冷風扇とは? 効果はあるの?

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冷風扇とは、水が蒸発するときに周囲の熱を奪う「気化熱」のはたらきを利用して、涼しい風を送り出す空調家電です。
仕組みとしては、下記のとおり。
1.背面から外気を吸い込む
2.外気は水分を含んだフィルターを通過
3.外気の熱が奪われ、冷たい空気に変換
4.冷たい空気をファンで送り出す
エアコンのように冷えすぎることがないので、カラダを冷やしやすい女性や赤ちゃん、高齢の方におすすめ。また、エアコンが効きにくい部屋の一部や、熱くなりやすいパソコンの側を、局所的に涼しくするのにもぴったりです。
冷風扇と他の冷房機器との違いは?

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同じ「冷やす」ための家電である、エアコンや扇風機との違いを見てみましょう。
▼冷風扇はエアコンより手軽で省エネ! 価格も電気代も安い
冷風扇は、エアコンと比べるとずっとシンプルな構造の家電なので、安く、設置工事も不要と、イニシャルコストが大幅減。また、消費電力が少ないので、ランニングコストもエアコンよりずっと少なくて済みます。安くて手軽でエコなのが、冷風扇のメリットです。
ただし、エアコンほどのパワーはありません。また、局所的に涼しくなるだけで、10畳を超えるような拾い部屋全体を冷やすのは難しいというデメリットもあります。
冷風扇は、エアコンがない、それほど広くない部屋に置いたり、エアコンが効きにくいときに追加で設置したりする使い方がおすすめです。
▼冷風扇は扇風機より涼しい! 水を入れる手間がデメリット
冷風扇は、扇風機と比べると涼しい風が流れてくるのがメリット。「気化熱」のはたらきで、周囲より温度の低い風を浴びることができます。
ただし、使用前に水を入れる必要があり、扇風機より少し手間がかかるというデメリットも知っておきましょう。
また、冷風扇は内部で水を蒸発させているため、部屋の湿度が上がります。エアコンのある部屋で乾燥が気になる場合は、加湿できるためメリットになりますが、狭い部屋を閉めきって冷風扇だけを使うと、かえって蒸し暑くなってしまいます。風通しのいい場所で使い、適度に換気をとることで、湿度の上昇やカビの発生を防ぎましょう。
冷風扇の選び方
ここからは冷風扇の選び方をご紹介します。ポイントは下記5点!
【1】サイズで選ぶ
【2】氷や保冷剤を使えるか
【3】タイマー機能
【4】温冷モードがあるか
【5】お手入れのしやすさ
それぞれ解説しているので参考にしてみてください。
【1】サイズで選ぶ
冷風扇とひと口に言ってもさまざまな大きさや形状のモデルがあります。
たとえば、大きな立方体のような形でとにかく出力に重点を置いたモデルもあれば、スリムで場所をとらないもの、卓上に置けるコンパクトなモデルも。
もちろん、大きなモデルであれば風量も多いのですが、そのぶん蒸散する水分も増えますので、湿度の上昇に注意が必要です。
床置きタイプ
床に置くタイプの冷風扇は、高さ60~70cm程度でボックス型のものがスタンダード。スリムで背の高いモデルや円筒形のモデルや、小型の立方体に近いモデルもあります。トイレや洗面所など狭い空間に設置する場合は、小型モデルやスリムモデルを検討しましょう。
重さは、5~6kg程度が中心ですが、水を入れると10kgを超えてしまうことも。頻繁に使用場所を変えたい場合は、持ち運びしやすい持ち手付きやキャスター付きがよいでしょう。
また、長時間使用する場合は、タンク容量が大きいものを選ぶといいでしょう。頻繁に水を補充する面倒がなくなります。
卓上タイプ
卓上に置けるタイプの冷風扇は、高さ30~40cmのモデルと、高さ15cm程度の超小型モデルの大きく2つに分かれています。パワーと置く場所の広さのバランスで選びましょう。
卓上タイプはリーズナブルなものが多く、気軽に取り入れやすいです。はじめて冷風扇を買う場合は、ぜひ候補にしてみてください。USBから手軽に電源をとれるものなど、卓上での使いやすさを追求したタイプもあります。
【2】氷や保冷剤を使えると冷却効率アップ
タンク内に氷を入れたり保冷剤を設置できるタイプがあります。最初から専用の保冷剤付きで販売されているものも。
猛暑日は普通の水ではあまり涼しく感じないので、暑がりな方や南の方にお住まいの方は保冷剤を設置できるタイプがよいでしょう。ただし、冷え過ぎには注意して、その日の気温に合わせて使いましょう。
保冷剤が使えないタイプは扇風機より少し涼しい程度です。やさしい涼しさを求めている方は、保冷剤が使えないタイプでも大丈夫でしょう。
【3】タイマー機能で快適な部屋に
寝室で使う場合は、時間が来るとスイッチが切れるタイマー機能があると便利。多くのモデルはタイマー機能が付いていますが、設定しやすさや、細かく設定できるかは、モデルによってちがいます。
タイマー機能があれば、自動でオンオフしてくれるので、快適な部屋の温度で過ごすことが可能です。
【4】温冷モードがあれば冬も便利
温風に対応しているモデルは、冬でも便利に使うことができます。温風機と2台を使い分ける場合の収納や出し入れの手間を省くことができます。
【5】カビ対策は重要! お手入れのしやすさをチェック
冷風扇はカビが生えないように、タンクやフィルターのお手入れが大切です。
タンクやフィルターは取り外しできるほうが、丸洗いができるので清潔に保つことができます。カビの胞子を部屋にばらまくことを防ぐためにも、お手入れのしやすさは必ずチェックするようにしましょう。
抗菌プラスチックが採用されていたり、抗菌、防カビ加工がされていると、なおよいですね。
▼プロの家電販売員からのアドバイス
どうにも冷たい空気が出てくれない……と感じた場合は、タンク内の水の温度を調べてみましょう。指を入れても冷たい! ではなく、ぬるい……と感じるときは、水の温度が原因の可能性が高いです。
タンクのなかに入れる水を氷水に変えたり、市販の保冷剤を入れたりすることで、より冷たい空気が吹き出すようになります。
故障かな? と疑う前にタンク内の水の温度を下げる努力をしてみましょう。ワンランク上の快適さを感じることができるようになります。
冷風扇のおすすめ11選
ここからは、冷風扇のおすすめ商品をご紹介します!
▼おすすめ8選|床置きタイプ
▼おすすめ3選|卓上タイプ
各商品がすぐに見たい方は、上記のリンクをクリックしてくださいね。
▼おすすめ8選|床置きタイプ
清潔に使い続けられる!
外気に直で触れる吸水フィルターは汚れがちなパーツのひとつですが、取り外して洗うことができるので、いつでも清潔に使えるのがいいですね。水タンクも取り外せるので水垢が付いてもクエン酸を使えばきれいに!
ルーバーは左右に自動で動き、広い範囲に冷風を送れます。

6畳間にぴったり出力、大きなボディに小さな運転音
縦横の大きなボディが特徴のロングセラー商品です。
大きなボディから想像できる通り、風量は強いですが、運転音はかなり小さめ。扇風機の運転音より若干大きいかな? という程度の運転音で睡眠時もあまり気になりません。
もちろんリモコンもついていますし、風量が多いので冷風機能を使わなくてもかなり涼をとることが可能。扇風機としても重宝する頼れる一台です。
消費電力は47W/51Wと6畳間にはもってこいの出力です。

スリムなタワー型で設置場所に悩まない!大風量で
高さ75cm、幅わずか28cmという設置場所に困らない山善(YAMAZEN)のキャスターつきモデル。
一見するとただのスリムファンにしか見えないコチラの製品ですが、タンク容量約2.5Lの大型タンクを備えた本格的な冷風扇です。
リモコンはついていませんが、スリムな形状のおかげでちょっとしたスキマに収めることが可能。しっかりと大風量の心地よい風を届けてくれます。
電源コードの長さも1.8mと部屋のすみだけでなく、部屋の真ん中に置くのにも困らないケーブル長もうれしいところ。
実際に使用する方の目線に立って作られた商品で、設置場所に悩みたくない方におすすめです。
本体も小さめなので消費電力も40/43Wと出力は少し小さめ。4.5畳等の少し小さめのお部屋に置くとじゅうぶんな涼をえられます。
温度センサーで風量を自動調節
スタイリッシュでスリムタイプの冷風扇です。
風量は5段階とこまかく調節可能で、首振り機能で広範囲に風を送ることができます。
温度センサーが搭載されており、室温に合わせて風量を自動調節してくれるうれしい機能が付いてます。
フィルターは取り外しできてお手入れがかんたん、移動がラクになるキャスターも付いています。
夏も冬も使えて便利!
送風・ひんやり涼風・温風・うるおい加湿暖房の4つの機能が魅力的な商品です。夏は涼しい風を、冬は温かい風を送り出してくれます。
氷や保冷剤に対応したモデルなので、よりひんやりした空気で心地よさを感じることができます。
冬は、加湿しながら温かい空気を出してくれるので、乾燥が気になるときにも便利です。
床が濡れないように結露受けトレー付き
リモコン付きの冷風扇で、マイナスイオンで心地よい風が魅力です。タイマー機能がついていて、見やすいディスプレイです。
床が濡れないように、結露受けトレーが付属しています。シンプルでスタイリッシュなデザインで、ホワイトとブラックの2色のカラーから選べます。
抗菌フィルター付きなのも魅力のひとつです。
抗菌剤と消臭剤を練り込んだフィルター
送風・・涼感・加湿・温風の4つの風を出せる万能な製品。重量は10kgありますが、回転キャスターとハンドル付きなので移動には困りません。
抗菌剤と消臭剤を練り込んだフィルターは、丸洗いすることができるので清潔に使用することができます。水を冷やすための保冷ボックスがふたつ付いています。
除菌・消臭してくれるテクノイオン
除菌・消臭効果のあるテクノイオンが特徴の冷風扇です。抗菌タンクは取り外し可能で、丸洗いができます。
クーラーよりも自然の風がいいという方向けの製品です。自然風とおやすみ風という2種類の風を体感できます。
タイマー機能も付いているので、就寝時にも役立ちます。
▼おすすめ3選|卓上タイプ
パソコン横にレトロな冷風機を!
レトロで雰囲気のいい冷風扇。もちろん機能性も十分で、出てくる風の温度は室温比マイナス5℃です。空間が冷えすぎることなく、冷気を感じられますよ。
ルーバーで風向きを調節したり、風量を2段階で変更できたり、LEDライトが付いていたりと使い勝手のよさも上々。デスクワークのおともにぴったりな1台ですね。
ライトが付いてる卓上タイプのミニ冷風扇
卓上タイプの冷風扇で、付属のmicroUSBケーブルをACアダプターにつないで充電できます。
風量は3段階に調節可能で、リズム運転も可能。氷を入れて風を冷やすことができます。
ライトが付いているので、デスクなどで作業する際に使用すると便利ですね。
コンパクトで軽量な卓上サイズで手軽に涼しく
コンパクトで軽量タイプな冷風扇ですが、扇風機の風よりずっと涼しい風がでます。
卓上サイズなので、スポットクーラーとして狭い場所やオフィスのデスクなどでご使用いただくと便利です。モバイルバッテリーとUSBケーブルでつなぐことで、野外でも使用できます。
安心の防カビ抗菌フィルターは、交換用も販売しています。
【比較一覧表】価格などを比べる
【ランキング】通販サイトの最新人気! 冷風扇の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの冷風扇の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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【まとめ】適度に換気がとれることを確認しよう!
冷風扇はザックリ言ってしまうと「扇風機の後ろに濡れたタオルをかけたもの」です。空気がタオルを通るさい、水が蒸発する気化熱が奪われることにより空気が冷やされ、冷たい空気として出てきます。
しかしながら水を蒸発させながら運転をしているわけですから当然湿度は上がり、だんだんとムシムシしてきます。
ふだんから非常に風通しがよく、湿度が低い場所であれば、冷風扇の性能をいかんなく発揮できますが、高温多湿の場所で使用をしてもかえって不快指数を上げるだけにしかなりません。エアコンを使うときのように部屋を閉めきるのではなく、部屋のドアや窓を開けて、換気しながら使うのがおすすめです。
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