが、空気清浄機と一体になった除湿機の場合は、「コンプレッサー式」が主流です。
パワフルな「デシカント式」の除湿機が気になる場合は、専用の除湿機や衣類等乾燥機を検討するとよいでしょう。
コンプレッサー式
エアコンの除湿機能と同じように、空気中の水蒸気を結露させることで除湿するという原理で動くこの方式は、少ない消費電力で除湿能力を発揮します。
デシカント式
乾燥材で水分を吸収し、ヒーターで脱水する方法をとります。この方式はコンプレッサー式よりも高い除湿能力をもつのが特徴です。低温の場所の稼働も得意ですが、室温が上昇する点には注意が必要です。
ハイブリッド式
コンプレッサー式とデシカント式の両方の方式を持ち、気温によって切り替えるのがハイブリット式です。
【3】部屋干しに便利な機能で選ぶ
除湿機能がついていても、一方向に風を当てることしかできなければ、乾きムラが発生するため衣類乾燥には不向きです。ルーバーが広範囲にスイングするかと、強い風量が出るかはチェックしておきたいポイントです。除湿機能、とくに衣類乾燥のための機能を優先したい場合、風量コントロールはチェックしておきましょう。
また、空気中にイオンを放出し、部屋干し時に出る生乾き臭を抑えやすくしてくれる商品もあります。部屋干しをする家庭では、部屋全体の除湿機能だけではなく、部屋干し対策の機能があるかどうかもチェックしてみてください。
【4】タンク容量をチェック
コンプレッサー式の除湿機は、空気中の水蒸気を結露させて除湿するので、結露した水をためておくタンクがついています。このタンク容量が大きければ大きいほど、水を捨てる回数が少なくて済み、連続で長く運転できます。ただし、タンクが大きいと、本体も大きくなるというデメリットもあります。
【5】空気清浄機能をチェック
空気清浄機としての機能で選ぶ
基本的には設置する広さに合わせて最大適用床面積のものを選びましょう。ほかに、空気清浄機としての能力を表す8畳あたりの空気清浄能力が公表されている場合があるので、そちらを比較してくださいね。
空気清浄機としての能力は、フィルターの性能にもよります。どれくらい細かい粒子をそれくらいの精度で除去できるのかを確認しましょう。ただし、高性能のフィルターを搭載した海外製のモデルは、除湿能力のない専用の空気清浄機であることが多いです。
なお、フィルターは消耗品です。交換時期の目安もチェックしておきたいですね。
空気清浄機と除湿機、加湿器の1台3役の機能があるものも!
空気清浄機に除湿機だけでなく加湿器も兼用された「除加湿空気清浄機」も、主に国内メーカーを中心にラインナップしています。
「除加湿一年中空気清浄機を付けておき、湿気が気になる梅雨~夏にかけては除湿機能を、乾燥が気になる秋・冬・春先には加湿機能をあわせて使う、といった使い方ができる点は便利です。多機能タイプゆえの、ひとつひとつの機能は弱くなってしまう傾向に注意すること、本体が大きくなりがちなことに注意しましょう。
「内部はカビが発生しやすい! 定期的なお手入れが必要」のおすすめ商品の比較一覧表
空気清浄可能な除湿機(衣類乾燥機)おすすめ8選
家電コンシェルジュの東雲八雲さんにお話をうかがい、除湿機能の高い除湿機(衣類乾燥機)・空気清浄機一体モデルのおすすめ商品をご紹介します。
パワフルに空気清浄・除湿ができる
空気清浄機としての基本性能が高く、PM2.5や花粉もしっかりと除去してくれるタイプです。除湿機としてのパワーも十分で衣類乾燥にも使用することができるアイテムとなっています。
イオン機能やタイマーなど便利機能も充実しており、空気汚れモニターも搭載されているので現在の室内の空気の状況を確認できるという点も嬉しいポイントです。

大きなお部屋もこの1台におまかせあれ!
除湿量は業界トップクラスの18L! 大きなお部屋でも抜群な除湿力を発揮してくれます。抗菌・防カビ、ウイルス抑制や脱臭性能がある2枚のフィルターで、よりクリーンな風をお届け。
衣類乾燥モードも4つ搭載されています。急いで乾かしたいときや、電気代を抑えたいときなど、シーンや使い方に適した乾かし方を選ぶことができます。
リーズナブルで高機能な除湿機
1日の最大除湿量は500mlペットボトル14本分と、パワフルな除湿性能をもつモデル。
取り外して清掃できる空気清浄フィルターは、いつでも清潔に保てます。また、静音設計のため就寝時にも気にせず利用でき、排水タンクの満水を感知して自動停止する機能もついています。
パワフルですが使いやすさも考慮された一台なのに、比較的安い価格でもありコスパも抜群です。
インテリアを邪魔しないスタイリッシュなデザイン
パワフルな除湿性能に加え、容量3.5Lのタンク搭載で約12時間の連続運転が可能に。シンプルでスタイリッシュなデザインは、部屋の置き場所を選びません。
除湿と衣類乾燥の2つの運転モードの切り替えにより、常にお部屋は快適。オプションの「ピーズガード」をセットすれば、菌やウイルスの分解除去をし、部屋の消臭まで対応してくれます。スタイリッシュで器用な一台です。
「3Dムーブアイ」搭載! ピンポイントで送風
銀イオン抗アレル+プラチナ抗菌のWフィルターで、オールシーズン清潔なお部屋に。花粉症の季節だって、もう怖くありません。衣類の乾燥を重視し、独自機能「3Dムーブアイ」を搭載。
広範囲の衣類を素早く乾かしたのち、乾き残しの衣類のみを見つけ、ピンポイントで送風してくれるというすぐれものです。電気代も時間も節約してくれます。毎日仕事で忙しい方にとって便利な商品です。
アレルブロック除菌フィルターでばい菌をキャッチ
アレルブロック除菌フィルターが花粉やダニのフンなどの菌をしっかりキャッチ。捕獲した菌を抑制しながら清潔な空気で乾燥するため、安心して使用できます。
コンパクトで重量約6kgと軽量なボディは、場所をとることもなく、ひとり暮らしやワンルームでも使いやすい大きさです。リビングや浴室脱衣所など、必要に応じ場所を変えて使用するのもいいですね。
除湿可能な「空気清浄機」のおすすめ6選
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空気清浄&除湿+加湿でいつも快適
除湿のみならず加湿も可能な空気清浄機。除湿と加湿の切り替えができ、自動で湿度を最適な状態にコントロールします。部屋の温度や湿度、汚れなどの状態を検知して、空気を清浄しながら除湿や加湿をあわせて実行。室内をいつでも最適な湿度に保ちます。
空気清浄は、空気の汚れに向かって飛び出す「アクティブプラズマイオン」と有害物質を吸い込んで分解する「ストリーマ」のダブル方式を採用。除湿、加湿、空気清浄を、この1台がかなえてくれます。
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 除湿空気清浄機の売れ筋をチェック
楽天市場、Yahoo!ショッピングでの除湿空気清浄機の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
【関連記事】除湿機・空気清浄機一体型に関するQ&A
シャープ製品はプラズマクラスターイオンだけの運転は可能ですか?

「衣類消臭運転」で可能です。除湿なしのプラズマクラスターイオンの送風運転となります。
コンプレッサー式は涼しくなりますか?

やや熱くなると考えてください。冷却して除湿するコンプレッサー式は、クーラーのように熱風を室外機経由で排出するわけではないので、機械の動作熱の分熱くなると考えられます。
【関連記事】おすすめの関連アイテムをさらにご紹介
家電コンシェルジュからのアドバイス
家電コンシェルジュ・ガジェットレビュアー
クーラーや扇風機と併用するのが効果的
除湿空気清浄機の除湿方式には、コンプレッサー式とデシカント式の2つがありますが、いずれも室温が上昇するというデメリットがあります。
ルームエアコンの除湿機能では、室外機が熱を放出してくれますが、置き型のタイプは排気とともに熱が放出される仕組みになっています。室温が気になる場合は、クーラーや扇風機との併用を心がけてください。
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ブルータス、テッカブル、インプレス、ゲットナビ、モノマガジンなどで編集を行うモノ系ライター。 ファッションや家電のスペックだけでなく、ストーリーやブランド性まで加味して良い品を探すのが好き。 週6日の秋葉原・銀座ウォッチや、海外製品の調査まで、とにかく人よりいい品を探すのが大好き。(今まで購入した家電で家が1軒建つとか建たないとか。)