ハイレゾ対応プレーヤーの特徴
ハイレゾ対応プレーヤーとは、高音質なハイレゾ音源を再生することができるDAP(デジタルオーディオプレーヤー)のこと。従来の一般的なMPSプレーヤーはハイレゾ音源に対応していないため、それらのDAPと区別するため「ハイレゾ対応プレーヤー(ハイレジプレーヤー)」と呼んでいます。
音質にこだわる方向けの音楽プレーヤーと言えますが、ハイレゾ音源専用という訳ではなく、MP3やCDレベルの音源にも対応しているので汎用性があります。
価格帯は1万円以下の手頃のものから10万円を超えるものまであり、音のクオリティと価格は比例しています。しかし、最近ではコストパフォーマンスの高いモデルが続々と登場。そして、機能やデザインのバリエーションも豊富にあります。
▼そもそも「ハイレゾ」とは?
そもそも「ハイレゾ」とは何かというと、ハイレゾリューション(High-Resolution)の略で、 高解像度という意味になります。「ハイレゾ音源」=「高解像度の音源」ということになります。
CDをはるかに上回る情報量をもっており、自然に近いリアルなサウンドが楽しめます。音の繊細な響き、奥行き、空気感などこまかなニュアンスを感じられるのがハイレゾ音源の魅力です。
また、ハイレゾ音源には「PCM系」や「DSD系」などいくつかのフォーマットがあります。プレーヤーによっては再生できないものもあるので、購入時に確認が必要です。
▼ハイレゾに対応するファイル形式
ハイレゾプレーヤーはデジタルの音声データを再生する機器です。ハイレゾ音源には複数のファイル形式が存在するので、対応しているファイル形式が多い商品を選ぶことをおすすめします。
少なくとも代表的なファイル形式のFALC、WAVだけでなく、ALAC、AIFF、AAC、そしてMP3に対応している製品を選ぶとよいでしょう。
また、とにかく音質にこだわるなら、より高音質のハイレゾ音源であるDSDに対応しているかチェックするようにしてください。
ハイレゾ対応プレーヤーの選び方
ハイレゾが何かわかったところで、対応プレーヤーの基本的な選び方を見ていきましょう。
ポイントは下記。
【1】内蔵メモリー容量
【2】DACやヘッドホンアンプ部
【3】バランス出力端子があるか
【4】操作性など使い勝手がよいか
【5】サイズ、重量、再生時間
上記のポイントをおさえることで、自分の好みに合ったハイレゾ対応プレーヤーを見つけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】内蔵メモリー容量をチェック
ハイレゾ音源は一般的な音楽ファイルのMP3などに比べ、データ量が非常に大きくなります。より多くの曲数を楽しみたいなら、内蔵メモリー容量が大きい商品を選ぶことをおすすめします。
また、搭載できる内蔵メモリーには限界があるため、最近ではmicroSDカードを挿入できる商品も一般的になってきました。外部メモリーにハイレゾ音源を入れておき、挿入することで再生できるようになるのです。
ただし、microSDカードの容量によっては対応していない商品もあるので注意。できれば256GBに対応し、デュアルスロットのタイプを選びたいところです。
【2】DACやヘッドホンアンプ部をチェック
DAC(D/Aコンバーター)は、ハイレゾ再生時の音質を左右する重要なパーツです。メーカーや型番ごとに特徴があるため、音質にこだわりたい人はしっかりチェックしておきましょう。
また、ヘッドホンアンプ部は、ヘッドホンとイヤホンのどちらで接続するのかによって注目すべきポイントが変わってきます。ハイレゾ対応の高級ヘッドホンはインピーダンス(電気抵抗の値)が高い傾向にあるため、高いインピーダンスに対応したプレーヤーを選びましょう。
一方、ハイレゾ対応の高級イヤホンはインピーダンスが低い傾向にあるため、音量調節機能にすぐれたものがおすすめです。
【3】バランス出力端子があるかチェック
バランス接続の出力端子には、2.5mm径と4.4mm径の2種類があります。接続するヘッドホンやイヤホンに対応しているか確認が必要です。
基本的にハイレゾ音源はヘッドホンやイヤホンで聴くことを想定しています。ヘッドホンで視聴する際、左右の音が互いに混ざり合わないようにして高音質化するノイズキャンセルされた伝達方式を「バランス接続」といいます。
この出力端子がある商品を選べば、より高音質のハイレゾ音源を楽しむことができます。ただし、このバランス接続に対応したヘッドホンを別途購入する必要があります。
【4】操作性など使い勝手がよいかチェック
通勤や通学の際に持ち歩いてハイレゾ音源を楽しみたいという方にとって、購入のポイントとなるのが使い勝手のよさで、再生やスキップなどの操作を直感的にできるかどうかを比較しましょう。
最近では、ボタン類を廃してタッチパネルで操作するタイプのハイレゾプレーヤーも増えてきましたが、反応速度などもちょっとしたストレスになるので、店頭で操作感をチェックするようにしましょう。
また、Bluetoothに対応しているかどうかも重要です。ワイヤレスヘッドホンだけでなく、スピーカーやカーステレオにも接続できるので、いつでもどこでも楽しめます。
【5】サイズ、重量、再生時間にも注目
音質を重視したモデルは、本体が大きく、重量が重くなりがちです。バッテリー量もあまりいいとは言えず、再生可能な時間も短くなる傾向があります。ハイレゾプレーヤーをどんなシーンで使うかにもよりますが、音質と携帯性のどちらを優先するかも考えるべきポイントです。
最近では、コンパクトでバッテリー容量が充実したモデルや、高音質を追求したハイエンドモデルなど、ラインナップがさらに充実してきています。スペックをしっかりチェックして、自分のこだわりに合ったものを選びましょう。
▼エキスパートのアドバイス
予算と求める音質の兼ね合いが大事
ハイレゾプレーヤーは商品の価格帯が幅広く、上は30万円を超える製品もあります。高額になるほど音質がよい商品になりますが、廉価な商品でもじゅうぶんハイレゾ音源の高音質を楽しむことができます。
臨場感あふれる奥行きのある音楽などを通勤・通学や外出先で楽しみたいという方におすすめのハイレゾプレーヤーは、予算と機能、性能の兼ね合いで、お好みの機種を選ぶとよいでしょう。
ハイレゾ対応プレーヤーおすすめ9選
上で紹介したハイレゾ対応プレーヤーの選び方のポイントをふまえて、おすすめ商品をご紹介。それぞれのメーカーが創意工夫をこらした特色ある製品なので、自分に一番合うハイレゾプレーヤーを選んでください。
高音質DSD対応の高コスパモデル
ハイレゾ音源のなかでも、とくに高音質のDSDに対応しているのがこの商品です。
ハイレゾ音源の高音質をじゅうぶんに引き出すフルデジタルアンプ「S-Master HX」を搭載しており、MP3音源やCD音源もハイレゾと同程度の高音質にアップスケーリングできる機能も搭載しています。
さらに、Bluetoothのワイヤレス音楽再生もハイレゾと同程度の音質で楽しめる「LDAC」に対応しているため、ハイレゾ音源だけでなく、さまざまな音源を楽しむことができる商品です。
高音質のハイレゾプレーヤーをはじめて購入する入門モデルとしておすすめです。
エントリーモデルながらバランス接続に対応
ハイレゾプレーヤーとしては低価格帯のエントリーモデルながら、バランス接続に対応している商品です。3.5mmシングルエンド出力のほかに、2.5mmのバランス出力端子を搭載。
また、ハイレゾクラスのワイヤレス規格を含めて、ほぼすべてのBluetoothオーディオフォーマットをサポートしています。通勤や通学中でもハイレゾの高音質を楽しみたい方におすすめです。
内蔵メモリーの容量は2GB、さらにmicroSDカードスロットにより最大2TBまでサポートされているのもおすすめのポイントです。
デザイン性にすぐれ操作性も良好
3色のカラーバリエーションで展開されている、スタイリッシュなデザインのハイレゾプレーヤーです。ほとんどのハイレゾ音源フォーマットに対応しており、高音質のDSDも再生できるのが特徴です。
連続再生時間は約15時間と長く、メモリー容量は内蔵16GB、microSDメモリーカードが2枚挿入でき、最大528GBまで容量を増やすことができます。旅行先など移動時間が長くても、ハイレゾ音源をたっぷり楽しめます。
ソニーのこだわりが細部まで詰まったモデル
Andoroid OS搭載したストリーミング対応モモデル。アルミ切削筐体と、内部には無酸素銅切削ブロックを採用し、透明感のある音質と力強い低域を実現しています。
さらに、「DSDリマスタリングエンジン」や「DSEE Ultimate」を搭載。膨大な楽曲データを学習しているAI(人工知能)技術により、音質のアップスケーリング性能を高めています。
5.0型(12.7cm)、HD(1280x720ドット)のタッチパネル液晶を搭載。音楽再生に特化したUIと相まってスムーズに操作ができます。 バッテリー持続時間が強化され、最大40時間の連続再生が可能!ヘビーユーザーにはうれしいポイントです。
コンパクトながら迫力ある高音質
ソニー「ウォークマン」シリーズのフラッグシップモデル・WM1シリーズ用に開発された、ハイレゾ音源再生に対応する高性能フルデジタルアンプ「S-Master HX」を搭載。
廉価モデルながら、上位機のエッセンスを凝縮した高コスパモデルです。
バランス接続に対応し、DSD形式のハイレゾ音源も再生できます。操作系もタッチパネルとボタンの両方を採用し、より直感的な操作が可能です。ハイレゾ入門者から音質にこだわる層まで、幅広い方におすすめできる商品です。
スムーズな通信速度でストレスフリー
この製品は「Snapdragon430」という強力な処理能力を備えたOcta-Core CPU を搭載しており、スムーズな情報処理が可能となっています。さらに5G Wi-Fi への接続をサポートしているため、安定したスムーズな通信速度で使用することができます。
背面のマットガラスは肌触りがよく、なめらかでサラサラとしているのが特徴的。シンプルで無駄のないデザインもポイントです。
DSD128ネイティブ再生対応プレーヤー
DSD128ネイティブ再生に対応しているカインの『N5 DAP』。本体にはハイエンド機などに使用されている、旭化成エレクトロニクス(AKM製)AK4490EQを搭載。2基のクリスタルオシレーターがクロストークやジッターを減少し、より正確な音源の再現を可能にしています。
航空機グレードのCNCアルミ削り出しボディで、背面にはカーボンファイバーを使用。高級感があってソリッドなデザインが魅力的です。ディスプレイには2.4型IPS液晶を採用し、鮮明にアートワークを映し出します。スクロールホイールと物理ボタンも多く、操作性も快適!
高精度の筐体デザインでノイズを排除
スタイリッシュなボディに鮮やかなディスプレイを搭載したシャンリンの『M3 Ultra 』。筐体には航空機グレードのマグネシウムとアルミニウムの合金を惜しまず使用。高精度の筐体一体構造を採用することで、伝導ノイズの排除を実現しています。
さらに、ELNA社製 アルミ電解コンデンサ、Panasonic製ポリマータンタルコンデンサが搭載されていて、音源に忠実なリアルなサウンドが楽しめます。
本格的な重みのあるサウンドとレトロなデザイン
レトロなデザインが特徴的なこちらのハイレゾプレーヤーは、発売時点でポータブルプレーヤーのなかでは唯一のフルディスクリート純A級アンプが搭載された商品です。
立体的な重みのあるサウンドで、リアルな音を楽しむことができます。再生時間は約10時間程度と、通常の外出であれば十分。ボタンの感度が高いため、操作がしやすい反面誤作動には注意が必要です。
おすすめ商品の比較一覧表
各通販サイトのランキングを見る ハイレゾ対応プレーヤーの売れ筋をチェック
Amazonでのハイレゾ対応プレーヤーの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
その他のプレーヤーのおすすめはこちら
まとめ
本記事では、ハイレゾ対応プレーヤーの特徴やファイル形式、選び方、そしておすすめ商品をご紹介しましたが、いかがでしたか?
商品を選ぶ際は、内蔵メモリー容量やDACやヘッドホンアンプ部といったスペック面を考慮しつつ、バランス出力端子があるか、操作性など使い勝手がよいかといった使い勝手の部分もしっかり注目しましょう。さらにサイズ、重量、再生時間などの細かい面も見ることで、より自分にピッタリの商品を見つけることができます。
ハイレゾ音源は、通常よりもはるかに音質のいい音源。音にリアリティがあり、ライブソングなどの場合は、その場で聞いているような音声になります。
しかし、前述しましたが、再生するにも対応するファイル形式が合っていなければ意味がありません。本記事を参考に、スペック面だけでなく、再生に必要な機能までチェックし、満足のいく商品を選んでくださいね。
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