5万円以下のノートパソコンの選び方 価格だけじゃなくスペックにもこだわりたい!
ITジャーナリストの一条真人さんに、5万円で手に入るノートパソコンを選ぶときのポイントを教えてもらいました。
5万円以下のノートパソコンは、10〜15インチの画面サイズの製品が多く販売されています。10~14インチは持ち運ぶのに適しており、15インチになると据え置き用として利用するのがおすすめです。
Windows OS か Mac OS か Chrome OS かを決める
OS(オペレーティングシステム)とは、パソコンを動かす基本ソフトのことです。現時点ではマイクロソフト「Windows 10」やアップル「Mac OS」が主流ですが、Googleの「Chrome OS」を搭載したものなども一定の市場を持っています。
しかし、5万円以下のノートパソコンとなると、Macは選択肢から外れてしまいます。Windows か Chrome のOSを搭載したものを選びましょう。
ストレージの種類と容量を確認
SSD
SSDとは、「Solid State Drive」の略称です。現状ではデータ転送速度がもっとも早いのが特徴です。また、HDDと違い半導体メモリを使用しているため、パソコン駆動時のディスクが回転する音がなく、静音性にすぐれています。熱や衝撃にも強いため持ち運ぶのにも適しています。
なお、5万円以下のノートパソコンの場合、SSDの容量はよくて128GB程度でしょう。動画や写真をたくさん保存したいという方には、外付けやクラウドのストレージが必要となってくるでしょう。
HDD
HDDとは、「Hard Disc Drive」の略称です。従来のパソコンによく利用されており、記憶できる容量が多いのが特徴です。5万円以下のノートパソコンでも、500GB程の容量を持っているので、動画や写真をたくさん保存したいという方にはおすすめです。
その反面SSDと比べると、データ転送の速度が遅く読み込みや書き込みに時間がかかってしまうのがデメリットです。また、熱や衝撃に弱いので扱いには注意してください。
eMMC
eMMCとは、「embedded Multi Media Card」の略称です。消費電力が少なくバッテリーに負担がかからないのが特徴です。安価なパソコンに多く搭載されています。
データ転送速度はHDDよりは速く、SSDよりも遅いといった具合ですが、パソコンの起動はスムーズです。ただ、記憶容量が少ないのがデメリットで、5万円以下のノートパソコンの場合、32GB程度です。外付けやクラウドのストレージは必須と考えた方がよいでしょう。
メモリは大容量が吉! Windows10なら4GB以上
メモリとは、プログラムを動作させるためのワークエリアのことです。一般的には、容量が大きいほどパソコンが余裕をもって動作できるといわれています。CPUのランクを落としてでもメモリ容量を増やしたほうがいいという意見もあります。
5万円以下のノートパソコンの場合、4GBか8GBのメモリが一般的です。メモリの容量が多いほど価格が高くなります。とはいえ4GBでも、がっつり動画を編集したり、デザイン作業をしたいという使い方でなければ、じゅうぶんです。
ITジャーナリスト
同時にいくつものソフトを立ち上げる可能性があるならば、大容量のメモリを選ぶとサクサク使えます。 必要メモリはOSによって変わりますが、Windows10パソコンなら4GB以上がおすすめです。
CPUの種類は? AMD製とインテル製が中心
ITジャーナリスト
CPU(Central Processing Unit)とは、パソコンのエンジンともいうべき演算処理を行うパーツで、処理能力を決める重要な部分です。5万円以下のパソコンでは、おもにAMD製とインテル製が使われています。AMD製のプロセッサ(演算装置)はコストパフォーマンスがよいため、安価なパソコンでよく使用されています。
この価格帯のパソコンでは画像処理用のプロセッサであるRadeonを搭載したCPUが主流です。また、インテル製では、消費電力が小さくバッテリー駆動時間が長くなるが処理能力が抑えられたATOMプロセッサや、処理能力が高められたCeleronが多く使われています。
持ち運び重視なら重量やバッテリーの駆動時間もチェック
仕事やプライベートでもパソコンを持ち運ぶ機会が多い方はできるだけ重量が軽いものを選ぶとよいでしょう。メーカーによっても当然違いますが、画面のサイズが小さいほど、重量も軽くなる傾向にあります。1~1.5kg前後であれば持ち運びやすいので目安にするとよいでしょう。
バッテリーの駆動時間は5~10時間程のものが一般的です。電源が確保できない場所でパソコンを利用する場合は、長い時間のものを選ぶと安心です。
クラムシェル型か2in1かで選ぶ
ITジャーナリスト
以前はノートパソコンと言えばヒンジ部分で二つに折りたためる「クラムシェル型」が主流でしたが、現在ではディスプレイとキーボード部分が360度開いてタブレットのように使える「コンバーチブル型」や、ディスプレイをキーボードから分離してタブレットのように使える「セパレート型」などが増えています。
このようなものは「2in1」などと総称されることが多いです。タブレットとノートパソコンを持ち運ぶよりも2in1のほうが荷物が少なく、軽くなるという利点があります。
ポートの種類や数は必ずチェック
ポートの種類や数は必ずチェックすることをおすすめします。最近はUSB-TypeCなどが普及しており、新製品にはあらかじめ搭載されているものが多いですが、価格が安すぎるものは、ポート数が最小限に抑えられている傾向にあります。
例えばVGAやHDMI、USB3.0といったポートの有無や数にも注目しておくとよいでしょう。ディスプレイは別で用意して作業したい方や、スマホへの充電も同時に行いたいなど用途は人それぞれです。
購入したあとにマルチ変換アダプタが必要だった……とならないように事前にチェックしておきましょう。
ビデオ会議をするならWebカメラも!
ITジャーナリスト
ノートパソコンもスマホのようにカメラ機能を搭載しているものがほとんどです。フロントカメラ(自撮り用カメラ)は、Skypeなどでビデオチャットをするために主に使用し、背面のカメラ(アウトカメラ)は物撮りなどに使うのに便利です。
多くのノートパソコンはフロントカメラは搭載していますが、アウトカメラは搭載していないものが多い傾向にあります。
5万円以下のノートパソコンおすすめ8選 高スペックを低価格で購入
ここまで紹介した約5万円で手に入るノートパソコンの選び方のポイントをふまえて、ITジャーナリストの一条真人さんと編集部が選んだおすすめ商品を紹介します。iPadなどのタブレットにない、DVDドライブを搭載したものや、ブルーライト対策がされた目にやさしいものもありますよ。

Lenovo(レノボ)『ideapad330(15,AMD)』
















出典:Amazon
サイズ・重量 | (サイズ)幅378x高さ260x厚み22.9mm/(重量)約2.2kg |
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ディスプレイ | LEDバックライト付 15.6インチ FHD (1920x1080ドット、1,677万色以上) |
OS/Office | (OS)Windows 10 Home 64bit (日本語版)/(Office)搭載なし |
CPU | AMD A4-9125 APU |
メモリ | 4GB |
ストレージ | 1TB (5400rpm)(シリアルATA/2.5インチ) |
最長バッテリー駆動時間 | 約 4.5時間 |

Acer(エイサー)『Aspire3 』














出典:Amazon
サイズ・重量 | (サイズ)約 幅381.6×高さ259.0x厚み20.95mm・(重量)約2.1kg |
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ディスプレイ | LEDバックライト 15.6インチ フルHD(1920x1080ドット、1670万色)、BluelightShield |
OS/Office | (OS)Windows 10 Home 64bit (日本語版)/WPS Office standard UWP 製品版 |
CPU | インテル Celeron N4000 1.10 GHz |
メモリ | 4GB |
ストレージ | 256 GB SSD |
最長バッテリー駆動時間 | 約6.5時間 |
Lenovo(レノボ)『Google Chromebook Lenovo ノートパソコン 14.1型HD液晶 英語キーボード S330』


















出典:Amazon
サイズ・重量 | 薄さ約20.8mm、約1.5kg |
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ディスプレイ | 14 インチ、1920x1080ピクセル |
OS/Office | Chrome OS |
CPU | MediaTek MT8173C 2.10GHz |
メモリ | 4GB |
ストレージ | eMMC 64GB |
最長バッテリー駆動時間 | 約10時間 |
wajun『 Pro-x10』


















出典:Amazon
サイズ・重量 | (サイズ)幅328×高さ220×厚み18mm/(重量)2.5㎏ |
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ディスプレイ | 15.6インチ フルHD非光沢液晶 1920x1080ピクセル |
OS/Office | (OS)Windows 10 Pro/(Office)WPS Office 搭載 |
CPU | インテル Core M5-5Y51 |
メモリ | DDR3 SDRAM /8GB |
ストレージ | SSD/512GB |
最長バッテリー駆動時間 | 12時間 |
mouse『ノートパソコン 14型フルHD (MB-BN41GC464SZJ)』




















出典:Amazon
サイズ・重量 | (サイズ)幅220×高さ325×厚み19mm/(重量)約1.29㎏ |
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ディスプレイ | 14インチ フルHDノングレア液晶 1920x1080ピクセル |
OS/Office | (OS)Windows 10 Home Sモード(64bit)/(Office)搭載なし |
CPU | インテル Celeron N4100 プロセッサー |
メモリ | DDR4 4GB |
ストレージ | 64GB/eMMC |
最長バッテリー駆動時間 | 約11.5時間 |
日本エイサー『Acer Chromebook 512(C851-A14N )』
















出典:Amazon
サイズ・重量 | (サイズ)幅229×高さ296×厚み20mm/(重量)1.28㎏ |
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ディスプレイ | 12.0型(1366×912) |
OS/Office | (OS)Chrome OS/(Office)Office搭載なし |
CPU | インテル Celeron プロセッサー N4000 |
メモリ | 4GB |
ストレージ | eMMC/32GB |
最長バッテリー駆動時間 | 12時間 |
WAKST『BOCCONI(T6-5)』


















出典:Amazon
サイズ・重量 | (サイズ)幅287×高さ198×厚み13mm/(重量)1.35㎏ |
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ディスプレイ | 12.5インチIPS 2560x1080ピクセル |
OS/Office | (OS)Windows 10/(Office)搭載なし |
CPU | インテル Gemini Lake N4100 |
メモリ | 8GB |
ストレージ | SSD/256GB |
最長バッテリー駆動時間 | 8時間 |
TECLAST『F5』














出典:Amazon
サイズ・重量 | (サイズ)約幅275×高さ187×厚み13mm/(重量)約1.08㎏ |
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ディスプレイ | 11.6 インチ フルHD IPS 1920x1080ピクセル |
OS/Office | (OS)Windows10 Home 64ビット/(Office)搭載なし |
CPU | Intel Gemini-Lake N4100(1.1GHz~2.4GHz)クアッドコア |
メモリ | DDR4 8GB |
ストレージ | SSD/256GB |
最長バッテリー駆動時間 | 9時間 |
「5万円以下のノートパソコン」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 5万円以下・ノートパソコンの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの5万円以下・ノートパソコンの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
そのほかの格安ノートパソコンはこちら 【関連記事】
5万円以下のノートパソコンは安くなった2in1に注目 ITジャーナリストからのアドバイス
ITジャーナリスト
以前は2in1モデルは高価格帯なものが多かったのですが、近年では5万円以下でも2in1モデルが増えてきました。昔ながらのクラムシェル型ノートパソコンは、キーボードに慣れた人には使いやすいと思いますが、状況によってタブレットとして使いわけられると便利です。
まだ使ったことのない人も、2in1タイプも検討してみるといいでしょう。仕事の効率が今より上がるかもしれないですし、使い方によっては新しい世界が開けるかも知れません。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2020/02/12 一部本文・商品情報の修正のため記事を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 名原広雄)
※2020/04/13 タイトル変更のため、記事を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 水貝英斗)
1961年生まれ。東京都墨田区出身。 パソコン雑誌『ハッカー』編集長、『PC PLUS ONE』編集長を経て、フリーランスに。 小説『パッセンジャー』で河出書房から作家デビューし、40冊以上のパソコン、スマホ関係書籍を執筆。最近では自ら電子書籍の編集パブリッシュなども行っている。