5万円以下のノートパソコンの選び方
それでは、5万円以下のノートパソコンの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の8つ。
【1】Windows OS か Mac OS か Chrome OS かを決める
【2】ストレージの種類と容量を確認
【3】メモリは大容量が吉! Windows10なら4GB以上
【4】CPUの種類は? AMD製とインテル製が中心
【5】持ち運び重視なら重量やバッテリーの駆動時間もチェック
【6】クラムシェル型か2in1かで選ぶ
【7】ポートの種類や数は必ずチェック
【8】ビデオ会議をするならWebカメラも!
上記の8つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】Windows OS か Mac OS か Chrome OS かを決める
OS(オペレーティングシステム)とは、パソコンを動かす基本ソフトのことです。現時点ではマイクロソフト「Windows」やアップル「Mac OS」が主流ですが、Googleの「Chrome OS」を搭載したものなども一定の市場を持っています。
しかし、5万円以下のノートパソコンとなると、Macは選択肢から外れてしまいます。Windows か Chrome のOSを搭載したものを選びましょう。
【2】ストレージの種類と容量を確認
ストレージには、SSD・HDD・eMMCの3つがあります。異なる点は読み込み速度になるので、自分がどのくらいのスペックが必要か検討しましょう。
▼SSD
SSDとは、「Solid State Drive」の略称です。現状ではデータ転送速度がもっとも早いのが特徴です。また、HDDと違い半導体メモリを使用しているため、パソコン駆動時のディスクが回転する音がなく、静音性にすぐれています。熱や衝撃にも強いため持ち運ぶのにも適しています。
なお、5万円以下のノートパソコンの場合、SSDの容量はよくて128GB程度でしょう。動画や写真をたくさん保存したいという方には、外付けやクラウドのストレージが必要となってくるでしょう。
▼HDD
HDDとは、「Hard Disc Drive」の略称です。従来のパソコンによく利用されており、記憶できる容量が多いのが特徴です。5万円以下のノートパソコンでも、500GB程の容量を持っているので、動画や写真をたくさん保存したいという方にはおすすめです。
その反面SSDと比べると、データ転送の速度が遅く、読み込みや書き込みに時間がかかってしまうのがデメリットです。また、熱や衝撃に弱いので扱いには注意してください。
eMMC
eMMCとは、「embedded Multi Media Card」の略称です。消費電力が少なくバッテリーに負担がかからないのが特徴です。安価なパソコンに多く搭載されています。
データ転送速度はHDDよりは速く、SSDよりも遅いといった具合ですが、パソコンの起動はスムーズです。ただ、記憶容量が少ないのがデメリットで、5万円以下のノートパソコンの場合、32GB程度です。外付けやクラウドのストレージは必須と考えた方がよいでしょう。
【3】メモリは大容量が吉! Windowsなら4GB以上
メモリとは、プログラムを動作させるためのワークエリアのことです。一般的には、容量が大きいほどパソコンが余裕をもって動作できるといわれています。CPUのランクを落としてでもメモリ容量を増やしたほうがいいという意見もあります。
5万円以下のノートパソコンの場合、4GBか8GBのメモリが一般的です。メモリの容量が多いほど価格が高くなります。とはいえ4GBでも、がっつり動画を編集したり、デザイン作業をしたいという使い方でなければ、じゅうぶんです。
ITジャーナリスト
同時にいくつものソフトを立ち上げる可能性があるならば、大容量のメモリを選ぶとサクサク使えます。 必要メモリはOSによって変わりますが、Windowsパソコンなら4GB以上がおすすめです。
【4】CPUの種類は? AMD製とインテル製が中心
CPU(Central Processing Unit)とは、パソコンのエンジンともいうべき演算処理を行うパーツで、処理能力を決める重要な部分です。5万円以下のパソコンでは、おもにAMD製とインテル製が使われています。AMD製のプロセッサ(演算装置)はコストパフォーマンスがよいため、安価なパソコンでよく使用されています。
この価格帯のパソコンでは、画像処理用のプロセッサであるRadeonを搭載したCPUが主流です。また、インテル製では、消費電力が小さくバッテリー駆動時間が長くなるが処理能力が抑えられたATOMプロセッサ、処理能力が高められたCeleronが多く使われています。
【5】持ち運び重視なら重量やバッテリーの駆動時間もチェック
仕事やプライベートでもパソコンを持ち運ぶ機会が多い方は、できるだけ重量が軽いものを選ぶとよいでしょう。メーカーによっても当然違いますが、画面のサイズが小さいほど、重量も軽くなる傾向にあります。1~1.5kg前後であれば、持ち運びやすいので目安にするとよいでしょう。
バッテリーの駆動時間は5~10時間程のものが一般的です。電源が確保できない場所でパソコンを利用する場合は、長い時間のものを選ぶと安心です。
【6】クラムシェル型か2in1かで選ぶ
以前はノートパソコンと言えばヒンジ部分で二つに折りたためる「クラムシェル型」が主流でしたが、現在ではディスプレイとキーボード部分が360度開いてタブレットのように使える「コンバーチブル型」や、ディスプレイをキーボードから分離してタブレットのように使える「セパレート型」などが増えています。
このようなものは「2in1」などと総称されることが多いです。タブレットとノートパソコンを持ち運ぶよりも2in1のほうが荷物が少なく、軽くなるという利点があります。
【7】ポートの種類や数は必ずチェック
ポートの種類や数は必ずチェックすることをおすすめします。最近はUSB-TypeCなどが普及しており、新製品にはあらかじめ搭載されているものが多いですが、価格が安すぎるものは、ポート数が最小限に抑えられている傾向にあります。
例えばVGAやHDMI、USB3.0といったポートの有無や数にも注目しておくとよいでしょう。ディスプレイは別で用意して作業したい方や、スマホへの充電も同時に行いたいなど用途は人それぞれです。
購入したあとにマルチ変換アダプタが必要だった……とならないように事前にチェックしておきましょう。
【8】ビデオ会議をするならWebカメラも!
ノートパソコンもスマホのようにカメラ機能を搭載しているものがほとんどです。フロントカメラ(自撮り用カメラ)は、Skypeなどでビデオチャットをするために主に使用し、背面のカメラ(アウトカメラ)は物撮りなどに使うのに便利です。
多くのノートパソコンはフロントカメラは搭載していますが、アウトカメラは搭載していないものが多い傾向にあります。
5万円以下のノートパソコンおすすめ6選
上記で紹介した約5万円で手に入るノートパソコンの選び方のポイントをふまえて、おすすめ商品を紹介します。iPadなどのタブレットにない、DVDドライブを搭載したものや、ブルーライト対策がされた目にやさしいものもありますよ。

コストパフォーマンスがよいノートPC
15.6インチディスプレイ搭載で大画面で効率よく仕事したり、映画を楽しんだりするのに向いているノートパソコンです。AMDのプロセッサを搭載しているため、処理能力が高く、Radeonグラフィックチップで動画を美しくスムーズに再生できます。
さらに動画を楽しめる「DELL Cinema」機能を採用し、通信パケットのなかの映像や音楽データをピックアップして大きな帯域を与え、動画や音楽をスムーズに再生。
高音質に音を再生してくれるWavesMaxxAudio音響プロセッサも搭載し、ビデオオンデマンドを快適に楽しめます。キーボードもしっかりしていて、仕事から映画までバリバリ活用できるノートパソコンです。
FFF SMART LIFE CONNECTED『IRIE PC(FFF-PCY1B)』
サイズ・重量 | 277.5×189.7×19.8mm・1,094g |
---|---|
ディスプレイ | タッチディスプレイ 11.6 インチ (IPS) |
OS/Office | Windows10 Pro 64bit ※Windows11無償アップグレード対象 |
CPU | Intel Celeron N4020(Gemini Lake) |
メモリ | 4GB DDR PC4-2400(オンボード、交換・増設不可) |
ストレージ | eMMC 64GB(オンボード) |
最長バッテリー駆動時間 | 約5.5時間 |
360°回転する2in1タイプのノートパソコン
360°折り返せるコンバーチブルモデルで動画鑑賞やプレゼンテーションなど、用途に合わせて画面の角度調整が思いのまま。バッテリーは最長で5.5時間持つので、外出時の長時間使用も安心です。モニターはタッチパネルでの操作ができ、タブレット感覚で簡単に利用可能です。
日本メーカーでサポートも国内。使いやすさとアフターサービスに優れたノートパソコンです。
Lenovo(レノボ)『Google Chromebook Lenovo(S330)』
サイズ・重量 | 薄さ約20.8mm、約1.5kg |
---|---|
ディスプレイ | 14 インチ、1920x1080ピクセル |
OS/Office | Chrome OS |
CPU | MediaTek MT8173C 2.10GHz |
メモリ | 4GB |
ストレージ | eMMC 64GB |
最長バッテリー駆動時間 | 約10時間 |
高速起動が特徴のChromebook
パワフルな処理能力、マルチタスクを難なくこなせるDDR3メモリ、eMMCストレージで高速起動、アプリやデータの読み込みが快適。
LEDバックライト付の14型液晶搭載で、画像やお気に入りのコンテンツを楽しめます。また長時間の利用でも目が疲れにくい非光沢液晶を搭載。
スリムでスタイリッシュなデザインに最新のセキュリティ機能も。薄さわずか約20.8mm、軽さ約1.5kgのスリムで軽量なボディーも魅力です。
mouse『ノートパソコン 14型フルHD (MB-BN41GC464SZJ)』
サイズ・重量 | (サイズ)幅220×高さ325×厚み19mm/(重量)約1.29㎏ |
---|---|
ディスプレイ | 14インチ フルHDノングレア液晶 1920x1080ピクセル |
OS/Office | (OS)Windows 10 Home Sモード(64bit)/(Office)搭載なし |
CPU | インテル Celeron N4100 プロセッサー |
メモリ | DDR4 4GB |
ストレージ | 64GB/eMMC |
最長バッテリー駆動時間 | 約11.5時間 |
手厚いサポートも魅力のひとつ
CMでも話題のマウスコンピューターの14型フルHDノートパソコンです。OSにはセキュリティを強化したWindows10 Homeを搭載し、通信効率が高いWi-Fi 6に対応するなど、最新の機能が標準で使えます。ディスプレイは180°開閉が可能なので、利用の幅が広がります。
ボディの厚みはわずか19mm。カバンの中でも場所を取りません。マウスコンピューターには、1年間の無償修理保証や24時間体制の電話サポートも用意されているので、安心して使えるでしょう。
日本エイサー『Acer Chromebook 512(C851-A14N )』
サイズ・重量 | (サイズ)幅229×高さ296×厚み20mm/(重量)1.28㎏ |
---|---|
ディスプレイ | 12.0型(1366×912) |
OS/Office | (OS)Chrome OS/(Office)Office搭載なし |
CPU | インテル Celeron プロセッサー N4000 |
メモリ | 4GB |
ストレージ | eMMC/32GB |
最長バッテリー駆動時間 | 12時間 |
米軍用規格をクリアした耐久性をもつ
Acer Chromebook 512は、アスペクト比3:2の12インチディスプレイを持つノートパソコンです。通常の16:9のディスプレイと比較して縦方向に長いので、画面に表示される情報が多く、スクロールの手間が省けます。
本体のボディーは米軍用規格と同等の耐衝撃設計となっていて、衝撃吸収バンパーが装備されています。60kgの衝撃に耐え、高さ122cmの落下試験もクリアしています。排水設計もなされているので、水こぼしにも強く、ワイルドに使える一台です。
FUJITSU(富士通)『FMV Chromebook WM1/F3(FCBWF3M11T)』
サイズ・重量 | 21.6x32.38x1.99cm/1.29 kg |
---|---|
ディスプレイ | 14インチ |
OS/Office | Chrome OS |
CPU | Intel |
メモリ | DDR4 |
ストレージ | 64GB |
最長バッテリー駆動時間 | - |
サクサク軽快な動きとシンプルな操作が魅力
自然な高音を再現し、小さな音から大きな音までしっかり聞こえます。動画や音楽、WEB会議でも聞きやすい音質を実現しました。安全性を重視した設計により、自動更新を行い、セキュリティ上の脅威に対する最新の保護機能を適用。わざわざ自分でウイルス対策ソフトを別購入する必要はありません。
誰でも簡単に使える設計をしており、開いたらすぐ簡単に使えます。操作も簡単で仕事にもプライベートにもおすすめです。
「5万円以下のノートパソコン」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 5万円以下・ノートパソコンの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの5万円以下・ノートパソコンの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
【関連記事】そのほかの格安ノートパソコンはこちら
2in1タイプは仕事効率につながるかも
以前は2in1モデルは高価格帯なものが多かったのですが、近年では5万円以下でも2in1モデルが増えてきました。昔ながらのクラムシェル型ノートパソコンは、キーボードに慣れた人には使いやすいと思いますが、状況によってタブレットとして使いわけられると便利です。
まだ使ったことのない人も、2in1タイプも検討してみるといいでしょう。仕事の効率が今より上がるかもしれないですし、使い方によっては新しい世界が開けるかも知れません。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
1961年生まれ。東京都墨田区出身。 パソコン雑誌『ハッカー』編集長、『PC PLUS ONE』編集長を経て、フリーランスに。 小説『パッセンジャー』で河出書房から作家デビューし、40冊以上のパソコン、スマホ関係書籍を執筆。最近では自ら電子書籍の編集パブリッシュなども行っている。