キャンプ用グローブの必要性
キャンプなどのアウトドアでは、火起こしや焚き火、鍋やトングといったバーベキューでの調理など、火の扱いや熱いものなどを持つことが多くなります。少し気を緩めると、火傷や怪我に繋がってしまいます。キャンプ用グローブは、そんなアウトドアシーンで活躍するアイテム。
キャンプ用グローブは火を扱ったりなどの使用を前提に作られているため、厚手で燃えにくい性質があります。さらに薪や木の枝といったトゲが多い素材でも刺さらないなど、ちょっとした怪我の予防にもなります。
また、軍手などよりも耐熱性や耐久性もあり、長く使えるため、結果的にコスパもよくなります。安全で楽しいアウトドアにするためにも、ぜひキャンプ用グローブを用意しておいてくださいね。
キャンプ用グローブの代表的な素材
キャンプグローブで使われている素材は様々ありますが、基本的は「アラミド繊維製」と「牛革製」の2種類が代表的なものになります。それぞれの特徴をしっかり確認しておきましょう。
アラミド繊維製:耐熱温度が高い素材
耐熱温度が高いアラミド繊維を主な素材としてつくられたもの。「ケブラー」や「トワロン」は登録商標名で、同じ特性をもつ特殊繊維です。消防服などにも採用されている素材で、機能性の高い素材です。
ニットに織り込んでいるものや牛革にコーティングしている商品もあります。デザイン性はあまりありませんが、機能性や使いやすさを重視する方にピッタリの素材です。
牛革製:デザインがよく、手にフィットする素材
キャンプグローブでは定番の牛革製。アラミド繊維より耐熱性は落ちますが、薪をくべたり、焚き火をするには十分。
革製品のため、手に馴染むまで時間がかかりますが、使っていくうちにフィットしていき、味も出てきます。値段も様々で、さらにデザイン性も楽しめるため、アウトドア初心者から上級者まで、愛用者の多い素材です。
キャンプ用グローブの選び方
それでは、キャンプ用グローブの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の3つ。
【1】耐熱性と耐久性
【2】グローブのタイプ
【3】フィット感
上記の3つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】耐熱性と耐久性をチェック
キャンプグローブと軍手の大きな違いは耐熱性です。比較的安価な軍手でも代用できるシーンもありますが、耐熱性の高いキャンプグローブであればたき火はもちろん、熱い鍋を持ち上げるときなどでも安心して作業できます。また、耐久性も高いので、熱だけでなく冷えやケガからも手を守ってくれます。
サイトの準備や薪を運ぶときなど、さまざまな場面で効率的な作業を可能にしてくれるでしょう。熾火(おきび)となった薪を持てるほど耐熱性の高い商品もあります。
【2】グローブのタイプをチェック
キャンプグローブには手首までの長さの商品だけでなく、肘までカバーするロングタイプも用意されています。どのような場所でメインに使うのかを考えたうえでスタイルを選びましょう。使う状況や予算によっては、一般作業用とたき火・調理用のふたつを用意してみるのもおすすめです。
●ショートタイプ:手首までの長さのグローブ
手首までのグローブは手を動かしやすいのが特徴で、細かな作業に向いています。また、着脱もしやすいので、ちょっとした作業もしやすいです。
●ロングタイプ:肘までカバーするグローブ
ロングタイプは腕までしっかり保護してくれるタイプ。たき火など大きな火を扱う場所で重宝する商品で、火傷の予防性も高いです。
【3】フィット感をチェック
一般的に手になじむグローブであるほど、細かな作業に適しています。とくにニットや細身のレザーグローブはフィット感抜群です。長く着用する作業に向いています。それに対して、たき火をメインにしたグローブは分厚くて大きいサイズの商品が多いです。そのため、ロープワークなどの細かな作業にはあまり向いていません。
ただし、大きめのサイズであるため、誰でもすぐにグローブをはめてたき火の作業を開始できます。仮に張りのある素材で、フィット感もそれなりにある商品であればたき火以外でも活躍してくれる状況も増えるでしょう。いずれにしても、縫い目などで着用したときに違和感が発生しないかどうかも、長く使ううえではチェックしておきたい項目のひとつです。
アウトドアライターからのアドバイス
キャンプ用品に限らず、グローブはフィット感が重要です。たき火用に開発されたグローブはワンサイズしかないことも多く、手の小さい人は道具をつかみにくい場合があるので注意しましょう。
また、たき火の熱は800℃以上です。アラミド繊維は燃えないといわれていますが、炎は出ていなくても炭化するかもしれません。耐熱性の特徴のあるグローブであっても、決して熱くないわけではないので、グローブを着用しても安心せずに気を付けて作業しましょう。
キャンプ用グローブおすすめ|アラミド繊維製3選
それでは早速、おすすめ商品をご紹介します。まずは、アラミド繊維製のキャンプ用グローブです。ぜひ参考にしてください。

短時間なら熾火の薪をつかめる耐熱性の高さがウリ
『アラミドプロ300グローブ』はその名のとおり、300℃という高温まで対応しているレザー製のグローブです。耐熱コーティングを施したアラミド繊維で裏打ちされることによって、耐熱性が高められています。そのため、短時間であれば熾火(おきび)の薪をつかむこともできるでしょう。レザーの表面はしっかりと薪をホールドできるように、あえてざらつきをもたせた仕様になっているのも特徴です。
肘の少し下までカバーするロングタイプで、たき火の作業をおこなうときは重宝しますが、少し大きめのワンサイズ展開なので手の小さい人は注意しましょう。
米国特許取得デザインの機能性抜群のグローブ
機能性がよく、作業を快適におこなえる溶接用グローブ。米国特許取得の3Dデザインは、手によくフィットするように設計されています。
耐熱性、耐久性にすぐれていながらも、しなやかな感触で装着したときの感触のよさもポイント。つけ心地にこだわりたい方にぴったりです。

アツボウグ『耐熱手袋ATS-003』
海外でも認められているキャンプグローブ
高熱物を取り扱う溶接業界でも信頼されている耐熱グローブです。性能の高さから日本以外にも6カ国で特許を取得しています。溶接をおこなう工場で使われていましたが、その信頼性の高さからキャンプや調理で使う人が増加しているグローブです。
使用されているのは、アラミドとコットンから生まれた繊維を編んだニット素材で、手の動きによくフィットするのでたき火以外の作業でも活躍してくれます。軍手と変わらないような外見をしていますが、耐熱温度は370℃あるうえ、耐切創性にも優れているのでバーベキューやたき火では頼りになります。
ワンサイズしかありませんが大きめの設計で、いざというときは脱着しやすくなっているので安心です。
キャンプ用グローブおすすめ|牛革製5選
続いては、牛革製のキャンプ用グローブです。こちらもぜひ参考にしてください。
牛革がオシャレな本格派アウトドアグローブ
直接火を触っても熱さを感じない東和コーポレーションの『EXTRAGUARD TAKIBI』。これならキャンプなどで火を使う際も安心ですよね。手首まですっぽりとカバーしてくれるのも嬉しいポイント。
手を入れる部分は純綿なので、長時間付けていてもムレを防止してくれますよ。

たき火好き女子におすすめ!
その名の通り、キャンプグローブとしては珍しい女性用に作られた少し小さなサイズの商品です。現行モデルのロングは肘まですっぽりカバーする長さ45cmですが、このグローブは30cmで、肘と手首に中間あたりまでの長さとなっています。
そのため、たき火や調理シーンのどちらでも使いやすいです。また、デザインはレザーとケブラー糸のコンビネーションが採用されていておしゃれ感がアップしていますので、たき火好き女子におすすめの商品です。
リーズナブルで手に入れやすい
キャンプグローブをはじめて購入する方にぴったりの、リーズナブルなグローブ。フィット感がよく使いやすい商品です。
頑丈な作りで、いろいろな場面で使用することができます。登山やキャンプなどのアウトドアシーンだけでなく、DIYやガーデニングなど、日常使いもできるグローブです。ぜひチェックしてみてください。
アメリカのアウトドアや溶接業界からの信頼が厚い
アメリカの耐火グローブでは圧倒的な支持があるといわれている「STANCO社」製。耐熱温度約300度という耐火性能と、高い耐久性を誇っています。
ストーブやダッチオーブンなどの身近な高温の場所でも安心して使えます。キャンプで使い終わった鉄板を運ぶときにも便利。装着したときの感覚も抜群で、手になじむグローブです。
こまかい作業もしやすい! ロブスター形状グローブ
キッチン作業も焚火も両方使えるグローブ。こまかい作業もらくらくできる、抜群の使いやすさが魅力。焚火やキャンプで使用しやすいように開口部分が斜めにデザインされており、着脱もカンタンにできます。
キッチン用のグローブとアウトドア用のグローブはそれぞれ購入しなくてはいけないことがほとんどですが、このグローブならどちらのシーンでも使うことができ、用途が広がります。
キャンプ用グローブおすすめ|その他の素材3選
最後は、その他の素材のキャンプ用グローブです。こちらもぜひ参考にしてください。

清潔さを重視する人! インナーグローブが洗濯可能
レザーとポリエステル・コットンの二重構造となっているうえ、耐熱性の高いケブラー糸で縫合されているのでたき火にも安心して使えます。しかもインナーを取り出して洗濯もできるので、清潔さを重視する人にはうれしいグローブです。手を入れるときのレザーの切り口もしなやかなので、痛く感じることはありません。
また、再度の切れ込みの角も丸く作られており、使い手にやさしいグローブだといえます。ワンサイズのみしか販売されていませんので、購入にあたっては注意しましょう。

消防やレスキューでも使用されているグローブ
トンボレックスは、消防やレスキューなどプロを応援するグローブ専門メーカーで、過酷な現場でも安全に活用できるように設計された商品が用意されています。このグローブは、消防庁の2011ガイドラインに対応した防火手袋で、アウトドアで使用するキャンパーも増加中です。
プロ仕様なので、熱を感じやすい手の甲もしっかりとケブラー製フェルトで保護しており、サイズも豊富に揃っているので自分の手の大きさにあった商品を選べます。
2017ガイドライン対応の防水タイプ(K-A171NV)も販売中で、いろいろな作業で重宝するグローブです。

丸めて収納できるので持ち運びが簡単
二重構造のウール製グローブで、手のひら部分にはシリコンが施されています。ウェーバーはもともとバーベキューグリルのブランドで、200℃のグリル網も安心して掴めるうえ、グリルの中に手を入れて作業しても大丈夫なほど耐熱性の高い商品です。厚手のグローブは指を動かしにくいこともありますが、このグローブはニットなので指の動きにフィットして作業しやすく配慮されています。
サイズは手首より少し長めですが、丸めて収納できる点はレザーにはないメリットです。ワンサイズのみの展開となっているので、購入にあたっては気を付けましょう。
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする キャンプ グローブの売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでのキャンプ グローブの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
自分にピッタリの商品を選ぼう
本記事では、キャンプ用グローブの種類や素材ごとの特徴、選び方やおすすめ商品を紹介しましたが、いかがでしたか?
商品を選ぶ際は、素材ごとの特徴をしっかり把握した上で、耐熱性と耐久性を確認しつつ、ショートか、ロングか、グローブのタイプを選び、そしてフィット感なども重視すると、アウトドアで使いやすく、自分にピッタリの商品を選ぶことができます。
キャンプグローブはバーベキューや焚き火など、さまざまな場面で使用することができます。こまかい作業もかんたんに行なえるタイプのグローブもあり、自分の好きなタイプのグローブを選ぶ楽しみも。 本革製のグローブは使うほど手になじんでくるので、育てる楽しみもありますね。
本記事で紹介したハンドグローブは、アウトドアだけではなく、ふだん使いできるタイプのものもたくさんあります。シーンを選ばず使えて便利です。ぜひ参考にしてみてください。
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オートキャンプ雑誌、アウトドア雑誌の編集部を経て、フリーランスに。 現在はアウトドア(おもにキャンプとウインターアクティビティ、野外料理)、旅をテーマに雑誌やWEBマガジンで活動。 趣味は30年ほど前からはじめた国内外でのオフロード・ツーリング&キャンプ。最近、ハンモック泊の心地よさに感激。