「レーザー墨出し器」のおすすめ商品の比較一覧表
レーザー墨出し器とは 簡単に墨出し
レーザー墨出し器とは、一直線のレーザー光を壁や天井などに投影させてラインを出す機材です。ほとんどの製品は置くだけで自動水平・垂直ラインが出る構造のため、レーザーの出し方に技術は必要なく誰でも簡単に墨出しすることができるのが魅力です。
また、耐用年数も新しい商品が出る度に改良され、修理保証つきの商品も数多くあります。
レーザー墨出し器の選び方 照射ラインや光の色など
レーザー墨出し器を選ぶときのポイントをご紹介します。レーザー墨出し器を選ぶ際の参考にしてください。
照射ラインの数で選ぶ 建築用ならラインレーザー数多めが望ましい
工事現場の作業内容によって照射ラインは変わってきますので、予算と目的に応じてレーザー墨出し器を選んでください。ポイントを2つ説明しますので参考にしてください。
簡単な作業には2ラインタイプ
簡単な作業で使用する場合は、「2ラインタイプ」を選んでください。価格もリーズナブルなのでコストを抑えたいときに適しています。
照射方向がシンプルで、縦1方向、横180度です。いろいろな使い道がありますが、店舗内の壁掛け工事や、絵画などの装飾品の取りつけ工事に便利です。
家庭内のちょっとした日曜大工にも使えます。
プロの作業にはフルライン・複数ライン
プロが手がける専門的な工事には「フルライン・複数ラインタイプ」のレーザー墨出し器が必要です。短時間でスムーズに作業することができます。
縦は前後左右の4カ所に照射でき、横は360度の照射が可能です。複数タイプのものは状況に応じてラインを切り替えることができ、使い勝手がすぐれています。ただし、複数ラインタイプの方が製造コストが増えるのでコスト的には高いです。
住まいづくりナビゲーター/一級建築士・インテリアコーディネーター
照射ラインの数
照射するラインの数が多いほど便利ですが、高額になります。中には垂直または水平ラインのみといったものもありますが、垂直・水平と地墨点の照射を備えているものがほとんどです。水平全周ラインを備えている機種は人気ですが、水平方向に回転できる機種であれば特別に必要というわけではありません。大空間での作業の場合は大矩が取れる縦ライン3本以上の機種が理想です。天井の位置を正確に投影するためには天墨のある機種がおすすめです。
見やすいレーザー光の色で選ぶ 晴天時の屋外では受光器等でカバー
主なレーザー光は赤、もしくは緑です。同じような機種でも緑のほうが若干高額になります。緑色のほうが視認性がよいとのことですが、実際に使ってみて大きな違いは感じないでしょう。
状況に合わせて使い分けましょう。
価格を抑えるなら赤色
レーザーの色が赤色のものは、昔ながらの古いモデルに多いです。難点は緑色よりも視認性が低いこと。ただし、最近では視認性の低さをカバーできる高輝度タイプが主流になっています。
色が赤色のものは価格がリーズナブルなものが多いので、なるべくコストを抑えたい場合には高輝度タイプの赤色レーザーを選ぶとよいでしょう。
屋外での使用は緑色
レーザー色が緑色は視認性がすぐれているので、屋外での工事に向いています。ただし、低温に弱いので使用するときは機器の使用温度のチェックが必要。
緑色のレーザーは変換方式とダイレクト方式の2種類です。赤色レーザーを結晶で緑色に変換する変換方式より、ダイレクト方式のほうが視認性にすぐれています。ただ半導体の品質が安定しないことがあり、メーカーの選定が重要です。
住まいづくりナビゲーター/一級建築士・インテリアコーディネーター
ラインの色
主なレーザー光は赤、もしくは緑です。同じような機種でも緑のほうが若干高額になります。緑色のほうが視認性がよいとのことですが、私感ですが、実際に使ってみて大きな違いはありませんでした。ただ、赤鉛筆でポイントチェックされている場合は赤レーザー光だとラインに隠れて見えなくなることもあります。また、緑色のほうが目に優しい気がしますね。他にもドットラインなど見つけやすい工夫がされた機種もあります。ただし、晴天時に屋外での使用はどちらも見えなくなります。専用の受光器などでカバーする必要があります。また、高輝度レーザーという従来よりも明るいタイプもあります。
整準の方式で選ぶ
水平を取ることを整準といいますが、レーザー墨出し器で整準を取る方法には「ジンバル式」と「電子整準式」の2種類があります。
それぞれの特徴を踏まえて、選ぶときの目安にしてください。
DIYには、ジンバル式
ジンバル式は磁石と振り子の力で整準する方式で、マグネットダンパー式とも呼ばれます。振り子を使っているのがポイントで、揺れや振動する場所では正確に整準できません。
しっかりと固定できる場所でないと使えないのが難点ですが、価格が電子整準式よりもリーズナブルなので家庭でDIYをやる場合などに適しています。
揺れに強い電子整準式
電子整準式は傾斜センサーを内蔵しており、モーターの力で自動的に整準をとれるので場所を選ばず使えるのが特徴です。高層ビルの現場のように揺れが多いところでは実際に使われています。
ただし価格は高くなるので、本格的な現場やプロなどの作業に向いています。選ぶときは内蔵されている傾斜センサーの精度が重要なので、信頼できるメーカーのものを選んでください。
使用シーンで選ぶ
屋外で使うのか屋内なのかも選ぶときのポイントです。太陽の光によってレーザーの視認性も変わってくるので、墨出し器のタイプを見きわめて選びましょう。
屋外では、受光器セットを!
受光器とセットになっているレーザー墨出し器は光が見えやすいという特徴があるので、屋外でも使うことができます。
また受光器があれば、レーザーが見えにくい環境下でも点灯して見やすくなります。太陽の光に左右されずに使用したいのなら、レーザーの位置を正確にキャッチできる受光器とセットになったものを選んでください。
高さが必要な時は三脚を活用する
作業する現場によっては高い位置にレーザーを照射しなければならないときがあります。そのようなときは、三脚とセットになっている墨出し器を選んでください。
一般的には高さが1,500mm前後のものが多いです。3,000mm前後の三脚セットもありますが、特に高い場所での作業が必要なときに使います。
注意点は、三脚の台座部分に墨出し器本体が取りつけられるかどうかです。
性能で選ぶ
精密機器を選ぶときは性能が重要です。レーザー墨出し器は「自動追尾機能」「精度」「防塵防滴」の3つの機能に注目して選びましょう。
一人でも作業できる自動追尾機能
一般的に受光器を扱う場合はふたりで対応しますが、「自動追尾機能」があればひとりでも操作できます。本来なら受光器と本体を別々に操作するのですが、自動追尾機能があれば自動的に機器が回転するのでひとりで操作が可能です。
価格は高くなりますが、ひとりで扱える利便性には代えられません。また、人件費の節約にもなるでしょう。
精度の高さもチェック!
レーザー墨出し器を選ぶときは「精度」をチェックします。精度の表記はメーカーによって異なりますが、商品に「±1mm/10m」のように記されており、これは10mで±1mmのズレが生じるという意味です。
購入する前には必ず精度表記をチェックしてください。また、精度を保つためにはこまめなメンテナンスも大切です。
防塵防滴
場所によって作業環境はさまざまです。砂ぼこりが舞うところや急な雨に見舞われる場合もあるでしょう。いろいろな条件下で使うときは、「防塵防滴」機能が重要になります。
製品によって水滴、水しぶき、ほこりなどをカットする性能が備わっているものもあるので、購入前にチェックしてください。
選ぶ目安は国際基準の「IP54」です。この基準を満たしていれば、不安なく作業ができます。
住まいづくりナビゲーター/一級建築士・インテリアコーディネーター
屋内外での使用と防塵、防滴機能
とくに屋外での使用は天候の不安定さがネックになります。急な雨や突風などに遭遇することもありますし、また粉塵、砂埃などもあり、どんなに気を付けていても思わぬアクシデントに見舞われることもあります。こんなときに安心できるのが国際基準の「IP54」です。IP規格とはIP(International Protection)規格のことでIEC(国際電気標準会議)で防水・防塵の規格が定められています。防塵性規格は無保護の等級0から等級6まであり「5」は「機器の所定動作および安全性を阻害する量の塵埃は入らない」となります。また防水性規格は等級0から等級8まであり「4」は「水の飛まつ(あらゆる方向からの噴霧)に対して保護する」という試験に合格しなくてはなりません。
主要メーカーを確認
レーザー墨出し器はいろいろな製品がありますが、主なメーカーについてご紹介します。メーカーごとに特徴が異なるので、選ぶときの参考にしてください。
タジマ
レーザーが見えやすい墨出し器として知られているのが「タジマ」です。屋外はもちろんですが、屋内でもフレアやゴーストなどの影響を抑えた見やすい商品を送り出しています。
タジマ製品でポピュラーなのが「グリーンレーザー墨出し器 ZEROGSN-KSJ」で、鮮視度300とはっきりとした色合いが特徴です。どのような現場でも使えるレーザー墨出し器を求めたい方にはタジマが適しています。
マキタ
「マキタ」は世界的に知られている電動工具メーカーです。レーザー墨出し器への評価も高く、品質と使いやすさを求める方に向いています。
代表的なのは「ダイレクトグリーンレーザー墨出し器 SK311GXZ」です。高鮮度な商品で、両縦・横・天井直角型のライン照射が可能。とくに長距離の照射が必要な現場で活躍します。
リョービ
「リョービ」は半世紀以上の歴史があるダイカスト製品のトップメーカーです。はじめてレーザー墨出し器を使う方に適しており、値段のわりには機能が充実しています。
価格がリーズナブルなので、コストを抑えたい場合の候補です。海外製よりも国産メーカーの製品を求めたい方にふさわしいメーカー。かんたんに操作できる「レーザー墨出し器 LL-100」が人気です。
VOICE
レーザー墨出し器は使用後のメンテナンスが重要で、その分のコストも考える必要があります。「VOICE」の製品はジンバル方式を採用しており、とてもシンプルなためメンテナンスが不要。しかもアフターフォローがしっかりしており、信頼感を求める方に適したメーカーです。
「5ライングリーンレーザー墨出し器 VLG-5X」はプロの現場だけでなく、家庭用リフォーム工事にも使えます。
レーザー墨出し器のおすすめ10選
レーザー墨出し器の選び方のポイントをふまえて、おすすめ商品を紹介します。軽量&コンパクト設計で持ち運びに便利な商品も紹介します。
垂直・水平・地墨のシンプル構造でグリーンレーザー
国内メーカータジマのグリーンレーザー墨出し器です。鮮視度(明るさと見やすさを評価したもの)300のダイレクトグリーンレーザーで見やすさ抜群です。タジマはどこのメーカーよりメンテナンスに力をいれています。レーザー墨出し器には精度などの基準を規定する公的第三者機関はありません。メーカーが独自で基準を設け自社工場で測定しているわけです。
そのなかでもタジマは明確な基準を公表しています。ですから安心を購入するのなら断然タジマですね。一年間無償修理など安心のアフターサービスつきです。ただ、私の個人的な意見としては、価格も信頼性も一流のタジマを買うのなら最上位機種がおすすめです。
最低限の仕様でも、十分に使用できる激安価格の商品
垂直ラインと水平ライン、そして地墨ポイントとシンプルな構造のフクダのレーザー墨出し器です。高い精度を必要としない方におすすめです。とはいっても、棚の取付けなど、ひととおりの大工仕事にとくに問題があるわけではありません。必要な機能を備えていて1万円を切るコスパのよさは夢のようです。
はじめてレーザー墨出し器を使う方でも迷わず使えるシンプルな構造です。ポスターをまっすぐに貼りたい、フックを同じ高さに取付けしたいなど、日常のちょっとしたことにも気軽に使えます。どうしても不安が残る場合は、使用前に下げ振りと水平器で誤差を確認してから使うことをおすすめします。
比較的小型で床を傷つけないゴムキャップを装備
スペックはいわゆる普通の垂直・水平・地墨点という基礎的なもので比較的小型のレーザー墨出し器です。有名メーカーに比べて安価であるという以外におすすめする点をあげるとすれば、現場目線のモノ作りがあげられます。この製品は標準でゴムキャップがついています。これがなぜ安心かというと固い金属製の足と違って仕上げを傷つけないのです。
現場サイドでは仕上げを傷つけないよう気をつかっています。職人さんたちは脚立の足元にウエスを巻いたり、厚手の靴下を履いたりと誰に言われるわけでもなく自主的に対策しているのです。ちょっとしたことですが気遣いが嬉しいですね。現場を大事にする方におすすめです。
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする レーザー墨出し器の売れ筋をチェック
楽天市場、Yahoo!ショッピングでのレーザー墨出し器の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
住まいづくりナビゲーター/一級建築士・インテリアコーディネーター
使用目的に合ったものを選ぶこと
使用する目的に合ったものを選びましょう。多くの機能がついているからといって高クラスのものを購入してしまうと重くなったり、取り扱いが複雑になったり、いいことはありません。プロの職人さんには用途に応じて複数のレーザー墨出し器を所有し、使い分けている人も珍しくありません。尚、レーザー墨出し器は正式に認証された測定器ではなく、補助機器であることも付け加えておきます。
レーザー墨出し器の使い方
墨出しの基本は図面に書かれた情報を作業現場で作図することです。縦ラインや水平ラインが狂うと工事全体に影響するので、正確性のすぐれたレーザーを使うようになりました。
レーザー墨出し器で重要なのは精度です。精度の標準規格はないので、メーカーごとの性能表示をチェックすることが大切。
実際の現場では、縦方向と水平方向の調整を行います。精度確認の方法はメーカーによって違うので、事前に手順に慣れておくことが大事です。
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まとめ
一般にはなじみのないレーザー墨出し器ですが、プロの作業現場ではとても重要なマシーンです。趣味のDIYでも使えるので、記事を読んで興味を持った方はぜひ購入して使ってみてください。
昔は墨を使って整準を取っていましたが、今はレーザーという便利なシステムを採用しています。プロ用からはじめての方でも使える一般用まで9つの商品をご紹介しました。選び方を参考にしながら、各商品の特徴をチェックし、自分に適したものをみつけてください。
※記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。
住宅メーカー、ゼネコン設計部、設計事務所等で約300棟の新築設計実績と現場代理人女性としては希少な現場監督経験を生かしリフォーム物件も約70棟手がける。 住宅や暮らし方、環境整備をテーマに、これまで一般企業研修・公的機関・学校等にて講師としてこれまで述べ5000人以上を指導。 整理収納アドバイザー、ルームスタイリスト資格認定講師として800名余の資格者を認定。また資格試験対策として二級建築士やインテリアコーディネーターの受験指導も行っている。手描き図面やイラストでのプレゼンにも定評があり、多くの文具を試してきた。 多趣味が高じて醗酵教室や手抜き家事教室を開催し好評を得ている。 子ども3人。A型・獅子座