コメディー映画の選び方|映画ライターに聞く!
映画ライター・杉本穂高さんに、コメディー映画を選ぶときのポイントを4つ教えてもらいました。
年代で選ぶ
映画ライター
よく知る年代の作品を選ぶのがおすすめ
笑いのセンスは、時代を反映します。コメディー映画は映画黎明期のサイレント時代から人気のジャンルで、数多くの名作が作られていますが、昔のコメディーと現在の作品を比べるとそのセンスは明らかに違いますよね。ネタにされるものも、その時代の時事ネタや社会背景であったりしますし、自分が詳しい年代の作品を選ぶのがいいでしょう。
しかし、よく知らない年代の作品を観ることは新しい知見を得ることにも繋がりますので、たまには挑戦することをおすすめします。
ジャンルで選ぶ
映画ライター
コメディー映画にはいろいろなジャンルがある!
ひと口にコメディーといってもタイプはさまざま。たとえば、ラブコメディーと『Mr.ビーン』のようなスラップスティック・コメディー(激しい動きや誇張した演技、発作的展開などを特徴とするくだらないドタバタ喜劇)はまったく別物です。また、アクションコメディーやホラーコメディー、シュールな要素の強いブラック・コメディーなど、多くのジャンルがあります。
自分の好きなジャンルがなにかを見きわめることは大事ですが、どんなジャンルも一度は観ておくと新しい発見があるかもしれません。
洋画か邦画か
映画ライター
洋画と邦画では、笑いのセンスが大きく異なる
文化が違えば、笑いのセンスも当然変わります。笑いはなにかしらの共通の知識を持っていることを前提にしたものが多いですから、文化の違いは重要。もちろん文化の違いを乗り越える普遍的な笑いのセンスもありますが、アメリカのコメディーと日本のコメディーでは違いが明確にありますから、邦画か洋画かで選ぶのもありです。
文化を知れば知るほど、コメディー映画は家族で笑い、楽しめるもの。「アメリカのコメディーは苦手だな」と最初は思っても、徐々におもしろく観られるようになりますので、少しずつ観ながら学ぶといいでしょう
俳優で選ぶ
映画ライター
輝かしい個性的で面白い俳優が勢ぞろい!
コメディーセンスは役者によっても変わるもの。映画史のなかにはきらびやかなコメディー俳優が数多く存在するので、役者によってコメディー映画を選ぶのもいいでしょう。
パントマイムの天才チャップリンはもちろん、その意志を現代に受け継ぐローワン・アトキンソン、マシンガントークならエディ・マーフィとロビン・ウィリアムス、顔面軟体動物ことジム・キャリーなど、それぞれの個性を映画でも存分に活かしていますよね。最近ではシリアスな役も多いトム・ハンクスですが、実はコメディアン出身で、初期の出演作『ビッグ』でそのコメディーセンスをいかんなく発揮しています。
超笑えるコメディー映画おすすめ5選 映画ライターが厳選!
うえで紹介したコメディー映画の選び方のポイントをふまえて、映画ライター・杉本穂高さんに選んでもらったベストなおすすめ作品を5つ紹介します。

KADOKAWA 角川書店『街の灯』

出典:Amazon
製作年 | 1931年 |
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製作国 | アメリカ |
上映時間 | 87分 |
監督 | チャールズ・チャップリン |
主演 | チャールズ・チャップリン |

バップ『カメラを止めるな!』

出典:Amazon
製作年 | 2017年 |
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製作国 | 日本 |
上映時間 | 96分 |
監督 | 上田慎一郎 |
主演 | 濱津隆之 |

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 『めぐり逢えたら』




出典:Amazon
製作年 | 1993年 |
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製作国 | アメリカ |
上映時間 | 104分 |
監督 | ノーラ・エフロン |
主演 | メグ・ライアン、トム・ハンクス |

ジェネオン・ユニバーサル(現・NBCユニバーサル)『Mr.ビーン 劇場版』

出典:Amazon
製作年 | 1997年 |
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製作国 | アメリカ |
上映時間 | 89分 |
監督 | メル・スミス |
主演 | ローワン・アトキンソン |

東宝 『ラヂオの時間』

出典:Amazon
製作年 | 2000年 |
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製作国 | 日本 |
上映時間 | 104分 |
監督 | 三谷幸喜 |
主演 | 唐沢寿明 |
笑いと感動のバランスが絶妙なギャグコメディー
日本を代表するコメディー作家といえば三谷幸喜でしょう。三谷監督の映画作品ではこれが一番おもしろいです。ラジオの生放送ドラマのストーリーが、俳優のワガママやトラブルで次々と変わってしまうのがおもしろく、それを知恵と機転で乗り切る作り手たちの情熱が感動を誘います。子供にもむせたい映画として親世代の人気も根強いです。人生もドラマ作りも思いどおりにはいきませんが、諦めずにやればきっと活路は開けると、笑いと一緒に勇気ももらえる元気が出る映画です。
キャストも豪華で、今ではハリウッドスターの渡辺謙が、泣き上戸なトラックの運転手役でコミカルな芝居を見せているのも注目です。
「コメディー映画」のおすすめ商品の比較一覧表
未知のジャンルに挑戦! おもしろさに気づくことも 映画ライターからのメッセージ
映画ライター
多種多様なコメディー映画。自分好みを見つけよう!
コメディー映画は、古今東西たくさんあります。笑いのセンスは人それぞれで、時代や文化によっても異なるもの。ジャンルもラブコメディーやアクションコメディー、ホラーコメディー、ジョークコメディーなどさまざまです。
どんなジャンルも一度は挑戦してみて、自分の好きなタイプを探ってみましょう。今まで観たことのないジャンルでも、新鮮な発見があるかもしれません。ネットフリックスやアマゾンプライムでも多くのコメディー映画を見ることができます。苦手なタイプの作品でも、観ていくうちにお約束のようなものがわかってきて、おもしろさに気づくこともありますよ。
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※2020/12/21 コンテンツの修正のため更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 加藤佑一)
日本映画学校(現:日本映画大学)出身。神奈川県のミニシアター「アミューあつぎ映画.comシネマ」の元支配人。 映画.com、ハフポスト、リアルサウンド映画部、シネマズPLUS、FILMAGA、アニメ!アニメ!など、ウェブの様々なところで映画について書いています。 好きな映画監督はケン・ローチとアッバス・キアロスタミ。